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【九重 / 長者原・坊ガツル】九州の百名山と名峰を公共交通機関で巡る山旅 ②

山 歩 き

 

2021.10.27

歩き人たかちです@takachi_aiina

 1日目:鶴見岳・由布岳一気登山
★2日目:九重(長者原 → 坊ガツル)
 3日目:九重(久住山 → 赤川登山道)
 4日目:祖母山(神原登山口 → 避難小屋)
 5日目:祖母山(避難小屋 → 宮原コース)
 6日目:南阿蘇カルデラ散歩
 7日目:阿蘇山(根子岳)→ 帰宅

九州の山旅2日目。昨日は、大阪から夜行フェリーで別府に入り、鶴見岳〜由布岳を縦走しました。

\ 1日目「鶴見岳・由布岳縦走」はこちら /

今日は、由布院から九重へ移動します。「長者原登山口」から入り、ススキが揺れる坊がつるキャンプ場でテント泊。翌日、中岳と久住山を巡り「赤川登山口」へ下る1泊2日の九重の山旅。

*②は、坊がつるキャンプ場までの記録です

【1日目】
長者原登山口 - タデ原湿原散策 - 雨ヶ池越 - 坊がつるキャンプ場

▲ コースタイム:2時間
▲ 歩行距離:約5km
▲ 累積標高差:+370m / -170m

【2日目】
坊がつるキャンプ場 - 法華院温泉山荘 - 北千里ヶ浜 - 久住分かれ - 御池 -  天狗ヶ城 - ▲ 中岳 - 東千里ヶ浜 - 池ノ小屋 - 御池 - ▲ 久住山 - 赤川登山口

▲ コースタイム:6時間30分
▲ 歩行距離:約8km
▲ 累積標高差:+770m / -970m
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九重(くじゅう)連山とは?「長者原〜坊ガツル」コース概要

 

くじゅう連山

 

「九重山」とは一帯の山々の総称で、火山郡や周辺地域全体を指すときは「九重連山」。多くの山々と広大な面積を誇り、「九州の屋根」と呼ばれています。

登山不可のピークも合わせると全部で29座あり、1,700m超の9座は「くじゅう17サミッツ」の愛称で親しまれています。

◾︎ 中岳(1,791m)★ 九州本土最高峰
◾︎ 久住岳(1,786.5m)★ 主峰
◾︎ 大船山1,786.2m )
◾︎ 天狗ケ城(1,780m)
◾︎ 稲星山(1,774m)
◾︎ 星生山(1,762m)
◾︎ 三俣山(1,744.7m)
◾︎ 白口岳(1,720m)
◾︎ 北大船山(1,706m)

九重連山、および九州本土最高峰は中岳ですが、九重連山の"主峰"は久住岳です。

「長者原 - 坊ガツル」

 

九重のメジャーな登山口のひとつである「長者原(ちょうじゃばる)」。ビジターセンターやキャンプ場、宿泊施設があり、バス停もあるため公共交通機関でもアクセス可能です。

ラムサール条約登録湿地「タデ原湿原」は、山岳地に形成された中間湿地としては国内最大級の面積。希少な動植物が棲息しており、遊歩道でハイキングを楽しめます。

遊歩道から自然研究路へ入ると登山道が始まりますが、道幅が広く、緩やかなのでとても歩きやすいです。傾斜は緩やかですが、九州特有の"黒土"は滑りやすいため、足元には注意。

広葉樹林の苔むした森を抜けると視界が開け、九重連山の山々が広がります。ところどころ木道を歩きながら、平坦に近い状態で「坊ガツル」へ。

「坊ガツル」は広大なキャンプ場(無料)になっており、近くには法華院温泉山荘があります。日帰り入浴(石鹸類使用不可)も可能なので、坊ガツルや山荘を拠点に九重連山を周る人も多いです。山荘にもテントサイトがあります(有料)。

九重に関する詳しい情報は長者原ビジターセンターのHPをご覧ください。

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「九重」公共交通機関でのアクセス方法

 

九重連山の登山口はたくさんありますが、公共交通機関でアクセスできるのは「長者原登山口」「牧ノ戸峠登山口」の2箇所。

\ 利用できるバス会社 /

◾︎ 九重コミュニティバス(*12月〜2月末運休)
◾︎ 九州横断バス(産交バス)
◾︎ 亀の井バス(*12〜3月運休)

ミヤマキリシマと紅葉の時季、数日間のかなり限定的なものですが、主要登山口(長者原登山口、牧ノ戸峠登山口、瀬の本登山口、赤川登山口、南登山口)を周るくじゅうの登山口をつなぐバスも運行しています。

駐車場の混雑緩和を目的としたバスですが、うまく利用して縦走するのもあり。

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長者原から九重連山!ススキ揺れる坊がつるテント泊 & 法華院温泉

 

