2020.12.5(土)
徳島県徳島市 晴れ☀ 15/6℃
歩き人たかちです。
今日は、高野山の麓「九度山」へ移動します。
徳島から高野山へ行く場合はフェリーが便利で格安です。フェリー代と南海電鉄の乗車券がセットで¥2,200。南海電鉄のみの利用で大阪の「天下茶屋」乗り換えで向かいます。JRを使用すると早く着きますが、その分は追加費用。
【九度山へのアクセス】
徳島港→和歌山港(南海特急サザン20号)→天下茶屋駅(南海高野線急行)→橋本駅(南海高野線)→九度山駅
8時のフェリーに乗ると12時40分頃、11時発のフェリーだと16時前、13時半頃のフェリーだと18時頃九度山に到着します。
徳島からの始発は、深夜の2:55という早さ。これに乗ると5:10に和歌山港、8時頃に九度山に到着するので、船で仮眠を取って到着後すぐに町石道…なんていうこともできます。
フェリーを使わずに行く場合は¥5,000前後するので、フェリーの倍くらいかかります。
*南海フェリー*
高野山の麓「九度山」
*ホステルpaq~徳島港:3.9km*
5時40分起床。ミネラルウォーターを貰って出発しようとラウンジへ行き冷蔵庫を開けると、自分用に用意されたトーストやハムが入っていました。朝は早いから朝食を食べられないと伝えておくべきだった…。申し訳ない。
男性が一人準備をしていて挨拶をすると「お遍路を歩いたって聞きました。」と。「港まで歩いていくんですか?」と聞かれ、「はい、4kmくらいなので。」というと苦笑い。普段歩く人にとって4kmは大した距離ではないけれど、歩くのが嫌いな人にとっては“うげー…”と思う距離。
余裕をもって6時半に出発。お遍路の矢印が終わった道。スペインから帰ってきたとき、「今日からどこへ歩けばいいのか」という感情に襲われましたが、今もそれ。寂しさがあります。
一ヵ月半お世話になった四国をついに離れます。オレンジに染まる空を見ながら、ランニングやウォーキングの人たちに挨拶をしながら。
手前のコンビニで朝ごはんをちょっと買って、7時半頃港に着きました。ダイビングを始めた頃、胃が空っぽの状態で船に乗り、とんでもない気持ち悪さに襲われた経験をしたので、あまりお腹が空いていなくても何かしら食べます。
まだバスが来ていないので待合室には10人もいません。バスが7時45分頃着くと、わらわらと増えました。今日は土曜日です。
フェリーはとても綺麗でした。久々の船。窓際のカウンター席のような場所に座り、船の中を探検。絨毯スペースもあるので、寝られます。
出航!
お洒落だ。
甲板に出てみたり。流石に寒い。
淡路島を眺めたりしながら2時間の船の旅。
10時10分に和歌山港に到着。ここからの電車にYさんは「お尻が痛くなっちゃったよ。」と言っていましたが、山の遠征で慣れているせいか「あー電車って早いわー…」と、凄まじい速さで過ぎていく景色をほげ~っと見ている間に到着。身体は覚えているものだな。
何時の電車に乗るかにより、九度山まで2時間ちょっとだったり、3時間近くかかったり、結構幅があります。
しかし、周囲の人は四国の人ではないし、ザックに掛かった笠をちょっと珍しそうに見られるのにドギマギ。大阪の天下茶屋駅は人が多くてさらにドギマギ。
「四国を出た」という実感を抱えながら、11時41分九度山に到着。
九度山散歩♪
*九度山駅~KUDOYAMA1448:700m*
このくらいの規模の駅が好きです。
反対ホームに、なにやらお店がある。
近づいてる見るとおにぎり屋さん!!
