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【奥秩父主脈百名山縦走③】金峰山から「瑞牆山」へ!一度は歩きたい名峰ルート

関 東 • 甲 信 越

 

2022.11.10

歩き人たかちです@takachi_aiina

奥秩父縦走3日目。昨日は、甲武信小屋から国師ヶ岳を経て大弛峠。そして、大きなシンボル五丈岩がある金峰山へ。家のような、居心地がよい金峰山小屋で楽しいひとときを過ごしました。

 1日目:戦没画学生慰霊美術館「無言館」見学
 2日目:毛木平-甲武信ヶ岳
 3日目:甲武信ヶ岳-金峰山
★4日目:金峰山-瑞牆山

最終日の今日は、金峰山小屋から瑞牆山へ。巨岩がゴロゴロ転がる樹林帯で、岩と戯れながら登る瑞牆山。スリルと迫力のある展望は、一見の価値あり。

天気:晴れ ☀︎
気温:金峰山-1℃/瑞牆山7℃
風:西 4m/s


金峰山小屋 - 砂払いノ頭 - 大日岩 - 大日小屋 - 富士見平小屋 - 桃太郎岩 - ▲瑞牆山 - 桃太郎岩 - 富士見平小屋 - 瑞牆山荘

▲ コースタイム:6時間35分
▲ 歩行距離:8.5km
▲ 累積標高差:+589m/-1523m

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「金峰山〜瑞牆山」縦走路コース概要

 

金峰山 - 瑞牆山

 

金峰山と瑞牆山を繋ぐ縦走路は、樹林帯と岩場で分かれます。

金峰山〜砂払ノ頭はハイマツと岩場。山梨側が絶壁になっている箇所もあるため、写真などで足元が疎かにならないように要注意。

砂払ノ頭〜瑞牆山荘は樹林帯。特別急な箇所はなく、緩やかな傾斜を交えながら歩きます。縦走路は、全体的に歩きやすいです。

瑞牆山

 

富士見平小屋から往復3時間30分。天鳥川を渡り、徐々に岩場へ突入。山頂までは樹林帯の岩場をひたすら登ります。時折、ハシゴや鎖あり。滑りやすい箇所もあるため足元には注意。

山頂からの景色は圧巻。巨岩、奇岩が自然の神秘を物語ります。

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百名山2座を繋ぐ縦走路!金峰山から巨岩の山「瑞牆山」へ

金峰山小屋 - 富士見平小屋

金峰山小屋 - 砂払いノ頭 - 大日岩 - 大日小屋 - 富士見平小屋:CT2時間25分

朝日は小屋からは見えないため、5時過ぎにゆっくり起床。山頂経由か、小屋からのトラバース道か迷いましたが、金峰山小屋の居心地が良くてトラバース道にしました。他のお2人は、日の出を見に5:30頃山頂へ。

金峰山小屋の朝食はお粥が名物。白いお粥にたくさんのお漬物が並ぶ写真が印象的でしたが、現在は中華粥になっているようです。炊き込みご飯のこともあるとか。朝食も美味しそうでしたが、時間の関係で今回はパス。

冬季は6時から朝食ですが、日の出が6:07のため「朝ごはんは6:30くらいでいいかな?」と話していました。宿泊者が少ない日は配慮してくださいます。

朝食準備中の吉木さんと少し立ち話をして、6:20出発。小屋の空気に溶け込んで、のんびり楽しく過ごせました。次回は金峰山荘方面から、違う時季に訪れたいです。

八ヶ岳の上で消えてゆく月。この色合いを見ると心が温まる。

 

 

