歩き人たかちです。
今年の1月に手に入れたばかりのモンベル「U.L.フォールディングポール 100」を早速修理に出しました。ストラップを外そうとして失敗するという自業自得。
方法はいくつかありましたが、中のコードを少し切ったことにより使えなくなってしまいました・・・
U.L.フォールディングポールの構造
「U.L.フォールディングポール」シリーズは、上・中・下段のシャフトが一本のコードに通されている構造。伸縮式のポールのようにバラバラにはできないため、修理が少し厄介です。
モンベル製品の場合、伸縮式のポールであれば折れたシャフトだけ取り替える(部材取り寄せ)処置が多く、時間もそこまでかかりません。しかし、「U.L.フォールディングポール」はコードで繋がっているためすべて持ち込みの修理になり、その分時間がかかります。
一番上のキャップは取り外し可能。ここにストラップのリングも通されていて、キャップの穴に通されたコードはギュッと固く結ばれています。コードの長さが決まっていることにより、長さ調節不可の構造です。
「U.L.フォールディングポール 100」については下記記事にて。
ストラップを外す方法
ストラップを外す方法は2つ。
▪︎ 結び目を頑張って解く
一番簡単な方法は"ストラップを切る"こと。ストラップは一生使わないという場合は、切ってしまってもいいと思います(注意点は下記項目に記載)。
もう一つは"頑張って結び目を解く"こと。はじめにこれを試みました。ストラップを外したあと「やっぱりストラップほしいかも」となるかもしれないなと。
しかし、この結び目が固すぎてぜんぜん解けない。いろんなものを使ってみたしたが、糸がぐちゃぐちゃになったりしてうまくいかず。そこで・・・
この結び目だけ切ってしまえ!
ほんのちょっとだし、折りたためる長さは確保されることを確認した上でちょきん!と・・・これにより、修理行きとなりました。
コードを切ったら使用不可に
結び目を切っても折りたためる長さがあることを確認し、ちょきん!ストラップの外し、再びコードをキャップの穴に通し結んで完成。ちょっとギリギリではありましたが、折りたためるからうまくいったと思ったのです。そしたら・・・
固定用の"ラチェットボタン"が出てこない!
上段にはストッパーとなるラチェットボタンが出る穴があり、伸ばしたときにカチッとさせて固定します。しかし、コードを切ったことで、ラチェットボタンを出すための長さが足りなくなってしまったのです。
結び目の部分をほんの少し切っただけですが、構造的にダメだったようで。どんなにぐっと伸ばしてもラチェットボタンが出ることはなく、一瞬で使えなくなりましたとさ。
しかも、この事態に気がついたのは北海道遠征に行ったとき。山旅1座目の斜里岳に登ろうとしたとき、カチってならない!?!?とパニック。山旅中にモンベル苫小牧店に立ち寄り、修理に出したのでした。
ストラップを切る・外すときの注意点
説明書には、安全の観点から"改造はしないでください"と記載されています。ストラップを切る・外すのは個人の自由(自己責任)だと思っていますが、注意点が一つ。
故障などで修理に出す際、ストラップがないと修理を受け付けてくれません。
ストラップを外した状態で持ち込んだ結果、後日「メーカーとして、安全面の観点からストラップなしでの修理はできません」と電話がきました。
ストラップを取りたくて・・・という経緯は話しましたが"ストラップなしのポールを完成品にはできない"とのこと(おそらく"改造"になるため)。修理をするならば、外したストラップも一緒に修理に出すか、片方¥500を払ってストラップを新たに付けるかということでした。
どうせ戻ってきたら取るのにわざわざ?
自己責任で要らないって言ってるのに?
正直な気持ちはこれですが、大手メーカーとしての対応なのでしょう。結局、最寄りのモンベルに外したストラップを持ち込みました。
今後も、例えば"折れ"で修理に出す場合はストラップが必要になります。ストラップを切る場合、修理に出す度にストラップ代もかかります。
軽量で細い分、他のポールに比べて耐久性は劣ります。いつどこで壊すかわからないし、そう考えるとストラップを切るのはちょっと躊躇ってしまいますね。この点はご注意ください。
修理後再び改造を試みる
修理に出して1ヶ月、ようやくポールが返ってきました。夏のアウトドアシーズンは修理が混んでいることが多いため、ちょっと時間がかかります。ちなみに、修理代は1本¥1,280でした。
そして、修理から返ってきたポールを早速、再び改造。"ストラップがないと修理はできない"ことを知り、ストラップを切るのは最終手段としました。前回、結び目を解こうとして上手くいきませんでしたが、今回はいいものを見つけてすんなり・・・(え?)
