2024.10.21(月)
歩き人たかちです(@takachi_aiina)
夏のトムラウシ縦走で膝を痛めてから約3ヶ月。夏山シーズン中、泣く泣く筋トレとリハビリに励み、リハビリ登山の許可が出たので少しずつ再開することに。
はじめは高尾山の予定でしたが、浅間山の黄葉が見頃!という情報を目にしてしまい・・・行き先変更。
6年ぶりの浅間山。前回は10月末でピーク過ぎ。そのときは「前掛山」が目的でしたが、カラマツの黄葉が美しく、秋の浅間山が大好きになりました。
今回は外輪山と、火山館〜浅間山荘のコースを歩きたかったので、高峰高原から浅間山荘へ抜けることに(火山レベル2で前掛山は立入禁止)。
「高峰高原」と「浅間登山口」公共交通機関でのアクセス
\ 利用した公共交通機関 /
① 新幹線:東京 → 佐久平
② バス:「佐久平駅」→「高峰高原ホテル前」【復路】
新宿直通バス:「浅間登山口」→「新宿」
往路:高峰高原への路線バス
出典:高峰温泉
「高峰高原」へのバスは、「佐久平駅」か「小諸駅」から乗車。佐久平駅は新幹線が停車するので、佐久平駅から乗車する登山者が圧倒的に多いです。
小諸駅からの方が少し安いので、前回はケチって小諸駅から乗車しましたが、佐久平駅からの人でほぼ満席状態でした(ギリギリ乗れた)。
*バスは"座席定員制"のため、満席の場合は乗車不可。混雑期には臨時便が出る?
今回は、平日ですが黄葉ピークの好天なので、佐久平駅から乗車しました。佐久平駅で座席の半分以上は埋まりましたが、小諸駅でも乗車できる状態でした(数人乗車)。
復路:新宿直通バス
出典:高峰温泉
「高峰高原」発着のバスには"新宿直通"のバスがあり、復路で利用しました。
往路は、高峰高原14時台着なので日帰りでの利用はできませんが、復路は16時台発なので可能(*16時台の1本のみ)。予約制です(高速バスネットで予約)。
直通バスは新幹線の半額程度でお得。帰宅が少し遅くなってもよい場合は安く済ませられますが、土日祝は高速が混むので大幅に遅れる可能性大。
「高峰高原」以外のバス停を利用するときの予約方法は、乗車するバス停から「小諸駅」までのバス代が500円以上なら乗車地を「高峰高原」に、500円未満なら乗車地を「小諸駅」で予約し、「小諸駅」までのバス代は車内で支払います。
下山時に利用した「浅間登山口」は小諸駅からのバス代が530円だったので、乗車地を「高峰高原」で予約しました。
バス停「浅間登山口」は、登山口がある「浅間山荘」まで車道4kmあるので注意!
浅間山コース概要
車坂峠からの「表コース」と「中コース」
高峰高原の「車坂峠」からの登山道は「表コース」と「中コース」に分かれています。
\「トーミの頭」までのコースタイム /
◾︎ 中コース:1時間20分
「表コース」は展望と急坂がある登山道。アップダウンがあり、「中コース」よりコースタイムが少し長いですが、展望地からの景色は抜群。ガレ場の急坂があるため、登り利用がおすすめ。
「中コース」は樹林帯の歩きやすい道。展望は特にありませんが「表コース」ほどの急坂はなく、全体的に緩めの勾配なので下り利用におすすめ。
記憶が曖昧ではありますが、以前の紅葉期は「中コース」を下りで利用し、かなり歩きやすかった印象。積雪期は登りで利用しました。
浅間山外輪山・賽ノ河原・湯の平周辺
「外輪山」は絶壁を横目に、樹林帯と展望を繰り返しながらピークを越えていきます。特に「蛇骨岳」〜「鋸岳」区間は絶景の稜線漫歩。
道はしっかりしていますが、転滑落の事故も発生しているので足元には要注意。「蛇骨岳」から先は岩場が多くなり、三点確保で通過するような箇所も出てきます。
「Jバンド」から「賽ノ河原」への下りは、絶壁の急坂。転滑落、落石に注意ですが、「トーミの頭」からの「草すべり」に比べると短いので(30分前後)、個人的には下りやすい印象でした。
「賽ノ河原」〜「湯の平」周辺はフラットに近い緩やかな道で、"散策"の感覚で楽しめます。荒涼とした風景に広がるカラマツがとても美しいです。
火山館・浅間山荘
「火山館」〜「浅間山荘」の登山道はとても歩きやすく、勾配が緩い箇所が多いので、下り利用にとてもよかったです。
