日々感謝。1200kmのへんろ道。【5日目:13番大日寺〜17番井戸寺】

お 遍 路
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2020.10.24(土)

歩き人たかちです。

今日は、神山町の山間から都市の徳島駅まで歩きます。車なら40分の距離を、5つのお寺に参拝しながら1日かけて。徳島駅周辺には安宿がたくさんありますが、せっかくなのでへんろ宿にしました。目指す「旅館大鶴」まで約31kmの道のりです。

神山温泉の大きな朝ごはん

神山温泉の朝ごはんは7:30から。お遍路感覚だと遅め。今日はもうゆっくり出発でいいかと朝食付きにしました。ネットの予約では素泊まりか2食付ですが、電話でお願いすれば夕食のみにも対応してくれるという情報もありました

昨日は流石に疲れたか、アラームを何度も止めながら起床。

夕食がボリューム満点で胃袋も疲れ気味でしたが、なんとか食べられそう…朝はあまり食べられないタイプ。と、食べ始めるとお味噌汁が運ばれてきました。

でっか!!!

何これ、なぜこの大きさ?ごはん茶碗の2.5倍くらいある。普通でいいのですが…すみません、食べきれませんでした。

昨日、旅館吉野で一緒だった女性は、私が食べ始める頃には珈琲を飲み終えて出て行きました。ここにいたということは朝食付だと思うのですが、お願いすれば多少時間を早めることも可能なのかもしれません。それか、珈琲のみだったのか。

6km誤算。13番「大日寺」

*13番大日寺まで16km*

8:30前に出発。歩き始めの時間としては大分遅い。

歩き始めるとすぐに「松葉庵 自家焙煎珈琲」という看板が目に入りました。珈琲が大好きで、看板はすごい目に飛び込んでくるのですが、何気にカフェにはまだ入っていません。

調べてみると、松葉庵の中に「角麟」という和定食屋さんがあったようですが、そこは閉店したとのこと。すごく美味しそうでしたが、残念ですね。珈琲の種類が豊富で、静かに読書したい人が好きそうな喫茶店。お時間合う方はぜひ。

松葉庵 ・麟角

はじめ国道438号を歩き、途中から県道21号に入ります。緩やかに登り、歩道はあったりなかったり。交通量はやや多め。

温泉から大日寺まで16kmですが、なぜか10kmだと思っていました。とんだ誤算。

歩いていると「大日寺15km」というへんろシールが貼ってあり、おいおい大分違うなあ〜と思ったらGoogleも15km。今日の行程は25kmくらいだと思っていましたが、計算ミス。約31kmでした。

8時半スタートで31kmかあ…と今更言っても仕方がないので、徳島市に入る前に神山町を存分に味わいながら歩きます。むしろ、朝に気が付いて良かった。

「養瀬トンネル」到着。歩道は狭いので、スマホのライトをつけて後ろ向きに照らしていました。効果は不明。スマホのライトなんて車から見えるのでしょうか?少し遠回りをすればトンネルを回避できますが、狭いながらも歩道はあるのでそのまま入り込みました。

歩道は段差があるのみ。トラック系注意。

峠を越えると、徳島市内に向けて下りになっています。

途中、橋の下に中国にありそうな「ドラえもん」が横たわっていました。何に使われていたのか。横にはバスタブ。謎。

大きな鏡付きの休憩所。お手洗いはありません。

対岸に県道20号が見えるようになりました。鍋岩から「玉ヶ峠」を越える人、あるいは神山町に入ってすぐの「旅館さくらや」などに宿泊した人は20号を歩いていました。私は21号。

対岸は日当たりが良くて暑そうですが、こちらの21号は日陰が多く、助かりました。ただ、自動販売機やお手洗いは20号の方にあります。

歩いていると「キャンプ場 軽井沢」の案内。地図には載っていませんが、完全にお遍路さんどうぞという絵です。テント持ち込み¥1,000。

車道から見てもどれがテント場なのかわかりませんでしたが、ここを下っていく様子。

調べると「レジャーランド軽井沢」というキャンプ場で、入浴もできるそうです。こんなところで「軽井沢」という文字を見るとは。

軽井沢レジャーランド 徳島県名西郡神山町のキャンプ場
軽井沢レジャーランドは、徳島県名西郡神山町に位置するキャンプ場です。日帰りのバーベキューなども楽しめます。

大きな川があると風景がキリっとまとまる感じがします。

しばらく歩くと県道21号にも民家が結構出てきました。

鮎喰川の蛇行具合が格好いいですね。

そして、徳島市内にチェックイン。

大日寺の前に楽しみにしていた場所が1つ。休憩所「おやすみなし亭」

お接待所として有名です。ここまで休まず歩いてきたので、ちょっと休むかーと思いましたが、先客が…。

小さな小屋で、対面で座るのはあまり良くないかな…と思い、素通りしました。コロナでお接待もやっていない様子。中だけでも覗いてみればよかったなと、後ろ髪を引かれながら進みます。

