2022.10.11–10.15
10.20–10.21
歩き人たかちです。
10月中旬、4泊5日で旧区間の関田山脈セクションを歩きました。天水山のブナの森と、日本の原風景の美しさを体感しながら森宮野原駅まで。天候悪化により一旦帰宅しました。
苗場山の山頂ヒュッテが10月25日までのため、天気の回復とともに再開。スルーハイクか、待機か、帰宅か悩みましたが、延伸されるのを待っていたので3日間天気が安定するのを待つことに。関田山脈が予想以上に真っ白だったので、今度こそ青空の下歩きたい・・・!里山セクションのはじまりです。
1日目:斑尾高原ー斑尾山ー赤池
2日目:赤池ー希望湖ー桂池
3日目:桂池ー仏ヶ峰ー光ヶ原高原
4日目:光ヶ原高原ー野々海高原
5日目:野々海高原ー森宮野原駅
[ section7- section10 ]
★1日目:森宮野原駅ーかたくりの宿
2日目:かたくりの宿-苗場山
3日目:苗場山ー祓川登山口
アクセス
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◾︎ 夜行バス
東京(23:30)-長野駅(5:05)
◾︎ 飯山線
長野駅(5:10)-戸狩温泉駅(6:18*代行バスに乗換)-森宮野原駅(7:00)
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天気:晴れ ☀︎
気温:17/2℃
森宮野原駅-宮野原橋-中子-妙法育成牧場-小豆坂-かたくりの宿(結東集落)
▲ コースタイム:7時間25分
▲ 歩行距離:17.2km
河岸段丘の里山[森宮野原駅-中子]
森野宮原駅-宮野原橋-中子:CT3時間5分
朝発で森宮野原駅へ向かうとお昼頃になってしまうため、夜行バスで移動。長野までたと睡眠時間は少ないですが、ぐっすり眠っていました。
今までの経験上、夜行バスは大体予定より早めに到着するため、あわよくば始発に乗ろうという作戦。予定より5分早く到着し無事に始発かつ、一番安い電車に乗ることができました。
前回同様、戸狩温泉駅で代行バスに乗り換えて(トンネル工事中だったため)7時頃到着。準備を整えて駅を出るとハイエースが1台停まり、ハイカーが何人か降りていました。信越トレイルかな?と横目で見ながら出発。
飯山町の朝の気温は2℃。長野市は夜明けからスッキリ晴れていましたが、飯山駅を過ぎたあたりから霧に包まれました。もしや、また真っ白スタート・・・と思いましたが、バスに乗っている間に霧が晴れてスッキリ。
ファミリーマートの案内板を過ぎ、宮野原橋を渡る。
信号のところに警察の方がいて、「信越トレイルですか?あそこのゴミ捨て場のところに上がる道があるからね!」と教えてくれました。地図上でちょっとごちゃごちゃっとなっている箇所。
ゴミ捨て場の奥に信越トレイルの道標。斜面を上がります。
このあたりの地形は、信濃川の浸食によって形成された"河岸段丘"。津南町の河岸段丘は9段で構成され、その規模は日本一。一段、また一段と斜面を登るトレイルでは地形を感じられるので、歩いていてとても面白かったです。
斜面を上がると上郷小学校が見えます。田んぼが広がる長閑な里山に、カランカランと響く熊鈴の音色。大自然の中に暮らす小学生のランドセルには、必ず鈴がぶら下がっています。
どうみても地元民ではない私にも「おはようございます!」と元気な挨拶をしてくれる子どもたち。地域全体で育てられているんだなあと温かくなる。元気に挨拶をしてもらうと、こちらも見守りたくなりますね。
ルンルン歩いていると道標を見逃していたらしく、先の信号にいた警察の方が「信越トレイル?あそこのねぇ、小屋のところに標識があるから」と。警察の方々は小学生の登校を見守っています。
戻るとありました。左側を歩いていて、完全に見逃していましたね。
通学路から1本奥へ。関田山脈も綺麗に見えます。今日歩いているハイカーは気持ちがいいだろうなあ。
山の斜面が近づいてきて道標。さらに一段登っていきます。ブナと杉の混ざる斜面。暮らしの中にブナがあるって素敵ですね。
お墓に出ました。ここにカウンターボックスが設置されており、延伸区間初めてのカチッ。243人目でした。
ブナの実が転がる斜面をさらに上がる。林道に出たあとさらに。すると・・・
ひろーーーーーい!!!
