2023.6.17-6.19
★1日目:土合橋-白毛門-朝日岳-清水峠
2日目:清水峠-谷川岳-大障子避難小屋
3日目:大障子避難小屋-仙ノ倉山-平標山-平標山の家-平標登山口
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往路
◾︎ 関越交通
水上駅(9:00)-土合橋(9:20)
復路
◾︎ 南越後観光バス
平標登山口(14:20)-越後湯沢(14:58)
南越後観光バス
「湯沢~三俣~貝掛温泉~浅貝~西武クリスタル線」を利用。
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天気:晴れ ☀︎
気温:20/10℃(谷川岳)
風:北西9→5→9m/s
日の出 4:15
日の入 19:15
土合橋-松ノ木沢ノ頭ー▲白毛門ー▲笠ヶ岳-▲朝日岳-ジャンクションピークー清水峠
▲ コースタイム:7時間45分
▲ 歩行距離:10.8km
▲ 累積標高差:+1538m
-783m
馬蹄形と谷川主脈について
馬蹄形
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土合橋を起点にぐるーっと歩く馬蹄形。"ぐんま県境稜線トレイル"の一部でもあり、稜線好きにはたまらないトレイルでもあります。コース上にはたくさんのピークがあり、アップダウンの行程。ロマンチックなお花畑もあれば、きつい登り下りもある、谷川の魅力が詰まったトレイルです。
時計回り、半時計回りはお好みで。"白毛門を登るか下るか"が大きな違いになると思います。樹林帯の急登が続くため、下りが苦手な場合は登りにした方がいいと思います。
公共交通機関の場合スタートが遅くなるため、谷川岳スタートで初日蓬ヒュッテ泊がほとんどでした。ほとんどというか、土合橋で降車したのは自分一人で、2日目にバスに乗っていた人たちとすれ違いました。
谷川主脈
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谷川岳〜仙ノ倉山〜平標山まで続く谷川主脈。馬蹄形と同じくアップダウンを何度も繰り返し、こちらも"ぐんま県境稜線トレイル"の一部です。肩のノ小屋〜大障子避難小屋までは馬蹄形の延長線という感じの歩きやすい笹道稜線。オジカノ沢ノ頭はガレ場のロープあり。
大障子ノ頭から先、滑りやすい急坂や草をガサガサ行くような箇所もあり、万太郎山周辺が一番ディープな感じ。朝露でびしょ濡れになります。馬蹄形とはまた違う魅力があり、さらにディープな谷川岳を楽しめる。
谷川主脈だけを縦走する場合、水場の関係で平標山側から歩いている人が多かったです。
避難小屋と水場について
避難小屋
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◾︎ 白崩避難小屋
◾︎ 蓬ヒュッテ(有人)
◾︎ 茂倉岳避難小屋
◾︎ 一ノ倉岳避難小屋
◾︎ 谷川岳肩ノ小屋(有人)
◾︎ オジカ沢ノ頭避難小屋
◾︎ 大障子避難小屋
◾︎ 越路避難小屋
◾︎ エビス大黒ノ頭
◾︎ 平標山ノ家(有人)
馬蹄形と谷川主脈には、かまぼこ型の避難小屋が点々とあります。有人小屋は肩ノ小屋と蓬ヒュッテ、平標山ノ家でそれ以外は無人。内部は大体同じですが、広さや快適さは異なります。
[ 個人的にいいなと思った無人小屋 ]
白崩避難小屋 (清水峠) |
収容人数:10人 |
茂倉岳避難小屋 (茂倉岳) |
収容人数:20人 ・水場・トイレあり ・水場は小屋から1分 ・2022年に改修されて綺麗 |
オジカ沢ノ頭 避難小屋 |
収容人数:2〜4人 ・快適に過ごせるのは2人くらい ・ロケーションが良かった |
大障子避難小屋 | 収容人数:7人 ・かまぼこ型の中では一番大きい ・快適なのは4〜5人 ・水場はあるが悪路 |
越路避難小屋 | 収容人数:5人 ・かまぼこ型の中で一番綺麗だった ・快適なのは2〜3人 |
上記以外は結構窮屈だったり、扉が異常に重かったりして、本当にただ寝るだけという感じでした。
水場
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[ 利用した水場 ]
◾︎ 茂倉岳避難小屋(4L補給)
◾︎ 平標山ノ家
今回利用した水場は上記3箇所。馬蹄形と主脈は水場が乏しく、基本的に登山道脇にはないというのが特徴。
スタート時は3L担ぎましたが、急登やアップダウンで、季節や天候によっては清水峠までにそれ以上消費することもあると思います。
梅雨前は雪渓で埋まっていたり、時期によって枯れていたりするため、水場の最新情報は要確認。
清水峠
