2021.6.27(日)
天気:麓→晴☀︎後曇り☁︎ 山→ガス
気温:20/14℃ 礼文岳山頂付近 7℃前後
風:西南西10〜13m/s
歩き人たかちです。
礼文島最終日。今日は礼文岳に登り、稚内へ移動します。
これまで天気がほぼ当たっていない礼文島。今日も晴れがメインとなっていますが、はたして礼文岳はどうだろうか。
バンガローでしっかり就寝し、疲れもある程度回復。利尻山の展望を求め、礼文島の最高地点490m礼文岳へ。
久種湖畔キャンプ場〜久種湖畔遊歩道(40分)〜礼文岳(内路)登山口(1時間15分)〜合流点(1時間10分)〜礼文岳(1時間20分*400mピークで撤退)〜合流点(50分)〜登山口(50分)〜香深フェリーターミナル(2時間15分)
★コースタイム:8時間20分
★歩行距離:約28km
朝散歩。湖畔遊歩道〜礼文岳登山口
*九種湖畔遊歩道~礼文岳登山口:7.8km*
3時半起床。久種湖畔キャンプ場も鳥が賑やかでした。朝ごはんを食べて、朝の久種湖畔でゆっくり。スコトン岬方面がガスっていますが、東の空は晴れています。山はどうだろうか。
5時前にキャンプ場を出発。せっかくなので、キャンプ場から続く遊歩道を歩きます。
遊歩道は駐車場のある場所まで1.6km。途中、展望台のあるコースに分岐しています。そこまでの時間はないので、湖畔に沿って朝散歩。
広い道でとても歩きやすい。しかし、数メートル歩くごとに蜘蛛の巣にひっかかります。朝一番に歩くとスパイダーマンみたいになる。
途中には「野鳥観察舎」が設置されていました。動物園などにある、壁に窓がついているやつ。でも、ここでは必ずいるとは限らない。
最後の方は木道になりました。水芭蕉が凄まじく大きくなってとっても密。でも、礼文林道で見た化け物級はないな。
朝の冷気が爽やか。
あっという間に駐車場に到着です。
地図上では、この先も林道が続きます。礼文高校近くに出る林道で、こちらの方が距離は短いですが、どんな林道なのか調べてもよくわからず。
少し長くなりますが、確実な一般道から行くことに。
海側に出ると、利尻島方面にも厚い雲。利尻島も今日は晴れ予報になっていますが、どんな状態なのか。礼文岳が晴れていたとしても見えないかなー。
昆布漁らしき船が出てます。
宝石。あー海も好きだ。
昆布が干されていました。この風景好きだなー。
進んで行くと、礼文岳方面の山には雲。あちゃー。晴れているのは船泊あたりだけなようで、南の方は暗い。
7時頃公衆トイレに到着し、このすぐ先に登山口。
香深からのバスは6時50分頃ここに到着するので、3人くらい先に登って行きました。
山側はやはりガスに包まれています。とりあえず登ってみる。
山頂手前で撤退。強風の礼文岳
*礼文岳(内路)登山口よりピストン*CT 4時間10分*
礼文岳は標高490m。礼文島の最高地点となっています。距離は片道約4.5kmで、コースタイムは往復4時間10分。はじめはとても緩やかに進んで行きます。利尻山のような険しい急坂はなく、山頂手前15分ほどの400mピークでひらけて山頂が目の前に現れます。利尻山に比べると気軽に登れる礼文岳。
しかし、あんな強風が待ち受けているとは・・・
右奥の階段がスタート。
雲の向こう側、利尻島晴れてそうだな。
笹原を歩きながら樹林帯に入って行きます。
オオタカネバラ。礼文岳はマイヅルソウ、ゴゼンタチバナ、エゾカンゾウが中心でした。
この看板では片道4kmですが、この先で片道5.2kmに修正されていました。しかし、登った方のYAMAPの記録では大体往復8kmちょい。礼文岳の紹介本では片道4.5km・・・
どれが正しいかわかりませんが、地図では4.5kmが一番近いか。
緩やかなのでズンズン進んで行きますが、進むごとにガス。小雨が降っているかのように、濡れた木々からもひたひたポツポツ雫が落ちてくる。
