歩き人たかちです(@takachi_aiina)
緊急時に備えて持ち歩く「エマージェンシーシート」。ですが、私は山でめちゃくちゃ使います。
「エマージェンシー」としては、まだ使ったことがない。しかし、ボロボロまで使って現在3枚目。
"使い捨て"や"数回の使用で交換"というエマージェンシーシートも多く、未開封のまま1年、2年・・・今何年目?という人も多いのではないでしょうか。
持って行くなら活用したい!それが可能な「エマージェンシーシート」があります。
SOL「エマージェンシーブランケット」
繰り返し使える「エマージェンシーシート」。一石何鳥?という使い勝手のよさで、軽量化にも繋がります。
「エマージェンシーシートを開封したことがない」
「一応持っているけど本当に必要?」
「何年も使っていないから省こうかな…」
という方、せっかくなら活用しましょう!
*2人用の「XL」もありますが、この記事では「1人用」を紹介します
「エマージェンシーシート」の役割は?登山をするなら持ち歩こう!
出典:株式会社スター商事
「エマージェンシーシート」役割は、"体温の低下を防ぐ"こと。
"アルミ蒸着"が体熱を反射して、保温効果を高めます。また、風や雨(水)を通さないことも特徴。
道迷いで日没を迎えた、怪我や体調不良で救助を待つ、といった緊急時、体温の低下(低体温症)を防ぐために使います。
気温が低いものの乾燥している冬の気候よりも、夏の風雨による「湿性寒冷」のほうが体温の低下が速く、急激に悪化するといわれています。
「エマージェンシーシート」は、生死を分けるほど重要なアイテムなので、登山では必ず持ち歩きましょう!
ガイド登山やツアー登山でも、事故は起こります。「ベテランの友人に案内してもらったけど、道を間違えてビバークした」という知人もいます。
ソロはもちろん、グループでも団体でも、"絶対"はありません。
SOL「エマージェンシーブランケット」概要
\ SOL「エマージェンシーブランケット」の特徴 /
◾︎ ポリエチレン素材に高純度のアルミ蒸着加工
◾︎ アルミ面は体が放射する体熱の90%を反射
◾︎ ポリエチレン素材がしなやかで繰り返し使える
◾︎ 薄くても強度が高い
◾︎ エマージェンシーシート特有のガサガサ感がなく、音も静か
◾︎ オレンジで視認性がよい
特徴はいくつかありますが、中でも気に入っているポイントは、"素材がしなやかで音がうるさくない"こと。
エマージェンシーシートはポリエステルが主流ですが、「SOL」は"ポリエチレン"使用しています。
一番最初に購入したエマージェンシーシートは、モンベル「エマージェンシーシート」でした(ポリエステル)。
1回広げてみたいなー、という好奇心で開封しましたが、音と質感が苦手でした。
ガサガサうるさいし、エマージェンシーシート特有のキシキシ?したような質感も苦手だし、開封前のサイズには戻らない。
SOL「エマージェンシーブランケット」は、エマージェンシーシートのデメリットを見事に解消してくれる、とても使いやすいアイテムです。
*「株式会社スター商事」の公式はこちら
SOL「エマージェンシーブランケット」の活用術
① 部分的な「保温着」
アルミ蒸着で輻射熱効果がある・・・という専門的なことは抜きに、"寒い部分に巻く"だけで暖かく、保温に効果的。
もちろん、羽織ったり、被ったり、何でもOKです。
私は、「エマージェンシーブランケット」をザックの上部や前面ポケットに入れていることが多く、「防寒着出すのめんどくさいなあ」とか「ジャケットに腕を通すほど寒くはない」というとき、部分的に保温します。
休憩中、「レインウェア(ウィンドシェル)だけだと少し寒い」ときは体幹に巻いて、その上からジャケットを羽織ると暖かい。
下半身の保温は、上半身に比べて面倒だと思っています。レインウェアをいちいち履くのは、面倒ですね?
ゆえに、下半身の保温は"ブランケット"が一番らく。
「エマージェンシーブランケット」は大きさがあるので、少し掛ける程度〜がっつり保温まで対応します。
② 寝袋の防寒対策
衣服の防寒と同じく、"寝袋の防寒対策"にもなります。
寝袋の中に入れて、掛け布団のような状態にするだけで保温性があがります。
エマージェンシーシートは結露しやすいことがデメリットなので、就寝時はその点に注意してください
\ 寝袋の防寒対策には「エスケープビビィ」も /
③ テントの「インナーシート」
「約142×213cm」という大きさがソロテントにちょうどよい(特に縦の長さ)!