天気:晴れ ☀︎
気温:10℃前後
風:北西 3〜5m/s

長者原登山口 - タデ原湿原散策 - 雨ヶ池越 - 坊がつるキャンプ場

▲ コースタイム:2時間
▲ 歩行距離:約5km
▲ 累積標高差:+370m / -170m

由布院 - 長者原登山口(タデ原湿原散策)

 

シンボルの山があるっていいですね

駅に向かっていると、パカラッパカラッと音が聞こえ馬が通りました。観光で乗れるようです。

「由布院駅」に到着

豊後中村までは2駅。"DIESEL"と書かれた、1両のかわいい電車。

豊後中村駅。待合のベンチに手づくりの座布団が置いてある駅、好きです。

10:03発のコミュニティバスに乗った登山者は3人。地元の方と関西の方でした。「長者原登山口」までは約40分、途中の「飯田コミュニティセンター」でバスを乗り換えます。

飯田コミュニティセンターでバスを乗り換えます。

九重登山口である長者原に到着。

目の前には、今年の7月に移転オープンしたモンベルルーム。外からチラ見すると、九重のミヤマキリシマデザインの限定Tシャツが入口に置いてありました。

レストハウスには特に寄らず、準備を整えタデ原湿原へ。

今回ルートを散々迷いました。久住山と大船山を両方登るなら1日目に牧ノ戸峠から久住山を経て坊ガツル、2日目に大船山というのが時間的にベストですが、長者原のタデ原湿原を見てみたかった。

竹田市方面に下る関係で長者原には戻らないし、大船山の紅葉はまだちらほらで、今年はあまり色付かないまま終わるのでは?とも言われていました。九重の紅葉も楽しみにしていましたが、それ以上にススキの風景を見たかったので、大船山は行けたらでいいかと。

しかし、タデ原湿原の木道を歩き始めてすぐ、大船山は諦めました。

 

 

これぞ!というススキススキススキ。

こんな気持ちがいい場所をスタスタ歩けるはずもなく、爽やかな風に揺れるススキとともに、私も穏やかな風に吹かれていました。

ススキの名所はたくさんあるし、伊豆の天城山から縦走した三筋山もすごく綺麗でした。でも、木道を歩きながらススキを見るのは初めてかな。三俣山を望みながら歩くのがとても素敵です。

天気はいいですがそれほど人も多くなく、長閑なススキ鑑賞。会う人みんな「気持ちがいいね〜」とニコニコ。あっちで座りこっちで座り、ようやく坊ガツルへの自然研究路に入ります。

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森好きの森。タデ湿原-雨ヶ池越

*タデ原湿原分岐-雨池ヶ越:CT 1時間10分*

坊ガツルのススキにもワクワクしながら自然研究路へ。しかし、この道が本当に本当に綺麗でした。

緩やかな傾斜に広がる自然林。タデ原湿原は少し暑さがありましたが、樹林帯に入るとマイナスイオンたっぷりでひんやり。

 

自然研究路とか自然探索路という道は大抵素敵な森が広がっていますが、ここは好みど真ん中。

歩きやすい道幅、緩やかな傾斜、美しく広がる広葉樹林。川が流れ、苔が鮮やかに映え、鳥が囀り、風がサラサラと抜ける森。

↓長者原自然研究路の森↓

森が大好きなのですが、ハンモックを張って一日中揺られたい、一日中ブラブラ散歩したい、永遠にぼーっとしていたい、そんな森でした。紅葉はこれからでしたが、想像しただけでも脳内鮮やか。新緑のフレッシュグリーンも最高だろうな。

長者原から自然研究路のみ、ぐるーっと周ることができるので、ちょっとした散策にも◎

 

深呼吸したくなる森がしばらく続きます。珈琲飲みたい。

足元は九重特有の黒土。とても滑りやすい土なので、傾斜が緩やかとはいえご注意。

 

進むごとに岩の多い道となり、傾斜が少しずつ増していきます。

 

紅葉も進む。綺麗に色づいている葉もありました。

ルンルン。

目の前がぱあーっと開けて木道歩きになりました。

三俣山は見る角度によって全く違います。

この辺りが"雨ヶ池"になるのですが、雨が降り続くと池になるとのこと。要は大きな水溜り。雨の日の特別な池。

 

どこもかしこもロケーションがいいので、休憩するにはもってこい。

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ススキ野原。雨ヶ池越-坊ガツル

*雨ヶ池越-坊ガツルキャンプ場:CT 40分*

 

雨ヶ池越からも緩やか。

途中で坊ガツルキャンプ場が見えました。広い…下りたらどれくらいの広さなのか。

大船山も由布岳に負けず劣らずの猫耳。

 

アセビのトンネル。

長者原から入って良かった。すべてがよい。

コミュニティバスに乗っていた関西の方は、長者原のもう少し先の"大曲"という場所で降りて、三俣山を登ってから坊ガツルキャンプ場に行くとのことでした。"大曲"はバス停ではありませんが、コミュニティバスの通り道なので運転手さんに言えば降ろしてもらえるようです。