修理から返ってきたものは、結び目とキャップの穴部分に接着剤が付けられていました。「もうこんなことやるなよ!」と言わんばかりに。しかし、接着剤は簡単に剥がせます。
今回、裁縫道具の"千枚通し"を使って簡単に結び目を解くことに成功。ニッパーがあることは把握していたけど、千枚通しもあったんかい。少し前、裁縫にハマっていたパートナーが購入していたようで。
結び目が解ければこっちのもので、ストラップを切ることなく取り外し成功。これで、ポール本体が壊れてもストラップ代を払わずに修理することができます。
ストラップの重量は13g。計26gの軽量化となりました。ストラップを外した重量は100サイズで134g(実測)。
モンベル「アルパイン フォールディングポール」もおすすめ
ポールを修理に出してしまったために、8月上旬に計画していた早月尾根〜裏剱縦走で使えないという事態になりました。ギリギリ間に合うかというところでしたが、修理完了の連絡は来ず・・・
両親と立山に夏山登山に行ったついでに縦走したのですが、父が使っているモンベル「アルパイン フォールディングポール」を借りることに。こちらの使い勝手もなかなか良かったので、チラリとご紹介します。
レギュラーサイズ | 使用サイズ:105〜125cm 収納サイズ:39cm 重量:238g (バスケット・ポイントプロテクター含む) |
スモールハンド | 使用サイズ:95〜115cm 収納サイズ:39cm 重量:231g(同上) |
素材 | 超々ジュラルミン・カーボン |
小柄な父はレディースサイズを買うこともしばしばあり、「アルパイン フォールディングポール」に関しても"スモールハンド"を使っています。そのため、私も使えるという。特徴は・・・
長さ調節できる折りたたみ式ポール
伸縮式のポールほど調節幅はありませんが、上段で多少の調節が可能。とはいえ、95〜115cmと20cmの幅があるため(レギュラーサイズ105〜125cm)、トレッキングポールとして使うには十分(テントポールには足りない)。
重さは231g。超々ジュラルミンとカーボンのハイブリッドです(中・下段がカーボン)。"超々ジュラルミン"とは、アルミ合金の中で最高の強度を持つ軽量な素材。軽量といえばカーボンですが、カーボンの弱点は"一点集中の衝撃に弱いこと"で、アルミと違っていきなりバキッと折れるため、折れたらただのお荷物。逆にアルミは重さがネックですが、粘りがあるため曲がるだけで済むことが多数。
「アルパイン フォールディングポール」はアルミとカーボンの良いとこ取りのモデルで、使用中に重さが気になることもありませんでした。
ストラップはモノフィラメントで、軽量かつ暑さが気になりません。
「U.L.フォールディングポール」はグリップが真っ直ぐのため、握る位置を変えることで長さを調節します。「アルパイン フォールディングポール」は握る位置が決まっているので持つ位置を変えることはできませんが、このタイプのいいところは"グリップ上部に手のひらを置きやすい"ということ。
下り、特に階段状になっているような下りではこの使い方がとてもいい。階段状の道は左右のポールをつく高さが同じなので、上部に手のひらを置いて使うのがとても楽なのです。
U.L.系やカーボンオンリーの軽量モデルに比べて耐久性は高く、折りたたみ式で持ち運びサイズは小さめだけど長さ調節が可能。重量も軽めで、グリップの使いやすさもある。とてもバランスのいいポールだと思います。
U.L.系のものは軽い補助になるため、もう少ししっかり使いたいという人にはおすすめです。
アルパイン フォールディングポール S
まとめ
ストラップはほとんど使わないし、外せば軽量になる。そう思いつつ、また使うかもしれないということで失敗した今回のストラップ騒動。
修理の際はストラップが必要なので、取り外すなら結び目を解く方法がおすすめ
モンベル製品は大体の修理が可能で、小さな部材を取り寄せることもできる。それは国内メーカーだからこその強みであり、長く愛用できる理由です。改造は、使い勝手と修理のリスクを考慮してどうぞ。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
よろしければ、応援よろしくお願い致します。
コメント
もっと早くこの記事に出会えていたら…
まったく同じミスをおかしてしまいました…
よ様
コメントありがとうございます!
またブログご覧いただき、ありがとうございます。
おお、お仲間でしたか…ラチェットは完全に罠ですね(^^;
修理代かかってしまったと思いますが、次回は紐を解いてお試しください!