2022.9.15-9.17
歩き人たかちです。
台風が続々と発生する中、紅葉一歩手前の北アルプスへ。2泊3日で燕岳から蝶ヶ岳まで"表銀座パノラマコース"を歩きました。
以前は槍ヶ岳から燕岳へ。しかし、大天井岳は終始ガッスガス。翌日、燕岳手前で一気に晴れたもののちょっと悔しい山行となりました。今回はそのリベンジを兼ねつつ、常念岳と蝶ヶ岳方面へ。このときを待ち続けて登らずにいた2座にようやく。
槍ヶ岳、穂高、涸沢、大キレット・・・今まで歩いた道を見つめながらの稜線歩きはとても感慨深く、また一つ、北アルプスに自分の足跡を刻みます。
★1日目:中房温泉-燕岳-大天井岳
2日目:大天井岳-常念岳-蝶ヶ岳
3日目:蝶ヶ岳-徳沢園-上高地
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往路
◾︎ 夜行バス
新宿(23:05)-安曇野穂高(4:27)
◾︎ タクシー相乗り
穂高駅(4:35)-中房温泉(5:05)
復路
◾︎ アルピコ交通バス
上高地(12:05)-松本駅(13:56)
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1日目
天気:晴れ☀︎ときどに霧
気温:山頂17℃前後
風 :西北西→北 1〜2m/s
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中房温泉-第一ベンチ-第二ベンチ-第三ベンチ-富士見ベンチ-合戦小屋-合戦沢ノ頭ー燕山荘-大下りノ頭-喜作レリーフ-大天荘-▲大天井岳
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▲ コースタイム:9時間
(YAMAP7時間30分)
▲ 歩行距離:9.1km
▲ 累積標高差:上り 1735m
下り 307m
公共交通機関のアクセス
↓夜行バスで中房温泉↓
◾︎ 登山バス「毎日あるぺん号」で直行
◾︎ 夜行バスで安曇野穂高→中房線バス
◾︎ 夜行バスで松本→穂高駅→中房線バス
[ 毎日あるぺん号 ]
中房温泉行の毎日あるぺん号は夏シーズンが終わると一旦終了し、秋の連休あたりからまた始まります。直行便なので楽ですが、他に比べてちょっと高い。ただ、平日でも5時30分頃中房温泉に到着できるのはいいですね。
[ 安曇野穂高(穂高駅) + 中房線バス ]
東京から安曇野穂高への夜行バスは4時半頃の到着なので、時期によってはバスまで2時間待ち。夏のハイシーズンなどは臨時便のバスが4時半過ぎから出ているためスムーズです。
しかし、穂高駅では大体タクシーが待っています(天気がいいと尚更)。運転手さんが人数を集めて相乗りさせてくれるので、ハイシーズン以外でもスムーズに行ける可能性あり。
タクシーの場合、料金は運転手さんによって多少異なりますが、5人なら2,000弱〜2,000円、4人なら2,000〜2,500円程度。路線バスは1,500円です。
↓中房線乗合バス↓
[ 松本駅 → 穂高駅 + 中房線バス ]
安曇野穂高行も毎日あるぺん号も満席のときにとった手段。夜行バスで松本駅に出て、始発で穂高駅に向かいました。
穂高駅には6時半頃到着するので、バスへの乗り換えはスムーズ。安曇野穂高への夜行バスより安いので節約にはなります(東京発)。
今回は大天井岳まで行くこともあり、タクシー相乗りを期待して安曇野穂高行で。ハイシーズン以外で臨時便のない時期の燕岳1泊2日なら、バス待ちしなくていいこの手段が安くていいかなと。
スイカ小屋[ 中房温泉-合戦小屋 ]
*中房温泉-第一ベンチ-第二ベンチ-第三ベンチ-富士見ベンチ-合戦小屋:3時間50分*
白馬方面への夜行バスなので大半は登山者でした。平日ですがほぼほぼ満席。
