2022.1.25(火)
天気:晴れ☀︎→薄曇り☁︎
気温:6時→-5℃ /12時→-3℃
風:山頂12時 南南西4〜5m/s
歩き人たかちです。
今季ようやく、やっと、冬山へ。
谷川岳は大好きな山で、特に冬は格別。毎年訪れていますが、昨年の冬は指が数本炎症を起こしてしまい腫れて曲がらない状態に。それが2ヶ月も続いてしまったために冬山はお預け。2年ぶりの厳冬期谷川岳。
今年は日本海側が豪雪となっており、新潟県と群馬県の境にある谷川岳もモッフモフ。元々豪雪の山ですが、今年はたっぷり積もっています。
谷川岳ロープウェイ天神平-熊穴沢避難小屋-肩ノ小屋-トマノ耳-オキノ耳-トマノ耳-肩ノ小屋-熊穴沢避難小屋-天神平
▲コースタイム(夏):4時間20分
▲歩行距離:約6km
▲累積標高差:登り下り 約900m
◾︎ 関越交通
水上駅(9:00)-谷川岳ロープウェイ(9:20)
*上毛高原駅からの場合も関越交通
*水上駅から¥760/上毛高原駅から¥1,250(2022.1.25時点)
水上駅、上毛高原駅から谷川岳ロープウェイまでのバスには、お得なセット券があります。
往復バスと往復ロープウェイがセットになったチケット。水上駅なら420円、上毛高原駅なら610円お得になります。
【販売場所】
◾︎水上温泉旅館協同組合(水上)
◾︎利根沼田広域観光案内所(上毛高原)
◾︎みなかみ町観光案内(上毛高原)
◾︎ぐんま総合案内センター
利用には事前購入が必要です。販売場所の営業時間を考えると、当日購入で利用するには、上毛高原駅舎内にある「利根沼田広域観光案内所」のみ。7:30から営業しています。
水上駅から行くことが多く、水上駅からのチケットは使用したことがありません。上毛高原駅から行ったときは、バス乗り場付近で案内されて駅舎内で購入しました。
天候による視界不良や路面状況で区間運休等になり、谷川岳ロープウェイまで行かないこともあります。運休になる場合は、関越交通のHPにお知らせが出ます。お知らせが出る時間には既に出発しているので、前日と当日の麓の天気予報も要チェック。
*関越交通株式会社*
白銀の世界。天神平-避難小屋
*天神平-熊穴沢避難小屋:CT 45分*
以前は鈍行で水上駅始発8:30のバスに間に合いましたが、長岡方面の電車の本数が減り、何年か前から間に合わなくなりました。上毛高原駅から乗れば水上駅始発のバスとなりますが、平日なので次の9:00発で行くことに。
乗車は自分を含めて2人。湯檜曽温泉で1人降りました。始発なら平日でも上毛高原駅からの人がちらほら乗っていますが、2本目となるとガラーン。
ロープウェイの切符売り場も既にガラーンとしていて、何人かロビーで準備中。ロープウェイも1人で乗って天神平へ。コロナでなくても、冬の平日は1人か1グループで乗ることが多かったです。
モンベルの会員カードでロープウェイ往復が100円引きです。
*谷川岳ロープウェイ*
http://www.tanigawadake-rw.com/
今日の天神平は無風で暖かく、リフトも動いていました。始めは尾根に向かって急斜面を一気に上がっていきます。いつもここで暑くなるので、防風系のジャケットは脱いで10時頃スタート。
雪がたっぷり。
さらにもう一段階上へ。
登り切ると展望のいい広めの空間。積雪量によって雰囲気が変わりますが、今年は既に多くの木々が埋まっています。雪が少ないと、微妙に飛び出している枝でちょっと歩きにくかったり。
今日は時間が経つにつれて薄雲が広がる予報。朝一のロープウェイなら午前中に登頂できるので青空の確率も高くなりますが、電車とバスだと早くても8:50着。準備してロープウェイ乗ってだとスタートが9:30頃になってしまいます。
新潟と群馬の県境で、日本海側からの影響を受けてなかなか天気が安定しない谷川岳。天気の崩れが少ない予報の日でも、お昼前にガスに巻かれてしまうことも多く、いつもあまり期待せずに登っています。
昨日の夕方から雪予報でしたが、今日は天気が良いので先行の方々のトレースもしっかり。トレースを外れると膝上までズボッと。
塵や埃がない澄んだ世界。冷たくて透明な空気で身体が潤う。雪山は呼吸の喜びが溢れます。
ミシッとか、ギュムッとか、雪を踏みしめる音がまたいいですね。毎年訪れていると、「ただいま〜」という気持ちが大きい。道とか、空気とか、雰囲気とか、すべてに受け入れてもらっている感じが心地いい。
熊穴沢避難小屋までは緩やかな登り基調。多少のダウンを入れながら歩いていきます。
BCの人もたくさんいました。サラサラパウダー気持ちよさそう。できないけど。
細めの斜面。
ここは、積雪量によって危なっかしい場所となります。今年はしっかり歩けますが、雪が少ないと道幅はさらに狭く、壁に張り付いて通過する感じになったり。
樹林帯のトラバース。一人分の道幅。
平標山へ続く稜線も美しい。
今のところまだ谷川ブルー。
"熊穴沢避難小屋"に着きましたが、既にすっぽり埋まっていました。屋根の影も形もなく、積雪期の目印である赤い柱だけ。もっと雪が降ったらこれも消えてしまいそうな勢いです。
青空散歩。避難小屋-谷川岳
*熊穴沢避難小屋-トマノ耳・オキノ耳往復:CT 1時間50分*
青と白、このシンプルさが冬のよさ。
