抱きついてくる軽量ザック。if you have の「hug」

山 の 道 具
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歩き人たかちです。

今回は私が愛用しているU.L.ザック、if you haveの「hug」をご紹介します。

やっと出会えた自分サイズのU.L.ザック。ロングトレイルのために購入しましたが、今ではこればかり。製品の詳細情報は、if you have のHPにめちゃめちゃ詳しく記載されているので、ここでは実際に使用している上でのお気に入りポイント重視でご紹介させていただきます。

私の悩み…そして出会ったU.L.ザック

まず、私には悩みがあります。どうすることもできない、非常に悩ましい問題。

それは「チビ」ということ。147cm。そこら辺の小学生の方が大きいです。

女性の平均身長は158㎝、背面長は45㎝程とされています。

学生時代、アウトドアショップでザックを選ぶときに「グレゴリーかオスプレイですね。」とスタッフさんに言われました。2択。そのときはオスプレイの30Lを購入してスペインの巡礼路を歩きました。その後、テント泊用にグレゴリーの43Lを購入。

アウトドアメーカーでは、女性モデルや幅広いサイズ展開のものが大分増えていて、今はもう少し幅広く選ぶことができます。

しかし、U.L.ブランドでは男女兼用、あるいは2サイズ展開のものが多いです。小さくても背面長45cm〜というのがほとんど。山と道の「THREE」も格好いいのですが、私には背負えません。

勤めていたメーカーでもそうでしたが、やはり「平均」の需要が一番あります。平均から離れるほど需要は少なくなり、少しあるか全くないかになっていきます。私が求めるサイズを欲しがる人は非常に少ないのです。

しっかりしたザックは安心感がありますが、私も羽が生えたように軽く、軽快に歩きたい。

特にロングトレイルでは「軽い=正義」。1日30km前後、1ヵ月以上の長期であればなおさら。もちろん、普通の山行でも軽くしたい。軽量にすることで耐久性が低くなるなどのデメリットもありますが、私にはメリットの方が多いです。

自分に合うモデルはないものか。必死に探しました。もう、当時のU.L.ブランドほとんど調べたのでは?くらいに調べました。

そして、2年前に見つけました・・・!!!

それが「if you have」の「hug」!

初めはマルチフュエルストーブ「TiMNY」で2014年にデビューしたそうです。ザック「hug」は2017年12月に発売されました。

見た目は山と道のザックに似ているので、山を歩いていると「それ、どこのブランドですか?」「それは山と道ですか?」と何度となく聞かれます。いろんな方から「お洒落なザックですね〜」とお褒めいただいて、ちょっと嬉しい。職業柄、山ではついついみなさんのファッションを見てしまう癖があるのですが、「hug」を背負っている人にはまだ出会っていません。

ネットで見つけた時は発売されたばかりで完売でした。2018年の購入時は発売から1年経っておらず、使用している人のレビューもほぼない状態。HPを読み込み、使用している自分を想像していました。Facebookで再販のお知らせがあり、購入させていただきました。

◎小柄な女性にも嬉しい3サイズ展開

サイズや重量は以下の通り。

  サイズ  背面長  容量  重さ  
  size1  42~47㎝  37L570g
  size2  47~52㎝  40L600g
  size3  52~57㎝  43L620g

私がこれを選んだ最大の理由は、上記で述べました「背面長」が合うこと。

ザック選びで非常に大事な背面長。合わなければ肩は痛いし、グラグラするし、最悪。多くの人が愛用している山と道のMINI。憧れて購入しましたが、やはり背面長(45cm)が微妙に合わず…。ゆるゆるハイクでのみ使用しています。悲しい。

if you haveは、U.L.ブランドには珍しく3サイズ展開されていて、一番小さいsize1は背面長42cm~。この3cmの違いがすごく大事。

size1だと40L以下ですが、夏のアルプステント泊縦走もこれで十分。高山では基本的にダブルウォールテントを使用しますが、収まります。容量が大きすぎないことで、本当に必要なものに荷物が絞られていきます。食料計画も綿密になります。

1泊2日ならヘルメットも中へ…ちょっと開いちゃってる。

素材は本体が「X-PAC」。今や軽量素材の代名詞ですね。色は薄いグレー。フロントとサイドポケットの生地はCORDURA500、底部はCORDURA1000

生地が薄い軽量ザックは擦れによる破れが心配ですが、「hug」は前面と底部の生地がしっかりしているので、岩場でも安心感があります。丈夫だけど、37Lで570g。十分な軽さだと思います。

