2022.10.30-10.31
歩き人たかちです。
いつになったら歩けるようになるのか、草津白根山は。
2018年1月の噴火以降、登山道は規制されたまま。噴火レベル1の場合、火口から500mの範囲が規制なので実質山頂は範囲外。しかし、歩くことはできません。
噴火に関する情報は気象庁で
自己責任で登っている人もいれば、白根山を仮の山頂としている人も。GWにはYAMAPにも湯釜の写真がたくさん投稿され、登れるのか?と思いきやここも自己責任。登山口には「立入禁止」の看板が置かれています。
待てど暮らせど解除にならないので、私は"日本国道最高地点"を仮の山頂とすることに。2172mで標高は本白根山より1m高い。草津温泉から登れば十分だろうということで。
そして、解除になったらと思っていた"芳ヶ平湿原"と"横手山山頂ヒュッテ"も一緒に。群馬県のラムサール条約に指定される湿原と、日本一標高の高いパン屋さん。晩秋の芳ヶ平野営場に1泊し、草津白根山の空気感に浸ります。
★DAY1:草津温泉-芳ヶ平湿原
DAY2:芳ヶ平湿原-横手山-草津温泉
ーーーーーーー
[ 往路 ]
◾︎ 鉄道
東京 → 長野原草津口駅
◾︎ バス(JRバス関東)
長野原草津口駅(12:12)-草津温泉(12:40)
*鉄道・バスともにsuica使用可能
*長野原草津口駅10:26のバスに乗る予定でしてが、乗り換えを誤り到着が2時間程遅れました
[ 復路 ]
◾︎ 高速バス
草津温泉(15:00)-新宿(19:00頃)
JRバス関東
長野原草津口駅-草津温泉
*登山口までバスを利用する場合、一番近いバス停は「草津温泉スキー場」ですが、2022年現在白根火山線は運休中。代わりに、草津温泉の町内循環バスを利用できます(¥100)。バス停は「草津国際スキー場」です(場所は同じ)。
草津温泉案内
ーーーーーーー
天気:晴れ ☀︎
気温:本白根山2〜3℃
風:北西4〜6m/s
草津温泉-登山口-蟻の塔-大周り-大岩-一本松-毒水-横笹-芳ヶ平ヒュッテ-芳ヶ平野営場
▲コースタイム:3時間10分
▲歩行距離:7.7km
▲累積標高差:+733m
-91m
2時間遅れで登山口
草津温泉BT-登山口:約2.2km35分
久しぶりにやってしまいました。公共交通機関民がやってはいけない乗り換えミス。本数が少ないと、時には諦めなければならないやつ。
同じホームから出る3分前の電車に誤って乗ってしまい、方向が同じだったため気がつかず。高崎行に乗っているつもりが、それより手前の駅が終点の電車でした・・・
急いで調べ直すと約2時間遅れではあるものの、日没までにはキャンプ場に着ける。草津温泉のバスは電車の到着時間と連携しているので助かりました。しかしながら、プラス2時間の電車旅はちょっと辛かった。
日曜日の長野原草津口駅。それなりに人が降りたので、早歩きで改札を出てバスに乗車。"座席定員制"のバスなので、満席になると次のバスを待つことになります。ほぼほぼ満席で長野原草津口駅を出発。草津温泉までは約30分。
一番前の席に座ったので、草津温泉バスターミナルに着くなりさっさと下車。混み合う湯畑周辺をサクサク歩いて登山口の方へ。
湯畑アリアを抜けて静かになりました。リゾートホテルやらペンションのある車道脇をちょこちょこ登っていきます。
バスターミナルから登山口までは2.2km。近くの「天狗山ゲレンデ(草津温泉スキー場)」までバスもありますが、元々歩く予定だったので特に調べていませんでした。時間も時間でタクシーが頭によぎるも、それはだめ!と言い聞かせる。
国道に合流し、少し先でまた逸れる。このあたりの紅葉はまだ残っていました。
乗り換えミスをしていなければ1時間後にはキャンプ場や湿原でまったりしていたはずなのに!という気持ちで登山開始。
ちなみに、この登山口の向かいには「草津温泉」と書かれた道標と登山道がありました。地図上は灰色の点線になっていますが、見た感じ歩きやすそうな道。これから歩く"芳ヶ平自然遊歩道コース"が、もう少し草津温泉側まで続いているようです。
緩やかに[ 登山口-芳ヶ平]
登山口-蟻の塔-大周り-大岩-一本松-毒水-横笹-芳ヶ平ヒュッテ-芳ヶ平野営場:CT2時間40分
ゴルフ場脇のひろーい、なだらかーな道をサクサク進む。紅葉は終わりかけですが、終わりかけも結構好き。スカスカになり始めた森には光がたんまり届く。
お散歩?のおじちゃんに「どこまで行くの?この棒あげるから」と、持っていた枝を差し出されました。杖に使いなということかと思いきや、こうやって使うんだよと熊笹をバシバシ叩き出す・・・熊除けか?「あ、大丈夫ですー」と言いながらスーッと先へ。
それにしても、こんなに素敵な道だったとは。走りたくなるような道ですね。
綺麗だな〜綺麗だな〜と歩いていると、まもなく"蟻の塔渡り"。両脇が断崖絶壁となった細めの道ですが、柵がしっかりとあるので特に危険箇所はありません。
