日々感謝。1200kmのへんろ道。【4日目:12番:焼山寺】

お 遍 路

2020.10.23(金)

歩き人たかちです。

昨日の雨はポツポツで終わり、雨とともに延期になった焼山寺。自然なんてそんなもの。

11番藤井寺から焼山寺まで12.9km、本日のお宿「神山温泉ホテル四季の里」まで約24km。

記憶に強く残る大切な道でした。文章、写真過多でとても長いですが、よろしければご覧ください。

焼山寺へのへんろ道について

標高差

*へんろみち保存協力会の地図の一番後ろには、全行程の標高差の縦断図が載っています。

*図の杖杉庵を下った先の峠〜鏡石大師は「玉ヶ峠ルート」の場合。神山町ルートは下り続けます。

藤井寺の標高が約40m。焼山寺が706m。焼山寺を目指して登って行くわけですが、ずっと登りではなくアップダウンです

大体の標高差で計算すると以下の通り。

①11番藤井寺〜600mピーク:560m登る
②ピーク〜柳水庵:100m下る
③柳水庵〜浄蓮庵:250m登る
④浄蓮庵〜左右内集落:350m下る
⑤左右内集落〜焼山寺:300m登る
⑥焼山寺〜神山町:570m下る

累積標高差:登り約1110m
累積標高差:下り約1030m

※⑥は県道43号までが山道。そこからは緩やかな車道です。

登り、下りともに1100m前後。標高差だけだと日帰り登山を少しハードにした感じですが、登り続けるよりも体力、精神力を使うので修行感があります。

どんな道?

道は全体的にとても歩きやすいです。綺麗に整備されているところがほとんど。標高差は1000mを超えますが、長い距離をかけて登っていくので、急坂も限られています。

標高差と距離だけで考えると①浄蓮庵への登り②焼山寺への登り③藤井寺〜長戸庵の順で傾斜がきつくなります。

しかし、同じ勾配で登っていく地形、緩急のある地形など様々です。距離に関しても①は900m、②は2500mと大きく違います。場所ごとの精神面もあるので、どこが辛いかは人それぞれだと思います。

個人的には①浄蓮庵への登りが一番急坂だと感じました。②焼山寺の登りは、最後だと思うと感慨深く楽しめました。③藤井寺〜長戸庵は、はじめの階段を越えれば「緩やかに登って平坦」を繰り返す道になります。

道幅は狭かったり、広かったり。苔や岩がところどころあるので、雨だと非常に滑りやすいです。特に、柳水庵への下り、浄蓮庵からの下り、焼山寺への登りは雨だとツルツル。

山道だと一番感じる箇所は、最後の焼山寺への登り。へんろ道の峠越えは、全体的に階段か林道のように歩きやすい場所が多いですが、ここは岩や木の根などが続く1km。山を感じられるので、個人的にはとても良かったです。

時間

所要時間は人それぞれなので、一概には言えません。平均は6時間〜6時間半とのこと。

しかし、4時間の人もいれば5時間の人もいるし、8時間以上かかったという人もいるしバラバラ。こればかりは、山の経験、体力、天候、荷物の重さなどが関係するので、人のタイムはあまり参考にしない方がいいです。体力を考慮して平均タイムから±1時間、荷物の重さで±1時間、休憩時間はどこでどのくらい…と、ゆとりある計画で。

山を登山地図のコースタイムで歩くと、1時間に約300〜400m登ります。傾斜にも寄りますが、時間だと1kmで約30分

焼山寺まで12.3kmなので、6時間〜6時間半の計算になります。少々心配であれば急坂の部分は1km40分で考えたり、できる限り距離を短くして計画を立てるといいと思います。

焼山寺を下山した最初の集落が「鍋岩」。一番短い距離で設定すると、この集落の宿になります。野宿場所もあります。(本文中で紹介)ただ、鍋岩では廃業が相次いでおり、営業しているかは事前に確認した方がいいです

暗い森と雨と。「長戸庵」

※11番藤井寺〜長戸庵:3.2km*

6:30、宿のご夫婦に見送られ出発です。昨日は早くから宿で休ませていただいたので、納め札をお渡ししました。「結願祈ってここに張っておくからね!」と仰ってくださいました。

納め札はお寺に奉納するだけでなく、お接待していただいたとき、感謝の気持ちを込めてお渡しするものでもあります。しかし、実際にお渡しするのは結構難しいです。お菓子とかみかんとか、さっと渡して「頑張ってね!」とさっと去る方も多いので、渡すタイミングが掴めません。宿だと綺麗に貼られていることが多く、渡しやすいのですが。

