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日々感謝。1200kmのへんろ道。【20日目:四万十川に抱かれて】

お 遍 路

2020.11.8(日)
高知県四万十市 曇り☁︎→晴れ☀ 19/12℃

今日は、待ちに待った四万十川でのキャンプです。四万十川沿いにはいくつかキャンプ場がありますが、無料のキャンプ場もあります。四万十川を抜ける最短の遍路道からは結構逸れますが、せっかくの四万十川。最後に四万十市の自然の中で眠りたいと思います。1人ぼっちの「四万十川キャンプ場」へ21km。

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サーファー街。道の駅ビオスおおがた

*ゲストハウスまある~道の駅:5.3km

今日は21kmの行程なので急ぎません。朝ごはんは6:30でお願いしました。朝ごはんもちょうど良い量。

朝ごはんのあとは、昨日話していた珈琲をご主人が淹れてくださいました。ドリップの仕方は人それぞれですが、元焙煎士の淹れ方をじっくり見つめます。

「甘いものもどうぞ」とお菓子もいただいてしまって。

あっさりした飲みやすい珈琲でしたが、味はしっかりと舌に伝わってきました。私は深入りが好みですが、今まで飲んだ浅煎りの中では一番美味しかったです。手挽きでじっくり丁寧に時間をかけているところを見ると、その人のこだわりとか、その光景自体がじんわり味となって伝わってきます。

ご主人は手挽きにすごくこだわっている方、ご主人のとっておきのブレンドを、またいつか飲みに来たいです。

とても素敵な朝の目覚め。

珈琲のプロが家にいることが羨ましいと話すと、なんと奥さんは珈琲があまり好きではないと!ご主人の珈琲で少しずつ飲めるようにはなったとのことですが、基本は苦手だと仰っていました。

ゆっくりモーニング珈琲を楽しみそろそろお暇します。黒潮町では今キャンペーンをやっているようで、黒潮町で使える500円分の商品券をいただきました。GO TO以外で、地域ごとに本当に様々なキャンペーンが行われています。

本当に、気さくで素敵なご夫婦でした。温かい気持ちで7:40出発。

道の駅の手前まで国道を歩いていきます。

途中には、励ましの可愛い旗がたくさんかかっていました。

「海の王迎駅」とはまたすごい駅名。

海にはサーファーの人が結構いました。今日は日曜日だし、自宅の目の前の海で楽しんでいる人も多い様子。今日はいい感じの波がきています。

鯨の休憩所。

そのまま歩き続けていると、サーフィンのイベントかなにかをやっていました。何やら人がわらわらしています。

人や車がどんどん多くなり、道の駅に到着。

大きいわけではないですが、パンやお弁当がありました。ちょっとした軽食もあります。貝の炊き込みご飯あり、とても美味しそうだったので、今日のご飯に購入。

道の駅からは国道から離れ、しばらく海沿いの道を歩いてきます。

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正午の温泉。「平和な湯」

*道の駅~ローソン~平和な湯:10.8km*

へんろ道を進んで行くとだだっ広い芝生のある場所に出ました。遍路道は海沿いの散歩道へ。

この辺り一帯は「土佐西南大規模公園」で、野球場やキャンプ場などがあります。昨日の雨の中キャンプをしていたようです。

*入野松原キャンプ場*

土佐西南大規模公園/大方/キャンプ場

海と公園に挟まれた静かな道散歩。ウォーキングやランニングをしている地元の方が爽やかに挨拶をしてくれます。珈琲といい、散歩道といい、今日は本当に朗らかなはじまり。

サーファーが集まるだけあって波は高く勢いがあります。やはり高知の海は迫力がすごい。

この入野海岸は、Tシャツアートが開催される海岸で「砂浜美術館」となっています。毎年5月に開催ですが、コロナの関係で2020年、2021年ともに秋の開催になりました。ここにたどり着いたときはちょうど終わってしまったあと。これは見たかった・・・

*砂浜美術館*

砂浜美術館
私たちの町には美術館がありません。美しい砂浜が美術館です。

黒潮町を出る前にいただいた商品券を使わなければならないので、途中でドラッグストアに寄って行動食を補給。へんろ道沿いのローソンは無くなっていました。途中で駅方面へ向けて方向転換。4年前の地図なので、なんとなく確認でGoogleを開いたのが正解。

コンビニは残っているだろうと思いがちですが、意外と無くなっていたり新しくできていたりするので、要チェック。

チョコを補給して、再び国道56号を歩きます。

「46」というCOFFEE SHOP。気になっていたカフェですが、ご主人にいただいた珈琲の余韻に今日はもう少し浸りたい。さらに四万十市でwifiのあるカフェに行くのでそのまま先へ。

しかしここ、ケーキがとても美味しそう・・・

お店の紹介記事です。

46カフェロッシ(CAFE ROSSI )|黒潮町(高知)のこだわりカフェ
高知県黒潮町にある「46」看板が目印の「カフェロッシ(CAFE ROSSI )」。国道56号線を四万十市の方へ ...