金峰山小屋は北側の斜面なので、山頂からの道との合流地点まではカチコチのアイスバーン。今日は面倒くさがらずに装着。

\「チェーンスパイク」についてはこちら /

山頂からの道と合流

花期は元気に葉っぱを伸ばしている石楠花ですが、冬は葉を丸めてしょんぼり。これは、石楠花の越冬術。

葉を丸めることで露出部分を少なくし、乾燥から守っています。

春になり、雪が溶け始めると水を吸い上げて光合成を開始して、元気に葉を伸ばします。植物は逞しい。

今日も世界が素晴らしい。そんな気持ちで1日が始まるのは素敵ですね。

合流地点から先の岩場は雪がなくなり、チェーンスパイクはお役御免。

均整がとれた美しい日本のシンボル。金峰山周辺からのシルエットが一番好きです。

金峰山から「砂払ノ頭」までは、ハイマツ帯の岩の道。砂払ノ頭からは樹林帯に入るため、展望を楽しみながら歩きます。

「瑞牆山」が近くなりました。大弛峠への道が日によって凍結しているため、瑞牆山荘側から金峰山を往復する人が多め。平日ですが、すれ違いが多かった印象。

「あれ、早いですね〜」「金峰山小屋に泊まっていたんです」という会話を繰り返す。

「砂払いノ頭」に到着。ここからは樹林帯

 

以前の金峰山では、大弛峠から瑞牆山荘へ抜けました。同じく11月上旬で、もう少し色のある樹林帯だった気がしますが、記憶以上に針葉樹林。富士見平小屋周辺は広葉樹林なので、記憶が混ざっていたのかも。

「大日岩」に到着

のっぺりした岩には鎖がついています

「大日小屋」。廃墟状態ですが、奥のテント場は利用可能。富士見平小屋で受付をします。1日中あまり日が当たらなそうで、ちょっと不気味な雰囲気。

中は見ませんでしたが、トイレの扉はなく、垂れ流しでなかなか悲惨な状態のようです。

地図には水マークがあり、小屋脇に沢が流れているとのことですが、トイレが垂れ流しのため汲むならトイレよりも上流で(どの小屋でも上流がいいですが)。

徐々に森に光が入り、鬱蒼とした雰囲気から明るい針葉樹の森に。このあたりの森が一番好き。急な箇所は特になく、とても歩きやすい縦走路です。

\ 針葉樹の森 /

「鷹見岩」への分岐。地図上は破線ルート

 

植生がガラリと変わり、カラマツ林に広葉樹林が混ざる。緑から橙になり、とても明るい。富士見平小屋が近いサイン。

 

富士見平小屋に到着。小屋前の広い樹林帯がテント場。

紅葉のピークや休日などは混雑しますが、今時期の平日は10張あるかないかくらいでした。好きなスペースに思い思いにテントを広げられる、気持ちの良いテント場です。

富士見平小屋はジビエ料理が有名。小屋の食事も美味しそうですが、売店メニューも豪華。鹿や猪のソーセージや鹿肉山椒ピザ、鹿肉うどんなどなど。

そして、ビーフカレーは清里にある萌木の村 ROCKのカレー!100%鹿肉のソーセージを乗せた、富士見平小屋オリジナルになっています。ROCKのカレーはとっても美味しいので、八ヶ岳帰りなどにおすすめ◎

小屋の中にはコースターやポーチなどの革小物や鹿の角など、オリジナル商品が並びます。小屋限定のビールやバラジャムといった気になるお土産も。

富士見平小屋 - 瑞牆山

 

富士見平小屋 - 桃太郎岩 - 瑞牆山:CT2時間

「瑞牆山」へ出発

小屋脇の坂を上がり、再び針葉樹の森へ。以前は5月に登り、瑞牆山荘〜富士見平小屋までの新緑がとても綺麗でした。

瑞牆山は「岩」の記憶しかない。GW合間の平日で混んでおり、サクサク登ってサクサク下山。

クライミングの聖地「小川山」の看板が、後ろに申し訳なさそうにある。

分岐から「天鳥川」までガレ場を下る。下山時は、この登り返しが最後の頑張り。

天鳥川は涸れていました。渡渉後ベンチポイントがあり、この先から傾斜が増して岩場が始まります。

左手の大きな岩が「桃太郎岩」。真ん中がぱっくり割れて、まさに桃。

 