安曇野穂高で下車したのは5人。穂高駅では前回同様タクシーが待っていて、運転手さんが相乗りの交渉。1人は予約しているとのことで4人。もう一台の夜行バスからの人に声をかけるも2人組。これ以上待たせると悪いと思ったのか、「4人でもいいですか?」とのことで出発。
穂高駅から中房温泉までは通常1万円ちょっとかかりますが、1人2,100円で乗せてくれました。「5人だったら1,900円くらいにしたんですけど、すみませんね」とのことでしたが、+600円でバス待ち2時間がなくなるなら乗ります。むしろ、相乗りを期待していました。
前回は5人で1,500〜1,700円くらいで乗せてもらった気がします。タクシーも値上がりですね。
夜明け前の街をガンガン走る。安曇野市には、「有明高原寮」という"塀のない少年院"があります。街中で違和感のない白い建物。今まで脱走者は0人、というのを6年前も聞きました。お馴染みの案内のようです。
5時過ぎに中房温泉に到着。平日ですが、駐車場は満車でした。中房温泉のテント場にも5〜6張。前泊して早朝出発もありですね。
この時期の平日、バスだと7時半頃の到着になりますが、相乗りのおかげでスムーズに登山口まで。準備を整えて5時30分に出発。
合戦小屋までは、同じような森の中を単調に登っていきます。日に日に太陽の時間が短くなり、樹林帯はまだ薄暗い。
中房温泉の標高は1450mで、早朝はひんやりとした空気。夏の蒸し暑さはさすがに終わりましたが、登り始めるとじわじわと暑くなります。
30分ほど登り、第一ベンチに到着。ここには唯一の水場があります。初回の燕岳のとき見に行きましたが、汲むのが結構大変な小さな流れ。その場で飲む程度ならいいですが、1Lとか補給するには時間がかかります。シェラカップとかあった方がいいですね。水場はない前提で家からたっぷり持参。
薄暗い第一ベンチはスルーして先へ。第二ベンチまでは700m。30前後の間隔でベンチが出現します。
熊笹の登山道を。単調な登りですが、足元は歩きやすい。さすが人気の山。
第二ベンチに到着。ザックを下ろして朝ごはんの続きを。まだまだ暑いなーと思っても、日陰だと一気に汗が引いて鳥肌が立ちます。動くと暑い、止まると汗冷え…秋ですね。
次の第三ベンチまでは1kmです。
こんなんだったっけ?とか、ここは覚えてるなあとか、頭の引き出しを整理しながら登っていく。
ゴゼンタチバナの赤い実があちこちに。
食べかけ?
第三ベンチに到着。残りのおにぎりを全部食べる。
空もすっかり青くなり、樹林帯も明るくなりました。下山者ともよくすれ違うようになりました。
次は富士見ベンチ、600m。
第三ベンチから富士見ベンチ間は階段多め。
この時期のアルプスは夏山が終わり、紅葉にはまだちょっと早いので比較的空いています。連休中は混みますが、ちょっとズラせば快適な山歩きに。
連休の中日はみんな休み取りそうだから手前で有給を取ったという方も結構いました。台風がどんどんズレて結果的に大当たり。
富士見ベンチに到着。燕山荘まで半分を切りました。合戦小屋で大休止するので、ここはスルー。
中房温泉からの合戦尾根は"北アルプス三大急登"となっています。第二ベンチ〜合戦小屋までが一番急勾配ですが、登山道が綺麗に整備されて登りやすいこともあり、個人的に三大急登感はあまり感じず。
ベンチが等間隔であるのと、ちょっと避けて休めるような少スペースもところどころあるので、それも登りやすいポイント。
あと10分。
あと5分。
到着!スイカの幟が目立つ。
6年ぶりに合戦小屋のスイカをいただきます。時期的にスイカは食べないかな〜と思っていましたが、やっぱり食べてしまった。1カット500円。
登ってきた身体にこの水分がたまりません。しかも、甘くて美味しいのです。9月の連休中、在庫がなくなり次第販売終了とのこと。
30分程休憩して出発。
