歩き人たかちです。
山と道のアイテムには常日頃お世話になっています。
パンツ、シャツ、ザック、サコッシュ、ニット帽。そして、昨年の春新たに手に入れた「オンリーフード」。
オンリーフードが発売されたとき

おお!!?
と、なりました。この発想はなかったけど、これめっちゃいいじゃん!と、一瞬で気になる存在に。
1年ほど使用してみて、実際とても気に入っています。
オンリーフードとは?
「オンリーフード」とは、名の通り"フードだけ"のアウトドアギア。いや、アウトドアウェア。

ウィンドシェルのフードだけ独立したものです。
画像出店:山と道
フード周り | 47cm |
フード高さ | 47.5cm (平置きで測ると約44…?) |
フード前丈 | 19 |
被り口 | 平置きで幅約20cm |
重量 | 21g( 実測20g ) |
実際に採寸してみると、高さが公式の数字に届きませんでした。ピシー!っと伸ばして測ってもMAX44cmくらい。測り方が違うのかな…
サイズはONESIZEで、ユニセックスです。
オンリーフードが作られた背景は簡単に
「ウィンドシェルを取り出すのが面倒」
「Tシャツにフードをつけるのは煩わしい」
↓↓↓
「フードだけ作ればいいじゃん!」
ということ。詳しくは、山と道のHPをご覧ください。
素材は、「パーテックス・カンタムエア」というもの。20Dのナイロン糸を高密度に織り上げたもので、超軽量、高強度、通気性ありという優れた素材です。
購入した理由
オンリーフードの購入理由は「ウィンドシェルを着ると、暑さを感じることが多いから」です。
そこまで寒がりでもないし代謝がいいので

風があるなあ、ちょっと寒いかも・・・
と思ってウィンドシェルを着ても

やっぱり暑い…
と脱ぐことが多いのです。
夏場は特に暑くなりやすいし、春や秋でもアップダウンが頻繁にあるような稜線だとそうなります。
しかし、風によって顔、特に耳が冷たくなることもしばしば。フードは被るだけで本当に温かいですよね。
そんな体温調節の面倒な身体なので、暑さを少し我慢してウィンドシェルを着るか、寒さを少し我慢して着ないかの2択でした。ベストを持ち歩いたこともありますが、これも何か違う。
ということで、私にとってオンリーフードはとても魅力的な商品でした。
基本構造

重さは実測20gなのでとっても軽い。
ドローコードを使ってまとめると手のひらサイズになります。

サコッシュにもスッポリ。忍ばせておいても邪魔になりません。

被り口は間違えないように色が違う仕様。ドローコードの方からでも被れますが、何か違う…となります。
被り口は少し広めで、ゴムになっているので着脱はストレスフリー。
首元の締め付け感はなく、首周には十分なゆとりがあります。薄くて軽いので、首元には何もない感覚です。
頭の大きさや首の長さによりますが、肩の上にフワッと乗る感じです。

顔周りのドローコードはこめかみ辺りから顎の方をぐるっと。おでこの部分にはないので、ギューッと締めたときに上だけ少し隙間ができる感じ。

ドローコードのつまみは下にあるので操作性が良く、引っ張りやすいようにパーツが付いています。
お気に入りポイント
オンリーフードのお気に入りポイントは以下。
■ 首を動かしても突っ張り感がない
■ 蒸れが逃げる
■ 日焼け対策になる
■ ベタつかず、肌触りがいい
■ 心置きなくフードなしジャケットを選べる
つっぱり感がない
山と道のHPにも記載がありますが、"頭を動かしたときの煩わしさ"がありません。
普通のフードジャケットであれば、本体と繋がっているので、頭を動かすと生地が突っ張ります。ドローコードをしっかり締めていると余計に突っ張る。
頭を大きく動かしたいときなど、フードの中で生地と頭が擦れてちょっとストレスだし、髪の毛がぐちゃぐちゃになったり。
山歩きでは、振り返ったり、上下を見たり、やたらと頭を動かすことが多いですが、フードだけ独立していることで、常に頭に追従。どれだけ左右前後に激しく動かしてもしっかりついてきます。
細かいことですが、ちょっとしたことがストレスになることは多いですね。
蒸れない
フードが独立していることで、首元はベンチレーションのようになっています。急登などで多少火照っても、そこから蒸れが逃げていく。生地にも通気性はありますが、ガバッと開いていると蒸れ感は雲泥の差。
せっかく着たウィンドシェルも、登りになると非常に高い確率で脱いでしまいます。