葉っぱも花もありませんが、終始目の奥がキラキラしています。雪山は特に、自然としっかり向き合っている感じがして好きです。
ここから山頂に向けて、斜度が少しずつ急になっていきます。
雪のモフモフ具合も増していく。
マナイタグラの斜面がベールを被っているかのような美しさ。雪のひだはレースのような繊細さがあって素敵です。この斜面を見るために何度立ち止まったことか。
天神平からの往復は、基本的に稜線歩きなので、風が強いと辛い山歩きとなります。
今日は風が強くありませんが、熊穴沢避難小屋を過ぎると谷から吹き上げる風がやっぱり寒い。穏やかで暖かい日も、いつもこの辺りから耳やら顔周りが冷たくなり、谷川を歩いているなあと感じます。
山頂に近づくにつれて雪の粒とかがバシバシ顔に当たることも多いので、バラクラバがあると安心です。
昨年雪山に行けなかったので試せなかったのですが、rigde mountain gearの「Grid Merino Earmuff Cap」がとてもいい感じ◎
寒くなったらサッと耳を覆えて、頭全体がぽかぽか温かい。庇の長さもちょうどよく、暑くなったらまた耳を出せばいい。素晴らしい冬山キャップです。
↓rigde mountain gearのキャップについてはこちら↓
稜線のうねりがBEAUTIFUL。
"天狗の溜まり場"に到着。この岩も埋まり気味。空模様もよき。
シェルをいつ着るか、風の変化を肌で感じながら歩く道です。
Simple is best。
ちょこちょこ飛び出していた木々もなくなり、まるで空に向かって歩いているような、天空の散歩道。この解放感がたまらない。
ストックを持っていないので雪山はどこでもピッケルなのですが、この斜面を登るときはいつもストックが羨ましくなります。個人的には、天神平の往復ならストックが歩きやすいと思います。
広い斜面を一歩一歩。
この辺りから目印のポールが立っています。急斜面を登り切るとさらにだだっ広い空間となり、ガスに巻かれたり、ホワイトアウトになると方向がわからなくなるので、赤い旗のついたポール頼りに進みます。
↓過去の真っ白な谷川岳↓
急斜面を登り切り、肩ノ小屋が見えました。新潟方面の雲がちょっと厚くなり始めています。
緩やかに山頂へ。
12時20分、トマノ耳に到着◎
薄雲が広がっていますが、景色が見えるので問題なし。シェルを着ないと寒いですが、過去一で風が穏やか。
ありがとー!と叫びたくなりますね。
枯れ木と雪がチョコクリームのアイスみたいで美味しそうだし、すごく綺麗。群馬の山並み。
オキノ耳のかっこよさよ。夏もいいけど、冬もいい。斜面に消えかけのシュプールが見えます。あそこから滑るのすごい…
オキノ耳へ向かいます。この区間がいいですよね。
オブジェ。
触るとパリパリ落ちて、やみつきになります。
自然の厳しさ。
オキノ耳到着◎
トマノ耳を振り返る。こちらもかっこよい。
ただただ美しい。
トマノ耳へ戻ります。
ズボズボ下山。谷川岳-天神平
*トマノ耳-肩ノ小屋-天神平:CT 1時間45分*
太陽は雲を出たり入ったり。
足跡のない場所を自由に歩るけるのも雪山の特権。小屋まで下り、新潟方面を眺めて下山開始。
これはどういうアートなのか。風の痕跡は面白い。
一歩一歩登っていた斜面をズボズボ下っていく。雪山の下山は本当に楽ですね。
振り返るとあっという間に下りてかて、天狗の溜まり場にあっという間に到着。この辺りでカップラーメンを食べようと思っていましたが、風がちょっとあるのでもう少し下ります。
気温が上がり、太陽の温もりを受けて、朝は滑らかな白だった斜面が少しテカリを帯びていました。朝とはまた違う魅力で、下山でも横をチラチラ、後ろをチラチラしながら。
ポツポツ点在している木が可愛らしい。
フカフカすぎる。
カップラーメンのことも忘れて見惚れていたため、天狗の溜まり場から結構下ってきてしまいました。もういいかな、と思い始める。
綺麗だ。
樹林帯のトラバースまで戻ってきて、ラーメンはもうどうでもよくなっていました。
それよりも、谷川岳の斜面は生クリームのように滑らか。こちらも少しツヤを帯びて大人な雰囲気に。
少し登った辺りから。
こちらも相変わらず素敵。
前方の斜面を登ると、残すは初めの急斜面だけ。
急斜面を下り、天神平に戻ってきて登山終了。帰りもロープウェイは1人で乗車。
2年ぶりの雪の谷川岳。雪の樹林帯を歩くのも好きですが、気持ちをスカッとさせたいときはやはり谷川岳。山頂へ続くあの斜面を歩いていると、空に向かって歩いているようで好きなのです。
母の実家がここから遠くないので、祖母の家に行くときはいつも谷川岳がありました。今日は綺麗に見えてるとか、谷川に雪が降ったとか、子どものときから自分の中に谷川岳があって、知らずに憧れていたのかもしれません。
最後までガスもなく、今までで一番ゆっくり、じっくり向き合えた谷川岳山行となりました。しっかり挨拶をできた気分で心も晴れやか。
かっこよさ、優しさ、厳しさ。谷川岳はそんなお山。とてもおすすめです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
よろしければ、応援よろしくお願い致します。
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