アルプスの女王[合戦小屋-燕山荘]
*合戦小屋-合戦沢ノ頭ー燕山荘:CT1時間30分*
合戦小屋から少し登ると"合戦沢ノ頭"に着きます。ベンチがあり、眺望のいい場所。合戦小屋で何も食べないならこちらで休憩するのがいいですね。
ここまでで一番の展望。ここでもザックを下ろす。休憩しまくり。燕山荘や大天井岳も見えてワクワクします。
傾斜は緩やかに。合戦小屋から先は森林限界に近づき視界が開けています。
そのうちちょっとした岩場と鎖が出てきます。鎖は特に使わなくても通れる程度。
歴史ある燕山荘までもう少し。
ラストの斜面をえっちらおっちら登っていき、9時頃燕山荘に到着です。そよ風が気持ちよく、裏銀座の稜線がとてつもなく綺麗。
まずは、北アルプスの女王にご挨拶。グリーン、グレー、ベージュのバランスが本当に美しいですね。白っぽい砂の道がまたよくて。"イルカ岩"は、半分くらい歩いたところにあります。
↓裏銀座の稜線をどうぞ↓
5年ぶり3度目の燕山荘。しかし、山頂に行ったのは最初の1回だけ。目の前ですが、片道1kmで意外に距離があります。今回も見るだけ。
初めて来たときに燕山荘に泊まりました。そのときは3枚の布団に5人。夕食のチーズ入りハンバーグが美味しくて、ケーキも美味しくて、ご主人のホルン演奏も聴いて。またゆっくり小屋泊したいですね。
山男くんもご無沙汰。畦地梅太郎さんの作品です。
燕山荘のテント場。テント泊もしたいなあ。
あれよあれよと時間が過ぎて、1時間も休憩してしまった。早朝出発できたので、今日は大天井岳のランチを目指します。ランチは13:45までなので、慌てて出発。
表銀座[燕山荘-喜作レリーフ]
*燕山荘-大下りノ頭-喜作レリーフ:CT3時間*
メインの稜線を歩きます。
駐車場は満車でしたが、燕山荘から先は人がぐっと減って静かな山歩き。日帰り組が一番多いのかな?
感無量の美しさ。
前回は槍ヶ岳を背に歩きましたが、今回は常に目の前に。近づく感じがたまりませんね。少しずつ角度が変わり、見え方が変化していくのもいい。
常念岳に行きたくて、上高地から歩いてしまおうかと何度も思いましたが、じっと待っていてよかった。アクセスがいいので後回しにしていた部分はありますが、この瞬間を待ち侘びていた。
なだらかで歩きやすい道にゴツゴツした岩陵帯の稜線景色。北アルプスを実感します。
前回は真っ白な中大天荘を出発し、もう少し先のあたりでガスがパァーっと晴れました。晴れる前にご夫婦とすれ違い「せっかくの表銀座だけどガスだね〜」と話していた矢先のこと。振り返って槍ヶ岳を見ると、ご夫婦が大きく手を振って「見えたよ〜!」と叫んでいました。
今でも鮮明に覚えているワンシーン。ガスがサーッと流れ、何事かと思うように世界が白から青に変わる瞬間は本当に感動もの。沈んでいる気持ちが大きな喜びに変わったときのことは、いつまでもよく覚えている。
振り返るのも◎
9月中旬のこの時期は、割と毎年北アルプスにいます。昨年は鹿島槍ヶ岳、その前は白馬岳。5年前に槍ヶ岳から歩いたのもこの時期でした。9月はまだまだ台風シーズンですが、この辺りとは相性がいいのかもしれない。
巨岩横をちょこちょこ通過。
船窪小屋からの裏銀座歩きたいなあ。
どこでも好きなところで腰を下ろせる感じもいい。
"大下りノ頭"まで歩いてきました。ここからの槍ヶ岳がまたよき。
同じ方向に歩いている人はみなさん大天荘でした。もう一つ大天井ヒュッテもありますが、大天井岳からの景色狙い人が多め。ヒュッテの方はテント場がないというのもあるか。
そして、みなさんランチを狙っていた。
大天井岳、そして大天荘が見えます。
下りましょう。
稜線から草木のあるところまで下り、登り返してトラバース。
ランチを前になかなか進まない。すべていいな。
大天荘へのラストのトラバースがよく見えます。