 

登れば登るほど、手足を使うような岩登りに。夏山のトレーニングや岩場の気分のときは、アスレチックのような瑞牆山がちょうどいい。

以前、小学校低学年くらいの子が「ジャンプしないの!」と怒られていました。子どもにとっては、景色を見たり、樹林帯を淡々と歩くよりも大きな岩と格闘する方が面白いのでしょう。ある程度登れるようなら、親子登山に瑞牆山は良さそう。

山頂から見ると、ズドーンと突き出して存在感のある「大ヤスリ岩」。見上げても大迫力。

深田久弥はこの岩に対し「まるで針葉樹の大森林から、ニョキニョキと岩が生えているような趣である」と記しています。山頂から見るとまさにニョキニョキ。

瑞牆山全体に関しては「瑞牆山のユニークな点は、その岩峰が樹林帯と混合しているところである」と。樹林帯を歩いていて、こんな天を突くような巨岩が突然現れる山はあまりないですね。本当にユニーク。

その後も岩岩岩。ひたすら岩

展望が一面開けるポイントは山頂までありませんが、木々の間から見える山並みが、山頂からの景色を期待させます。

 

「不動の滝」との分岐に到着。"黒森コース"という名で、みずがき山自然公園に繋がっています。公園からは、瑞牆山の眺めが素晴らしいとか。キャンプ場も良さげ。

分岐から山頂までは10分ほど。最後の岩場を登れば・・・

 

「瑞牆山」登頂!

先ほど見上げた「大ヤスリ岩」。ニョキニョキしていますね。相変わらずかっこいい展望。

金峰山方面

 

南アルプス

八ヶ岳

金峰山から南アルプス、八ヶ岳までの大展望。金峰山までは富士山が目立っていたけど、ここでは南アルプスと八ヶ岳が目に入る。眼下の山の斜面はくすんだオレンジと赤茶けた色合い。秋の終わりを告げる渋めのカラーもいい。

\ 山頂からの展望 /

昨日のような風はなく、ぽかぽかと温かい山頂ゆったり滞在日和。あっという間に1時間が経ち、下山開始。

瑞牆山 - 瑞牆山荘

瑞牆山 - 桃太郎岩 - 富士見平小屋 - 瑞牆山荘:CT2時間10分

 

 

登ってきた岩場をサクサク下る。山頂にはそれなりに人がいましたが、登山道は空いていて快適でした。

 

 

あっという間に桃太郎岩まで戻ってきて天鳥川を渡り、ガレ場を登り返して富士見平小屋への樹林帯。

小屋に到着。バスの時間まで少し余裕があるので、小屋前のピクニックテーブルで一休み。乾いた風が枯れ木の中を柔らかく吹き抜ける。

珈琲を淹れたいですが、根を張ってバスを1本見送ることになりそうだったのでお菓子だけ。

子守唄のような風のサワサワを聴いていると寝てしまいそう・・・

 

富士見平小屋の水場である「富士見平湧水」。キンキンに冷たい山水。ボトルの中身を入れ替えて下山。

瑞牆山荘〜富士見平小屋までの樹林帯は、広葉樹林で明るく大好き。紅葉のピークは過ぎていますが、とても綺麗。裸になりつつある木々を見上げるのもよき。

この景色が◎

 

 

富士見平小屋までの道だけでも、毎年歩きたいほど美しい。山には登らず、富士見平でテント泊をして、ジビエを食べながらこの森にただ浸る時間を過ごしたい。

\ カサカサの森 /

バス待ちの時間がなくなるほど、時間をかけて下山。細胞レベルで身体が潤いました。

バス停の前には瑞牆山荘。カフェ「Montagne」がありますが、この日は営業していませんでした。窓にはライスバーガーやレアチーズケーキ、フロート類などの美味しそうな写真。チーズケーキが人気のようです。