日曜日ということもあり、15人くらいすれ違いました。天気も良いし、もう少し歩いている人がいると思いましたがそれほどでもなく。
"常布の滝"の眺望スポットとの分岐。吹割の滝、棚下不動滝とともに日本の滝百選に選定されています。今回はスルー。
先の"常布の滝コース"は、落石が多く危険ということで閉鎖になっていました。藪漕ぎをして自己責任で行っている人もいるようですが。
滝の裏側には温泉が湧出し、「常布の滝下温泉」と呼ばれているそうで。滝の裏側に温泉・・・なかなか浪漫ですね。
カラマツ林になりました。黄葉はほとんど終わっていますが、残りかけのオレンジと熊笹のグリーンのコントラストが美しい。浅間山のカラマツの黄葉が圧巻で、それからというものカラマツが大好物。
"毒水"に到着。「お、水汲めるじゃん!」と思いがちな沢ですが、この水は飲むことができません。硫黄が強いため、浄水器を通しても飲用不可。地図にも注意マークが記載されています。
登山道はずーっと歩きやすいですが、車の場合"渋峠"から芳ヶ平湿原に向かうが多いのでとても静か。休日の穴場登山道みたいな感じ。
"大平湿原"の分岐。芳ヶ平から大平湿原のコースは2020年の秋に新しく開通しました。今日は大平湿原を経由して芳ヶ平に向かう予定でしたが、これも電車のミスにより断念。湿原経由だとコースタイムが+50分なので、明日の下山で時間があれば・・・
草津温泉ではなく"チャツボミゴケ公園"から入山することも考えましたが、バスがないので断念。時期的にも微妙かなと。コケが青々と活き活きとなる梅雨時期はとても綺麗だと思います。
中之条町観光協会
樹林帯を抜けて草津温泉の街が見えました。大平湿原の方はさらに美しいカラマツ林とのこと。上から見ても、あの中を歩くのかなあというような美しさでした。
芳ヶ平から白根山へ続く道との分岐。このコースを歩ける日をずっと待っていましたが、結局ダメでした。この分岐には何も看板はありませんが、登山口に「芳ヶ平〜白根山 通行禁止」という看板があります。
穴場スポット。芳ヶ平野営場
15時15分芳ヶ平ヒュッテに到着。結果的に大平湿原を経由してもよかったかもしれない。
看板がかわいいですね。ヒュッテの方がいれば、珈琲や軽食をいただけます(食事は要予約ですが、すごく美味しいという噂)。
残念ながら不在でした。買い出しかな?わんちゃんだけお留守番していて、到着するなり中から元気なわん!わん!が聞こえてきました。
「テントの方は届け出をしてください」と書かれていますが、どこに?という感じでした。周辺にも特に何もないし。
結局、ヒュッテのご主人は夕方頃に帰って来ました。不定休なので平日は留守にしていることが多いかもしれませんが、夕方頃には帰ってくるようです。わんちゃんいるし。不在時にも支払いできるようなBOXがあると便利なんだけどなと思ったり。帰って来なければトイレの料金箱に1,000円札を入れて帰ろうと思っていました。
トイレは今年の9月末に新しくなったばかり。水洗のとても綺麗なトイレでした。
水場はありませんが、ヒュッテでわけてもらえます。不在の可能性が高いと思い3L持ってきたので、水は十分でしたが。不定休なので、そのあたりだけご注意を。
ヒュッテの奥にある"芳ヶ平野営場"へ。
ひろーい野営場。誰もいません。
3箇所にテーブルベンチが点在しています。テントを張るスペースはいくらでもありますが、フラットな場所は少なめで微妙に斜めだったり凸凹していたり。
テーブルベンチの間に設営。一段上の景色のいい場所にしようか迷いましたが、風が寒かったので。晩秋のこの時期は気温が0℃を下回るので、少しでも温かくと今回はダブルウォールのステラリッジを持って来ました。
シングルウォールを使い始めてから、楽ちんさの虜になってステラがお蔵入り。使うの半年ぶりかな〜と思いましたが、結局1年半ぶりくらいでした。たまには使わないと劣化してしまうな。
到着後は野営場もすぐに日陰になってしまい、ぐーっと冷え込みました。珈琲を淹れたり、湿原散歩をしようと思っていましたが、残念ながら愚かなミスでおじゃんに。まあ、こんな日もあるか。
今日はなんだか疲れてしまって18時前には目を瞑る。しかし、私は今ラムサール条約に登録された湿地の中で眠っている・・・ちょっと心が穏やかになりました。
とっても素敵な芳ヶ平野営場ですが、ハイシーズンでも混み合うことはあまりないそうで。日帰りで歩けるような場所なので、この野営場に泊まりたい!という人しか来ないのか。のびのびテント泊できるので、ここはかなり穴場なのでは。芳ヶ平ヒュッテもとても素敵なので、宿泊もありですね。
明日はここから渋峠に向かい、日本国道最高地点に寄ってから横手山へ。焼き立てパンが楽しみです。
芳ヶ平ヒュッテ
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
よろしければ、応援よろしくお願い致します。
コメント