草木も足下もしっとり。空気はひんやり。登り始めは暑かったですが、気温も低くなり温度計は10〜12℃くらいまで下がりました。
ツマトリソウ
しばらく歩くと、地図上の「合流点」に到着。
以前は「起登臼コース」という別のコースがあったようですが、現在は廃道となっています。
進入禁止の看板もありますが、道はもう藪。
ここの看板の距離が修正されていました。1kmから2.2kmに。倍以上になっています。
コミヤマスミレ。小さくてかわいいやつ。いっぱい咲いています。
頭上が一瞬開けましたが、真っ白だなー。ガスが晴れる予感ゼロ。風も強い。
初めの方よりも傾斜が増して、足元はさらに湿気っています。
ゴゼンタチバナいっぱい
たまーにガスの中に太陽が見えますが、うーん、やっぱりだめだ。木々がガサガサ揺れています。
エゾカンゾウ
頭上が開けてハイマツ帯に。400mピークに到着しましたが、それと同時に猛烈な風。本当はここから山頂が目の前に見えるのですが・・・
なんとなく予想はしていましたが、凄まじい。立っているのがやっとです。
↓礼文岳手前400mピークの強風↓
さて、どうしよう。山頂まであと15分くらいですが、ここに出た瞬間どんどん濡れていく。というか、めちゃくちゃ寒い。温度計は10℃をきって7℃あるかないか。
こんな状態では、ただ山頂に行ったという事実が残るだけ。そこまで山頂への執着はないので、今日のピークはここにして撤退することにしました。
先を歩いていた人たちは山頂へ行ったのでしょう。よろけながら歩くのは嫌なので、迷わず引き返します。
短時間でサコッシュもツヤツヤに。
日曜日ですが、そこまで多くの人は登っていませんでした。下りながらすれ違ったのは7~8人ほど。往復4時間ほどなので、ゆっくり登りにくる人もいると思いますが、予想よりも大分少ない。
来た道をどんどん下る。気温も上がる。
すれ違う人に「もう登ってきたんですね~。」と言われ、「山頂手前から強風で撤退しました。」というと、みなさん「そうなの?」とびっくりなお顔。
それもそうだ、麓とはまるで違う天気でした。私もここまでだとは思わなかった。490mとはいえ、立派な島山。ガスの中は想像以上でした。
一気に下って戻って来ました。穏やかだ・・・
計画では、礼文岳で1時間くらいゆっくり過ごして、12時23分発のターミナル行きのバスに乗る予定でした。しかし、現在時刻10時。ターミナルまでの距離は11km。
バスより早く着くので歩くことに。この区間を歩いたことで、礼文島の車道をほぼ歩きました。歩いていないのは金田ノ岬周辺のみ。
歩道がしっかりあるのはありがたいです。
金環日食観測記念碑。ベンチもあり休憩できます。
山頂に留まれず、さっさと下山してきた人も同じように歩いていました。
麓は、朝よりもさらに曇ってしまった。
漁してるな〜。海に浮かぶ船、いいよな〜。
駐車場公園(駒谷ノ崎の公衆トイレ)という運転の休憩スポットも。トイレがありました。
いやー疲れてきたな~というところで香深フェリーターミナルに到着。出航まで1時間ちょっとあるので、海鮮丼でも食べることに。
本当は、最後に武ちゃん寿司の「ホッケ蒲焼丼」を食べようと決めていましたが、イクラ丼の気分になってしまった。
時刻は12時半前で、しかも日曜日。ターミナル周辺のお店はどこも並んでいました。民宿さざ波の近くの食事処も気になっていましたが、そこも並んでいる。
結局武ちゃん寿司へ行きましたが、武ちゃん寿司も並んでいる。店内は広いのですぐ入れるだろうと思って並ぶことに。
すると、私と同じく歩いていた男性に「よく歩いてきたね~」と話しかけられました。男性は山頂へ行ったそうですが、風が凄まじいし、めちゃくちゃ寒いし、何も見えないし、撤退して正解だよと。少し話して、私は店内へ。すぐに入れました。
