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ダウンの洗濯!本格的なテント泊シーズン直前にシュラフの汚れを落としてふっかふかに◎

山 の 道 具

歩き人たかちです。

新緑が爽やかな季節になり、カラッと晴れる日が気持ちよいこと・・・ということで、本格的なテント泊シーズン直前に、シュラフを綺麗さっぱり洗いました。

ダウン製品を洗うのは一苦労。せっかくなので手順などをまとめてみました。今回洗うのは・・・

◾︎ モンベル「ダウンハガー800 ハーフレングス#3」
◾︎ モンベル「ウインドストッパーダウンパーカ」

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ダウン製品を洗う頻度

使用頻度や使用環境によってダウンの汚れ具合はさまざま。いつ、どんなタイミングで洗えばいいのかは悩みどころ。

30〜50泊くらいが目安

「ワンシーズン使ったら」といわれることもありますが、年2,3回しか使わないという場合には微妙。しかし、大して使わないとしても湿気は吸っているし、皮脂汚れを何年もそのままにしておくのはちょっと・・・という感じ。

頻度が割と多いようであれば30〜50泊、頻度が少ないなら2〜3年に1回くらいでいいかなと。

自分の場合、年に平均20〜30泊くらい。使った頻度が多ければ1年に1回、10〜20泊くらいなら2年に1回のペースで洗っています。今回は2シーズン使っての洗濯です。

ついでに、パートナーのダウンジャケットも洗いました。冬場に普段着として使っていますが、かれこれ7年以上洗っていない。というか、購入後初めて洗います。「なんか、ダウンがヘタッてきて前より温かくない」と言っていましたが、そりゃそーだ。

皮脂汚れ、ホコリ、排気ガスなどなど、日常使いにもたくさんの汚れがあります。真冬はほぼ毎日着ているし。パートナーのダウンは見て見ぬふりをしていましたが、もうちょっと頻繁に洗った方がいいですね。

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ダウンを洗わないとどうなる?

ダウンボールに汚れがついて保温力低下!

出典:モンベル

中に入っているダウンは"ダウンボール"と呼ばれます。このダウンボールがふわふわの状態であることで、空気を多く溜め込み保温力を発揮します。

しかし、汚れが付着するとベタっとしてボール状ではなくなったり、ダウンボール同士がまとまってしまったり・・・膨らむ力が失われて保温力は低下します。

長年洗わないと、クタっとした、なんだか貧相なダウンになってしまうのです。こうなると"ダウンが減った"と思いがちですが、まずは"汚れによるヘタリ"を疑いましょう。

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使用する洗剤について

洗剤はダウン専用のものを!

アウトドア用の洗剤は、一般的な洗剤に比べて溶けやすくつくられています。洗剤が残ると生地や繊維を痛める原因になるため、粉洗剤は特にNG。

アウトドアウェアは普段の洗濯物と一緒に洗うことがほとんどだと思いますが、その場合は必ず"中性洗剤"を。柔軟剤や芳香剤は「洗う目的以外の成分」になるため、生地を傷めます。

また、柔軟剤は繊維をコーティングしてしまうため、吸汗性や吸湿性などの機能を失う原因となります。柔軟剤で洗い続けた生地は次第にツルツルになり、汗を吸わなくなってしまうのでご注意を(一般的なタオルなども吸水性が失われていきます)。

そして、アルカリ性の洗剤はダウンやウール、シルクなどの天然繊維を溶かしてしまう(悪影響を与える)可能性があるため、使用しないよう注意してください。また、必要以上にダウンの油分を損なう恐れもあります。

今回使用したのは、モンベルの「O.D.メンテナンス ベースクリーナー(旧モデル、現マルチクリーナー)」です。モンベルでは「O.D.メンテナンス ダウンクリーナー」というダウン専用の洗剤もあります。モデルチェンジしたものは未確認ですが、旧モデルに関しては使われている成分は同じ。違いは"界面活性剤の割合"です。ベースクリーナーが20%に対して、ダウンクリーナーは30%。界面活性剤の割合が多いと洗浄力が高くなるため、生地に閉じ込められているダウンを洗うには最適です。私自身は、別々に持つのは面倒だという理由でベースクリーナーに統一しています。

洗剤もいろいろありますが、ダウン製品に対応していれば◎。1本で何着洗えるかというコスパ面や、ゴアテックス対応かなどの違いで選べばいいかと。オールマイティのような洗剤もありますが、ダウン製品に対応しているかどうかは要確認。


ニクワックス「ダウンウォッシュダイレクト」


グランジャーズ「ダウンウォッシュ コンセントレート」


モンベル「O.D.メンテナンス ダウンクリーナー」


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ダウン製品の洗い方

大まかには、「 洗い → 脱水 → 乾燥 」と、普段の洗濯と変わりません。

[ 洗う手順 ]

★ 洗濯表示を確認

ジッパー類は閉める

ぬるま湯(30度以下)をためる


ダウン専用の洗剤を適正量入れる

空気を抜きながら押し洗い

水が濁らなくなるまで洗いと濯ぎ

優しく水を押し出す

 洗濯機で軽く脱水 or タオルドライ

乾燥機にかける(★低温)