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清水峠には地図上の水場が3箇所ありますが、もう1箇所、送電線監視所のすぐ裏からも水が出ています。現在は結構知られているためここで汲んでいる人が多数でしたが、どんな水なのかは不明。
塩ビ管から出ていてそのまま飲む人もいましたが、自分は浄水して利用しました。歩いた6月は水量も十分で、汲みに行く手間がないためありがたい水場でした。
茂倉岳避難小屋
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大障子避難小屋近くの水場が悪路ということで(一緒に泊まった方が汲みに行き、実際遠い&悪路とのこと)、茂倉岳避難小屋の水場で4L汲みました。冷たくて美味しいです。
茂倉岳から往復20〜30分ほどかかりますが、道は安全で水の情報を得やすいです。5月〜6月中旬頃までは、残雪の状況により水場が埋まっている可能性があります。
平標山ノ家
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言わずと知れた名水ポイント。ここの清水は本当に美味しいので、立ち寄ることをお勧めします。ここの水を飲むために、平標山ノ家経由で下山しました。ジャブジャブ出ていてガブガブ飲めます。
有人小屋で、避難小屋を安く利用することも可能。テント場は広くないですが、ロケーションがいいので行程が合えば宿泊したいポイントです。
樹林帯急登[ 土合橋-白毛門 ]
土合橋-松ノ木沢ノ頭-白毛門:CT3時間30分
水上に上陸し、登山者がバス停に小走り。土日でバスは満車になり、ザックもあってギュウギュウ発車。これだけ乗っていれば仲間がいるだろうと思ったけど、土合橋で一人ポツンと降車・・・公共交通機関の馬蹄形組のみなさんは、谷川岳スタートですね。
バスは少し遅れて土合橋に9時半頃到着。靴紐を締め直し、9:45出発。
初っ端から急登の白毛門。梅雨の晴れ間、ムシムシだろうな〜と思いきや、樹林帯にも風が通り、思っていたより涼しい。
谷川岳スタートの方がいくらか楽かもしれませんが、白毛門を登ってスタートしたかったのです。なんとなく。谷川主脈と繋げる場合は否が応でもこちらからですが。
もし前泊されるようでしたら、土合橋のバス停前にある「天神ロッジ」がおすすめ。以前泊まりましたが、とても快適でした。あるいは、土合駅(通称もぐら駅)を楽しんでから「土合山の家」に前泊もあり。
始発で土合駅スタートも考えましたが、以前行ったのでやめました。現在は駅務室が改装され、"駅茶mogura"というカフェもあります。また、駅のすぐ隣ではグランピングまで楽しめます。詳細は"DOAI VILAGE"のHPにて。
天神ロッジ
土合山の家
粘土室やら根っこやらの道のりがずーっと続きます。時折、一ノ倉の谷が見えますが、展望は基本的に樹林帯を抜けるまでお預け。広葉樹林のグリーンロードをせっせと登ります。
岩場が出てくると樹林帯は開け、あち〜!と登り進めると"松ノ木沢ノ頭"の展望スポットに到着。風が吹き抜けてとっても気持ちがいい。
松ノ木沢ノ頭から先、樹林帯はほぼほぼなくなり日当たり良好。白毛門への第二スッテプへ入る。天気よいなあ…
ガレ、岩の急登をぐいぐいと。ドロっとした急な岩場にはロープもある。振り返るとひたすら絶景で、ご褒美付きの急登は嫌いではない。爽やかな青い空に、日帰りの人たちが笑顔で下ってくる。
白毛門登頂◎
ロープウェイの施設がずーっと下に。樹林帯をひたすら登ってこの景色を見る感じ、蝶ヶ岳に似ている。ようやくここから馬蹄形がはじまる気持ち。群馬と新潟の稜線トレイルへいざ。
エーデルワイス[ 白毛門-朝日岳 ]
白毛門-笠ヶ岳-朝日岳:CT2時間10分
日陰がさっぱりなくなった稜線はなかなかの暑さですが、この日は風がそれなりにあってオーバーヒートにはならず。
アップダウンの馬蹄形、早速次なるピークの笠ヶ岳への登りに入る。スキー場のようなこの登り、なかなか暑い。周囲の笹が熱せられてムンムンする。
笠ヶ岳登頂◎
さらに展望がよい笠ヶ岳。「魔の山」と言われる所以の一ノ倉沢の岩壁、通称"鬼スラ"。山岳小説にも多く登場するこの岩壁、私自身登りたいという気持ちは1mmも湧きませんが、クライマーはルートが見えていうずうずするのでしょうか。
清水峠に向かっているのは自分が最後と思っていましたが、山頂で休んでいた男性も同じく清水峠。避難小屋泊とのことで「え!今日入れますか?」と聞くと、ダメだったらツェルトで寝ると。テントも張れるかどうかという週末の好天ですが、潔くゆっくり各山頂を楽しんでいて、なんだかこっちまで「まあいいか」と思ってしまう。
お先に失礼して、笠ヶ岳から朝日岳まで続く鋸状の細かいアップダウンへ。
一つ目のかまぼこ。中を見ようとしましたが・・・開かない。ドア、めちゃくちゃ重い?開け方違う?結局開けられませんでした。