頭上には一面の青空が広がる、広い広い田園地帯に出ました。しばらく畦道を歩きますが、ここがとっても気持ちがいい!田園風景大好き、里山大好き人間には、この道たまりません。
関田山脈のセクションと区切ると交通費が余計にかかるなあ・・・と悩んでいましたが、天候回復を待って正解だった。それくらい、素晴らしい風景の中を歩いています。
畦道のほほん
畦道から車道へ。
ここで地図を確認したとき、あることに気がつく。「あれ、かたくりの宿、事前予約って書いてある・・・」
かたくりの宿は廃校の宿で、ハイカーのためにグラウンドにテントを張ることができます。テント泊は予約なしでいいと勝手に思い込んでいましたが、要事前予約です(信越トレイルHPにも記載されています)。宿は不定休なのでご注意を。
やばい、やばいとすぐに電話。テント泊の需要がどれほどあるかはわかりませんが、普通に大丈夫でした。ちなみに、このときはちょうど「越後妻有 大地の芸術祭2022」が開催されており、その関係か宿の方は連日満室となっていました。
晴れた、晴れすぎの真っ青な空の下、アスファルトも気持ち軽やかに歩く。そして、まもなく中子ダム前のバス停「中子」に到着。
バス停のベンチに座りたくなるのって何なんだろう。中子ダムは一段上がらないと見えません。
牛の道[ 中子-あずき坂 ]
中子-妙法育成牧場-あずき坂:CT3時間40分
集落の中を歩くも誰もいない。曲がり道のところまできて地図を見るも・・・道はどこだ?
ウロウロキョロキョロしていると、「妙法育成牧場」の細い案内板の上にしれっと信越トレイルマークがありました。ここか。白に白だし、ここまで信越トレイル用の道標だったのでちょっと分かりづらかったです。
集落を離れていく。
しばらく、人も車もほとんど通らないようなロード歩き。ソロハイカーの男性とすれ違いました。
こんなところで日向ぼっこしていると轢かれちゃうよ。カマキリってよく車に轢かれているけど、近づいても意外に動かないんだよなあ。
秋を楽しみつつダラダラとロードを登ると寮のような建物があり、その先に"妙法育成牧場"がありました。
牛さん、おはよう。
今時期は気持ちよく歩けますが、暑い時期のこの区間はなかなか堪えそう。苗場山の方から歩く場合は、この区間が下りになっていいかもしれません。でも、関田山脈と苗場山を繋ぐロード歩き。ロングトレイル感満載でいいですね。
牧場を抜けてそのままロードを歩く。ちょっと音楽を流したりしながら歩いていく。ロード歩きには音楽が大事。
すると・・・
爽やかブナトンネル!!