おやすみなし亭は宿泊は禁止です。決められた時間以外は鍵がかかっているようです。

結局16km歩き続け、ようやく13番大日寺に到着。

県道沿いで車が多く、中々写真が撮りづらい。

【13番大日寺】

本尊:十一面観世音菩薩
宗派:真言宗大覚寺派
開基:弘法大師(815年)

大日寺の建つ県道を挟んだ向かいには、阿波の総鎮守であった一宮寺神社があります。神仏習合の江戸時代にはその別当寺として、一宮寺が札所として参拝されていた。大日如来のお告げにより大日如来像を安置しましたが、神仏分離令により寺と神社を分けられ、そのとき、一宮神社の本地仏の十一面観世音菩薩が本尊となりました。

参照:四国お遍路88ヶ所歴史読本
著者:株式会社エディスタ

今日は土曜日です。なんか賑やかだなと思ったら団体さんがいました。

ということは、納経所が混む!!!

本来、お参りをしてから納経所へ行くのですが、結構待つようなら先に行ってしまおうと思いました。しかし、遅かった。もう始まっていた。

団体の場合、ツアー会社の人があらかじめ全員分の納経帳やら白衣やら掛け軸を預かっていて、お寺に着くなり納経所へ運びます。その間にお客さんは読経をしてお参りをするという仕組み。

団体の規模にもよりますが、多いところは20人以上。納経所には、その分の納経帳やらが積み上がっています。個人客、しかも歩きからすると「Nooooooooooooo!!!」となる訳です。

納経所に2人いれば、1人団体、1人個人という形で対応してくれるお寺が多いですが、たまに対応してくれなかったり、1人だったり。

この団体問題には後にも悩まされます。

納経所が1人対応で団体と被ったときは「歩きなのですが、先によろしいですか?」とツアー会社の人に断っていました。大体「あ、どうぞどうぞ」と言われます。正直、納経所によって態度は様々です。心が癒されることもあれば、ムカっとすることも。ツアー会社の人に嫌な顔をされることはほとんどないので、周囲の状況を見て断りを入れていいと思います。

個人の方が若干ぷんぷんした感じで並んでいました。私はまだお参りをしていなかったので、順番通り先にお参りを。

本堂

大師堂

お寺が混んでいるとなかなか頭が静かになりません。というか、団体の方々はどこで遭遇しても読経が上手。みんな練習してるのかってくらいに。

お参りが終わった頃には納経所も元通りになり、御朱印をいただいてあんぱん休憩。やっと休憩。

大日寺には、入ってすぐに「しあわせ観音」があります。合掌した手の中に鮮やかな観音像。幸せな気分になる色合いの観音像でした。混雑ですっかり写真を忘れましたが、見るのをお忘れなく。

「水子地蔵」というものもあったようですが、こちらは見ないで出てしまいました。可愛い子どもたちが合掌しています。失敗したー。

ここからは各お寺の距離が短くなります。

猫も落ち着く。14番「常楽寺」

*常楽寺まで2.3km*

ようやく県道から離れ、長閑な田園風景。こういう道がへんろ道らしく、一番落ち着きます。

天気がよい。

常楽寺の隣にある池の奥から、賑やかな子どもたちの声が聞こえてきました。静かでいいところに保育園だか幼稚園だかあるのいいなーと思いましたが、そこは「養護施設常楽寺園」という社会福祉施設でした。社会福祉施設をお寺が運営するのは四国霊場で唯一とのこと。

人生即遍路。

【14番常楽寺】

本尊:弥勒菩薩
宗派:高野山真言宗
開基:弘法大師(815年)

四国霊場で唯一、弥勒菩薩が本尊となっています。釈尊の入滅から56億7000万年後にこの世に現れ、衆生を救うとされる未来仏。菅笠の梵字は弥勒菩薩を意味し、弘法大師のことを表します。常楽寺では「流水岩の庭園」と呼ばれる独特の景観が特徴。風雪による浸食で地面が波打つような景観になっています。

