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【百名山】別山尾根から「剱岳」剱沢キャンプ場テント泊で行く北アルプス憧れの岩山 ①

北 ア ル プ ス

2020.8.4

歩き人たかちです@takachi_aiina

2020年8月4日〜8月5日の1泊2日、"岩の殿堂"とされる「剱岳」を登りました。

室堂から入り剱沢キャンプ場に1泊。「別山尾根」をピストンする、一番メジャーなコース。

今回は、ソロではなく山仲間のKさんと。天気と日程がなかなか合わず、毎年計画倒れしていた剱岳。今年は梅雨明け十日を狙い、青空のもと登頂!

初めて槍ヶ岳を目の前にしたときは感動しましたが、剱岳の圧倒的なスケールも言葉にならず・・・

1日目は、室堂〜剱沢キャンプ場までの記録です。

【1日目 / 室堂 → 剱沢キャンプ場 】
室堂 ー 雷鳥沢キャンプ場 ー(直登ルート)ー 剣御前小舎 ー 剱沢キャンプ場


▲ コースタイム:3時間25分
▲ 歩行距離:約5km
▲ 累積標高差:+550m / -450m

【2日目 / 剱岳ピストン → 室堂 】
剱沢キャンプ場 ー 剱澤小屋 ー 剣山荘 ー 一服剱 ー 前剱 ー 平蔵の頭 ー 平蔵のコル ー カニのタテバイ ー ▲ 剱岳 ー カニのヨコバイ ー 平蔵のコル ー 平蔵の頭 ー 前剱 ー 一服剱 ー 剣山荘 ー 剱澤小屋 ー 剱沢キャンプ場 ー 剱御前小舎 ー 室堂新道 ー 雷鳥沢キャンプ場 ー 室堂

▲ コースタイム:8時間35分

▲ 歩行距離:約10km
▲ 累積標高差:+1330m / -1420m

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公共交通機関で行く「剱岳」室堂へのアクセス方法

 

\「室堂」へのアクセス方法 /

① 黒部アルペンルート(富山県側・長野県側)
② 夜行バス

黒部アルペンルート

 

出典:立山黒部アルペンルート

室堂へのアクセスは、富山県の「富山電鉄・立山駅」、あるいは長野県の「扇沢」から"黒部アルペンルート"を利用します。

マイカーの場合、「立山駅」と「扇沢」に駐車場があります。公共交通機関の場合、「電鉄富山駅」か「信濃大町駅」からのスタート。

乗り継ぎや乗り物、料金などの詳細は黒部アルペンルートのHPをご覧ください。

夏山の時期は平日でも混雑しますが、「WEBきっぷ」を利用できるようになってからとても便利になりました。窓口購入は時間がかかるので、WEB切符がおすすめです。

夜行バス

 

東京からは、室堂に直行する夜行バスが運行されています。面倒な乗り換えがなく、7時頃室堂に到着するためおすすめです。

2025年現在、まいたびの毎日あるぺん号と、東急バス西武観光バス富山地方鉄道(共同運行)」が夜行バスを運行しています。

毎日あるぺん号と共同運行の3社は出発場所・時刻が違うので、それぞれのHPでご確認ください。

今回は室堂直行の夜行バスが満室で(まだ「毎日あるぺん号」しかなかった)、富山駅まで夜行バスで行き、黒部アルペンルートを乗り継ぎました。始発の富山電鉄に乗り、室堂に到着したのは9時半頃です(平日)。

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剱岳「別山尾根」コース概要!難易度は?

 

標高2,999mの剱岳は百名山の中でも難易度が高い山とされており、岩陵帯や鎖場の経験、長時間歩行(最低8時間)の体力を要します。

富山県庁が定めている"富山県の山のグレーディング"では、剱岳はもっとも高い難易度とされています。グレーディングの詳細は、富山県庁のHPをご覧ください。

剱岳は、落石や滑落の危険がつねにある岩場、ガレ場、ザレ場、鎖場、急斜面が連続し、他者に対して落石を起こさない歩行技術も必要です。アップダウンの連続なので、歩行距離に大して体力をそれなりに使います。

鎖は頑丈でピカピカですが、100%命を保障するものではありません(すべての山でそうですが)。

一般登山道なので整備はされていますが、岩陵帯での歩行技術と十分な経験を基本として登る山です。滑落事故も少なくないので要注意。

\「別山尾根」ルートの前泊地 /

◾︎ 剱沢キャンプ場
◾︎ 剱澤小屋
◾︎ 剣山荘
◾︎ 剱御前小舎(健脚向け)
◾︎ 雷鳥沢キャンプ場(健脚向け)