突然、とっっっても素敵なブナのトンネルになりました。さわさわと爽やかで、木漏れ日がもう・・・素敵すぎる。
このあたりは広大な"苗場山麓ジオパーク"の範囲にも入っています。紅葉の美しいこのブナトンネルは観光バスの通り道でもあります。紅葉にはまだちょっと早いので誰もいませんでしたが、車が1台停まり、写真を撮っていました。
ブナのトンネル
たった数百メートルのトンネルでしたが、あまりにも美しくて休憩がてら30分以上滞在。スルーハイクで計画していたとき、天水山からかたくりの宿まで一気に行くことも考えました。しかし、天水山のブナ林もすごく綺麗だったし、ここもいいし、やはりゆっくり歩くのがよい。どこで好きな景色に出逢うかわからないので、時間には余裕を持ちたい。
トレランに興味を持ったことは何度もありますが、ここ好きー!と思ったら長居してしまう私には合わないだろうなと。結局、歩くのが好きです。
ブナのトンネルが終わると左手に道標がありますが、またまた見落としてそのまま300mくらい車道を進んでしまいました。なんか違う?とGPSを見ると完全に通り過ぎていて、戻るとピンクテープと道標がありました。
苗場山麓ジオパークのトレッキングコース。ブナの美林の中を歩きます。足元はふっかふかで、スキップしたくなるような弾力のある道。広葉樹林の本気を感じます。
個性豊かなブナが混ざる。晴れた森歩きはいいですね。
苗場山麓ジオパークトレッキングコース
あずき地蔵と道祖神。
道祖神は男女の神様が仲良く並んでいて、"夜中の12時に道祖神の前に来たカップルは結ばれる"という言い伝えがあるとか。
小豆坂、別名「出会い坂」。ここから結東温泉に向けて一気に下山。
廃校の宿[小豆坂-かたくりの宿]
あずき坂-かたくりの宿:CT40分
等高線は詰まり傾斜は急ですが、ジグザグに下っていくのでとても歩きやすい。小豆が煮えるほど長いから"小豆坂"というらしいですが、そこまで長いわけではありません。
黄緑色の天井がキラキラ。
急斜面なので、先人たちはブナを植えて土砂崩れから村を守ってきたとのこと。昔の人って本当にすごい。杉ではダメということとか、どうやって知るのだろうといつも不思議に思う。
名残惜しく下山していくと神社があり、そこはかたくりの宿の裏側。
年季の入った木造のかわいい校舎。素敵。
東京の新しい小学校は、え?これ小学校なの?というようなすごく立派な建物ですが、私はこういう校舎が好きです。学校という雰囲気があることも大事な気がする。
中に入ると、これまた素敵な受付空間。本やお土産が並んでいます。テント代¥1,000と温泉代¥500をお支払い。トイレは中、水は外の水道で汲めます。
とりあえずテントを張る。校舎横の日当たりのいい場所にしましたが、暑くて結局移動。温泉は15時からなので、それまで珈琲タイム。
グラウンドには、グランピング用の大きなテントが何張りかありました。「HAPPY COMPANY」が宿の校庭を借りて、グランピングの体験を提供しているとのこと。
HAPPY COMPANY
かたくりの宿はとても楽しみにしていたので、やっぱり晴れを待って良かった。吹き抜ける風が心地いい。
あとで知りましたが、事前予約をすれば夕食を食べることができます。¥4,000とちょっとお高いですが、その分食材にはとてもこだわっていて、秋山郷の食を楽しむにはいいかと(森宮野原駅周辺以降、お店などはありません)。ちなみに、昼食も予約すれば食べられるそうです(要確認)。
15時になるとともに温泉へ。お風呂は元校長部屋です。
こじんまりしたかわいい温泉。39度くらいのお湯で永遠に浸かっていられる気持ち良さ。貸切で30分くらい入ってしまった。
人体模型もお洒落に見えてしまう不思議。
食堂。
宿は満室になっていましたが、1組か2組しかいなかったような・・・?
お土産の中に気になるものが。津南町のお菓子さん「風月堂」の"ふきのとう羊羹"。ふきのとう好きとして1つ買ってみました。ふわっと口の中にふきのとうの味と香りが広がってとても美味しかったです。
体育館には、大地の芸術祭のアートがありました。巨大なスゴロク。
夜はぐっと冷え込んで、すぐにシュラフに潜り込む。どこかの山で猟が行われているのか「バーン!」という銃声が、朝方まで響いていました。
明日はついに、苗場山へと登ります。小赤沢で1泊するのも良さそうですが、苗場山の山頂ヒュッテに泊まりたかったので一気に歩くことに。
かたくりの宿
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
よろしければ、応援よろしくお願い致します。
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