そして一つ思うことは「自分の納め札を渡されて困らないか」ということ。もちろん、文化なので断られることはないですが、実際どうなのかなと。しっかり整理されている方もいるとお聞きしましたが、躊躇うことがほとんどでした。

今は、応援の気持ちでお接待をしてくださる方も多いので、その時の状況で判断すればいいかなと。渡す渡さないよりも、やはり感謝の心をしっかり伝えることが一番大事だと思います。そして、自分の振る舞いを見直していくこと。

私には、山のゴミを拾うことくらいしか恩返しができませんでしたが、人のために、地域のために、自然のために「何かできることはないかという心は必ず残ると思います。

日付以外を記入したものを何枚か余分に持っておくと、さっと差し出せます。

雨は3~4㎜、結構降っています。登りだすとすぐに暑くなるので、レインウェアは着ずに(レイン嫌い)傘をさして登りました。お遍路さん自体少ないので、まあいいかと。

藤井寺に再訪し、昨日の道を辿ります。昨日の夜からの雨で、川の水量がかなり増えていました。

ミニ88ヶ所の51番まで来て、ここから未知の世界。まずは3.2km先の「長戸庵」を目指します。足元はビチャビチャ。

歩いている人は自分だけ。雨に音が吸収されて静かすぎるほど。

へんろ道で一番の難所とされていますが、難所に到達するのが早いですね。焼山寺を経て荷物を見直す人、嫌になって帰ってしまう人など様々だそうです。

初めは階段多めの山道を一気に上がっていきます。

一旦車道に出ると椅子が並んでいました。

そしてまた山の中へ。

緩やかに登り平坦、緩やかに登り平坦…これを繰り返します。

それにしても、何の音もしない暗い森。

幻想的であり不気味。晴れていたら明るくて気持ちのいい道だと思いますが、この雨ではさすがに鳥の声も聴こえません。

途中に「水大師」。飲用可。水道水を山水に総入れ替え。冷たくて生き返ります。山に登るときは、できる限りその山の水を体内に巡らせます。内側から山を知る。

ちなみに、この先にもう一つ同じような水場がありました。

岩はツルツル。

山の中にはへんろ道案内の札がたくさんかかっていました。

山は歩くことに集中できます。国道や県道は車が多くて落ち着きません。空気もいいし、平坦なところも多いので息を整えやすく、とても歩きやすいです。

1時間程歩くと「長戸庵」に着きました。休む場所がなかなかない。長戸庵に辿り着く前に「端山休憩所」という東家もありましたが、屋根があってもびしょ濡れ。休むにもちょっと早すぎましたが。(景色は良いとのこと。)そのまま先へ行きます。

※長戸庵の簡易トイレは女性専用です。男性は柳水庵までありません。

半分を目指して。「柳水庵」

*長戸庵〜柳水庵:3.4km*

ここからも同じような山道が続きます。

長戸庵から登り始めてすぐ、屋根付きベンチのある展望休憩所がありました。しかし、強い雨によりやはりびしょ濡れ。

吉野川市の展望も、うーん白い。今日はどこもかしこも真っ白。

8時頃には小降りになる予報でしたが、そんな気配は全くありません。相変わらず強めの雨。

尾根道がよい。

え、石鎚山のあの鎖があるの?

雨で行ってはないですが、少々荒れ気味の道を行くと神社があり、結構本格的な鎖場があるようです。迂回路もあるそうですが、そこも結構急だとか。石鎚山までは登れないけど鎖は試したいという方はぜひ。

古いへんろ道や石仏もたくさんあります。手形が可愛い。

苔、とてつもなく鮮やか。

初めの600mピークを越えて「柳水庵」への案内が出てきました。あと1.8km35分。

分岐は要注意。

細い道をゆるゆる下っていくと建物が。ここは、柳水庵の奥の院

奥には祠、建物内には納札箱がありました。菓子パンも供えられています。野宿してもいいそうですが、とっても勇気がいる雰囲気。

奥の院前にへんろころがし案内。ここは6箇所中唯一の下りへんろころがしということでしょうか?というか、「2/6」どこだった?