瑞牆山荘から韮崎駅へ向かう途中には増富の湯があります。増富温泉は本谷川沿いにありますが、この「本谷川渓谷」がとっても美しい。

紅葉が素敵ですが、新緑もとても良かった。瑞牆山荘から増富の湯までは7.7km。そこまで歩いてバスに乗ることも考えましたが、結局バスに乗車。しかし、窓の外に見える渓谷美がやはり美しかった・・・

韮崎駅に到着し、奥秩父2泊3日の山旅が終了。甲武信ヶ岳、金峰山、瑞牆山。バラバラに登った3座を繋げて歩き、奥秩父がさらに好きになりました。

なるべく静かに歩きたい方には晩秋がおすすめ。しかし、奥秩父の燃える紅葉は一見の価値あり。特に、「西沢渓谷」の紅葉は素晴らしいです。

\「西沢渓谷」についてはこちら /

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コメント

  1. 40年ほど昔ですが、年末年始の休みに、電車で韮崎、バスで増富温泉、マイクロで瑞牆山荘、泊。料理の美味しい快適な山荘。金峰山から東へ大弛峠、小屋泊。無人小屋は結構な混雑。甲武信ヶ岳への長い縦走路は雪とか倒木とか情報がないため遠慮して梓山へ長い林道歩き。バスで小海線へ出て帰宅。瑞牆山荘がすっかり気に入って、以来、年末年始は南アルプス北部へ行く外は、瑞牆山荘に連泊して過ごすことが多くなりました。
    瑞牆山荘の他は、木暮理太郎のレリーフのある金山平の山荘しか近くに小屋はない時代でした。もちろん富士見平小屋、金峰山小屋も利用されていましたが。
    瑞牆山荘は、最初にここ小尾周先ケ原に小屋を建てた先代のあとを長男さんが継いだのですが、急逝され次男の現荘主、久さんが東京から戻られて現在に到っています。久さんもご高齢に近づきすっかり白髪に、あと数年で退くと聞いています。息子さんは山荘は継がないようで、金峰、瑞牆の重要な登山基地である山荘がなくなると寂しくなります。昔は今のような大きな駐車場などなく定期バスなどもなく、増富温泉から未舗装の林道を歩く登山者も多く、山は静かでした。
    年末年始、瑞牆山荘を根城に、信州峠を超えて南・北相木村に入り、御座山、天狗山、男山に登ったり、千曲川の源流から甲武信ヶ岳に登り十文字峠に回ってみたりしましたが、年末はどこでも他に登山者はなく、山は貸切状態でした。毛木平もまだ遥か昔の茫々たる原野の趣で、林道終点に適当に車を突っ込んで甲武信ヶ岳を周回、武州白岩近辺はやや難所が続き、通過に時間を要しました。二日間、甲武信小屋の番人以外は誰にも会わなかったせいか、十文字小屋の温かみに惹かれるものがありました。
    たかちさんの写真を見ると、とにかく登山道が荒れているのに心が痛みます。天鳥川から瑞牆山への登り、いきなり木の階段梯子はありましたが、終始、岩ではなく木の根を渡るような道で、年末年始に雪の中を登ると、決まって根と根の間に登山靴がはまり込んで抜けなくなり、仕方なく靴を脱いで抜け出す始末でした。山頂も貸切に近かったです。
    金峰山も大日岩下の露岩がテーブル状で、凍ると嫌らしかったですが、鎖などはなかったですね。金峰山も年末は他の登山者には会いませんでした。
    瑞牆山荘は大部屋のこともありましたが、宿泊者が多いと相部屋になることもあり、多連泊で暇なときは、同室になったご夫妻を何度か韮崎まで送ってあげたりしました。まあ今よりは随分とゆっくり時間が流れていたし、年末年始の寒い時期の登山者は本当に少なかったのだと思います。山荘を秋に訪れると、ご主人が秘密の場所から採ってきたキノコが夕食に出たりと、壁に掛けられた油画などなど、ご主人との会話の楽しみな、喫茶で飲むホットの美味しい、本当に居心地の良い山荘でした。

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