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紅葉期の石鎚山。鎖場・山頂・天狗岳、大混雑のくたくた登山

山 歩 き

2020.10.18、日帰りで石鎚山を歩いてきました。日曜日と重なったため、ロープウェイから大混雑。くたくたになってしまった備忘録です。

アクセス

せとうちバス

伊予西条駅-石鎚ロープウェイ前(約1時間)

行き:7:47発→8:41着

帰り:17:23発→18:17着

片道:¥1,020

石鎚ロープウェイ

片道:¥1,050 往復:¥2,000

モンベル往復割引:¥1,800(10%引)

☆この日は臨時便が運行していました。

コース

石鎚山ロープウェイ山頂成就駅~成就社~八丁坂鞍部~夜明峠~頂上山荘~天狗岳~(登りの道を戻り)ロープウェイ成就社

距離:片道約4km 

コースタイム:往復5時間40分

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伊予西条駅〜大混雑のロープウェイ

前日の宿泊地「大歩危」より伊予西条市に移動。ホテルルートインは駅近のイメージがあり、土曜日で若干空きがあったので予約しましたが、伊予西条駅から2km離れていました。バスは7:47発。朝食は6:30からで、何も考えずに予約しましたが、しっかり朝食を食べられて安心。

少しひんやりした静かな街を抜け、駅には7:30前に到着。4,5人がバス停にいました。結構並んでいると思いましたが、セーフ。このあとにワラワラと集まり、バスは立ちが出るほどに。

1時間程で到着。良い感じに鄙びています。

その脇の階段を上がりロープウェイ乗り場へ向かいます。

いろいろある中を進んで行くと…

え、めっちゃ並んでいる…。

なんだかよくわからない列が延びていて、とりあえず一緒にバスに乗ってきた人の後ろをついて行きました。

1番長い列をスルーして前へ進んで、別の列に。券なのか?これは券の列なのか?前の人に「すみません…」と話しかけるも「これって券なんですかね?」と逆に聞かれてしまいました。券を購入後に改めて乗車の列に並ぶということです。

購入の列に並んでいる間も乗車列がどんどん延びていく。

平日休みであった身にはもはや耐えられない人の多さ。無事に山頂に辿り着けるのだろうかと既に心配になりました。この時点で帰りの15時台のバスは諦めました。

終点の西之川まで行き、ロープウェイを使わずに登った方が静かで早いのではというレベルです。後悔。

帰りは西之川へ下ろうと考えていたため、迷いつつも片道で購入。販売所の女性に「西之川のルートは結構荒れていますよ。」と言われましたが、昨日までの記録にもかなり投稿されていたから大丈夫だろうと。

臨時便を運行してはいるものの、1時間程待ってようやく乗車できました。ロープウェイは定員50人を25人に制限されています。

可愛いオレンジの箱型。

10分もかからずに成就社駅へ。ここから成就社までのコースタイムは20分。成就社まではリフトの運行もあります。

くねくね曲がりながら緩やかに登って行きます。所々ベンチもあり、休み休み登れるように配慮されています。先日の剣山縦走ではお遍路の荷物も全て背負っていましたが、今日はホテルに置いてきているので羽のように軽い。最高。

「石鎚神社中宮成就社」に到着。周辺は旅館などもあり、一瞬山であることを忘れるような雰囲気。進学、入学、家内安全祈願の神社とのこと。年末年始も賑わいそうですね。ロープウェイの混雑のため神社はスルーして先へ。

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石鎚神社中宮成就社〜前社森休憩所

登山口となっている鳥居をくぐると一気に山の中。ようやく山の中。初めは八丁坂を緩やかに下っていきます。下山時は逆に登り。ここら辺の紅葉はまだ始まったばかりという感じ。天気が良くて森に入る光がすごく綺麗。

色と光と影。すべてが上手く繋がって、絡み合っています。偶然できあがった、今日だけの、今この瞬間だけの、素敵な演出がたまりません。年々山を歩くスピードが遅くなっています。「今」を逃したくない気持ちが溢れてくるのは、歳を重ねている証拠でしょうか。