確かに急坂。足元は岩でツルツル。柳水庵への下りは非常に滑りやすいです。

柳水庵に到着。「休憩所は下です」みたいな案内板があったのでそちらへ向かいます。

途中にお手洗いがありました。古い小さな建物で、利用していないのでわかりませんが、多分使えると思います。

車道に出て下っていくとありました。立派な小屋の休憩所。ここにも水場があります。

はじめからここを目的地として宿泊している方の記録もありますが「宿泊禁止」と張り紙があります。何年か前までは宿泊できたようですが、現在は何かトラブルがあった場合のみ。

何か問題があったのかもしれません。マナー違反者が増えると、このような小屋も利用中止となってしまいます。

靴を脱ぐのが面倒なので、外のベンチで30分程休憩。9時になっても雨降りは変わらず。

焼山寺まであと6.3km。ここで、半分です

お大師さまと一本杉。「浄蓮庵」

*柳水庵〜浄蓮庵:2.2km*

ここから次のピーク「浄蓮庵」(一本杉庵とも)に向かって、また登って行きます。出発前は焼山寺が一番高いと思っていましたが、実は浄蓮庵が一番高く745m。車道に出るまで緩やかな道が続き、そこから急坂で一気に登ります。

浄蓮庵手前の車道までは1.3km。100mも上がらないので非常に緩やか。というか、ほぼ平坦に近いです。

分岐に注意。

こんな可愛いへんろ道案内。ここから急坂になります。

登ります。

杉林を歩きます。やっと雨も弱まってきた。

ここの杉たち、地衣類すごい。

森の中も大分明るくなりました。スーッと伸びた杉の木立に1人佇むのも好きです。ちょっとした物語の中にいるような。

1200年前は、この杉たちはまだいませんね。

焼山寺への距離のことで頭の中がいっぱいになりがちですが、最後までそのままの自然が残ったへんろ道なので、身体いっぱいに自然を感じてほしいです。

登山道のあちらこちらにサワガニがウロウロしていました。下を見て歩かないと、危うく踏んでしまいそうなほど。

「がんばって」という応援の札もあります。急坂とのことでしたが、とても良い道でした。

階段が見えれば浄蓮庵に到着です。

上を見てハッとしました。正面にはお大師さまが!すごく見守られている気分です。このことは知りませんでしたが、どちらにせよ、ここまで歩いてきてのご対面は感動します。

お大師さまに向かって歩くのは、後にも先にもここだけ。

さらに、後ろの木が気になる…

でかい… 「左右内(そうち)の一本杉」

立派な杉ですが、魔界に連れて行かれそうな雰囲気。

霧と杉は組み合わせが良すぎる。雨だからこそ感じられる、見られる風景。

幹もすごい。本当に見応え抜群で、口が開いたまま歩みが止まりました。しばらくその場でじーっと眺めてしまいました。

初めましてだし、こんな杉だと思わなかったのですが、木に対しても「会いに来ました」という気分です。ここに来れば悩みも消えそう。

雨の中ひたすら登ってきましたが、これはこれで満足な雰囲気。しかし、横の写真しかない。

*お手洗いは一本杉の左手奥にあります。

この奥に浄蓮庵がありました。

柳水庵、浄蓮庵の御朱印が欲しい場合は焼山寺で。

焼山寺まで4.1km。また下っていきます。

空気が一変。12番「焼山寺」

*浄蓮庵〜焼山寺:4.1km*

はじめは緩やかに下ります。

きのこ。

途中から「急坂注意」の看板がありました。

ツルツルの岩がたくさん出てきました。見るからに滑る。一回滑りました。

徳島は特にこんな岩が多かった気が…。雨は特に注意。

まもなく民家が見えました。すると、逆うちの男性お遍路さん。焼山寺までの道のりでお会いしたのはこの方だけでした。「ここからの登り返し気を付けてね」と。

徒歩と車道の分かれ道。歩きへんろは左。

進んで行くと橋があり、登りが始まりす。吸い込まれそう。

ここから「空気」が一変。"あと2km"という気持ちのせいもあると思います。単純に「神聖」という言葉で済ませたくはありませんが、本当に神聖。歩いてくると、それを自然に感じるのがいい。じわじわと近づき、長ければ長いほど神域へと踏み込む感覚が湧いてきます。

学生時代、熊野古道を歩き終えたあと、おすすめされた「玉置神社」へバスで行きました。玉置神社は非常に神聖な場所とされていますが、やはりバスで行くと「ふんふん」という感じで。歩くとその感覚が自然に入ってくるのですが、そのときは空気とか雰囲気を感じようと一生懸命でした。