完全に乾くまで陰干し
洗濯表示は要確認。稀に"手洗いNG"の製品があります。写真のタグにタンブラー乾燥の表示はありませんが、裏面に「乾燥機を使用する場合は低温で」などと、脱水や乾燥機の注意事項が記載してありました。
 
大きめのたらい、あるいは、浴槽に30度以下のぬるま湯をためて洗剤を適正量入れてかき混ぜます。生地を傷つけないよう、ジッパー類は閉めて洗います。

使用している洗剤は、モンベル「O.D.メンテナンス ベースクリーナー(旧モデル)」。ジャケットはキャップ2杯、スリーピングバッグは10杯。水量は合わせて87Lに対してですが、そこまで使わないようなあ、たぶん。キャップ10杯分投入しました(適正量と書きながら適当ですみません)。

ゆっくり優しく、空気を抜きながら押し洗いをしていきます。たんまり空気が入っているので、この押し洗いは結構力のいる作業(しかし、力強くやってはいけない)。特にシュラフ、特に冬用のシュラフとなればもう大変。なので、私はゆっくり優しく足踏みをして空気を抜いています(強く洗うとダウンが痛むため、手で洗うのが推奨されています)。

ちなみに、水を吸ったダウンはなんとも貧相になります。以前洗ったダウンジャケットの写真を載せると・・・

濡らす前

濡らしたあと(水を切ったあと)

え?これだけ?元に戻るの?という感じ。

どんどん濁る・・・きたねっ。

真っ黒までにはなりませんでしたが、何年も洗っていないと漆黒に近いお色になったり。

水を変えながら洗いと濯ぎを何度も繰り返します。この行程にはなかなか骨を折る。いてて・・・と腰を痛めながら。

水を含んだダウンはとっても重くなります!洗っている最中に持ち上げると、重みによって縫い目などが破れる恐れがあるため、持ち上げないようにご注意を。

今回は5回ほど洗いと濯ぎを繰り返しました。汚れ具合で前後します。洗剤が残るといけないので、濯ぎは入念に。今時期は大丈夫ですが、夏場にこんなことしようものなら滝汗です。
丁寧に水を押し出したあと脱水へ。洗濯槽に沿わせる形で入れて、軽く3分くらいかけました。やりすぎるとダウンが片寄ってしまうため、短めに。より丁寧に扱う場合は"タオルドライ"で水分を取ります。いずれにせよ、絞るのはNGです。

今回洗ったダウンジャケットは、GOREのウィンドストッパーを使用しています。バージョンアップした耐水性のある"GORE‑TEX INFINIUM™ WINDSTOPPER®"を使用している場合は、脱水時に裏返すよう指示されています。レインウェアと同じく水を通さない(通しにくい)素材のため、洗濯機が故障する恐れがあります(レインウェアは脱水NG)。

脱水が終わったら乾燥機へ。乾燥機がない場合はコインランドリーへ。コインランドリーの大型のものが短時間でふんわり仕上がります。自然乾燥も可能ですが、乾かすのも、固まったダウンをほぐしてふんわりさせるのも、恐ろしく時間と手間がかかります。

以前、ダウンジャケットを洗い自然乾燥で仕上げてみました。自然乾燥の場合は、平置きで陰干し。しかし、これではいつまで経ってもなかなか乾かないため、ダウンをほぐしつつ、パンパン叩きながらドライヤーで乾かすという・・・自然乾燥の仕上げにコインランドリーでもいいですが、はじめからコインランドリーを利用するのがおすすめです。

コインランドリーの乾燥機も、古いものは温度設定ができません。乾燥は"低温"で行うため、なるべく新しい機械のあるコインランドリーがよいです。

3シーズンのシュラフであれば、30分前後。1回8〜10分なので、乾き具合をみながら追加します。

乾燥機にかけるときはテニスボールがあるといいですが、ないので代わりに厚手の靴下をボール状にしたものを使います。これらが回転しながらダウンを叩くことで、ダウンの固まりをほぐしてくれます。また、1回終わるごとに全体をパンパン叩いてあげるとよいです。

3回かけて9割乾いたので終了。あとは自宅で自然乾燥させます。見た目はふっくらしていますが、縫い目の端の方で固まっているダウンもあるので、全体を隈なくチェックして固まりはほぐしてあげます。湿気が残らないように、完全に乾くまで風通しのいいところで最大1週間くらい。

洗い上がりのダウンは、あ〜汚れていたんだね〜という感じにふっくら。手間暇かかりますが、綺麗さっぱりしたダウンは気持ちがいいし、愛用品を長持ちさせるために。


モンベル「ダウンウェアのお手入れ」

https://support.montbell.jp/common/sp/system/information/disp.php?c=7&id=6

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まとめ

大掛かりに思えるダウンの洗濯も、慣れてしまえば簡単です。クリーニングに出すと数千円かかるので、自宅が安上がり。天然素材の機能を最大限発揮して長持ちするよう、見えない汚れにも気を遣ってみてください。

洗う時期は、湿気の少ない梅雨前の4,5月と3シーズン終わりの秋がおすすめ。

シュラフは冬のあまり使わない期間に湿気を吸ってしまうため、個人的には4,5月のカラッとしている季節がいいと思います。シーズン直前に洗えば、ふっくら気持ちのいいシュラフで寝られるので。

最後までお読みいたたぎ、ありがとうございます。

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