トンネルを抜けてしばらく歩くと、かなり栄えてきました。

カフェと銭湯に行ってからキャンプ場へ向かう予定を立てていました。「金時湯」を考えていましたが、カフェから2km近くあります。営業開始も14時からなので、カフェのあとにまた戻るのは面倒。

考えた末に、時間は早いですが午前中からやっている4kmほど手前の「平和な湯」に寄り、カフェに寄り、キャンプ場の流れに変更。

11時半頃着きました。お昼から温泉に入るのも悪くない。

12時までは午前中の100円引で500円。綺麗で大きな施設。湯船もたくさんあって、露天もあって、こんな一日も最高…。昼温泉、ありです。

https://heiwa-group.co.jp/spa/

脱衣所ではおばあちゃんに話しかけられ、女が一人で歩いているということに、目が飛び出るほど驚いていました。現代は男女関係なく一人旅も普通のこと、時代の違いを感じます。

同時によく驚かれるのが「結婚している」ということ。私としては、結婚したら旅をしてはいけないとは思いません。自分で稼いだお金を好きなことに投資するのは自由だと思います。体力があってここまで自由なのは今。10代、20代、30代、60代…感性はすべて違います。今の感性を大事にしたい。

そして、大体セットで聞かれるのは「旦那さんはご飯をどうしているのか」ということ。もちろん料理をしています。お互い生活力はあるし、生き方も理解してくれている。それには、とても感謝しています。

やればできるのにやらず、相手に依存しないと生活ができないというのは個人的にとても窮屈だと感じます。女性も仕事などで輝く時代、男女ともに求められるのは「生活力」ではないでしょうか。

さっぱりしてさらに市街地に入っていきます。

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カフェ。「Deux Ami style Café」

*平和の湯~パン屋~Ami Café:4.2km*

パン屋のパンが食べたくなったので、パン屋を目指す。

河川敷を登り「四万十川―!」と思ったらここはまだ「後川」。あれ、小さい…と思ったけど、四万十川はその先でした。

パン屋「ピノキオ」。可愛いパン屋。いろんな種類がありました。

四万十市はもっと人がわいわいしているのかと思いましたが、結構閑散としていました。日曜日ですが、これもコロナの影響か…。

商店街もシャッターが多い。

商店街におしゃれなカフェ。「n2」というお店。ここも考えましたが、wifiを使用したかったので、もう少し奥へ行きます。

cafe n2 | shimanto+terraceはれのば

スーパーに寄って、今度こそ四万十川。

大きな赤い橋。ゆったりと雄大に流れていました。

蛇行も、川幅も、空の広さも雄大。

これが四万十川かー。学生時代に行きたいと思ってから10年くらい経っていました。思い焦がれた四万十川。だからこそ、どんなに距離が短くても四万十川ではキャンプをしようと思っていました。

天気も回復してきて、昨日四万十川ではなくて良かった…と。

仁淀川は濃い青でしたが、四万十川は濃い緑。川も本当にいろんな色があります。

キャンプ場の前にお昼を食べにカフェに向かいます。

四万十川橋を渡り、住宅地を歩いてカフェに着きました。キャンプ場から800mの場所にあるカフェです。

キャンプ場周辺でwifiの使用できるカフェがここだけ。足摺岬のことを調べるとめに。住宅地の中にあるお店なので、とても静かな立地。Style caféということで、隣にはアパレルショップが併設されていました。

店員さんにお願いするとwifiのパスワードが書かれたカードをいただけます。

フレンチトーストを食べようと思っていましたが、甘い気分ではなくなったので、オムライスをいただきました。うまーい。

ここまで来て気が付いたことが一つ。

四万十川のキャンプ場は「事前届出制」

利用前に届出をするとのこと。直前になってしまった場合は電話でも対応してくれます。無料のキャンプ場は大体フリーな感じなので、ここもそうだと思っていました。なんとなく調べていたら「予約制」という文字を発見。

ということで、公園管理公社に電話。利用日やどこから来たかなどを簡単に聞かれました。

無料のキャンプ場で管理人もいないし、トイレは工事現場のような簡易トイレなのでと説明を受けて終了です。簡易トイレということを心配されていましたが、あるだけありがたい。

四万十川キャンプ場 | 観光スポット検索 | 高知県観光情報Webサイト「こうち旅ネット」
「四万十川キャンプ場」の詳細情報は、高知...
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足摺岬のルート考

きたる足摺岬について考えます。

足摺岬から39番延光寺へ向かうルートは、選び方によって何通りにもなります。黄色い地図だとページがあちこち行ってわかりづらいので、ゲストハウスりり庵に置いてあったパンフレットを元に考えます。荷物になるので、写真だけ撮らせていただきました。

ここには一番メジャーなものが載っていました。これ以外のルートは民家も何もない、ただただ長い、結構登るというような種類のルートで、地元の方々もやめた方がいいと言っていたもの。

