2023.5.21-5.22
★1日目:烏帽子岳周回
2日目:阿蘇駅-仙酔峡-高岳-中岳-草千里
大峰奥駈道の途中でマダニに咬まれ、無念の下山。大阪の親戚宅に予定より長くお世話になり、その足で熊本へ。
九州に咲くツツジの"ミヤマキリシマ"といえば九重。ミヤマキリシマは九重でと思っていましたが、以前九重を歩いたとき、地元の方に「阿蘇のミヤマキリシマがいいよ〜」とお聞きしました。
地元の方に言われるとなんだか特別感がある。しかも、出発の何日か前に阿蘇山が噴火し、結局登れず。これも御縁かなということで、阿蘇で見ることに。
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◾︎ サンライズ号
大阪あべの橋(21:40)-熊本駅(8:27)
◾︎ 産交バス
熊本駅(9:33)-火山博物館(11:32)
*休日の道路混雑(阿蘇パノラマライン)により1時間遅延(12:40頃到着)
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天気:晴れ ☀︎
気温:烏帽子岳25℃
風:西2〜3m/s
火山博物館-▲烏帽子岳-駒立山-火山博物館
▲ コースタイム:2時間
▲ 歩行距離:5km
▲ 累積標高差:+255m
-250m
阿蘇山上へのアクセス
今回は大阪から向かうため、時間を有効活用しようと夜行バスを利用。以前は大阪からフェリーで別府に入り、九重へ向かいました。
直行便「サンライズ号」
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大阪から熊本への唯一の"直行便"。他の夜行バスでは、博多での乗り換えとなるため面倒です。飛行機のように持ち物制限もないし、飛行機の待ち時間とかが面倒という方(私)には便利な移動手段です。京都・大阪・神戸から乗車できるので、関西にお住まいの方はぜひ。
サンライズ号
熊本駅・阿蘇くまもと空港 → 阿蘇山上
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熊本駅と阿蘇くまもと空港から阿蘇山上ターミナルへ直行するバスは1日1往復。熊本駅9:33発なので、夜行バス「サンライズ号」との利用がちょうど良かったです(熊本空港10:29発)。
2日目の帰宅時も同じバスを利用。火山博物館16:07発 → 阿蘇くまもと空港17:10着、20:00発のジェットスターで東京へ帰りました。
*2023.5現在
熊本〜阿蘇山上ターミナル線
時間が合わない場合は、熊本駅(or熊本空港)から阿蘇駅まで出てバスに乗ります。阿蘇駅〜阿蘇山上ターミナルのバス(火口線)は定期的に出ていますが、直行の方が断然楽です。
阿蘇火口線
九州に咲くミヤマキリシマ
九州に自生する"ミヤマキリシマ"はツツジの一種。小ぶりでピンクのかわいい花が山肌を彩ります。火山活動が終息した山に咲き、九重、阿蘇、霧島山、雲仙岳などに自生。特に九重は有名で、山小屋や坊ガツルキャンプ場に泊まって連山の花を楽しむ人も。
開花時期は少しずつ違い、5月上・中旬〜6月上・中旬頃まで各山域で楽しめます。ミヤマキリシマの見頃を追いかけながら、九州の山旅をしている方もいらっしゃいました。その年の天候により咲く時期が1〜2週間程度変わるため、4月中旬過ぎあたりから市のHPの開花情報をチェックしておくとよいです。
火山灰や濃度の高い火山ガス、キシタエダシャクという蛾の幼虫による害虫被害も少なくなく、株ごと枯れてしまっていることも。被害状況は毎年変わるため、こちらも要チェック。
ピンクに染まる烏帽子岳
土曜日で夜行バスは満席でしたが、ぐっすり眠って熊本駅に8時頃到着。熊本駅には朝から営業しているカフェがいくつかあり、コンビニもあり、駅前も広く、バス待ちは苦労しません。
9:33発のバスに乗り草千里へ。途中まで順調だったものの、草千里にある火山博物館3〜4km手前から渋滞。そうか、今日は日曜日か・・・平日慣れしすぎて"渋滞"のことを考えていませんでした。
もはや歩いた方が早いのだが・・・悶々としながら1時間ちょっと遅れて火山博物館に到着。時間があれば向かいの杵島岳にも足を伸ばす予定だったけど無理そう。しかも、烏帽子岳はピンク、杵島岳は草色・・・ゆっくり烏帽子岳を歩くことにしました。
遠くから見てもはっきりしたピンクの色彩に、胸が高鳴っていました。人混みをすり抜け、5月の爽やかな風が吹き抜ける草色の草原へ。
草千里は高校の修学旅行以来。記憶の草千里はとても大きな草原で、これでもかというくらい走り回っていましたが、15年ぶりに目にした草千里はなんだか小さく感じました。広いは広いのですが、あれ?こんなもんだっけ?と。
日本も世界も何も知らない16歳の私と、ちょっぴり物知りになった今の私。経験が視野を広くしたのか、狭くしたのか。でも、あの頃の私の目に烏帽子岳は映っていなかった。草千里を中心に見るか、烏帽子岳を中心に見るか。どうやら自分の額縁が変わったらしい。
