日々感謝。1200kmのへんろ道。【12日目:27番:神峯寺】

お 遍 路

2020.10.31(土)
高知県田野町 晴れ☀21/10℃

歩き人たかちです。

今日のお寺は「真っ縦」と呼ばれる27番神峯寺。海岸沿いは、毎回ほとんど海抜0の状態から登ります。四国全体的に海抜低いですが。今日も400m程の登山。今日は良い野宿場所がなさそうで、街の間隔も微妙。とりあえず安芸市の宿に泊まろうかなと歩き出しました。

ととろっとのご主人に「安芸駅~安芸市営球場の間に東屋があって、そこなら野宿できるよ」と教えていただきました。トイレは駅の公衆トイレがあるということ。駅近くだと人目が多そう…。高校もすぐ近くにあるしなあ…と迷う。

今日も今日とて海を見る

ととろっとを6時10分出発。薄い明るさに包まれた静かな街を静かに歩きます。

歩き始めたときよりも気温が低くなってきました。サコッシュの温度計は7℃。予報よりも低めでひんやりするけど、荷物を持って歩くにはちょうどいい。

すぐに国道に入り、今日も海を見ながら。

さて、今日はどこに泊まろうか。

安芸市には「カリヨン広場」があり、トイレのマークもあります。しかし、街の小さな公園で夜でも人出がありそう。その先の休憩所はトイレがなく、さらにその先だと自転車道にある「赤野」という休憩所。赤野はトレイと大きな東屋、その周りには芝生もあり野宿環境としては良さそう。ただ、そこだと30kmを越えて、真っ縦の今日そこまでだと忙しいか…。

海を見ながら安芸市の宿を調べていると、自分の楽天ポイントが6000P以上あることに気が付きました。あれ?なんで?と思いつつ、楽天モバイルの何かが還元されたみたい。ラッキーと、このポイントを使って安芸市の宿を予約しました。

寝床が決まり、あとは楽しむだけ。

風が少し強めの中、海沿いをひたすら。

麓のお店か宿で荷物を預かってもらえるならそうしたい。真っ縦に荷物を背負って行くのは辛そうなので。どこか開いているところにお願いしてみようと思っていたら、「地場産品即売 神峯」というお店が預かってくださいました。

お店の壁には大きく「お遍路さんへ…お荷物無料でお預かりしております。」の文字。これを見て、ここにしました。7時をちょっと過ぎたくらいでしたがお店はすでに営業していました。

荷物の預かりをお願いすると「そこでも、そこでも、どこでもどーぞ」と。お店の入口横に休憩スペースのようなイスとテーブルがあり、そこに置いていきな~と。

ありがたく置かせていただき、納経帳をしっかり持って出発。

真っ縦に挑む。27番「神峯寺」

*地場産品即売~神峯寺:4km*

すっかり晴れ渡った田園風景の中、あれかなー?これかなー?と山を見ながら。

通り掛けのおじちゃんが「あそこのね、あそこ!あそこに登って行くんだよ!あそこのちょっと窪んだところ!」と教えてくれました。自分が思っていた場所ではなかった。

民家が少なくなり、山の林道になっていきます。

神峯寺までは麓から約4km。標高差は410m。荷物を置いたお店から往復8kmあるので、それなりに時間がかかります。

お寺をゆっくり見て、3時間後くらいに帰ればいいかなという感じで出発。今日は22km程の行程なので、急ぐ必要はありません。

案内に従いながら歩き、だんだん傾斜は急になります。

手前1.5kmから歩き遍路は山道と車道を出たり入ったり。

ずっと車道を歩いてもいいのですが、へんろ道を歩きます。

山道は1つひとつが短いので、特別歩きにくいという場所はありませんでした。

途中に東屋。トイレもあり、山野宿ができそう。でもここまで食料積んで歩くのはちょっと嫌ですね。

「神峯山観光案内図」がありました。公園とか遊歩道など、奥まで広がっている様子。

駐車場には休憩所のような場所がありました。ここにもトイレがあります。

空荷って素晴らしい。ルンルンのまま上がってきました。

神峯寺の山門と神峯神社の鳥居が隣り合っています。

到着。仁王像が華やか。

【 27番 神峯寺 】

本尊:十一面観世音菩薩
宗派
:真言宗豊山派
開基
:行基

標高430m。「真っ縦」と呼ばれる急勾配の山の斜面に建っています。各道場に一つある、土佐の関所寺。山門横には鳥居が立ち、神仏習合の霊場とわかりますが、神仏分離令でお寺は一度廃寺となりました。四国の中でも土佐は廃仏毀釈が激しく、寺院と約7割は廃寺となったといわれます。本堂、大師堂を繋ぐ石段の横には斜面を利用した庭園が広がり、四季折々の花が。土佐の名水「神峯の水」は病気平癒に霊験あらたかとされています。