ふかふか絨毯に鮮やかな葉っぱ。これらが森をまた豊かにするだなぁと感慨深くなってしまう。

木の幹も一つひとつアートです。

森を楽しんでいると「八丁」に到着し、八丁坂は終了。ロープウェイに並んでいた人たちはどこへ行った?というほどの人数で、とても快適に歩けました。

八丁以降は少しずつ傾斜が増していきます。

前を歩いていた女性たちがキノコにびっくりしていました。どれどれと、横から見てみると…

でかい…倒木にひしめき合っている…

女性を連れていたガイドさんらしき人も、うーん?ってなっていましたが、これはツキヨタケでしょうか?キノコには全く詳しくないので正解はわかりませんが、ツキヨタケなら名前だけ知っています。とりあえず見事な大きさでした。

剣山も綺麗だったけど石鎚山もまた素敵。石鎚山の麓には名水「うちぬき」がジャバジャバと湧き出しています。水のある山はやはり美しい…。

森は360度アートです。

傾斜がぐっと急になる場所からは主に階段。というか、ほとんど階段です。

歩き始めると…!?

すごい行列…

え?何が起こっているの?これ。

まさか山頂まで…?

大渋滞でした。見上げても終わりが見えません。呆然としながら最後尾につくと、前のおじさんが「はい、新幹線!のぞみ行きまーす!」と叫び出しました。どうぞどうぞと譲られ、少しずつ前へ。「遠慮しないで言っていいんだよ」と言ってくれたものの、抜かしても抜かしても全く終わらないのです。非常に言いづらい。

個人の人たちが集まっていると思いきや、どうやら団体のようで。その間に個人の人たちがたくさん挟まれている様子。60人とか聞こえたけど本当なのか…?このコロナ禍に?というか、ロープウェイで一生懸命コロナ対策をしていましたが、これでは全く意味がないという状態になっていました。

そこへ、白装束の山伏の人たちも列を成して下ってくるので、もうわけがわからないほどわちゃわちゃ。1日延期して月曜日にすべきか考えましたが、今日は雨に挟まれた晴れの日。本当は石鎚山頂上山荘に泊まって「瓶ヶ森」の方へ縦走しようと思っていましたが、考えているうちに小屋は満室。結局日曜日の日帰りにしたのでした。

永遠に続く階段に、登る人たちのスピードは余計に落ちて、長蛇の列となっていました。どうぞどうぞと言われるがまま前に進むも、抜く方も大変。しかし休む暇もないので必死に上へ上へ。

抜きまくって到着したのが「試しの鎖」。ここを起点として大行列ができあがっていたようです。こんな状況で並ぶ気力などなく、迂回路へ。こちらは人がいなくてサクサクいけました。

すぐに休憩所出現し、そこから試しの鎖を登っている様子が少し窺えました。一息つきたいところですが、小屋前の岩に座って堂々とタバコをふかす集団が…人が通るところで吸わないでくれよ…さっさと先へ。

小屋前には「タバコのポイ捨て禁止」というような文言の看板も立てられていて、なんだか情けない気持ちになりました。みんながマナーを守っていればこのような看板はないはず。守れない人がいる証拠です。

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前社森休憩所〜鎖場〜石鎚山山頂

ここからまた階段をちょこちょこ上がり、そのあと緩やかに坂を下っていくと…

青空がこんにちは!頭上が一気にひらけました。

小屋も天狗岳の方もよく見えます。

しかし、ここでも登山道上のベンチでタバコを吸っている人たち。先日の三嶺縦走でもそうでしたが、四国の山多くないか?偶然?本当にやめていただきたい。タバコの煙を浴びて通過するのが本当に不快です。

進んで行くと、まずは「一の鎖」。長くはないですが、少しツルツルした岩肌。リングにしっかり手を掛けられるので、足場を選んで登っていきます。

ここは2,3人いる程度で混んでいませんでした。おばあちゃんと来ていた高校生くらいの男の子2人が後ろに来て、若いし運動神経が良さそうだったので先を譲りましたが、下から登った自分が苦戦している子に「左の方が足を掛けやすいですよ!」とかアドバイスしていました。やはり、岩場には岩場の登り方がありますね。「お姉さん、クライミングとかしてるんですか?」と聞かれ…。

素晴らしい青空。

と前方を見るも…ん…?遠く、岩壁に張り付いている小さな人の群れ。

あ、あれが二の鎖…。あそこもかぁ…

鎖場が凄い行列になっている模様。落胆しながら先へ行くと公衆トイレのある休憩所に着きました。ここから二の鎖が始まります。ちょっと手前になんかスペースあるなと思ったら、そこが石鎚山のテント場でした。2つ、3つくらい小さなスペースがあり、全部合わせても3,4張くらい?というようなテント場。頂上山荘が満室でテント泊もちょっと考えましたが、翌日が雨だったのでやめました。ここなら山荘に泊まりたいかなという感じ。

さて、「二の鎖」。もう、大行列。しかし、石鎚山に来てこれを登らないないんて!

