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日本一標高の高いパン屋へ!晩秋の芳ヶ平と横手山。草津白根山の代わりに#2【横手山】

関 東 • 甲 信 越

2022.10.30-10.31

歩き人たかちです。

昨日は、電車の乗り換えミスをしながらもなんとか草津温泉に到着。歩きやすい芳ヶ平自然遊歩道で芳ヶ平野営場へ。晩秋の哀愁漂う空気の中1泊しました。

今日は、草津白根山の代わりに日本国道最高地点にタッチして横手山へ向かいます。お目当ては、日本一標高の高いパン屋さんのパンとシチュー。

 DAY1:草津温泉-芳ヶ平湿原
★DAY2:芳ヶ平湿原-横手山-草津温泉

       行程
ーーーーーーー
天気:晴れ ☀︎
気温:芳ヶ平-5℃/横手山2℃
風:北西4〜6m/s

芳ヶ平野営場-芳ヶ平湿原-ダマシ平-渋峠-日本国道最高地点-渋峠-▲横手山-横手山山頂ヒュッテ-渋峠-ダマシ平-芳ヶ平湿原-芳ヶ平野営場-草津温泉

▲コースタイム:6時間50分
▲歩行距離:18km
▲累積標高差:+621m
                     -1277m

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暫定山頂[芳ヶ平-国道最高地点]

芳ヶ平野営場-ダマシ平-渋峠-日本国道最高地点:CT1時間40分

5時頃目を覚ますも真っ暗で寒い。ビビィ、シュラフ(3シーズン)、シルクシーツの組み合わせで、まあ大丈夫だったかなという感じ。吐く息は異常に白く、テント内は-2〜3℃。フライの結露は凍って霜がびっしり、ジッパーをガサガサ開ける。

6時頃、野営場の木々が赤く染まる。ここより少しだけ高い、草津の街を見下ろせる場所に行けば朝日が見えると思いますが、テントの中で身を縮めていました。

横手山から戻ってきたらすぐにテントをたためるように中のものをパッキング。プラティパスをシュラフの中に入れて寝るのを忘れ、中身はシャリッシャリ。冷たすぎて一口で身体がぶるっと震える。

横手山ヒュッテのレストランは9:30〜(パンも同時刻だと思っていましたが、パンは早朝から買えるようです)。ゆるゆる歩いて9:30頃着くよう、6:30頃出発。

 

 

朝の湿原に寄り道。池塘には氷が張り、美容院に行くタイミングを失った髪の毛のように秋の草はボーボーに伸びている。

折り返し地点からの白根山。見ている限りは穏やかなんだけどなあ。

 

光が当たると、冬の空気にさらされたススキや枯れ草が宝石と化す。尾瀬だと誰かしらいるけれど、ここでは独り占め。

 

秋の終わりと冬の始め。季節の変わり目はいつだって美しい。

渋峠までは木道と岩の道。急坂は特になく歩きやすい登山道が続きますが、思っていたよりゴロゴロしていました。木段は段差が低くてリズミカルに登る。

ダマシ平までのぬかるみはまだカチンコチンに凍っていて、歩きにくさはなし。下山時はちょっとぬかるでいました。

"ダマシ平"。振り向くと、芳ヶ平湿原の全貌が少しずつ見えてきます。

 

ダマシ平から先は岩の道。熊笹が生い茂り、展望は特にないちょっと単調な道を1kmほど無心で。

道がフラットになったところで、横手山へと連れて行ってくれるスカイリフトが目に入り渋峠に到着。ここにある"渋峠ホテル"は、群馬県と長野県のちょうど境目。斬新なデザインの建物で、テレビでも紹介されていたり。

ここから日本国道最高地点までは車道を10分弱。一週間ほど前に初冠雪したときには通行止めになりました。11月に入ると、この道路は冬季閉鎖となります。曜日によっても閉鎖されているようなので要確認。

国道で一番高い、2172mの"日本国道最高地点"に到着。草津白根山の代わりに、立派な石碑にタッチ。平日で、車1台だけ。

 

ここを暫定の山頂としたのは、ここからの芳ヶ平湿原がとても綺麗だから。紅葉のピーク時はもっと鮮やかな色に染められた湿原が見られますが、晩秋でも十分美しい。ヒュッテの赤い屋根がいいアクセントになり、おとぎ話のような世界感。