遍路ころがし最後の「6/6」の看板。1と3と6以外は全て見逃しました。

登り始めから1kmは、今までで一番山らしい道。岩や根っこのある土の道。嬉しい。

水玉模様かわいい。

静かに山と、道と、向き合います。昔はさらに荒れた厳しい道のりだったはず。山の中を歩いていると、先人たちの思いに触れている気がして好きです。

1200年以上歩き続けられている道。この道を今までに一体何人の人が踏みしめたのか。自分は何人目なのか。気の遠くなるような感覚に、歴史を感じずにはいられません。

雨により、岩の上にもちょっとした川ができあがっていました。

上から。下る場合も要注意。

応援札もたくさん。

雨でヒキガエルもちょいちょい登場。

残り1kmのところで広い林道にでました。歩きやすい道になり、まもなく参道が見えます。

どこもかしこもびしょ濡れで、ザックを下ろしたのは柳水庵の休憩所のみ。あとちょっと。

本堂まで464m。と、その前に、少し右手に気になるものが…。

大きな岩の中に何かがある様子。こちらには戻ってこないので近づいてみると…

!?

赤ちゃんめっちゃいる!

わちゃわちゃ。

外にもいたのね。

にこーーー。菩薩のような笑顔。

よっ!

こんな凛々しく指の先ピーンできる赤ちゃんいるのか。

これは鬼子母神」というものでした。

【鬼子母神】
鬼子母神には500人ものこどもがいましたが、こどもたちを育てるために人間のこどもをさらって食べていました。人間たちは恐れ苦しみ、お釈迦様に相談します。そこでお釈迦様は、鬼子母神が一番可愛がっていた末っ子の姿を隠します。すると鬼子母神は気も狂わんばかりに探し回り、最後はお釈迦様に助けを求めました。お釈迦様は「500人の内1人がいなくなっただけで、おまえはこんなにも嘆き悲しんでいる。数人しかいないこどもをさらわれた人間の気持ちが今わかるのではないか?」と話します。命の大切さ、こどもの可愛さは鬼も人間も一緒だと教えられ、鬼ではなく守り神となりました。

参照:ウィキペディアフリー百科事典

子どもを抱いている像は多いですが、ここまでウロウロしているのはここだけ。拍手をしてしまうくらいお見事です。

またまた後で知りましたが、この岩のどこかに亀が隠れているようです。気が付かなかった…。探してみてください。

そのあとも、参道には釈迦如来とか菩薩とかいろいろな像が並んでいます。本堂に着くまでに見どころいっぱい。

そして12時前、ついに焼山寺到着。

暑くもあり、寒くもある。心は熱い。

別の歩き遍路の男性に「藤井寺の方から来ましたか?足元ドロドロだったでしょう。宿の人に今日はやめておいた方がいいって言われて、途中までタクシーで来ました」と言われました。その男性は車や歩きを合わせて25回目とのこと…。25回。

「100回以上回っているおばあさんだっているからね、自分だってできるはずと思って回っていたら25回目になってたよ。」と。納経帳を見せてくださいましたが、中が真っ赤!!!

ここで初めて知ったのですが、2回目以降は初めの納経帳を持参し判子のみ押してもらいます。そのため、何回も回っている方の納経帳はどんどん赤くなっていく。驚き過ぎて写真を撮らせていただくのを忘れました。本当に、真っ赤でした。

【 12番 焼山寺 】

 

本尊:虚空蔵菩薩
宗派:高野山真言宗
開基:役行者(815年)

88ヶ所の中では2番目に高所に建つ、修験道の祖である役行者が開基した山岳信仰の霊場です。この山一帯には毒蛇が棲みつき、大雨などの災いをもたらしていたとのこと。弘法大師が山に入ると魔法たちが全山火の海にして妨害、大師が水輪の印を結ぶと火は衰えていきました。岩屈から現れた大蛇を虚空蔵菩薩の力を借りて封じ込め、三面大黒天を安置したところ楽土となったと伝えられています。その岩屈は奥の院へ行く途中にあります。

参照:四国お遍路88ヶ所歴史読本
著者:株式会社エディスタ

立派な杉が並んでいます。

境内にはなぜかブランコが…

一休さんもこの通り。山の修行はやはり厳しいのでしょう。

本堂

大師堂

本堂と大師堂は横並び。というか、繋がっています。区別がつかないほど造りが似ている。

無事歩かせていただきありがとうございます…の一言です。

感慨深くお寺を眺めていると、腰の曲がったおばあちゃんと、おそらくその娘さんがガイドさんに急かされていました。個人ガイドのようですが「ロープウェイが16時までだから急いで!次行かないと!」と大きな声で…こんなところで急かされたらたまったものではないと、私は思います。