列に並びます。鎖や岩場の怖さより、人が落ちてきたらどうしようという怖さ。

二の鎖は長め。岩肌は一の鎖よりもツルツル気味。鎖も大きなリングから小さなリング、トライアングル型の3種類。大きなリングとトライアングル型は足も掛けられる大きさです。鎖は2本垂れていますが、どちらを選んでも同じような感じ。右から左に移るとか、その逆とかで進んで行きました。

隙間なんてありません。登っては待って、登っては待ってを繰り返しながら一歩一歩。人が密集しすぎて高度感はもはや感じませんでした。

途中。写真を撮れるほど一歩一歩でした。

二の鎖上部より下をパシャリ。鎖場の3分の2くらいまでに人が集まっていて、そこを抜けるとラストはスムーズでした。

鎖場を通過するのにどれほどの時間がかかったかはわかりませんが、なんとか通過。迂回路は階段多めの道です。その途中に合流し、木道と鉄柱で組まれた階段を上がっていきます。

まもなく石鎚山神社頂上山荘に到着。

って…

え…???

人!人!人!!!!!

何だ、この混雑は!ロープウェイも八丁坂以降の登りをも凌ぐ人の数。

もう、ほんと、疲れました。

休む場所なんてないし、休まらないし。

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天狗岳往復〜ロープウェイ下山

とりあえず天狗岳に行こうと初めの鎖場の方へ近づくも…

ん?なんか列が延びている…

うわー…もしやのもしや。

小屋の方まで延びていた謎の列は、天狗岳の列でした。これ、一体何時間かかるの。通常であれば往復30分もかからないのに。

ほとほと嫌になりながらも、また並びました。前のご夫婦に「天狗岳ですか?」と聞くと「そうなの、すごい人でびっくり」と。ご夫婦は四国在住の方で、10年ぶりくらいに登りに来たと。10年前の休日登山とは桁違いの人の多さにびっくりしているとのこと。「前は土日だってこんなに人はいなかったのにね〜。」と同じく疲れている様子でした。ここまで紅葉の山として紹介されてしまえばな仕方ないのでしょうけど。

山頂の紅葉は先週ピークを迎えていました。剣山に登りながら、一週間後はもう終わってるかなと思いましたが、山頂はやはり終わりかけ。しかし、こんな状態では楽しめるものも疲れてしまうので、やはり山荘に泊まり、夕方と早朝の人がいない時間を狙うのが正解ですね。

そのままご夫婦とお話させてもらっていましたが全く進まない。どうやら初めの鎖場で苦戦している様子。それにしても進まないので「バス大丈夫?何時に天狗岳から戻ってくれば間に合う?」と、心配していただいて。

すると、前から伝言ゲームのように「登りと下りで10人ずつ進みましょうということになりました。後ろの方にも伝えてください。」と回ってきました。今まで適当に切りの良いところで交代していたらしく、それが全く進まない原因だったようで。

そうと決まればこちらも進むので、少しずつ前に進み、ようやく鎖に取り付けました。はじめの一歩に苦戦する方が多いようです。

鎖場を下りてから振り返ります。山頂には一体何人が乗っているのでしょうか。

天狗岳までは、初めの鎖場と、途中の岩場が慎重になるポイント。行きと戻りで譲り合いながらも、初めの鎖場を下りてしまえば結構スムーズでした。

美しい稜線。本当は石鎚山ロングトレイル も歩きたかった。

そして、やっとこさ天狗岳にも到着したのでした。

晴天であるのが心の救い。

ここまできたら記念撮影しておこうと、5人くらいが並んでいる、天狗岳看板の写真撮影列にそのまま並びました。並んでいる間に、小さく、薄くですがブロッケン現象!