三俣山も悩んだので心が揺れましたが、初めての九重なので今回はこの森を歩けてよかった。

石畳の道なり、トントン歩いていると・・・

ズバーーーっと開けました。

すごい・・・これが坊ガツル。

これでもかというほどのススキたち。

爽やかです。秋です。

思わず「何だここは!」と口にしてしまったほど。さきほど上から見ましたが、その映像はリセットされるほど圧巻でした。

法華院山荘関係の車などが出入りするので、歩きやすい砂利道となっています。

 

九重連山に囲まれた地。平治岳、大船山、三俣山・・・どれもこれも大きいなあ。

 

13時半前に坊ガツルに到着。テントをパッと立ててサクサク歩けば日没までには大船山を往復できそうでしてが、それでは坊ガツルでまったりできない。

ゴツゴツした大船山はかっこいいけど遠い。ミヤマキリシマの時期に平治岳と合わせて登りに来よう。九重連山は、一度ではとても満腹にはならないということがよくわかりました。大きすぎる。

以前の自分なら確実に大船山に行ったと思います。そのために自然研究路もさっさか歩くはず。しかし、山を歩けば歩くほど目に飛び込んでくるものが多くなり、いつしかそういう歩き方はやめました。それよりも、周りのものをたくさん吸収したい。

「大船山に登らないのはもったいない」とも言われましたが、それでいい。"もったない"思考になると、五感が弱くなり見落とすものが多くなる。その思考で後悔している道もたくさんある。また来ればいい。

坊ガツルキャンプ場は1500張可能という広大なテント場。トイレと炊事棟は一つずつなので、その周辺が人気です。ススキの中には点々とスペースがありますが、伸びたススキは迷路のようで、この時期あまり奥に入り込むと迷子になりそう。

ススキの中はプライベート空間のようで、それはそれで良さそうですが、手前にしておきました。ペグは刺さりやすい◎

トイレは男女別で汲み取り式、いわゆるぼっとん便所。女性用は個室が4つありました。トイレットペーパーはなかったので、日帰りで利用する場合も持ち歩いた方がいいです。

炊事棟の水は冷たくて美味しい◎水のことを考えなくていいのは幸せです。

坊ガツルには避難小屋もあります。中は見ていませんが、寒い時期は避難小屋も良さそう。結構混むのかな?

テントを張ったらお散歩。

暑くなく、寒くなく、湿気がなくて最高。ススキの一部になりそうな気持ちよさ。

↓坊ガツルのススキ↓

法華院温泉山荘まで行ってみました。温泉に入りにまた行きますが、とりあえず。

 

季節を間違えちゃった子たち。狂い咲きのミヤマキリシマがちらほらありました。集団で咲くと埋もれてしまいますが、これなら個々に目が留まります。

ご立派。

テント場はこじんまりした感じですが、坊ガツルを含めた平治岳と大船山の眺めがよい。温泉が近いのもいいですね。

 

売店にはいろいろありました。

久住山のバッジは残念ながら売り切れ…長者原のレストハウスにも何かしら売っていると思いますが、"久住山"はないのかな?牧ノ戸峠のレストハウスは九重の山々に加えて阿蘇山や祖母山、韓国岳など九州のバッジが結構揃っているという噂。困ったら牧ノ戸峠のようです。

 

テント場に戻る。

時間がたっぷりあるので、珈琲を飲みながらゴロゴロ。至福。うん、坊ガツルはこうでなくちゃ。

温泉は小屋の夕飯に合わせて行こうと思って(少しでも混雑回避)16時半頃ダラダラ準備。小屋の夕食は17時とか17時半かなーと思っていましたが、実際は18時でした。

日が陰ると一気に冷える。

再び。

法華院山荘温泉の日帰り入浴は¥500ですが、モンベルの会員カードで半額になります。半額になることを知らなかったので、カードを提示して「¥250です」と言われてびっくり。安い。

温泉に向かうと、扉の前に札がありました。表裏で「使用中」と「空いています」の文字。入るときにひっくり返し、出たらまたひっくり返す。何人入っているかわかるようになっていました。

10枚くらいある札が9枚使用中。あら、混んでたか…と思いつつ入ると、湯船には小屋泊の方が6人ほど。8人くらいまでがゆっくり入れる大きさでした。

すぐ5人くらい一気に上がったので、残った人たちとお話しながらゆったり温泉に浸かりました。

温度は38〜39度くらいで、ぬるめの温泉。いつまでも入っていられる温度だったので、夕日でオレンジに染まる大船山を眺めながら結構長く入っていました。

満足してテント場へ。

テント内でも白い息。すごく冷えそうな感じだったので、インナーダウン、化繊ジャケット、レインパンツと、あるものを着込み就寝。実際、予想を超えて冷え込みました…

今日はどこにも登らず、ススキと森を堪能した1日。2日目は、九州本土最高峰の中岳と久住山を周回します。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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