ツアーには時間があるので、お寺でゆっくりしているようには見えません。お寺の説明を受け、読経して、はい次!みたいな。お寺を感じる時間も空気もないなと。

回る手段は人それぞれですが、せめて椅子に座ってゆっくりできる手段がいいと思います。お寺はどれも一緒に見えると思っていた自分が、ここまで「空気」を大事にするようになるとは思いませんでした。人それぞれ何かしら感じるものがあると思うので、それを大事していただきたいです。

山ですね。気分がいい。

納経所の休憩スペースは広々していました。汗と雨でしっとり冷えた身体には、屋内で休めることがありがたいです。しばし休憩して下山へ。

山道のおわり。「鍋岩集落」へ

*焼山寺〜杖杉庵〜鍋岩:3km*

今日はここからさらに10km先の「神山温泉ホテル四季の里」に泊まります。雨予報のためキャンプは中止。午後は晴れましたが、結構な雨なので芝生はおそらくビショビショ。go toキャンペーンの恩恵を受けることにしました。

まずは杖杉庵まで1.8km

12時半頃、予報よりも大分遅れて日が出てきました。木漏れ日が綺麗。雨上がりで森が生き生きしていて、瑞々しくて、とても美しい。特に、苔。

雨の中歩いた甲斐がありました。緑が一番映える瞬間。

しかし、足元は相変わらずツルツルです。

空海ウォークも残りわずか。車道を横切り再び山道。

雨によりお寺の雰囲気は完璧でしたが、やはり晴れると気持ちがいい。

山の斜面を勢いよく流れる水。昨日の夜からどれほど雨が降ったかよくわかります。この水が登山道にジャバジャバ流れていて、浅い小川状態。生命力を感じます。

杖杉庵の手前で一度車道に出ますが、このアスファルトが非常に滑りやすい。点々ある苔には本当に注意。

落ちている杉の葉を滑り止めとして踏みしめながらクリア。

少し下ると「杖杉庵」

ここには四国霊場の元祖といわれる「衛門三郎」がようやく大師と出逢った姿の像があります。大師が優しく手を取る姿がすごくいいです。(写真左側)

衛門三郎が使っていた杖を大師が墓標代わりに立てたところ、大きな杉に育ったと伝わり「杖杉庵」。現在の杉は2代目だそうです。

長めの良い場所にはベンチがひとつ置かれ、とても素朴でほっとする場所でした。晴れたし、ちょっと腰をかけます。

ここから最後の山道。

スリップ注意の看板もありましたが、その直後に早速滑るという…。本日2回目。

滑った坂を振り返る。

杉林をぐんぐん下る。

一番最後もやはり注意。

車道に合流して山道は終了。「鍋岩」へ向かいます。

大分使われていないであろう屋外プール。

現在、鍋岩にある宿は「農園ゲストハウスもりあんloft」と「ゲストハウスすだち庵」の2箇所のみのようです。以前はもう少し宿がありましたが、コロナもあり休業や廃業が相次いでいます。

焼山寺を越えて鍋岩で泊まる方も多いので、ここの宿がなくなると焼山寺はさらに厳しいへんろ道になると思います。

私は神山町へのルートを選びましたが、もう一つ「玉ヶ峠」を越えていくルートもあります。ただ、この峠は急な上に宿は「植村旅館」の一軒しかありません。途中にある「玉ヶ峠庵」と、へんろ小屋「神山」は宿泊NG。焼山寺のあとに続けていくのは非常に体力がいります。鍋岩に宿が無くなるとここの道も通る人が少なくなりそうです。

歩いていると「おへんろ駅」がありました。(Googleでも出てきます)駐車場のような広い敷地の端に屋根付きの広い休憩所。中にはテーブルやイスが並んでいて、反対側には公衆トイレもありました。食料を調達できる場所はないですが、ここで野宿をする人もいます。

公衆トイレの前にはへんろ宿「すだち館」跡。2019年の初めに閉業されたとのこと。かつての写真を見ると、飲み物や食べ物が販売され、おへんろさんの憩の場のようでした。おへんろ駅も賑わっていたと思います。取り残された珈琲の看板に哀愁が漂っています。