喜作レリーフの手前にいい休憩地があり、ラストスパートの前に小腹を満たす。いや、お腹ペコペコだ。
ちょっとした岩場と梯子を下るとレリーフが右側の岩に埋め込まれています。そこから登っていくと大天荘と大天井ヒュッテの分岐。
槍ヶ岳から歩いたとき、大天井ヒュッテに到着後間違えてこのレリーフ方面に歩いてしまいました。真っ白で気持ちがズーン…となっていて、気がつかないまま半分くらい進んでしまうという失敗。戻るも進むも時間的に変わらないので、そのまま進み分岐から改めて登りました。
大天荘までもうひと頑張り。
大天井岳[ 喜作レリーフ-大天荘 ]
*喜作レリーフ-大天荘:CT40分*
ラストのガレ場を登ります。今回はすべて見えるので、こんな景色だったのかと。燕山荘から結構歩いた気がしますが、意外に近く感じる。
ガラガラ。今日は風が穏やかすぎて、もうちょっとほしいくらいの天候です。
この看板よく覚えている。何も見えない中、元気をもらったやつ。
100mの看板を過ぎたらすぐそこ。前回同様、まず見えたのは白と赤の旗。そして、小屋が現れます。
12:55、大天荘に到着。テントを設営してからランチ!ランチ!
到着時はまだ5〜6張。最終的には30〜40張くらいになりました。
朝日を見るならこっち。迷いましたが、槍ヶ岳が見える方に設営。寝床の整理は後にしてランチへ。
売店には食べもの、飲み物、大天井岳グッズなどいろいろあります。
以前は雨風が強くて小屋泊に変更。天候が悪かったせいか人が少なくて個室状態で、ひたすら岳を読んでいました。そのときもランチ営業はあったはずですが、何も覚えていません。
大天荘の食堂好きです。コロナでテント泊の人は中に入れませんという小屋が多かったですが、ちょっとずつ戻ってきているのかな?
念願のインディアンランチ!カレーはキチン、キーマ、グリーンの3種類から選べます。山でナンが食べられるなんて。チャイが飲めるなんて。
めちゃくちゃ美味しいです◎ライスもついているのでお腹いっぱい。缶詰フルーツもさっぱりお口直しできていいですね。
ランチを食べているうちにガスが上がってきて、槍ヶ岳は雲で見えなくなった。夕方晴れることを期待して大天井岳を後回しにしましたが、なかなか晴れないどころかどんどん真っ白に。
ランチでお腹いっぱいすぎて珈琲も飲めず、テントでダラダラ。
16時過ぎになんとなく青空が出たのでとりあえず大天井岳に行きました。
ガレと岩を10分程登ります。
歩いてきた稜線がチラッと。
しかし、槍ヶ岳方面は真っ白。20分くらい待ちましたが晴れませんでした。
テント場も真っ白で、こうなると寒い。大天井岳は風が強い場所でも有名です。今日は風がかなり穏やかな予報ですが、それでもここは風がちょっとありました。
夕日の時間になっても結局晴れませんでしたが、寝る準備をしていると何やら赤い光がテントの生地に。
おや?と思って入口を開けると・・・
ガスが晴れた。日没後に晴れて、槍ヶ岳がまた見えています。
これだから自然は…
一時も目を離せないし、こういう瞬間を味わえるテント泊が好き。最後の最後にありがとう。テントから今日を見送りました。
初日からとんでもなく素敵な山歩きとなりました。懐かしさ半分、新しさ半分の1日。今年の夏は南アルプスと東北を歩きましたが、北アルプスには日本の存在感がある気がします。どの山も素敵だし比べられないけど、日本の岩陵帯ここにあり!という感じ。堂々とした美しさ。
2日目の明日は常念岳を越えて蝶ヶ岳まで。歩いたことのない道のりが楽しみです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
よろしければ、応援よろしくお願い致します。
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