参照:四国お遍路88ヶ所歴史読本
著者:株式会社エディスタ

今日は土曜日なので、すでに参拝者はちらほらいました。一番多かったのは自転車の人。車道で10人弱くらいの自転車の人とすれ違いました。

個人の方がほとんどで、神峯山一帯がサイクルコースのようになっているようで…。あの坂を、すごいなー。

「TOSAZAI」ベンチがありました。真ん中に四国形のデザイン。おしゃれ。

神峯寺には「土佐の名水 神峯の水」が湧き出しています。飲むことができるので、ボトルの水を土佐の名水に入れ替えました。山を登った身体に沁みわたります。うまい!

本堂

大師堂へ向かいます。

大師堂

ここまで登って、お参りだけして終了ではちょっと寂しいので、神峯山を散歩することにしました。

神峯山のびのび散歩

*約1km*

大師堂のさらに奥には「神峯神社」「空と海の展望公園」があります。展望公園が海一望な感じだったので行ってみることにしました。

駐車場で撮った観光案内図をもとに進んで行きます。どちらも大師堂から400~600m程の距離にあり、そこまで遠くはありません。

神峯神社はお寺に戻るときに見ることにして、先に公園に行くことにしました。大師堂から続くアスファルトの道を進んで行くと「遊歩道 わんぱくコース」という山道の案内。見た感じ結構急な斜面。わんぱくだから。

地図の感じでは、そのまま車道を進んでも公園に入れそうだったので車道を進みました。しかし、だんだん本当に辿り着くのか?と怪しくなり、そのうち下りになりました。展望台は登るはず。山の中なのでGoogleは役に立たない。

どうやら「わんぱくコース」を過ぎたあとはぐるーっと車道を周らないと公園には辿り着かないようです。一周すると結構ありそうなので、「わんぱくコース」まで戻ることにしました。

わんぱくな斜面を登って行きます。公園まではここから250m。急斜面を登って行くと、緩やかになっていき、やがて公園に到着。

あまり通る人がいないのか、わんぱくコースは蜘蛛の巣が多く、「うわっ」を繰り返しながら登っていて写真が1枚もなかった。

ばーーーん!と開けているのかと思いきや、展望台に上がらないと景色は全く見えませんでした。

小さめの広場に聳える展望台を登って行くと、海が見えました。

紹介サイトとイメージが違いましたが、スッキリ晴れているので非常に気持ち良かったです。

ベンチがあったので、持って来たパンを食べながら休憩。

展望台からは「遊歩道 ゆっくりコース」を歩きました。先ほどの斜面よりは歩きやすく、蜘蛛の巣も特になく。

やはり神峯寺に戻るまで一枚も写真を撮っていませんでしたが。

ここを下った先に「神峯神社」

思っていたよりも「山の神社」。杉林の中にひっそりと佇んでいて、背中がゾクっとするような雰囲気。焼山寺へ行く途中の浄蓮庵に似た空気が漂っていました。晴れているのでまたちょっと違いますが、つーんと冷たい霊気みたいなものを感じます。

なんだか好奇心をくすぐられるような空気の神社。神社のことは何も知りませんでしたが、ずーっと前からあるんだなーと感じます。賽銭箱も傾いていて古い。なんとなく見るつもりが、じっと立ち止まって呼吸をしていて、とても良かったです。