一番頻度が高い使い方は"テントのインナーシート"として。ボロボロになる原因ですが、とても便利。
フロアの保護や浸水対策として、テントには「グランドシート」が付属、あるいは別売りしています。
当初は"使うのが当たり前(テントとグランドシートはセット)"と思っていましたが、途中から使うのをやめました。
理由は、"汚れるのがめんどくさい & そんな簡単にフロアは破れないと思った"から。
結露と土でドロドロになったグランドシートを持ち運ぶ & 片付けるのが面倒になり(雨が降ると特に)、"使わない"選択をしたのが始まり。結果、特に問題なく現在に至ります。
芝生のキャンプ場や、綺麗に整地されたテント場で張る分には、破れの心配は少ないです。河原とか、岩や石がゴロゴロしている場所では傷つきやすいですが、今のところフロアが破れたことはありません。
結露が酷いときは水滴となって壁を流れ落ちますが、結露はシートの裏側にいくので、ほかの防水対策をしなくても荷物は濡れません。
シングルウォールテントとインナーシートは、相性がよいと感じます。
ロングトレイルでは、"汚れやダニの心配があるマットレスの上に敷くシート"としても重宝します。
日本の山でも、薄い板張りの避難小屋で、冷気を防ぐ目的でシートを活用しました。砂っぽいところでも重宝します。
④ テントの「グランドシート」
自分は"インナーシート"としての利用ですが、"グランドシート"にもなります。フロアの保護や浸水・汚れ対策には十分です。
グランドシートを使えば底面は汚れにくいので、テントを水洗いをする頻度は少なくなると思います(帰宅後、乾燥のみ)。
*稜線など風を受けやすいテント場では、側面に細かい砂が付着しやすく、全体的に汚れます
自分の場合、帰宅後はテントを毎回水洗い。面倒ですが、「エマージェンシーブランケット」を幅広く使いたいので。
*シートが汚れていると用途が狭くなる & シングルウォールの結露対策を優先したい
⑤ まったり登山の「レジャーシート」(マダニ対策)
山頂でベンチが空いていないときや、寝転がってまったり過ごしたいときは「レジャーシート」として。
地面にそのまま座ってもよいですが、私はマダニに咬まれた経験があり、落ち葉が積もった場所や草地ではマダニが気になります(気にしないことも多いけど)。
マダニを経験した人の中には、つねに小さめのレジャーシートを持ち歩き"ザックは絶対地面に置かない"と、徹底している人もいます。
マダニ対策としても有効ですが、単純に「レジャーシート」として便利です。地面やベンチが少し濡れているときも、濡れ対策として使えます。
SOL「エマージェンシーブランケット」は破れやすい?使い込むとこうなる!
登山では基本的にテント泊なので、使う頻度は高め。年間何泊するかは毎年違いますが、今のところ"3〜4年で1枚消耗"くらいのサイクル。
ただ、ロングトレイルで連続的に使用した場合は、消耗が早いです。
ニュージーランドのロングトレイル「テ・アラロア」126日間では、ボロボロになりました。
126日のうち半分以上はテント泊、3分の1程度は小屋(Hut)泊、という感じだと思います(正確な日数は計算していないけど、テント泊が一番多い)。
新品を持参し、歩き終わったときの状態は、破れ(裂け)まくり。大きく裂けたのは2箇所程度でしたが、細かい破れが多かったです。
ダクトテープで補修しながら使っていました。個人的には、補修すれば問題ない、と感じています。
光に当てると、細かい傷やアルミ蒸着の剥がれが目立ちます。
アルミ蒸着の剥がれは"保温機能の低下"に繋がるため、新調しました。緊急時に使いものにならないのは困るので。
ニュージーランド以前から使っていた2枚目は、トータル2年ほど使用中。破れが発生していますが、補修すれば問題ない程度(主観)。
ニュージーランドは4ヶ月でしたが、半年くらいのロングトレイルでも大丈夫ではないかと。それだけ繰り返して使えることを考えれば、コスパはよいかと。
そもそも、インナーシートやグランドシートとして使わなければ長持ちすると思います。
まとめ
さまざまな使い方ができる、SOL「エマージェンシーブランケット」を紹介しました。
◾︎ ガサガサ・キシキシ感がなく音も静か
緊急時用のアイテムを普段使い?と思う方も多いかもしれませんが、もともと"保温"を目的とするものなので、防寒アイテムとして非常に重宝します。
エマージェンシーシートとインナーシート(グランドシート)が1アイテムで済む、となれば荷物も軽くなる。
手持ちのエマージェンシーシートは防災用にして、登山では、SOL「エマージェンシーブランケット」を活用してみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
\ 記事がお役に立ちましたら /
よろしければ、応援よろしくお願いいたします。
コメント
こんにちは。いつも楽しく読ませてもらってます
ピンクのテントは自分のです。
前まではタイペックスシートをグランドシートに使ってましたが
たかちさんの、たしかゼログラムのグランドシートを使うのをやめて
エマージェンシーシートを使うとのことで、その手があったかと思い
真似させてもらいました。
ギアや登山記事とても参考になります。
onore1972さま
コメントありがとうございます!
ピンクのテント!そうでしたか!お写真撮らせていただきました。すみません(^^;珍しいかわいいテントを使われているなあ、と見ておりました。あと、お料理が美味しそうで!
ブログをご覧いただき、ありがとうございます。参考にしていただけて嬉しく思います。私自身も、いろんな方から勉強させていただいているので、これからも共有できればと思います。今後とも、よろしくお願いいたします!(ピンクのテントをお見かけしたら、お声がけさせていただきます^^)