日本国道最高地点からの眺め


すっきりと晴れ渡った空の先には白根山、そして本白根山。ここから湯釜が少しでも見えればいいのですが、煙しか見えません。白根山の登山口はここから40分ですが、一応立入禁止の看板が建てられているようなので今回は断念。

このままずっと規制されたままなのか。生きている間に登ることはできるのか。コマクサの咲く頃に、歩いてみたいなあと思います。

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山のパン屋[国道最高地点-横手山]

国道標高最高地点-渋峠-横手山-横手山頂ヒュッテ:CT50分

渋峠まで戻り、横手山へ向かいます。横にあるリフトがとっても気持ちよさそうですが、ゲレンデを登っていきます。

たった30分くらいなのに、スキー場は疲れる。地面がむき出しの部分は霜が溶けて結構ドロドロでした。

 

途中に山頂への道があったはずですが、気がつかないままヒュッテの方まで来てしまいました。無駄に遠回りして山頂へ。山頂は横手山神社で、山岳信仰の聖地としてパワースポットになっているようです。

5分くらい歩くと到着。先ほどリフトに乗っていたご夫婦がいるかと思いましたが、こじんまりした山頂には誰もおらず。

 

 

 

先ほどとはまた違う景色が広がる。澄んだ、濃い冬の青。いつの間に冬になったのだろう・・・秋はいつも、気がついたら終わっています。


横手山山頂からの展望


芳ヶ平湿原の雪は跡形もなかったですが、こちらはたっぷり残っていました。ちょっと早めのクリスマスツリー。

ちょうど9:30頃、ヒュッテからはすでにパンの袋を提げて出てくる人も。

 

 

大きな窓のある素敵な内装の素敵な山小屋。ここかあ・・・と、とても感慨深い。ずっと訪れたかった場所にやっと。

キノコのクリームシチューを食べると決めていたのに、いざ券売機の前に立つと迷いだす。ボルシチもやっぱり美味しそうだし、なんか数量限定のパングラタンもある・・・

でも、やっぱりキノコのクリームシチューで。単品¥1,000、パン付きのセットで¥1,300。

 

パンの方へ行くと、ヒュッテのおばあちゃんが「ちょうど焼き立てですよ」と食欲をそそる。お土産にあんぱん、アップルパン、クリームチーズパン、ハイジのパンを購入しました。

ハイジのパンは大きめのプレーンパン。海外の方に人気らしく「縦に切れ目を入れてね、ハムやサラダを挟んで食べると美味しいって外人さんが言ってたから」と教えてくれました。これを買いに来た人みんなに説明していて可愛かった。

大きな窓のカウンター席。居心地がよすぎる。

ふわ〜っと膨らんだパン。カップもキノコで、ヒュッテの絵なのかな?めちゃくちゃ可愛い。

サクッ!パリッ!とスプーンで空気を入れると、あっつあつのシチューの湯気が、待ってました〜と飛び出してくる。野菜たっぷりの濃厚でクリーミーなシチューがとっても美味しい◎

三角山のパンも、焼き立てでふわっふわ。何もつけなくても美味しいし、バターとシチューでさらに美味しい。これはボルシチもパングラタンも食べたくなりますが、さすがにお腹いっぱい。次回のお楽しみにしておきます。

標高の高い山でのパンづくりは、気圧や気温の関係でとても難しいそうです。防腐剤を使わない美味しいパンをつくるため、試行錯誤の日々で出来上がったパンたち。山の上なのでお値段は少々高めですが、ファンがたくさんいます。食べている間も、なかなか来られないからと¥6,000分購入している人も。でも、気持ちはわかる。

 

テラスは閉まっていましたが、窓から一生懸命景色を撮っていたら宿の方が開けてくれました。朝はテラスが凍っているので閉めていたようです。

もっとゆっくりしたいところですが、意外に時間が迫っているのでヒュッテを後にしました。帰りの高速バス16:00にしていれば、もっとゆっくりできたなあと。

横手山山頂ヒュッテの他に、2020年に改装オープンした「Crumpet Cafe(クランペットカフェ)」がありました。中には入りませんでしたが、プライベートテラスなるものがあるようです。


横手山山頂ヒュッテ

横手山頂ヒュッテ
横手山頂ヒュッテへようこそ!信州志賀高原横手山の山頂、標高2,307mにあり、北アルプスや富士山など360度の眺望がのぞめ、夕陽を見ながらの夕食は特におすすめです。