宿で調べると、かなりのパワースポットだったようで。

苔むした階段と石畳の道を下り神峯寺に戻りました。

神峯山を十分満喫して、再び真っ縦を下りました。帰りは車道を歩きましたが、お寺に近いほど急な道で車も大変だろうなという傾斜。

ようやく外で珈琲を

*神峯寺~道の駅大山:8.5km*

荷物を預かっていただいたお店まで戻りました。ちょうど3時間くらい。他の方の荷物も置かれていました。

お礼をして出発。お店で何か買った方がいいかなと思いつつ、昨日行動食を結構買っていたので特に買わず。3時間も預かってもらってちょっと申し訳なかったか…。

再び国道を歩いて「安芸市」に入りました。

雲一つない秋の空。夏のようなやんちゃな気配はないけれど、海はやっぱり青空が似合う。

バス停「大山岬国民宿舎」で国道から一旦離れ、海沿いの道を歩きました。

土佐の海が削り出した荒々しい岩を見ながら歩いてると、岩壁に寄り添うように建つ建物が。

廃屋ですが、以前は喫茶店だったようです。波が荒れ狂うときは大変だったのではないでしょうか。気象条件も厳しそうですが、このお店が建つ場所がまたすごい。

中は「落石注意」の貼り紙がありました。

なにやら大師堂みたいなものが。これも壊れています。

岩壁の大きな空間。岩を柱で支えるようにしてお店が建てられています。ここに建てようと思ったのがすごいけど。

建物のすぐ近くにはトイレがあります。ここでも野宿できそうです。

さらに歩くと「浜千鳥公園」があります。ここには水道があります。この公園には以前、木造の格好いい東家がありました。2005年の台風で倒壊して再建されたものでしたが、それも2018年の台風21号で倒壊。ベンチと床のコンクリートだけ残っています。土佐の海はなかなか厳しそうです。

コンクリートがいい感じの野宿スペースになっていて、1人用のテントを2つくらい張れそうな広さ。野宿をしいてたであろう形跡もありました。雨風なければロケーション抜群です。

道の駅はここからすぐで、一度国道に戻ります。

すると、国道沿いに遍路宿発見。

海と同じ濃い青の建物。一泊3,000円と書かれていました。誰もいない感じでしたが。

道の駅に到着。

この「道の駅大山」は野宿が許されています。昨日のととろっとのご主人にもお勧めされた道の駅。ここまでだと距離が短すぎるので休憩のみですが、環境はとてもいいです。

道の駅はこじんまりしていますが、カレーとか丼ものとか軽食も食べられます。キーマカレーが美味しそうでしたが、カレーパンに惹かれて小腹を満たす程度にしておきました。

高知県に入ったら家族に送ると約束していた「塩けんぴ」。どんな味なのだろうと気になりつつ手を出していませんでした。しかし、ここでついに塩けんぴを購入してみました。今後の行動食に。

道の駅の目の前には大きな東屋と、その奥に小さなベンチ。

海沿いは、天候が良ければどこでもロケーションいいですね。

東屋のところは「恋人の聖地」という椅子がありました。

時間があるので、東屋で珈琲休憩をすることに。いつも宿についてから珈琲を飲むことが多いですが、本当はこういう風に歩いている途中で、風景を楽しみながら飲みたい。

カレーパンを食べながらガリガリ豆を挽き、お湯を沸かして、昨日道の駅で買った甘いパンとともに。

少しするとカップルが来て恋人の聖地の椅子に座っていました。若干気まずかったですが、すぐに行ってしまいました。邪魔だったかな。

風も穏やかで、最高に気分がいい。このまま野宿したいところですが、まだ12時。1時間くらい休憩して出発。

港の色。

ゆっくりゆっくり安芸市まで

*道の駅大山~スーパー~清月旅館:6km*

この地域を走る「土佐くろしお鉄道」には結構ファンがいるようで、一時間に一本くらいの電車を見れないかなーと思っていたら、きました。民家の間から写真を撮るも微妙な写り…。

1両?2両?のかわいい電車でした。

全20の駅には、アンパンマンの作者であるやなせたかしさんが描いたキャラクターがいるそうです。神峯寺の最寄り「唐浜駅」には「とうのはま おへんろくん」のキャラクターとのこと。