参照:四国お遍路88ヶ所歴史読本
著者:株式会社エディスタ

歩いている途中から感じていました。常楽寺は絶対空気が良いと。感じ取った通り、とても穏やかなお寺でした。

常楽寺の見どころ「流水岩の庭園」。自然のままの不安定感がとてもいいです。

本堂手前に大きなイチイの木。「あららぎの霊木」と呼ばれています。

この角度から見ていたので全く気がつかなかったのですが、本堂側から見ると、枝の分かれ目に「あららぎ大師」がいらっしゃるとのこと。

すっごく見たかった。ちょこんと座りながら、参拝者を上から見守っています。覗いてみてください。

本堂

大師堂

ブチ柄の猫くんがゴロゴロ。ここいいな~と感じるお寺には大体猫がどてっとしています。感覚が同じみたい。

もう1匹トラがやってきました。こちらも、どてーっと我が物顔。昨日は雨だったから日向ぼっこかな。

居心地が良すぎてしばらく私もどてっと日向ぼっこ。やはり、朝は早く出発するべき。もう一度猫と戯れ15番へ。

本堂絶賛工事中。15番「国分寺」

*15番国分寺まで800m*

国分寺まではたったの800m。

小さなお地蔵様。被り物がお似合いです。

のぺーっとして空が広い。

近いがゆえに地図をよく見ていませんでした。分岐にも気が付かないまま歩き、着かないなと思ったときには通り過ぎていました。田んぼで突っ切ることはできないので650m戻って到着。

【 15番 国分寺 】

本尊:薬師如来
宗派:曹洞宗
開基:行基(創建714年)

天平時代、国ごとに国分寺と国分尼寺が置かれました。四国に置かれた4つの国分寺はすべて札所となっています。天正の兵火によって寺は長らく荒廃しますが、江戸時代に再建され真言宗から曹洞宗に改宗。普段は公開されていない「築山式枯山水」の庭園は国の名勝に指定されています。

参照:四国お遍路88ヶ所歴史読本
著者:株式会社エディスタ

山門を入るとがっつり本堂工事中で、仮本堂の案内がありました。

仮本堂

これは確かに「仮」ですね。

大師堂

大師堂は周りになにもなくて、さっぱりしています。

工事の音がガガガガガ…と落ち着かないので、そそくさ退散しました。

国分寺の近くには「福屋 盛寿の郷」という甘味処があります。チェックしていましたが、寄る時間がなかったのでスルー。徳島の銘菓、季節の銘菓などを店内でいただけます。夏のカキ氷は大変人気のようです。

和菓子処 福屋トップページ
徳島の郷土菓子を製造販売しています。阿波...

まーーーっすぐ。16番「観音寺」

*16番観音寺まで1.8km*

次の観音寺も1.8kmという近さ。柿がたーんまり。秋晴れの青空に浮かぶオレンジの水玉。

国分寺から国道に合流したらひたすら真っ直ぐ進みます。国道は相変わらず暑い。

景色は特に変化なく、20分程で到着。

【16番観音寺】

本尊:千手観世音菩薩(秘仏)
宗派:高野山真言宗
開基:弘法大師(創建714年)

観音寺の建つ場所では、国府に関する木簡が多数出土していて、かつて阿波国の中心地であったと考えられています。普段は公開されていませんが、本堂には炎に包まれた女性が描かれた額が奉納されています。お遍路中、濡れた白衣を梵火で乾かしていたところ火が燃え移りやけど負いました。その女性はかつて、燃えた薪で姑をたたいていじめたことがあるということで、反省した女性から奉納されたものです。

参照:四国お遍路88ヶ所歴史読本
著者:株式会社エディスタ

本堂

大師堂

こじんまりしたお寺でした。お寺全体の写真が残っていないという…。

今日の行程はまだ10km程残っています。常楽寺で結構ゆっくりしたので、お参りをして次の井戸寺へ。

今日の大きなお寺。17番「井戸寺」

*17番井戸寺まで2.8km*

サクサクと歩いていきます。割とクネクネ歩きました。

線路を渡ってしばらく歩くと「大御和神社」がありました。何やら大きな神社。

中ではたくさんの子どもたちが遊んでいて、神社なのか公園なのかもはやわからない。地域に根差した神社という感じ。こういうところがあるのは羨ましいです。初めて神社に憧れたのは「耳をすませば」を見たとき。

そんなことを考えていたら着きました。今日最後のお寺です。

山門からして立派。

【17番井戸寺】

本尊:七仏薬師如来
宗派:真言宗善通寺派
開基:天武天皇(創建673年)