38番の奥の院がある県道348号
土佐清水の市街地を過ぎてへんろ小屋土佐清水の手前、バス停「益野橋」から三原村へ抜ける車道
へんろ小屋土佐清水を過ぎた場所、県道28号から三原村、あるいは宿毛へ行く道

*特に②は本当に何もないと言われました。歩く人はほぼいない、車も地元の人がたまに通るくらいだと。

右下が足摺岬。

足摺岬往復の最短ルート

歩いたときは、38番金剛福寺の宿坊が営業停止中。聞いた中で一番多かったのが「足摺岬往復」でした。

ルートの中では一番最短の距離になります。大岐か以布利の宿に連泊し、荷物を置いて足摺岬を往復するというもの。空荷で行けるので体力的にも一番楽ちん。

以布利からの往復で26kmちょい、大岐ゲストハウスからで30kmほどになります。知り合いのお遍路さんは「民宿くもも」から往復40kmしていました。

戻ってきたあとは、三原村へ「真念庵ルート」「県道21号」のどちらかを通ります。さらに三原村から延光寺まで「真念遍路道」「県道21号」をたどります。

岬の西海岸を回って戻ってくる

私が歩いたルート。

東海岸の往復だけだと味気ないので、岬だけ西海岸を回りました。土佐清水の市街地で1泊、翌日に大岐へ抜ける国道321号を通り、行きの道に戻りました。

そのあとは三原村へ向けて、上記最短ルートと同じく真念庵か県道21号。

西海岸は、東海岸とは全く違う景色になるので、すごくおすすめ。

そのまま西海岸で宿毛まで

打ち戻らず、西海岸をそのまま進み大月町を抜けて宿毛に出るルート

昔の遍路道はこのルート。

39番延光寺への到着が上記2つのルートよりも1日遅くなります。また、延光寺は打ち戻りになります。(宿毛から延光寺へ行き、また宿毛に戻ってきて40番観自在寺へ)

西海岸にある「月山神社」は結構有名らしく、西海岸の景色も気になりましたが、コロナで営業している宿が少ないと聞きました。

また歩くならこちらを歩きたいです。土佐清水にはスノーピークのキャンプフィールドがあるので、そこは行ってみたかった。1泊の値段はそれなりにしますが、13時からチェックインして昼寝したい。

西海岸は野宿場所もありそうです。

キャンプフィールドのご案内 | スノーピーク土佐清水 * Snow Peak Tosashimizu
,.

金剛福寺の宿坊は営業していませんでしたが、金剛福寺からちょっと歩いた場所は宿が密集しています。このとき、どれほどの宿が営業していたかはわかりませんが、足摺岬も素敵な場所だったのでゆっくり1泊するのもおすすめです。

このときは結局調べただけで決まりませんでした。

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1人、四万十川に抱かれる

*Ami Café~四万十川キャンプ場:800m*

足摺岬を考えていたらちょっとゆっくりしすぎました。キャンプ場へ向かいます。

河川敷の方へ戻って、少し歩くとキャンプ場。

広い。

サイトから四万十川を眺めることはできませんが、すぐそこに存在しているという感覚だけで十分豊か。

日曜日なので今のところテントを張っている人は誰もいない。遊びに来ている家族のみです。

住宅地は近いですが、河川敷自体がとても広いので生活音は全く聞こえません。

トイレ

トイレに電気はないので、夜は真っ暗です。

テーブルとイスがポツポツあり、水道もトイレの近くに2つあります。飲むことはできません。

簡易トイレ以外のトイレ案内。

テーブルとトイレ、水道が比較的近いところに設営。

奥には木が茂った場所もあって、夜にそこで焚火をしている人がいました。あそこでもいいみたい。

珈琲を淹れて、大自然を感じます。四万十川で珈琲だなんて、学生の頃は考えもしなかった。

言葉が出ないほどいい。生きている心地。こういう時間がないと生きていけません。

河川敷では部活動らしき子たちが、顧問の先生にしごかれながら走っていました。自分にもあんな時期があったなと懐かしい。

結局、ここでテントを張っているのは私一人でした。

18時頃、一台の車が。お、キャンパーか?と思ったらご夫婦で、BBQをして1時間くらいして、さっと片付けて帰って行きました。

なんて贅沢なひと時。地元の方かどうかはわかりませんが、生活圏からさっと自然に入り込める、境界線が曖昧なところに憧れます。肩ひじ張らず、気兼ねなくちょっとだけその場所で過ごしてさっと帰る。無料だからこその贅沢。

都会では考えられない世界。

生活、仕事、自然の線引きが曖昧な世界が理想。

夜空には星が散りばめられていました。住宅街が近くてこれだけの星を見ることができるのは貴重だと思います。

川で水鳥が動く音が聞こえてきます。遠くで焚火をしている人の炎が輝いています。「生きていてよかった」という心地のするキャンプ場で、大自然の音と空気に包まれていつの間にか眠っていました。

今日は、時間があったので、予定を変更しながら四万十市を楽しみました。たまにはこういう時間が必要。四万十川でのキャンプ、おすすめです。

★本日の歩行距離:21.1km

★累計:495.6km

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