2023.12.8(金)
天気:曇り ☁︎ → 晴れ ☀︎
気温:朝11℃ / 森13〜15℃ / 昼20℃
歩き人たかちです(@takachi_aiina)
テ・アラロア7日目。昨日は、「Reatea Forest」の迂回ロード21km、4DWトラック18kmと、永遠にロード歩きをして「Puketi Forest」の入口に到着。
\ テ・アラロア6日目の記録はこちら /
今日は、泥と渡渉の森「Puketi Forest」。泥の洗礼を受け、渡渉のリスクを実感したけど、はじめての森歩きはとても爽やかだった。
▲ 歩行距離:25.64km
▲ 累積標高差:+891m / -846m
泥と渡渉の森「Puketi Forest」
5:15起床。エリックとブライアンは5時前に動き出していた。ブライアンの撤収は、やはり音がない。
日本の山では、テントの中でごはんを食べるのは普通だけど、海外のハイカーはみんな外で食べる。
ニュージーランドにクマはいないから、そのあたりの心配はないけど、ただ単に「テントの中でなんか食べてらんねー」って感じなのか。というか、撤収してから食べる人が多い気がする。
*南島でネズミの襲撃を受ける。テントでは食べない方がよさげ
私は、朝晩以外ガスを使わないから、クッカーはザックの真ん中ちょい下あたりのポジション。しかし、ランチでガスを使うハイカーも多く、最後にパッキングしている。
いろんな国のハイカーがいるから、観察するのが面白い。
明るくなった5:30頃、エリックが先に出発。6時前、ブライアンと私が同時に出発。
ゲートには、ソールをキレイにするブラシと、水がブシャッと出る踏むやつがあり、外来種を持ち込まないように森の中へ。
異国のマイナーな山。危険動物はいないけど、ちょっと緊張していた。草地を下っていくと・・・
Mud Paradise!
噂通りの"Muddy"具合。「Reatea Forest」よりマシだろうけど、本当にこんな泥ぐちゃなんだ。
ブライアンはレザーのミドルカット。できるだけ泥を避けながら進んでいた。頑張ってるなー、と見ていたら、ベチョッ(ズボッ)・・・
Oh〜!Ahahahahahahahahahahahaha!
愉快な笑い声が森に響く。一度突っ込んでしまえば諦めがつくので、お構いなしに歩きはじめた。
私ははじめからお構いなしだけど、ストックが泥沼にハマって取れず、バランスを崩して盛大にダイブ(尻もち)した。
あーあ、やっちまった。もう、どうでもいいわ。
べっちょりと立ち上がり、下りきると沢に沿って歩いてゆく。
斜里岳の渡渉の規模を大きくした感じ。一応、ピンクテープがぶら下がっていた。
\「Puketi Forest」の沢歩き /
ほとんど膝下の深さだったけど、ちょっと深めの沢が出現。ブライアンは背が高いから膝上くらいだったけど・・・真ん中あたり、結構深くないか?
ウロウロしながらポールで深さを確認していると、倒木の影からウナギのような形状の大きな魚がヌルリッと出てきた。
Puketi Forestの「Waipapa River」に棲む魚たち。左上の円を描いている魚を見た。
調べてみると、ウナギの仲間で「Shortfin eel」というらしい。1m以上に成長することもあるとか。
目星をつけて渡りだすと、深いところで股下。ギリギリ、ショーツが・・・濡れました。チビって不利だわ。
その後も膝下で渡渉を続け、「お、ひらけた」と思ったら
いやいやいや、まって!でかすぎる!でかすぎるって!!