10年くらい前の富士登山で見た切り見ていなかった気がします。崖の下に小さな七色の円。微かに映る人影。並んでいる人たちで遊びながら見ていました。

後ろの方に撮影をお願いして、あとは戻るのみ。しかし、あとで写真を見返したらおじさんの指ががっつり入っていた…まあ、いいか…。

戻ります。

戻っていくと、慎重な岩場ポイントに列が出来ていて、ここも5人ずつ交代で行きましょうとのこと。初めの鎖場の方を見ると、これからという方がまだまだ並んでいます。

行きよりも帰りの方が高度感を感じると個人的には思いました。右利きというのもあると思います。実際に、帰りの方が、苦戦者が多い印象でした。雨の日や雨上がりで岩が濡れているときは、通りたくないような岩場です。これからは凍結も怖いですね。

岩場ポイントを振り返ります。

初めの鎖場に戻ってきました。

雲も湧いてきました。次回はゆっくり、じっくりと味わいたいです。

並び始めてから実に1時間30分。なんとか小屋まで戻ってきましたが、信じられない程時間がかかりました。15時のバスは完全に諦めていて、帰りは西之川バス停まで登山道を下ろうと考えていましたが、日没に迫るようならやめておこうと思い、帰りのロープウェイもどうなるかわからないので、すぐに下山へ。

天狗岳を無事に往復できてホッとしましたが、石鎚神社は横目でチラリで終了。どうせ人集りだったので、次回のお楽しみに。紅葉期以外の平日に。静かに。

山頂までの最後の階段はこのような感じでした。

帰りは鎖場ではなく迂回路へ。

行き程の混雑はなく、ちょこちょこ追い抜く程度でスムーズ下山。

あっという間に試しの鎖の場所に。行きは混雑たったので、帰りに鎖場を通過している人もいました。

一応見てみました。これも次回のお楽しみに。

行きでは追い越しに必死だったので、こんなに階段上っていたのか、という印象。やはり階段のオンパレードでした。

ひたすら階段下山。周りはすっかり白い世界に包まれています。

八丁まで戻ってきました。この先、八丁坂を登りだすと団体が。行きで階段ゾーンにズラーっと並んでいた方々。60人と囁かれていましたが、本当にそのくらいいそうな人数でした。本当に多い…。

前に進むことができず遅々と進みます。最後尾にいた方がちょっと休憩とばかりに避けて「どうぞ」と言われました。全体の歩みが遅いせいか、団体で参加している前のお姉さんはもう歩きスマホしているし…。休日にこんな大人数の団体で、ガイドさんも一番前以外どこにいるのか不明だし、参加者はスマホいじり出してるし、これは大分考えものです。全く管理ができていない状態。

成就社の100mくらい手前で、スマホのお姉さんに「あ、先行きます?」と、ようやく気が付きましたというように声をかけられ「いや、まあ、もうすぐそこなので」と返しましたが「どうぞ」と避けられ仕方なく前へ。そしたら次々と「どうぞどうぞ」と譲られ。成就社目前でなんだか無意味な追い越し。

無事に戻ってきて一安心。

成就社からロープウェイ方面へ進み、途中で西之川登山口への分岐があります。コースタイムは1時間40分。既に15時を回っていて、コースタイム通りだと17時近くなってしまいます。バスは17:20頃なので間に合いますが、日没が大分早くなっているので、ロープウェイで降りることにしました。初めての山域では特に無理は禁物。

成就駅まで来ました。

帰りのロープウェイは整理番号制になっていました。暖炉の前で冷えた身体を温めながら待機。そんなに待つこともなく、番号が呼ばれ、無事に下山。

朝、並ぶだけだったロープウェイ周辺を散策。

平成生まれも鄙びてきています。時代は令和ですね。

帰りのバスまで1時間以上あったので、こんなことなら「石鎚山温泉」に入る前提で準備してくれば良かったと後悔。

近くにあった休憩所で残った行動食を食べながら待ちました。下山のロープウェイにサクッと乗れたので、もう少しゆっくりすれば良かったと思いましたが、こればかりはわかりませんし、公共交通機関利用民のデメリットです。

帰りは、バス停前のお土産屋さんで事前にバスの切符を購入するという形式でした。時間が近づいてバス停に向かったら「切符は持っていますか?」とお店の方に聞かれ、購入。お店の奥には待合室みたいなイスとテーブルもあって、バス組の人たちはここで待機していました。バスの人たちどこで待っているのか疑問でしたが…。こんな温かい場所があったのかとしょんぼり。

疲れ切ってバスに乗車、伊予西条駅まで爆睡。また2km歩いてホテルへと戻りました。明日は高松の珈琲屋さんに行くために、高松へ移動しそのまま宿泊。明日からお遍路スタートにしなくて良かったです。山の不要な荷物と、迷いながら持って来た一眼は返送しようと決めました。

明後日からついに、お遍路を歩きます。緊張とわくわくが混ざった感情は、山と変わりません。久々の長期ロングトレイル。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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