テント泊の場合は「剱沢キャンプ場」、小屋泊の場合は「剱澤小屋」か「剣山荘」での宿泊になります。

小屋泊の場合、ロケーションは「剱澤小屋」がおすすめですが(剱岳が綺麗に見える)、山頂に一番近いのは「剣山荘」。行程を少しでも短くしたい、体力に自信がない、という場合は「剣山荘」がおすすめ。

剱澤小屋の剱岳案内図

別山尾根は、「一服剱 → 前剱 → 剱岳」と順に登頂。細かいアップダウンをしながら進みますが、剣山荘より先はほぼすべて岩場。

鎖場は、山頂まで13箇所。始めの方は鎖を使わなくても通過できますが、進むごとに難易度が上がり、一番有名なのは「カニのタテバイ・ヨコバイ」。登りは「カニのタテバイ」、下りは「カニのヨコバイ」を利用します。

岩陵帯右側:カニのタテバイ / 左側:カニのヨコバイ

名前の通り、タテバイは岩場を垂直に、ヨコバイは岩場を水平に通過。タテバイ、ヨコバイともに足場はしっかりとありますが、危険を伴う岩場です。

下りの「ヨコバイ」は長くないですが、一歩目の足の置き場(岩の切れ目)が見えづらいので、それに恐怖を感じる人が多いようです。確かに見えづらいですが、身長147cmの自分も問題なく足場に届きました。

一番メジャーなコースですが、その分、休日は渋滞が発生しやすく、体力や技術が伴っていない登山者もいます。落石などの危険から身を守る術も重要です。

心配な方はハーネスとカラビナで"セルフビレイ"を行う、ツアーやガイド登山で登る、などをご検討ください。

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剱岳の前泊地「剱沢キャンプ場」へ

 

室堂 - 雷鳥沢キャンプ場

 

室堂直行の夜行バスが満室で、富山駅まで夜行バスを利用。始発で「立山駅」へ移動し、少しでも早く切符を購入するため窓口へ急ぎ足(現在は「WEBきっぷ」があります)。

平日とはいえ梅雨明けの夏山最盛期で、ケーブルカーは臨時便が出ていました。ただ、コロナにより訪日がほぼいないので、コロナ前に比べたら空いています。

立山は人が多いので、初めての北アルプスソロ山行を実践する場として選びました。立山三山を周回し、初めて雷鳥を見た思い出の場所です。

9時半頃「室堂」に到着。ターミナルを出ると、冷たくて美味しい「立山玉殿の湧水」があります。たっぷり補給。

「剱沢キャンプ場」までに補給できる水場は「雷鳥沢キャンプ場」のみ。「剱御前小舎」に水場はありません(購入)。

今日は時間があるので、室堂周辺もゆっくり歩きます。いつも通り、進まない。

「みくりが池」。濃紺のブルーに目を奪わられる

「みくりが池温泉」は、コロナ対策で日帰り入浴を中止していました。売店や喫茶は営業。

個人的には、先の「雷鳥荘」の日帰り入浴がおすすめ。「みくりが池温泉」は観光の方が多いので、「雷鳥荘」の方がゆっくり入れます。窓が大きくて景色も最高です。

左下の建物が「雷鳥荘」

「雷鳥沢キャンプ場」を見下ろす。色とりどりのテントが張られています。「雷鳥荘」から見える、尾根と谷のこの景色が大好きです。

「地獄谷」。風向きによって有毒ガスが結構流れてくるので、そそくさ通過。

長い石段を下り「雷鳥沢キャンプ場」に到着。ロケーションも施設も申し分ないですが、残念ながら"盗難"が多い場所。ちなみに、今日泊まる「剱沢キャンプ場」も盗難被害が多いです。

キャンプ場を拠点にして立山三山や剱岳に行く人が大多数なので、留守中にテントやザックが狙われます。高級テントは特に狙われやすいです。

ネット販売が主な目的なので、名前を書く、南京錠をつける、などの対策を。中には「お酒や食料を盗まれた」という話も聞きます。荷物を置いて歩き回る場合はご注意を。

雷鳥沢キャンプ場- 剱沢キャンプ場

 