笠ヶ岳方面。ひたすら暑いけど、素晴らしいお天気で。
土合橋から朝日岳をピストンする日帰りの人は多いですが、好天・休日の谷川岳渋滞には全然及ばない。谷川岳とか木曽駒ヶ岳とかメジャールートはロープウェイで楽なはずだけど、登山道の渋滞で逆に疲れてしまう。
朝日岳手前の稜線景色
朝日岳の手前から"ホソバヒナウスユキソウ"が姿を現しはじめました。谷川岳と至仏山にしか咲かないエーデルワイスだけど、山頂周辺にたくさん群生していてなんだか嬉しい。見頃は少し過ぎていましたが、気品ある姿が風に揺られとても美しい。
貴重な花を愛でていると、上から子どもの声。白毛門への登りですれ違った人に小学生の子が歩いていると聞いていたけど、小学4年生の男の子だった。
朝日岳登頂◎
山頂は広々と気持ちよく、日帰りの人たちが白毛門を越えてここまでくる理由がわかりました。
この道を歩いてきた
お父さんと谷川の稜線を満喫している元気いっぱいの男の子。10歳くらいでこの景色を見て、何を感じるのだろうか。
ブヨ祭り[ 朝日岳- 清水峠 ]
朝日岳-ジャンクションピーク-清水峠:CT2時間5分
朝日岳からジャンクションピークまでは緩やかで、道脇の道標に小さな看板が付けられていました。清水峠まで90分。
あとは下るだけ〜なんて余裕こいていましたが、ここまでの稜線とはちょっと違う感じで若干歩きづらい。いや、同じだったかもしれないけど、遠目に見るテント場が結構埋まっている気がして焦っていたのかもしれない。文句を垂れながら下っていました。
おまけに、朝日岳から風が弱くなり体感温度はぐんぐん上がって、風が弱くなったことで虫も増えて、ブヨが顔の周りをブンブンして鬱陶しい!
止まるとたかられるから歩き続ける。
暑くなると食欲が失せて水だけ摂取するといういつもの悪い癖で歩き続け、空っぽの胃袋に気持ち悪さが襲いかかり(自業自得)、清水峠手前で一気にスピードダウン・・・残り300mは気持ち悪さとの闘いでした。あとちょっとが遠い。
トレランの大会に出ている知人は、食べる練習と食べない練習をすると話していました。食べたくなくても食べ続けて胃を強くするそうです・・・いやあ、無理だ。
そんなことになりながら、なんとか17時前に清水峠到着。水場のある送電線監視所の方へ行くと、テントはほぼ満員御礼。1人用なら張れるなという隙間にお邪魔しました。
この日は監視所周りは10張、避難小屋裏に7張、避難小屋の少し手前の地点に1張でした。避難小屋裏はあと1〜2張いけそうで、詰めて10張程度という広さ。避難小屋の方がフラットに見えました。避難小屋もこの日は満員御礼で、定員通り10人ほど入っていたようです。
ジャンクションピークから先、顔の周りをうろちょろしていたブヨは清水峠でピークに達し、一気に攻撃を仕掛けてきました。今回、防虫ネットを忘れるという大失態をやらかしたため、後々病院行きになるほど顔中刺されました(自分で数えられるだけで30箇所以上)。全然刺されていない人もいたのに・・・
手ぬぐいを頰かむり、さらに山と道のオンリーフードを被り、帽子を深く被ってサングラスもそのまま。できる限り隙間をなくすも、やつらは帽子とサングラスの間を狙ってきて、眉毛の上を一番刺されました。
6月は本当にやばいので、防虫ネットはくれぐれも忘れずに・・・!
ブヨに苦戦しながらなんとかマイホームを建てるも、入口を開けるたびに5,6匹飛び込んでくる。パンッ!バシッ!と、闘いの音が清水峠に鳴り響いていました。
送電線監視所の裏にある水場。地図には載っていないですが、現在は結構知られているのでみなさん利用していました。塩ビ管は設置されていますが、どんな水かは不明です。時期によって水量が変わるため、要事前確認。そのまま飲用している方もいましたが、私は浄水して利用しました。ちなみに、ここもブヨがすごいのでご注意を。
4日後は夏至。もう半年経ってしまったのかあ…という季節は夏山のはじまりで、折り返しとはじまりにいつも戸惑ってしまう。
19時を過ぎて少しブヨが減ったものの、やつらは容赦ない。避難小屋を覗く気力もなく、日没とともに就寝。
今日はスタートが遅いためテント場でゆっくりという時間はなかったけど、馬蹄形のハイライトが楽しみ。2日目の明日は、谷川岳を越えて主脈へと入っていきます。
SEA TO SUMMIT「ナノモスキート・ヘッドネット」
シートゥーサミットの防虫ネットは網目が細かくてお勧め◎上部が空いていて、ハットのツバにひっかけて使うタイプもありますが、こちらは上部が閉じているためキャップでも使いやすいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
よろしければ、応援よろしくお願い致します。
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