「ニノ鳥居」への長い坂は、つづら折りの道。地図上「長坂」と記載されていますが、少し飽きる程度の長さ。
「ニノ鳥居」から先は"山ルート"と"沢ルート"に分かれます。自分は沢ルートを選択しましたが、起伏がほとんどなく、とても歩きやすい道でした。大きめの「不動滝」があります。
「一ノ鳥居」〜「浅間山荘」まではほとんど林道なので、「一ノ鳥居」に到着したら下山した気分です。
浅間山は秋がおすすめ!外輪山の絶景と黄金に輝くカラマツの黄葉
高峰高原-黒斑山
佐久平駅で何も疑問に思わず「浅間口」に出ましたが、バス停は「蓼科口」でした。ややこしい。
黄葉ピーク、晴天の平日でバス停には20〜30人程度。「小諸駅」で5人ほど乗車しました。
10分ほど遅れた9:40「高峰高原ホテル前(車坂峠)」に到着。高峰高原ビジターセンターがあり、カフェが併設されているので帰りのバス待ちにもGOOD。とても綺麗な施設です。

カラマツ林から始まる
公共交通機関は時間性があるので、膝痛を考慮して「中コース」にしようか迷いましたが、展望がある方が楽しいので「表コース」へ。
3ヶ月ぶりの登山。夏のアルプスに行かないなんて・・・膝痛の辛さを思い知った夏でした。季節は巡り、すっかり秋になってしまった。
膝の調子は良く、山を歩ける嬉しさが、前へ前へと身体を押し出す・・・最高に気持ちがいい!
八ヶ岳の展望
樹林帯を一度下り、登り返すと徐々に岩がちの急坂に突入。岩ゴロゴロ、浮石もあるので足元注意。
しばらく登っていくと、ひらけたガレ場。表コース一番の展望地に到着。見事な秋晴れ!
表コースの大休止におすすめ
再び樹林帯を進んでゆくと、シェルターに到着。ここまでくれば、浅間山の展望は目と鼻の先。
樹林帯がひらけ、大きな浅間山が飛び込んできたところで「槍ヶ鞘」。カラマツの黄葉の彩りがいい感じ。

左側の登りの先が「トーミの頭」
左側の登りの先に「トーミの頭」。展望がよい登り坂です。
日差しはちょっと暑いけど、風が冷たい。秋の山だなあ。
「槍ヶ鞘」方面を振り返る
「トーミの頭」登頂!
浅間山、素敵なスカートを履いています。槍ヶ鞘〜黒斑山の間では、トーミの頭が一番の展望地。黒斑山の往復登山の場合も、大休止にはトーミの頭がおすすめ。
トーミの頭から、「湯の平」へと下る"草すべり"のルートがのびています。絶壁の途中から見る浅間山もとても綺麗です。カラマツの黄葉が次第に近づいてくる感じもよい。
トーミの頭から黒斑山は600m
樹林帯を登り、「黒斑山」登頂!
山頂には背の高い木があり、トーミの頭に比べて小ぶりの展望とスペース。風は多少避けられますが、大休止はやはりトーミの頭がいいですね。
黒斑山-鋸岳
樹林帯の合間に浅間山の展望を楽しみつつ、外輪山を歩いてゆく。「黒斑山」から5分くらい歩くと、遮るものがない展望。
トーミの頭とはまた少し角度を変えて、黄色を纏う割合が増えました。
富士山がちょこんと見える
「蛇骨岳」方面。稜線を歩いている登山者が見えます。気持ち良さそう。
たまーに、ドロぐちゃな箇所がありましたが、ローカット非防水でも問題ないレベル。
展望が良く、休めそうな場所は何ヶ所かありましたが、下から吹き上げてくる風が寒くて休める感じではない。「蛇骨岳」まで行くことに。
「蛇骨岳」に到着!
反対側の長野市方面。こちらの斜面は風が弱く、少し休憩。
\「蛇骨岳」からの展望 /
今回は、膝の心配から「ダメなら戻る」のリミットを設定。今のところ、予定より早く歩けているので、そのまま進むことに。
まだ本調子ではなく、下りは筋肉が緊張してぎこちない。もはや、どうやって足下ろしてたっけ?という感じ。
でも、トムラウシでは、もう山に登れないんじゃ・・・と絶望するほど曲がらず痛かったので、また山を歩いていることに感謝。
蛇骨岳から先は岩場が増えて、ところどころ三点確保で。
多少アップダウンがありますが鋸岳に向かって徐々に降るので、車坂峠から周回するなら外輪山を歩いてJバンドを下り、草すべりを登って戻るコース取りが景色的にはいいかと。
蛇骨岳から鋸岳までの稜線漫歩、最高
外輪山を歩くなら、「仙人岳」までは行きたいですね。仙人岳で引き返している人もいました。
蛇骨岳を振り返る
仙人岳、登頂!