橋を渡ると、いよいよ登山スタートという気持ちになります。雷鳥沢キャンプ場から「剱御前小舎」へのルートは2通り。

① 室堂新道:お花畑を通り、比較的緩やか
② 直登ルート:ガレ場を一気に登る

以前は「室堂新道」から登ったので、今回は「直登ルート」で向かいます。登りと下りでルートを分けるなら、登り「直登」、下り「室堂新道」がおすすめです。

川を渡って左へ行くと「剱御前」の看板があります。室堂新道の場合は「大日」と書かれた方へ。

直登ルートは、終始ガレ、ザレの道。浮石も多いので転倒に注意。

日陰がないので暑いですが、振り返るとつねにこの景色。下から吹き上げてくる風でクールダウンしつつ、癒されながら登ります。

立山三山の「雄山」は結構混んでいますが、他の登山道に関しては「室堂の混雑はどこへやら・・・」という感じ。

「剱御前小舎」に到着。直登ルートは距離が短く、標高を一気に上げられるので「室堂新道」よりもだいぶ早い印象。

剱御前小舎からは剱岳を見ることができます。立山三山を縦走したとき、剱岳の勇姿に見惚れましたね・・・

「剱岳には登れないけど剱岳を見たい」という方には、剱御前小舎に1泊する目的の登山もおすすめ。立山三山の一つ「別山」が近いので、十分満足できます。

\ 両親を連れて「剱御前小舎」1泊登山 /

少し休憩をして「剱沢キャンプ場」へ

剱岳は・・・ガスでご対面ならず

剱岳の全貌はまだお預けですが、剱御前小舎からの下は剱岳の世界に入り込む感じでいいですね。

ミヤマリンドウ

振り返る

お花を見ながらゆっくり下っていると、ついに待ち望んだ瞬間が・・・

「うわー・・・」と、自然と声が漏れていました。美しいの一言に尽きる。剱御前小舎からとは角度が変わり真正面で。

初めて槍ヶ岳を見たときは「トンガリコーンだ!」とテンションが上がりましたが、剱岳は言葉が出ませんでした。美しさにただただ圧倒されてしまった。

岩山としてのスケール感が半端なく、ものすごく"美形"。槍ヶ岳の造形美も奇跡的ですが、かつて「針山」と呼ばれた剱岳もまた・・・

静かに興奮しながら下る。何度も顔を上げて、何度も写真を撮ってしまう。

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剱沢キャンプ場でテント泊!水場・トイレは?剱澤小屋もおすすめ!

 

「剱沢キャンプ場」に到着。なんて素晴らしいロケーションなのか。

一緒に登るKさんは夜行バスで室堂に入り、雄山から立山三山を縦走して剱沢キャンプ場へ。先に到着しており、無事合流。

室堂で登山届を出したとき「今日は剱にたくさん入っている」と言われましたが、14時頃はまだまだ余裕がありました。

テントから剱岳こんにちは。最高の贅沢ですね

受付には、コースや雪溪に関する登山情報が掲示されています。

剱沢キャンプ場に関する情報

バイオトイレは男女別。足でポンプを踏んで水を流す和式です。汲み取り式は男女兼用の垂れ流し。バイオトイレの方が混んでいます。

水場は2ヶ所とも"煮沸 or 浄水"を。浄水器を忘れてしまい、煮沸が面倒だったので自己責任でそのまま飲みました。

剱岳登山で最後の水場は「剣山荘」。小屋の外に水道があり汲めますが(こちらも煮沸か浄水)、水不足だとチョロチョロ、あるいは水が出ません(2023年の夏は出ていませんでした)。その場合、小屋で購入になります。

「剱澤小屋」の売店を覗きに行ってみた

「剱澤小屋」からの剱岳の眺めはさらによき!10分ほど下るだけですが、キャンプ場よりも堂々とした剱岳。


\ 2023年「剱澤小屋」に宿泊しました /

ロケーションがやはり◎

ごはんも美味しい。この日は夕食がとんかつ、朝はお弁当にしていただき小屋で食べてから出発。

1日20食限定の「なべラーメン」もおすすめ!味噌と醤油があります。剱岳下山後、13時頃には食べました。

剱澤小屋、剱沢キャンプ場の近く(剱澤小屋からすぐ)には逆さ剱を見られる池も。2020年に訪れたときは行かなかったスポット。


夕暮れの気温は15℃弱。明日は夜明け前に出発です。

しかし、近くのおじさんがラジオをずっと流しており、周りが完全に静まり返った21時を過ぎても止めない。さらに近いテントの男性がわざとらしく咳払いをしましたが効果なし。

たまにいますね、超迷惑な人(イヤホン使ってくれ)。耳栓は持っていて損はないです。

剱岳といえば「点の記」。本を読んでから登ると、とても面白いです。よくもまあ、こんな岩山を登ったなあ、と。映画もおすすめ。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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