聖徳太子、あるいは行基によって建立されたという説もある、相当な歴史を有するお寺です。本尊の七仏薬師如来は聖徳太子がつくったともされ、全国的にも珍しいもの。七難即滅、海運厄除け、難病平癒に霊験あらたかです。名物は大師が掘った「面影の井戸」。この地の濁水を哀れみ、一夜で掘ったところ清水が湧き出たといわれています。

参照:四国お遍路88ヶ所歴史読本
著者:株式会社エディスタ

本堂

大師堂

井戸寺には通夜堂があります。

通夜堂とは、夜通し仏事を勤行するために寺の境内に建てられたもの。歩き遍路が一夜を過ごすための宿としても開放されています。

大師堂の近くにある白い建物が井戸寺の通夜堂です。たたみ二畳程のスペースで2名まで。この日はまだ誰もいないようでした。

通夜堂をお借りするときは、お参りを済ませてから納経所で申し込みます。時間が早すぎると断られることもあるので15時半以降がいいと思います。16時以降でないとダメというお寺もあるのでご注意。

全てのお寺に通夜堂がある訳ではありません。また、近年は利用者のマナーが悪いとのことで、通夜堂を閉めているお寺もあります。お寺の善意で泊めさせていただいているので「立つ鳥跡を濁さず」が基本。掃除道具が置いてあるので、出るときは感謝の気持ちを込めて掃除をし、来た時と同じ状態にして去ります。

ちょっと休憩して、井戸寺にさよなら。

ヤンキーお兄さんのお接待

*井戸寺〜旅館大鶴:Googleの最短で7.2km*

井戸寺を出たのが14時ちょっと前。ここからはGoogleの最短で歩いていきます。橋を渡るまではへんろ道で、そこからは宿へ向けて。

秋は日が短いので、遅くても16時にはチェックインしたくなります。

井戸寺から県道30号に入り、車ビュンビュンの道。国道や県道はやはり落ち着きません。

セブンイレブンが見えたのでジュースでも買おうかと思いましたが、それも面倒になって素通り。

そのまま橋に向かって歩いていると、信号のところでバイクを停めているお兄さんが「よっ!」と手を挙げました。しかし、自分に向けてとは思わず無反応でさらに近づくと、また「よっ!」と手を挙げました。

あれ?私…?と自分を指さすと、うんうんと頷いている。

「こんにちは~」と前まで行くと「頑張ってね!」と、差し入れをくださいました。

セブンイレブンの袋の中にはチキンと紅茶花伝!

初めて物のお接待を受けました。お兄さんは徳島出身の方。私がトボトボ歩いているのを見て、私が寄ろうと思いつつ素通りしたセブンに寄り、待っていてくれたようです。

背中にオレンジの刺繍で「愛」と入ったデニム地のつなぎを着ていて、大きなサングラス。素顔は見えませんでしたが、きっとすごく優しい瞳なはず。

お接待を受けると本当に感動します。ありがとうございます。

心が温まり、綺麗な風景がよりキラキラと目に映ります。

橋を渡り、川沿いを歩きます。チキンを温かいうちに食べたかったので少し立ち止まる。

今日もお昼を食べたんだか食べていないのか、という感じでした。一気にお腹が空いて、チキンめっちゃうまい。甘い飲み物も元気が出ます。

さあ、もうひと頑張り。

やがて徳島駅周辺に到着。LOFTで1日目に紛失したペンと無くなりそうな化粧水を購入して宿へ。

神山温泉で地域クーポン券を2000円分いただきました。LOFTでは使えなかったので、コンビニで使うことに。夜と朝と昼と行動食…。

1人で2000円分の食料ってなかなかです。無駄に良いお菓子を買ってみたり。それでも2000円には若干届きませんでした。しかし、ありがたい限り。

旅館大鶴に到着。旅館の前で写真を撮っていると、遠くからおじさんに「お姉ちゃん、どこ探してるの―?」と声を掛けられました。「ここなので大丈夫でーす。」と答えると、手を挙げて去っていきました。

スマホを見ていたり、地図を見ていると、本当にすぐ話しかけてくれます。

旅館大鶴はとても素朴なお宿で、今日は私だけ。女将さんはとても優しい方でした。

お風呂はゆったりめの家族風呂。お手洗いは和式。洗濯はお接待でやっていただけます。乾燥機はありません。

お風呂を上がってドライヤーをお借りしようとしたら「ドライヤー壊れちゃって…」とのことでした。頭がちょっと寒いですが、無いなら無いで構いません。

はー疲れたーと、今日も倒れ込みました。明日は鶴林寺の山越えです。

料金素泊まり ¥3,000
洗濯お接待(乾燥機はありません)
wifiなし

★本日の歩行距離:30.9km

★累計:104.7km

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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