カラマツの中に飛び込むのが楽しみ
外輪山もクライマックス
仙人岳から先、名もなきピークをひとつ通り、「Jバンド」との分岐を過ぎつつ・・・
外輪山のはしっこ、「鋸岳」に到着!
ここまでくると、浅間山がどかんとデカい!カメラに収まらない。
\ 鋸岳からの景色 /
長野側の斜面には赤も混ざる
「Jバンド」分岐の手前で30分ほど休憩。下りに備えて膝休め。
鋸山-Jバンド-火山館
Jバンドは、はじめに大きめの岩場を下ると、すぐにつづら折りの坂になりました。
浮石や、砂の斜面が滑りやすい箇所はありますが、距離は長くないので思っていたよりも大変ではなく。写真を撮りつつ、15〜20分程度でした。
登ってきた人は「ここは下りたくない」と仰っていましたが、個人的には「草すべり」よりいいのではないかと(6年前なので記憶は曖昧)。
下ってきた壁
「賽ノ河原」まで下ってしまえば、「湯の平」まではゆるゆる散歩。
カラマツの黄葉にダイブ!
荒涼としたチャコールグレーに映える山吹色。秋の澄んだ青空もセットで、とっても綺麗です。以前は前掛山が目的だったので、こちらの方を歩くのは初めて。
紅葉は当たり外れがあるけど、カラマツに裏切られたことはない気がする。
カラマツの黄葉では、浅間山と甲武信ヶ岳周辺(千曲川源流コース)が一番好きです。
\「賽ノ河原」からの風景 /
バス利用の場合は「黒斑山」や「蛇骨岳」で引き返す人も多いし、マイカーの人たちはもう下山する頃なので、時間的に人がほとんどおらず独り占め。
公共交通機関なので時間に余裕があるわけではありませんが、しばしば立ち止まってしまう。この黄葉の中で大休止もいいですね。
徐々に樹林帯に入り、「湯の平」に抜けていきました。
湯ノ平分岐
トーミの頭に戻る方の道はこんな感じ。カラマツぎっしり。
分岐を過ぎるとすぐ「火山館」に到着。ここには、バイオトイレがあります(200円)。
火山館-浅間山荘-浅間登山口
「浅間山荘」へ抜けるコースは初めてでしたが、歩きやすいコースでした。急坂は特になく、樹林帯の中を。
「牙(ぎっぱ)山」
しばらく歩いていくと、長めのつづら折り区間。地図には「長坂」と記載されています。浅間山荘から登る場合、この「長坂」が頑張りどころかな?
つづら折りが終わり、「ニノ鳥居」に到着。ここから「山ルート」と「沢ルート」へ分かれます。沢ルートのほうが緩やかそうだったので、沢ルートへ。
不動滝
不動滝から先は、沢沿いの起伏がほぼない道になります。
「一ノ鳥居」に到着
一ノ鳥居までくれば、終わったも同然のような気持ちがいい林道歩き。
あっという間に「浅間山荘」に到着。思っていたよりも(HPの印象よりも)こじんまりとしていて静かでした。キャンプ場があるので、もう少し賑わった感じかと思っていた。

駐車場
天狗温泉が気になるし、キャンプ場に前泊することも考えましたが、リハビリ登山なので荷物を軽くするために却下。キャンプ場はそんなに混まないようで、穴場という口コミも。また来たときに。
浅間山荘からバス停「浅間登山口」までは4.3km。車道をサクサク1時間ほど下ります。
バス停「浅間登山口」
無事下山。登山中に膝の痛みは出ませんでしたが、帰宅する頃、右膝が少し腫れた感じになって若干の痛みが。リハビリ登山にしてはちょっと歩きすぎた、と思いながらも、3ヶ月ぶりの晴天登山は幸せでした。
アルプスに行けなかったので稜線を歩きたい欲が出てしまいましたが、膝はしっかり治さねば。また自由に歩けるように、少しずつ戻していきたいと思います。
\ 膝痛とリハビリの体験談はこちら /
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