道の駅から「防波遊歩道」を歩こうと思っていたことをすっかり忘れていて、途中から入り込みました。

線路が良い感じ。

防波堤は最高に気持ちがいいへんろ道。

2kmくらい歩くと看板があり、国道へ戻りました。「伊尾木駅」のすぐ近くで、ここからどんどん栄えていきました。

コインランドリーが近くにある東屋発見。でも車道と歩道沿いで、ここでの野宿は人目がありすぎて難しそう。

安芸市も結構大きな街で、大きなホテルもあります。はじめに見ていた「HOTEL TAMAI」。ここは満室でした。ここならGO TOが利用できたのですが、まあ土曜日だし。

「ビジネスホテル弁長」はめっちゃピンク。

15時前だったので、先にスーパーマルナカへ行き食料を調達。

かわいいくろしお鉄道が停まってる!と思ったら、今は使われていない車両のようで、ちょっとボロボロ。このくろしお鉄道は魚の絵でした。

スーパーでのレジが終わったタイミングで、最御崎寺から行程が同じであるYさんに再会。Yさんも安芸市でストップ。宿泊まりだと安芸市の次はかなり歩かないと宿がないので、必然的にここでストップです。

27番でYさんに会わなかったと思ったら、荷物を持って登るのが嫌だから、27番をスルーして先にこの安芸市まで歩き、ホテルに荷物を置いて電車で「唐浜駅」まで戻り登ったとのこと。

どうにか空荷で登れないかと電車を駆使したと。「近くのお店で荷物預かってもらえましたよ」というと「えー!そうだったの?全然知らなかった。ちゃんと情報集めないとダメだなー。」と。

でも、くろしお鉄道に乗れたのはちょっと羨ましい。ちょうどいい時間の電車があったようです。唐浜駅のホームのベンチでぼけーっと帰りの電車を待っている時間が最高だったと仰っていました。

安芸駅で買ったというメロンパンをいただきました。

それぞれ宿が違うので、お別れ。

安芸市には「元気風呂」という温泉があります。野宿だったらここに行こうと思っていましたが、結局行かず。地元に愛される温泉のようです。

安芸市 : 

スペインと和。清月旅館

今日の宿は「清月旅館」

15時過ぎにチェックイン。この宿のオーナーはスペインの方のようで、玄関には闘牛士が使っているマントみたいなものが。鍵にもスペインの形をしたキーホルダーが付いていました。

玄関には冷蔵庫があり、自由に使えます。レンジもあるので温めものも大丈夫。旅館とゲストハウスとスペインが混ざったような宿。

チーンというベルを何度か鳴らしましたが反応なし。応答がなければこちらに電話してくださいという貼り紙がありました。できれば、専用の電話を置いてあると嬉しいですが、ないのでスマホから。奥の部屋からスタッフの人が出てきました。

こじんまりした普通の和室。

部屋には小さな洗面台がついていました。テレビの後ろとかちょっと埃を被った感じでしたが…笑。私は寝るだけなので、大して気にしません。

お風呂は家族風呂が2つ。洗濯乾燥機もあり。

「お風呂沸かしますね」とすぐに沸かしてくださって、さっさと入って道具のメンテナンスをして、部屋でゆっくり。15時過ぎに宿に着くと、その後の時間がとてもゆったりしています。

スペインを歩いたときの方が時間がゆったりしていたな~と思いますが、それは12時とか13時頃にはもう宿にチェックインしていたから。早朝に歩き出し、遅くても13時には宿の街に到着。スペインでは14時~17時がシエスタの時間でお店がことごとく閉まってしまうので、買い物をするために13時までに到着するように歩きました。巡礼者用の宿もチェックインの時間とかあったのかなかったのか、12時でも入ることができたので、午後の時間は本当に自由で。

しかし、日本の場合は早くても15時チェックインの宿がほとんど。秋だと早くチェックインしてもすぐに日が暮れてしまうし、そのせいで気持ちもちょっと忙しない。距離が短いときは休憩で時間調整したり。そう考えるとスペインの時間はすごく良かったと改めて思います。宿の予約もないので、次の日の行程もほとんど気にしなかったし。

そんなことを思い出しながら、ストレッチをして早めの就寝。

真っ縦がどんなものかと思いましたが、荷物を預かっていただけたので、楽に楽しく登ることができました。神峯山もぐるっと回って、海を見ながら珈琲飲んで。時間に余裕があってとても良い一日でした。

★本日の歩行距離:23.7km

★累計:291.7km

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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