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阿蘇駅からの阿蘇山縦走!バカ尾根こと仙酔尾根から火口へミヤマキリシマと稜線漫歩【仙酔峡・高岳・中岳】

九 州

2023.5.21-5.22

 1日目:烏帽子岳周回
★2日目:阿蘇駅-仙酔峡-高岳-中岳-草千里

歩き人たかちです。

昨日は烏帽子岳に登り、見頃のミヤマキリシマで視界がピンクに染まりました。そして、阿蘇山の麓で1泊。

九州2日目は阿蘇駅から歩きはじめ、仙酔峡の尾根、通称「バカ尾根」を登ります。高岳、中岳をぐるっと周り火口方面(砂千里)へ下山。仙酔峡へのバスはないため、広大な阿蘇を感じながら火山の頂へ。

        行程
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天気:晴れ ☀︎ → 曇り ☁︎
気温:朝12℃ / 阿蘇山正午25℃
風:西北西1〜2m/s→3〜4m/s

ASO BASE BACKPACKERS(阿蘇駅)-仙酔峡ー仙酔峠ー高岳東峰ー月見小屋ー高岳南の肩ー高岳ー中岳ー砂千里ヶ浜ー阿蘇山上ー草千里火山博物館

▲ コースタイム:7時間15分
▲ 歩行距離:17.7km
▲ 累積標高差:+1310m
                      -701m

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コース概要

仙酔尾根(バカ尾根)
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ミヤマキリシマ地帯を抜けると、高岳の火口壁がどーんと聳え、ひたすら登っていく。通称"バカ尾根"と呼ばれる急坂の道のりで、平坦地はない。足元は溶岩で固まった岩場。通常の岩場よりも凸凹が激しいが、固まっているため浮石は少なめ。日陰もなく、暑い時期は直射日光も堪えるきつい登りだが、阿蘇の広大な裾野景色は爽快そのもの。ただの樹林帯を登るような急坂よりも断然いい。

砂千里ヶ浜 - 中岳 - 高岳
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火口スタートの場合、砂千里ヶ浜を抜けると急な岩場を稜線まで一気に登る。仙酔尾根より短いが、こちらは浮石が多いため転倒や落石に要注意。登りきると、中岳まで阿蘇山の火口を見ながらの稜線漫歩。登った人だけの特別な火口が待っている。中岳から高岳は緩やかな稜線が続き、分岐から溶岩の岩場をぐいっと登ると山頂。高岳東峰からの根子岳は美しく、ミヤマキリシマも周辺に咲き乱れる。人が少なく、個人的には東峰がおすすめ。

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バカ尾根[ 阿蘇駅-仙酔尾根 ]

ASO BASE BACKPACKERS(阿蘇駅)-仙酔峡ー仙酔峠:CT2時間(8.2km)

九州の夜明けは遅い。一人そそくさ部屋を出て、4:50ゲストハウスを出発。以前と変わらずいいお宿でした。

外は濃霧で真っ白。阿蘇は霧の発生が日本一と言われており、また、霧が溜まりやすい盆地の地形なので雲海スポットとしても有名です。さて、今日は何時頃晴れるだろうか。

ゲストハウスから仙酔峡までは8.2km。緩やかに登りながら黙々と歩いていると、地元の方に遭遇。車社会の地域でザックを背負って歩いていると「どこから来たの?どこまで行くの?」と、大抵話しかけられます。阿蘇駅から仙酔峡と答えると、驚きのえぇ!?

交通の便がいい地域の人は、日常的に歩く人が多い。1〜2kmのスパンで何かしらの交通手段があるという安心感があるし、自然から遠ざけられた環境と、便利すぎる環境がそうさせるのかも。仕事で仕方なく住んでいる人も多いし、染まりすぎてはだめだ!という意識が働くのかもしれない。私の場合はプチ節約でもあります。

真っ白な視界に何やらオレンジ色の物体が見え隠れ。同じように歩いている人がいるらしい。牧場を過ぎたありで霧と太陽の攻防戦がはじまり、青空が少し見えたな〜と思ったら一気に視界がクリアになり、阿蘇山どどん。前を歩いていたのは地元の人で、阿蘇山を正面に少し体操をして折り返してきた。朝のお散歩コースらしい。