結局脱ぐよね〜
そう思いながら、渋々ザックを下ろしていました。それなら登りまで我慢すればいいのかもしれませんが、そのときは寒いと感じるんですね…
火照る身体は涼しく、しかし頭周りは温かく、しかも蒸れを気にせず登り続けられるという快適さが素晴らしい。

10月の中央アルプスを縦走したとき大活躍でした。
木曾駒ヶ岳から空木岳までは大きなアップダウンを繰り返します。2日目の稜線歩きでは風が6~8m/sで、秋も深まりつつある季節にはちょっと寒い感じ。しかし、急登のアップダウンに身体は火照り、10℃弱で風があってもウィンドシェルを着ると暑い。
こんな場面でのオンリーフードは体感温度が丁度良く、風がなくなり暑い斜面では頭を出してクールダウン、風のある斜面に戻ったらまた被って防寒、というのを繰り返していました。
首元にネックウォーマーとして残しておいても、軽さゆえに全く気になりません。
ただ、ネックウォーマーを使う時季にネックウォーマーとして利用するには温かさが足りません。寒い時季に「これがあるからネックウォーマーはいいや」とはならない程度です。
日焼け対策
ドローコードをギューッと締めて鼻まで覆うことができるので、日焼け対策にもなります。

全体的にゆとりがあるので、中にキャップを被ることも可能。キャップを被り、鼻まで覆ってサングラスをすれば、結構な日焼け対策になります。
ただ、UVカットではありません。より日除け効果を上げるなら濃い色がおすすめです。

富士山の御殿場ルートを下ったときも終始被っていました。常に太陽が正面から攻撃してくるので、ほとんど日焼け対策として。
8月上旬で下れば下るほど暑くなりますが、暑い!!と脱ぎ捨てるほどでもありませんでした。もちろん頭を出した方が涼しいですが、真夏でも使えるなら個人的には合格。
鼻筋まで上げると視界に入ってくるので、鼻のてっぺんを出すか出さないかくらいがあまり邪魔にならないと思います。また、鼻まで上げることで首の前丈が上がり、人によっては隙間が常にある感じになると思います。前丈を考えると鼻の下辺りが丁度いいかと。
肌触りがいい

生地の質感はサラサラしていて、肌当たりも肌離れもとてもいい。汗をかいてもベタつかず、張りつきません。肌触りがとてもいいので、むしろ被っていたいくらいの気持ちになります。
柔らかくてシャカシャカするような音もしないので、頭を動かしまくっても何も気にならない。
生地の薄さも絶妙。薄いけど風をシャットアウトして温かく、でも通気性もある。「夏場はこれ以上だと暑いだろうな、でもこれより薄いと朝晩や春秋が寒そう。」という丁度いい厚さです。
3シーズン用のシュラフはハーフレングスを多用しているので、頭がちょっと寒いかも・・・というときも、突っ張りがなくストレスフリーなので、被って寝ても問題なし。
ジャケットで悩まない
フードを持ち歩ける、何にでも合わせられるという点から、"フードなしジャケットを心置きなく選べる"ということも利点。
ジャケット類を選ぶときに迷うポイントの一つは、"フードありか、フードなしか"ということ。一番外に着るアウターであればフードありがいいですが、中にも着るし外にも着るという微妙なジャケット類は迷います。
全てフードありにしてしまうと、重ね着したときに"フード on フード"で邪魔だし、重量も増える。しかし、全てフードなしにする勇気はない。
この悩みを解決してくれたことは、日常のストレスがなくなった気分です。
また、フードが欲しいモデルにフードがないときも、「オンリーフードがあるし」と、心が軽い。
アウターのフードと兼用して防寒性を高めるアイテムとしても使えます。
着画は山と道のHPをご覧ください。
*山と道「Only hood」*
オンリーフードには、冬用として「Light Alpha Only Hood」もあります。雪山ですごくいいだろうなあ・・・と思いつつ、今季は手を出しませんでした。冬の低山であれば、私の場合はオンリーフードで十分だと感じています。どちらにせよ、"耳が温かい"は大事ですね。
まとめ
樹林帯で使うことはほとんどありませんでしたが、守るものがない稜線ではとても使いやすいアイテムです。頭を保温するだけでも体感温度が大分違います。
ウィンドシェルを着てもすぐ脱ぎたくなる
体温調節でザックを下ろすの面倒
ジャケット類はフードありかなしか迷う
顔周りの日焼け対策を上げたい
このような方には使い勝手がいいと思います。
今のところ、特別気になるマイナス点は個人的にはありません。UVカットだと尚更嬉しいくらいの気持ちです。
"手に入れずらい"ということは山と道のアイテム全般に言えることですが、体温調節が自由でスピーディな「オンリーフード」、ぜひお試しください。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
よろしければ、応援よろしくお願い致します。
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