◎「hug」されているような背負い心地

このザックの一番の特徴は「hug」という名前の通り「背負い心地」です。

試せる場所がなかったので、背負い心地に関しては正直一か八かではあったのですが、背負ってみると「おお!!いい!!!」となりました。そ

背中にピタッとフィットして、本当に「抱きつかれている」感じ。小さい子が大人にピタッとくっつく感じ。

背面長がぴったりすぎて幸せ。特別なフレームはありませんが、ピタッとします今までのザックで一番ピタッとする。

中のパッドが良い働きをしているようです。なんだか不思議なパッドで、これも初めての感触。すごく軽いけど、硬さのある素材。「背面パッドはマットにできます」というU.L.ザックが多く、これもサブマットにどうぞということ。メインには厳しいなという感じの硬さ。足元の付け足しなら十分です。

発泡スチロールをもう少し硬く、しっかりさせたような素材。でも、これがなんだかしっくりくるのです。

「背面パッドは多少硬さがあった方が背負いやすい」ということで、適度な硬さのものが採用されています。厚さは実寸8mm

背負っているうちに背中のカーブに沿って自然に変形していきます。購入時はまっすぐシャキーン!って感じでしたが、今ではもう私の背中の形になっていて、背負い始めよりもさらにフィット感が向上。フレームがあって、確かめながら背中の形に変形させて…なんていうのより断然良いです。

入れるときは向きを間違えないように。

硬さのある素材ではありますが、パッキングを適当にやるとやはり背負い心地は悪くなります。一度クッカーの向きを間違えたまま背負ってしまい、パッドが変形していました。(元に戻ります)

背面の生地は波打った形状。

特殊な「3Dメッシュ」が採用されています。ピタッとする分少しでも空気を通して蒸れを軽減するためですが、私はその微妙な感覚に疎いので、オスプレイとかドイターみたいにがっつりとした空間がないと涼しさは感じません。なので、蒸れ感はあります。しかし、それは他のザックでも同じこと。

少し気になったのは汗をかいたときの臭い。他のザックでは縦走で使用しても、背面生地の臭いはほとんど感じないのですが、これは少々臭いやすいと感じました。汗と化繊独特の臭いが混ざったような臭い。

お遍路中、宿泊まりの日はしっかり拭いて乾かしていたので、「臭い」「不快」という程ではありませんでしたが、夏のがっつり汗をかく5日以上の縦走になるとちょっと気になるなーと。ハッカ油を振りかけてみましたが、あまり爽やかにはならず。しっかり拭いて乾かすのが一番効果的です。

◎ザックを覆うショックコード

「hug」全体はショックコードで覆われています。ボトム、サイド、トップの3ヶ所でギュッとコンプレッションさせて荷重のバランスを調整します。

3ヶ所にコードロックがあり、ボトムから締め上げて最後にトップで調整。荷物が少なくても中身が揺れることなく背負えます。

ショックコードは自分で交換できるとのこと。

今回、山からのお遍路で50日程連続で使用しましたが、故障箇所はなし。

一番細かく調整するトップの肩の部分は少しモケモケしてきましたが、まだまだ大丈夫そう。普段の山行を合わせると100日くらいは使用していると思います。耐久性のあるコードを使用しているそうで、購入前はヘタリが心配でしたが今のところ問題なしです。

背負う前にトップを調整しても、ショルダーハーネスをぐいっと持ち上げたり、引っ張ると緩んでしまうので、背負ったあとにしっかり調整します。

どのザックにも共通のことですが、背負うときに片方のハーネスだけで持ち上げてしまうと生地に負荷がかかるので、ベンチに置いた状態で両腕を通して背負い上げたり、背中のループを持って一度膝に置き片腕ずつ背負うと負担が少ないです。コードがビヨーンと伸びるとちょっと心配になってしまうので、他のザックよりも慎重に取り扱っています。

使い始めの頃は「なんかグラグラする」「肩のコードがなんか緩む」という感覚があり、ゴムだから?とか思いましたが、私の調整が下手だったようで、いまではその感覚もほとんどないです。

このショックコードの一番のお気に入りポイントは、バックルを外さなくても、コードを横に外すだけで中身を取り出せるところです。これ、非常に便利。

バックルはそのままで。

コードを外せば…

パカーッ!

バックルの取り外しって結構面倒だと感じるのですが「あーしまい忘れた。」「あー出し忘れた。」となっても「サッ、クルクル!」でいけるので面倒ではありません。

ソーラーパフも取り付けやすい。でも、こうするとバックルを外さないと中身へアクセスできません。

底部のショックコードは片方に2本。スリーピングマットや寝袋などを外付けできます。前面に加え、底部のコードにもフックのパーツが付いていて、幅の狭い小さめのものも外付けできます。