え、泳がないと無理じゃん。まだ7日目なんですけど・・・
と、呆然としていたら、対岸にいたエリックが私に気がつき、「Back !!! Right !!!」と叫んだ。
え?後ろ?右?と、少し下がって右斜面を見ると、サインがあった。ここを登って、川幅が狭いところまで移動するのだ。
気がつかなかったし、GPSも見ていなかった。エリック、ありがとう。
とはいえ、川幅が狭い分流れが少し速い。水量は通常なのか、2日前の雨で多少増水しているのか(たぶん、完全には戻っていない)。
滑らないように斜面を下りて、慎重に足を入れる。踏ん張りながら、ストックで支えながら、カニ歩き。ここも股下ギリギリ、いや、ショーツはまた濡れた。
さっきと違って流れがあり、ストックなしでは厳しかった。
沢は、見た目以上に流れがある。深いのはほんの数歩だけど、足を掬われたら一気に流される。沢って、やっぱり怖いよなあ。
*テ・アラロアで一番多い事故は沢。渡渉が本当に多いので、お気をつけください
私が渡りきったのを見届けたエリックは出発。心配して、待っていてくれたようだ。
こうやって、助けられながら3,000kmを歩くのだろう。一人でなんて、到底歩けない。
ここから先、山の正規ルートで行くか、川に沿って行くかできるらしい。股下ごめんの私は、もちろん山ルート。2人も山だった。
ねっちょりした粘土質具合が、新潟の山に似ている。道幅が狭く、斜めの道をトラバースするところは歩きづらく、落ち葉を踏んでズサーーーーーッと落ちた。
マークはこまめにあり、迷うことはない。地味なアップダウンと、たまに泥。
それにしても、シダの規模がすごい。落ちたシダは、持ち帰りたいくらいかっこいい。
最後の渡渉は何も問題なく、その先は一気に歩きやすくなった。
砂利敷きのドライな尾根道。爽やかな風が吹き抜けて、幸せに包まれる。
森の中は13〜15度くらいで、夏ですか?というほど快適。「Puketi Forest」は、展望はないけど、ウナギのような魚がいる面白い山だった。
エリックが休憩していて、私もザックを下ろす。底と前面は、結構な泥具合だった(尻もちついたとき)。
「Hutは予約した?」と、エリックに聞かれた。今日の「Puketi Campsite」にはHutがあるが予約制。予約すると、メールで鍵の暗証番号が送られてくるらしい。
ハイキングのような道を最後に、林道に出た。「Puketi Forest」が終わったらしい。
キャンプ場まで、ほぼ日向の林道を9km。最後に少しだけあった松林が最高だった。
朝と同じく、ソールをキレイにしてゲートの外へ。
今日の宿「Puketi Campsite」
*予約制・$18(23/24シーズン料金)
13時頃、青くてかわいいHutのあるキャンプ場に到着。Hutの横と、その周辺がサイトになっている。
予約しないと中には入れないけど、窓から覗いてみたら居心地が良さそうで。ガスがあり、電子レンジまである(電子レンジは珍しい)。雨の日は利用したい。
エリックが微弱な電波で予約を試みていたけど、ダメだったようでテントを張っていた。
キャンプ場は、現金$8、オンライン$10。なぜかネット予約の方が高い。
良心的な値段はありがたいけど、$1コインを持っておらず、$9入れた。
水道でザックの泥を洗うも、水道が小さく、粘土質の泥も手強くてやめた。
小さな水道でパンツ、シャツ、靴下を洗っていたら、エリックが「コールドシャワーがあったよ」と。
気がつかなかったけど、真ん中はシャワーだった。なぜ、真ん中。
シャワーでザックを洗い直し、ついでに靴も。明日は宿だから、自分は洗わず。
天気がよく、湿気もなくてカラッとしているから、手洗いのビショビショでもすぐに乾く。スペインもそうだったけど、このカラッとした夏が本当に羨ましい。
12月は、まだ夏がはじまったばかり。日向にテントを設営しても、中でまったりできるくらいの気温。むしろ、日陰だと少し寒い。
TAハイカーは3人だけど、オートキャンプの人たちもいて、21時頃まで少し賑やかだった。
はじめてのニュージーランドの森。渡渉で少しヒヤッとしたけど、この先、どれだけのことを乗り越えていくのか。不安は尽きないけど、まあ、なんとかなるだろう。
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