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パンと下山[横手山-草津温泉]

横手山山頂ヒュッテ-渋峠-湿原寄り道-芳ヶ平野営場-草津温泉:CT4時間20分

ザックの中に入れると潰れるので、カラビナでパンをショルダーに提げながら下山。スキー場を一気に下り、渋峠から来た道を戻ります。

 

 

気温が上がり温かい。スタスタ岩場を歩いてダマシ平を過ぎる。霜が溶けて少しぬかるんだ道をスタスタ下る。

あっという間に湿原まで戻って来ました。氷が溶けているかもしれないと思い、再び寄り道。一周15〜20分ほどです。

溶けているところもあれば、まだ氷のところも。しかし、朝とは雰囲気が変わり、濃紺の水面に木々が映り込む様子が素敵でした。木道には2箇所ベンチがあります。昨日予定通り登っていれば、湿原珈琲をしたかったのだけれど。

ヒュッテのご主人は再び不在で、昨日と同じ看板がドアにかけられていました。そして、中からはわんちゃんたちの元気な吠え声。

びっしりだった霜はすべて溶けて、テントはカラカラに。さっさと撤収しますが、やはりシングルウォールの方が片付けも楽ですね。ペグが多くて何気に面倒。

時間があれば大平湿原経由のコースを下ろうと思っていましたが、ちょっと微妙かもしれない・・・今回は諦めて、昨日と同じコースで下山。

 

 

あぁ、モグラが・・・昨日はいなかったな、たぶん。生きてる死んでるに関わらず、モグラにはよく会います。土の中を移動するので芝生の根が傷つき枯れてしまうということで、庭とかゴルフ場では害虫扱いされていますが、地上に出てきちゃって動き回っているモグラは結構かわいい。

昨日あれだけ見上げたのに、今日も今日とてカラマツ林を楽しむ。この景色、本当に好きです。


カラマツ林の中

 


 

蟻の塔渡り

 

この遊歩道はほんとーーーに歩きやすい。月曜日だからか、人っこ一人いない。落ち葉がふかふかすぎて足が埋もれる。下りは隠れている岩とか段差にちょっと注意。

 

 

14:00頃、登山口に到着。バスにも十分間に合います。

 

 

月曜日なので湯畑エリアも空いているかと思いきや、普通に混んでいました。昨日より少し少ないくらいか?訪日の人がわんさかいて、また観光地に近づけない世の中が戻ってきたみたい。空いているうちに京都とかもう一度ちゃんと見に行こうと思っていたけど、結局行かなかったな。

湯畑周辺のお土産屋さんにバッジが売っていると思いましたが見つからず。途中にあったお店に置いてありそうだったので、少しだけ戻りました。よくある何でも屋さんみたいなお土産屋「するがや」にありました。白根山2種類、本白根山1種類。間違えないように購入。いつも山で買うので、390円で安っ!と。

草津温泉の共同浴場にちょっと入ってみたいと思っていましたが、そんな時間は結局ないし、混んでいたので湯畑をふらっと見てバスターミナルへ。草津温泉は強酸性なので、ピリッとした泉質。入ってみたいとはいえ、以前泊まったときにあまり得意ではないと思いました。肌の弱い方には合わない可能性が高いです。

何か食べようかなーと思っても、どこも混んでいて落ち着かず。足湯も入る隙間がない。山の中なんて誰もいなかったのに、観光地は苦手だ。

何日か前の予約時にはガラガラだった高速バスはほぼ満席でした。高速道路は途中渋滞しており、1時間くらい遅れて新宿に到着。土日は必ずと言っていいほど渋滞で遅れるので夜行以外の高速バスには乗りませんが、久々に乗ってみたら平日でも混んでいた。

観光地からの登山で前後に疲れてしまいましたが、やっとこのエリアを歩くことができて大満足。登山道は整備されていてとても歩きやすく、芳ヶ平野営場は気持ちのいい穴場スポット。渋峠までも遊歩道感覚の登山で、横手山山頂ヒュッテのパンは最高に美味しい。湯釜のエメラルドグリーンはまだ知らないけれど、草津白根山の空気を存分に味わいました。

いつかちゃんと、本白根山の山頂を踏めるといいなあ。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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