私は折り畳みの銀マットなので、前面に取り付けています。

ショックコードの左右の輪がヘルメットを付けるのに丁度良かったり、お遍路では笠を被らないときに外付けしていました。

このショックコードには無限の可能性というか、何通りもの使い方がありそうなので、工夫次第で非常に使い勝手がよくなると思います。

ストックやピッケルも固定できますし、スノーシューもOK。一年中大活躍です。

◎テントはサイドポケットにすっぽり

3つ目のお気に入りポイントは「大きなサイドポケット」です。

大きいです、ほんと。ペットボトル2本は余裕。それに加えてテントのポールを入れて丁度良いくらいでした。背負いながら取り出せる距離感、高さなので、ストレスもありません。

中に調節のコードが隠れてきます。

ロングトレイルでは軽量なテントを使用するため、私の希望は「テントをサイドポケットに納めたい」でした。

サイドポケットに収まれば撤収がめちゃくちゃ楽になる。フロントポケットでもいいのですが、とにかく、テント内でパッキングを完璧にして外に出て、テントをサイドポケットにサッとしまって完了!にしたかったのです。

ダブルウォールは厳しいですが、軽量なシングルウォールであれば収まります。

お遍路では、モンベルの「U.L. ドームシェルター1型」を使用していましたが、すっぽり。スタッフバッグは、同じくモンベルのステラリッジ1型のを使用して、出し入れにゆとりを持たせています。正規のスタッフバッグの場合はもっとすっぽりでした。

実際、パッキングが非常に快適。撤収のストレスもないし、早い。雨の日もスムーズ。

◎小さなお気に入りポイントたち

【必要最低限のヒップベルト

私の場合、ヒップベルトが頑丈すぎると逆に体系に合わないことが多いので、このくらい最低限の方がピッタリ合います。薄めですが、しっかり包み込んでくれます。

内側はメッシュで汗もしっかり吸ってくれます。

8kgくらいまでならヒップベルトはなくてもいいというお話もありますが、私は8kg以下でも欲しいです。使用時は8~10㎏の想定だったので購入しました。

ヒップベルトは57g。

取付方法は、ヒップベルトとザック側の腰部分にパーツを通すループが付いているので、そこに通すだけです。パーツを開いて通して、カチッとしっかりロックして完了。

たまにヒップベルトだけ売り切れになっていることがあるので、要確認。

【ショルダーハーネス】

薄すぎず厚すぎずのショルダーハーネス。内側はヒップベルトと同じメッシュ素材。

幅が広く、先端から厚みのあるハーネスは、首の付け根に当たったり、曲線を描きにくく隙間ができて「なんかしっくりこないなー」ということが多いのですが(これも、もちろん個人差あり)、ハーネスの先端が薄くなっているので、背中から肩へ自然な流れで背負えます。付け根の形状は結構大事。

幅広で荷物の重さもしっかり分散。緩いカーブを描いているので、女性モデルのように、胸への干渉も少ないです。

【各お部屋

中はシンプル。どんどん詰め詰めタイプ。

アウトドアを始めた頃はザック前面にU字型のジッパーが付いていて、中間や下にある荷物を取り出せるタイプが便利だなと思っていましたが、今は断然シンプルな方が好みです。結局パッキングが上手くできていれば、途中で中間から荷物を出すということがないので。

小物を入れるポケットなどはありません。カラビナループは背面パッドを入れる場所に可愛く付いているので、車のカギなど絶対失くしてはいけないものはここへ。

オンラインショップの注意事項にもありますが、ハイドレーションには対応していませんハイドレーション派の方は要注意。私はボトル派なので問題なし。

フロントポケットも大きいです。テントのインナーシートやら、ソフトボトルやら、ウィンドシェルやら…たくさん入ります。サイドポケット同様、内側のドローコードでしっかり絞れます。

【チェストストラップ】

チェストストラップはスナップボタンで取り外して高さを調整します。

ポイントはストラップの片方(写真右側)がゴム仕様

両方ナイロンテープで作られているものがほとんどだと思います。チェストストラップはあまり好きではないのですが(好き嫌いの問題ではない)片側がゴムだと伸び縮みするので、締め付けは柔らかい感じでこれがまたしっくりくるのです。

「Hug」という名前に負けないように、とにかくフィット感を重視した作りになっています。実際に使用していて、そのフィット感には驚きです。個人差、好き嫌いはありますが、私自身は本当に背負い心地が良いと思います。取扱店は非常に少ないですが、背負い心地やコードの使用感を試してから検討することをお勧めします。

気がつけば今年のテント泊は「hug」ばかりが活躍して、他のザックがお蔵入りになりかけています…私はがっちりしたモデルよりも、身体に沿う柔らかめの軽量ザックの方が、腰や肩への負担が少なく快適に背負うことができると使い始めてから思いました。

U.L.を広めた立役者でもある、ハイカーズデポの土屋智哉さんも「まずは重量を大幅に減らせる大きなものから見直すべき」と仰っているので、U.L.ザックをお考えの方はif you haveの「hug」もぜひチェックしてみてください。

最後までお読みいただき、ありがとうござました!

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