足元にはハルリンドウが風に揺れる。ついミヤマキリシマに目がいってしまうけど、よく見るとたくさん咲いている。道路は激混みだったものの、お昼からの烏帽子岳は思ったよりも混んでいないようで。
斜面に取りつくなりピンクのオンパレード。小ぶりで濃いめのピンクの花。かわいいけれど、かわいいと表現するのはなんだか単純な気がする。でも、かわいい。
杵島岳はいいシルエットですね。九州の人は、毎年このピンクを待ち侘びているのだろうか。それだけで元気に生きていけそう。
足元は粘土質っぽい固めの土。雨の日はよく滑りそうで"足元注意"の看板あり。まあ、今日はよく乾いているけど。
ミヤマキリシマによるストップが止まらない。欲張って烏帽子岳と杵島岳の2座を攻めようと思っていましたが、これは朝から来ないと無理ですね。進まない。
火口はいつも通り噴煙モクモク。修学旅行ではロープウェイに並んでいる途中で規制がかかり、後ろの方の組だった自分のクラスは見ることができませんでした。でも、あの頃は残念な気持ちも特になく、友達と過ごせればそれでよかった。
そして、進路を考えはじめたとき、そういえば"自然が好きだった"ことを思い出す。あらゆるものに影響される多感な時期は忘れていたけど、幼い頃に築かれた土台があったからこそ、今ここにいる。違う目線で火口を見ている。土台さえしっかりしていればまたそこに戻ってきて、ブレずに生きていくのかもしれない。
どこもかしこもミヤマキリシマが迎えてくれるものだから、5mごとに立ち止まるような亀歩行。花の山は、これでいいのです。
山頂に着いてはいけない気がする。自分までピンクに染まりそう。
もう少ししたら九州は梅雨に入るだろう。花粉の3月が終わり、新緑の4月が爽やかに過ぎてゆく。山を彩る花が順に咲き、暑くて涼しい5月が初夏を届ける。いつもここまでがとてつもないスピードで、一番好きな季節なのだけど、一番好きがゆえになのか。待って!待って!と追いかけているうちに夏がくる。
そんなだから、この時期はとにかくゆっくり山を歩きたくなる。1秒、1分でも大好きな気候を味わうために。
ピンクに染まる山肌
ちびちび歩いても、いつかは辿り着く山頂に到着。ああ、折り返しか・・・
眼下には草千里と阿蘇の広大なカルデラ。以前の山旅では南阿蘇を歩きましたが、熊本県の中でも独立したような、不思議で穏やかな場所でした。
こちらのミヤマキリシマも素敵です
草千里に戻ってきてしまった。なんというか、草千里には青春の空気が流れている。修学旅行のせい?
最後、ポコッと丘になっている駒立山から烏帽子岳を眺め、火山博物館へ戻りました。柔らかい5月の空の下、いろんな人の時間が流れていた。
またミヤマキリシマを見る機会があれば、坊ガツルキャンプ場に連泊して九重連山を歩き回りたいです。
休日なのでどこも賑わっていて、行列を見て踵を返す。明日またここに来るから今日はいいや。
最終バスは10分遅れで到着。バスに乗っているのは大半が訪日でした。20分ほど揺られて阿蘇駅に到着。18:00まで営業しているすぐ近くの道の駅で、半額になったばかりの高菜おこわを買って宿へ。阿蘇は高菜が名物です。
阿蘇駅の近くには、道の駅、コンビニ、温泉、ゲストハウス、美味しい赤牛が食べられるレストランなどがありとても便利。便利だけどごちゃごちゃしておらず穏やかで、そんな雰囲気がとても好き。
以前も泊まった"ASO BASE BACKPACKERS"にまたお世話になりました。とても綺麗なゲストハウスでお気に入り。前回は日本人だけでしたが、今回は訪日の人が大半で、世界が動いていることを実感。
キャンプ場(阿蘇坊中野野営場)が駅から近ければ泊まりたいですが、ちょっと離れています。次の日のことを考えて、ゲストハウスに。バスが停まるので、時間に余裕があればありですね。
ASO BASE BACKPACKERS
以前、赤牛ハンバーグをいただいた"COFFEE PLAZA EAST"。今回は道の駅で済ませてしまいましてが、昭和レトロの店内が素敵で、ごはんも美味しいので阿蘇旅のときはぜひ◎
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すぐ近くの"夢の湯"。通常の400円でも安いですが、ゲストハウスでチケットを買うと100円割引。九州って、温泉安すぎません?旅人にはものすごく嬉しいですが、コスパ半端なくて、いいの?って感じ。露天風呂もあるし、こちらも最高。日本は食も温泉も本当にいいですね◎
夢の湯
明日は、以前登れなかった高岳と中岳へ。仙酔峡へのバスはないため、ゲストハウスから登山を開始します。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
よろしければ、応援よろしくお願い致します。
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