雲海に浮かぶ九重連山

舗装道はつまらないだろうか?この坂の向こうには何かが広がっているかもしれないし、ただ坂が続いているだけかもしれない。そんな胸の高鳴りに一喜一憂しながら、心臓のリズムに合わせてゆっくり歩む。嫌になることもあるし、時間もかかる。でも、どこまでも自由だし、たまに目にする好みの風景にすべてが吹っ飛ぶ。これが、歩き旅の面白味。山の中とは違う良さがあったりする。

 

仙酔峡に到着◎

月曜日ということもあり、7時前で車は2,3台。昨日は混んでいたのかな。駐車場にはビジターセンターとトイレがあります。現在、仙酔峡では"令和の大改修"が行われていて、解体が進んでいるようですね。

昨日買った"うまかっちゃん味炒飯おにぎり"。うまい!

 

 

仙酔峡のミヤマキリシマは火山ガスや火山灰、害虫の被害が結構あり、株ごと枯れているものも多くありました。今年はどうかな〜と思ったけれど、全体の6割ほどの開花だったようです。

仙酔峡のミヤマキリシマは烏帽子岳よりも開花が少し早く、例年5月上旬〜中旬頃。今年は中旬が見頃で、この時点でのビジターセンター情報は"一部散り始め"。九州にしか咲かないミヤマキリシマ。仙酔峡のミヤマキリシマもなんとか頑張ってほしいと思いながら、バカ尾根スタート。

ミヤマキリシマ地帯を抜けて少し歩くと、早速この登り。気温はすでに15℃を少し上回り、今日も暑さが堪えそう。仙酔尾根は日陰がなく、東斜面で朝から直射日光が容赦ない。

溶岩が固まった凸凹の激しい足元。ゴロゴロしているように見えますが、固まっているので浮石は少なめ。通常の岩場とは違い、歪んでいて個性的。

目の前は高く聳える高岳の火口壁。ひたすら続く急な尾根に辟易したときは、一息つきながら振り返る。眼下には裾野を大きく広げた阿蘇のカルデラ。北海道や九州はこれが爽快ですね。暑くても風が吹き抜ければ何も言うことはない。

中間点

 

登りきるまで足休めになるような平坦地はありませんが、樹林帯の細い道ではないのでどこにでも腰をおろせます。一息つく場所が最高のテラスとなる。ああ、珈琲飲みたい・・・

標高差残り100mのところで埼玉の方と立ち話。先週から九州を周っていて開聞岳と韓国岳に登り、このあとは九重に行くらしい。ミヤマキリシマを追いかけながら山歩きをしているとのこと。

「さあ、残り頑張るかあ!」とお互いまた登り始め、火口壁のてっぺんへ。

埼玉の方は高岳へ、私は高岳東峰へ。高岳東峰周辺はほんのりピンクに染まり、ミヤマキリシマが咲き始めていました。高岳周辺は例年、6月上旬〜中旬に見頃を迎えます。


バカ尾根の先は天国だった


ミヤマキリシマやマイヅルソウが咲く中を少しガサガサと歩いていくと"高岳東峰"に到着。飛び出している岩は"天狗の舞台"と呼ばれています。山と天狗の組み合わせはどの地域も一緒ですね。

 

 

高岳東峰から少し先へ行くと、根子岳が綺麗に見えます。以前九州を歩いたときは、出発の4日くらい前に阿蘇山が噴火。登っているときではなくて良かったのですが、烏帽子岳や杵島岳も立入禁止となり、唯一登れたのが根子岳。急遽登ることにした根子岳から、かっこいいなあとこちらを見ていました。でも、こっちから見る根子岳もかっこいいじゃない。

祖母傾山系。祖母山もとてもよかった。個人的には"神原コース"おすすめです。次は縦走をしてみたい。

高岳に行く人は多いものの、高岳東峰に来る人は少ない。せっかくだから一周して高岳に向かおうと思っていましたが、東峰の居心地が良すぎて動けなくなりました。

風はそよそよ優しく、動かなければ直射日光もそんなに暑くない。夏のような湿度はまだなくて、暑いけど爽やかな5月の晴れ。結局ここで1時間以上風を感じていました。

今日はお昼頃から曇って夕方には雨予報。岩と一体化しそうな腰を上げる。月見小屋経由で高岳へ向かいます。

ミヤマキリシマがちょろちょろ咲く中下る。火山系の山によくある風景だけど、同じものはひとつとしてない。下からの景色もよきかな。月見小屋は緊急時以外の宿泊は禁止です。