おへんろ駅の少し先に「ゲストハウスすだち庵」の案内看板。

閉業した「すだち館」とは別の宿です。楽天トラベルやbooking.comにも出ていたので、ネットでも予約できるようですが、本当に営業しているか不安な宿は電話で確認した方がいいです。

秋も深まってきました。

バスもあるので、焼山寺の下山が遅くなってしまったときの最終手段はこれです。

最終ロード。神山温泉にまっしぐら

*神山温泉まで約7km*

最後はひたすらロードです。

日差しが暖かい…

「玉ヶ峠」「植村旅館」の看板。峠越えルートはここから。ちょっとだけ上がってみました。

こんな細い道が続いて、やがて急登になるようです。

車道に戻り下っていきます。

バス乗り場がすごく簡易的。

時刻がわからないと思ったら置いてあった。

やがて神山町に入り込みました。

川が綺麗。

ここまで来て食料が買えます。

今回神山町で寄り道したかったお店があり、それが「かま屋」

地産地消に取り組み、レストランやパンの製造・販売、その他さまざまな活動をされています。2017年にオープンしたようで、とても素敵な外観でした。

外の席も気持ち良さそう。

レストランとパンなどの販売は建物が分かれていました。レストランは平日11:00~16:00。ラストオーダーが15:00です。かま屋に着いたのが15時ちょっと前。もっと早く到着していたら食べたかったのですが、温泉での夕食もあるのでやめておきました。

テイクアウトできるドリンクもレストランの方で注文とのこと。美味しそうでしたが、パン&ストアの方でカボチャののったカレーパンのみ購入。

これが絶品でした。カボチャも美味しいし、カレーも美味しい。お時間あれば、是非寄ってみてください。

かま屋 · 〒771-3311 徳島県名西郡神山町神領北190−1
★★★★☆ · 定食屋

移住者も多いという神山町。集合住宅みたいなものが建設されていました。

温泉の前に「道の駅 温泉の里 神山」にて、昨日いただいた地域共通クーポン券を利用してお買い物。今日のご褒美と明日の行動食を。

そして、温泉に着きました!

序盤からこんなに贅沢していいのかというほど豪華な温泉。しかし、ここではクーポン券2枚もいただき、実質2食で¥5,000程。go toでなければビショビショでもキャンプ場に泊まっていたと思います。神山町に来る機会もそうそうないだろうと、自分を説得しました。

温泉は宿泊者専用もありますが、そちらには露天風呂はありません。なので、隣の外来入浴の方へ行きました。(券をいただけます)冷えた身体が芯から温められました。

温泉上がりに、道の駅で買ったサイダーでプハーッと!

夕食がまた豪華。神山の恵みをいただけます。

【前菜:秋の美菜 五種盛り】

錦秋海老 無花果生ハム巻き 小袖寿司 

衣かつぎ 栗渋川煮

【造里:秋の造里(三種盛り)】

間八 鮪 甘海老 あしらい一色

【煮物:里芋のクリーム煮】

里芋 すだち鶏 海老

【洋皿:サーモン香草チーズ焼き】

秋鮭 茸とパプリカのカルパッチョ

【小鍋:神山風ちゃんこ鍋】

鶏つくね 豚肉 帆立 キャベツ 榎茸 人参 京葱 ニラ

【食事:神山米のご飯 香物】

*松茸の土瓶蒸し(松茸,海老,三つ葉,銀杏)のおつゆを最後にご飯にかけていただきました。写真忘れた…

【水菓子:自家製 モンブランと旬の甘味】

自家製モンブラン 梨のカダイフ巻き

どれもこれも本当に美味しくて大満足。1時間かけてゆっくり食べました。食前にはすだちジュースが出ましたが、徳島を飲んだ気分。本当に美味しかったです。これだけいろいろな料理が出ましたが、デザートもたっぷり量がありました。

神山町まで歩かれる方は、神山温泉で贅沢してもいいと思います。食事は本当に本当に美味しいです。

神山温泉ホテル四季の里&いやしの湯 · 〒771-3310 徳島県名西郡神山町神領本上角80−2
★★★★☆ · 旅館

歩き遍路最大の難所「焼山寺」が終了しました。長い道のりですが、先人の気持ちに一番触れられる道でした。

★本日の歩行距離:23.9km

★累計:73.8km

神山町には気になった宿やお店がいくつかありました。家で調べているときにいいなあ〜と思ったものを、後日纏めたい思っています。

長い長いブログを最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。

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