普通のイクラ丼とミニイクラ丼があります。運動直後でそこまででもなかったのでミニイクラ丼を。
ミニといってもお茶碗1.5~2杯分くらいのごはんの量で、ちょうどよかったです。普通のイクラ丼は結構大きいのだろうか。
酢飯もちょうどいい具合で、イクラはプチプチ濃厚で、とても美味しかったです。利尻島で海鮮を食べなかったので、イクラ丼にして良かった。満腹◎
7年ぶりの稚内へ
利尻島経由の船に乗って稚内へ向かいます。利尻島へ行く人も乗るので、結構な人数が乗っていました。直行便に比べると1時間プラスですが、これに乗ってよかった。
なぜなら、利尻山が相変わらずとても格好良かったので。利尻島、めっちゃ晴れているじゃないか。利尻山登山最高だろうな。
結局、礼文島から完全に晴れている利尻島を見ることはできませんでしたが、最後にこの景色を見ることができて満たされました。
8mkしか離れていないのに、こんなにも違うのかと体感しました。大きな利尻山のある利尻島の方が天気が難しいと思っていましたが、礼文島の方が難しかった。
利尻島でしばしストップ。礼文島は雲に覆われている。
ばいばい利尻ー。飛行機で空から眺めるのもいいですが、フェリーもよい。
しばらく利尻山を眺めたあと、気になっていた「稚内アイス」を食べました。宗谷の塩、とても美味しいです。他にはチョコや熊笹など、5種類くらいありました。
16時過ぎ、稚内港に到着です。
稚内周辺にはセイコーマートやスーパーが点在しています。稚内でお世話になったのは、セイコーマートとフードマーケットAIZAWA。駅からも近くて便利です。
稚内で2泊お世話になるのが「ゲストハウス モシリパ」。稚内駅から歩いて3~4分の場所にあります。
ドミトリーと個室があり、フレンドリーなご主人と奥様、3歳になるという娘さん、奥様方のお母様なのかな?ご家族で営まれているようで、とても温かいゲストハウスです。
受付の奥は飲食ができる共有スペースとなっています。居心地の良い、とっても素敵な空間✴︎
ミルとコーヒーマシンどちらもあり、フリーです。ティーバッグやお茶も。お湯、水も用意されています。トースター、レンジももちろんあります。
ドミトリーは2段ベッドが3つの6人部屋。
お風呂は男女別でありますが、人数が少ない日は男性用の広いお風呂を順番に使用します。17時から空いているときに使用する感じ。ゲストハウスなのでシャワーだけかと思いきや、湯船にも入れました。この日は男性用のみの解放でしたが、湯船は4人くらいは入れる広さです。
洗濯機、乾燥機もあります。洗剤は自由に使うことができました。
自転車もレンタルできます。
ここでは朝ごはんに「エゾ鹿肉のカレー」を食べることができます。750円で、前日に予約して券をいただきます。朝の食料を買ってしまいましたが、写真のために長期滞在しているという男性におすすめされ、予約しました。楽しみ。
明日は、宗谷岬行きのバスに乗り「宗谷丘陵フットパス」を歩きます。7年前に歩いた場所で、ホタテを敷き詰めた"白い道"が有名。雲一つない青空とオホーツク海に真っ直ぐ伸びる白い道が忘れられず再訪。天気がどうなるかわかりませんが、思い出の道をゆっくり歩きます。
*ゲストハウス モシリパ*
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
よろしければ、応援よろしくお願い致します。
コメント
礼文島は高い山がないものの、草原と花がキレイ、そんなイメージしかなかったのですが、たかちさんのレポートを見て、そのある意味未開の冒険的トレイルに驚いています。
半端な情報と気持ち・装備では遭難ものですね。道路がなく港だけの漁港やそこで暮らす人々、どんな生活なのでしょう、色々と考えさせられれ最北の島ですね。