周回がおすすめ


 

"高岳南の肩"から中岳との分岐へ。最後にぐいっと登ると高岳です。

阿蘇五岳の最高峰"高岳"に登頂◎

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稜線漫歩[ 高岳-草千里ヶ浜 ]

高岳-中岳-砂千里ヶ浜-阿蘇山上-草千里火山博物館:CT2時間40分

高岳をあとにして中岳へ。硫黄の香りが強くなる。

火山系の山は"高いところを歩いている感"がすごいですね。木々がなく、荒涼とした風景がそうさせる。1500m前後とは思えない稜線歩き。

高岳方面。やばい、夏の雲だ・・・いい。

中岳に到着◎

中岳までくると、火口群がよく見渡せます。何かあればすぐに規制がかかるのに、こんな間近を歩いているのが不思議。今噴火してもおかしくないよなあ・・・

仙酔尾根は日本人だけでしたが、登山口まで足のある火口方面からは訪日が圧倒的。高岳まで行って戻ってくる人がほとんど。阿蘇駅からのバスが到着してちょうど登りにくる時間なのか、中岳からは国籍色豊かな道のりに。

稜線漫歩


稜線からの景色


こちら側は火山色がより強い

名のないピークはスルーして砂千里ヶ浜へ。急な岩場を一気に下っていく。

仙酔尾根の何分の一かの距離ですが、こちらは浮石が多く山の岩・ガレ・ザレ場という感じ。石がコロコロ転がるので、落石や石車に要注意。

 

下り終えると"砂千里ヶ浜"。海岸のような砂の大地。砂の方を歩くこともできますが、上から全体を見てみようかなとなんとなく違うルートにしましたが、砂千里ヶ浜の方が宇宙感があって面白かったかもしれない。

あっという間に駐車場に着いて、烏帽子岳を正面に見ながら歩道を下る。駐車場から5分くらいで展望台に行けますが、人がわんさかいる感じだったのでやめました。上から見たし。

烏帽子岳から火口方面のミヤマキリシマも綺麗だなと見ていましたが、阿蘇山上一帯もちょうど見頃。このあたりは火山ガスや火山灰の影響をあまり強くは受けないのか?風向き的に仙酔峡の方が受けやすいのか?そんな感じのピンクの染まり具合でした。

見納め

有料道路が終わると歩道はなくなり、隅っこをとぼとぼ歩きながら草千里ヶ浜へ。車のために作られた道路、邪魔者な気分。

結局登らなかった杵島岳にも一応ミヤマキリシマの文字がありますが、実際はちょろっと咲いているだけ?斜面のほんの一部がなんとなくピンクな気はしますが、やっぱり烏帽子岳なんですかね。杵島岳からピンク色の烏帽子岳を眺めるのがいいのかもしれない。

昨日激混みだった草千里の駐車場に到着。昨日ほどではないものの、やはり観光地、やはり訪日。

とりあえず腹ごしらえにホットドッグ。"阿蘇たかなホットドック"。ミルクソフトも美味しそうだったけど、ジェラートのために我慢。

2021年、ニュー草千里に"草千里珈琲焙煎所"という、なんともお洒落なカフェがOPEN。店内がブルーボトルコーヒーみたいな感じ(よく知らないけど)。

昨日は激混みでなんかすごい行列でしたが、今日は特に。記念に入ってみました。珈琲はあっさり系のようで、苦味とコクが好きな自分には合わなさそう。ということで、"CHARCOAL LATTE"という"炭のラテ"を注文。ザラっとした口当たりで、確かに炭っぽい・・・一回飲めばいいかな、なんて。

珈琲は置いといて、楽しみにしていたのは、ニュー草千里の端っこにあるアイスクリームのお店"New"。阿蘇で採れた旬の野菜や果物を使用しています。バニラと紫芋のダブルにしましたが、これが、とっても美味しい!しかも、結構大きい!10種類以上味がありました。これはまた食べたいですね。


ニュー草千里

世界に誇る観光とアクティビティやグルメ | ニュー草千里
熊本阿蘇の絶景スポット草千里にあるカフェ・レストラン・お土産物

ミヤマキリシマが満開の烏帽子岳と、登れずにいた阿蘇山(高岳・中岳)を歩いて九州の山旅が終了。根子岳から眺めて想像していたよりも、何倍も大きな山でした。活火山の多い日本、登れるときに登った方がいいですね。

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