これ、知ってるな。雑誌かテレビで見たことある。九度山だったのか。「おむすびスタンド くど」というお店。
かなり人気のようで、降りた人たちはここへ一直線。葛城山を眺められるテラスのようなちょっとした飲食スペースもあり、みんなおむすびを頬張っています。
本まであって、駅のホームというところが素敵。
“今日中にお召し上がりください”というものですが、明日のお昼用に2つ買いました。テイクアウトだと、購入できる種類が少なくなり、イートインの方がいろいろな種類を食べられます。休日限定のものもありました。
玉子焼きがどーんと入ったやつ(土日限定)と、ヒジキのおにぎり。美味しそー楽しみ♪
コンビニでおにぎりを買う予定でしたが、美味しいものがあると歩くのがより楽しみになり、いいですね。
実際、とっても美味しかったです!おすすめ☆
*おむすびスタンド くど*
予定より早い到着になったので、パンケーキのお店「KUDOYAMA 1448」へ行ってみることに。ちょうどお昼だし。
九度山は真田の里。町全体が真田色。
少し歩くと、今日の宿「玉川亭」がありました。
ここでは「でんじろうの昼ごはん」というカフェランチもやっています。
ここでランチをしてそのままチェックインを考えましたが、夕食はカフェのメニューから選ぶ形式なので、別のお店に行くことにしました。
建物は大正時代のもの。この建物には一日一組限定で泊まることができます。土曜日ですが空いていたのでここにしました。すぐ側にはなれの宿もあります。
まちなか休憩所がありました。「休憩所」というワードにお遍路っぽさを感じます。
「KUDOYAMA1448」は衣料品店の隣にあるのですが、衣料品店の看板が目立ちすぎる。気がつかずに通り過ぎてしまいそう。
小さめのとても可愛いお店です。いろいろなパンケーキがありますが、シンプルにプレーンにしました。
飲み物も豊富で、ここには「チーズティー」というものがあります。チーズティーという存在を知らなかったのですが、すごく美味しいらしい。
中国から広まり、アジアやアメリカで流行っているそうです。2018年頃から話題になっていたようで・・・チーズティーを飲めるお店はまだ少ないようですが、都内には専門店もオープンしたとか。
ストロベリーとか抹茶とかありますが、チーズと合うのだろうか?ここでもシンプルにダージリンのチーズティーを頼みました。
ジャン!!
これが!とっても!!うまい!!!
まんまとやられました。
ダージリンの上にチーズクリームがたっぷり♪
「初めはチーズクリームを味わってみてください」と言われ、スプーンですくって味わってみると、チーズクリームがすごく美味しい。濃すぎず、まろやかでクリーミー。そのあとに、少し混ぜてダージリンと味わうと、さらに美味しい!
無糖の紅茶とチーズの相性が抜群で衝撃でした。無糖なので、チーズとすっきり混ざり合う感じがちょうどいい。本当にとても美味しいです。
しかし、ストロベリーミルクやら抹茶ミルクだとどんな味なのか…甘いのとチーズ…初めてなら、台湾茶かダージリンの無糖との組み合わせが良い気がします。
人が溢れている都心にわざわざ飲みに行こうとは思いませんが、こういうところで落ち着いて味わうのはいいですね。たまたま見つけて飲んでみるというシチュエーションがまたいい。
パンケーキはじっくり焼くので20~30分くらいチーズティーを飲みながら待っていました。
ふわっふわ〜
ふわふわとろとろパンケーキも巷で流行っていますが、ちゃんと食べるのは初めて。こんなにふわふわなのか。とろけてしまうので、これでお腹いっぱいになるのだろうかと思いましたが、意外に満腹。
パンケーキはもちろん美味しいのですが、メープルシロップがとっても美味しかったです!オーガニックで甘さ控えめのスッキリした味。たくさんかけても「濃い」ということはなく、嫌になりませんでした。
ホイップバターも自家製。これも柔らかくて、スッキリしたバターで美味しい!
ティータイムになり、ちらほらお客さんも入ってきたので退店。チーズティーほんと美味しかったなー…
*KUDOYAMA 1448*
大正の建物。「くどやま旅館 玉川亭」
*KUDOYAMA1448~玉川亭:450m*
来た道を戻り宿へ。
受付をすると、ご主人から「これ、Yさんからです。」と言って、お菓子をいただきました。昨日Yさんもここに泊まっていて「いろいろいただいたお礼と言っていましたよ。」と。
結願の日程を調整してくれたので、再会のときにお菓子を渡したのですが、そのお礼ということで…お礼にお礼が重なって、結局Yさんにはたくさんいただいている…。
ご主人はとてもフレンドリーで、少しお遍路のお話をしました。四国を出ると野宿の文化がなくなるので、「以前、駅でお遍路さんが寝ていて、こっちでは野宿の習慣がないから違和感というか、びっくりしました。」と。結願して高野山へ向かう人はたくさんいますが、野宿はやはり四国のものなのですね。
シーズン真っ只中だと九度山の宿も満室になります。「廊下でもいいから寝かせてもらえませんか?」とか「敷地内にテントを張らせてもらえませんか?」と聞かれることも多いそうです。
駐車場に小さなテントスペースを作ることも考えたけど、トイレ問題もありなかなか簡単ではないと。自分たちが寝泊まりする宿直室を貸して、ご主人は車中泊をする…なんていうこともあるそうです。
押し寄せる人が多いけれど宿はそこまで多くないので、駅で寝るお遍路さんも出るか~という感じ。
2階の部屋に案内していただきます。階段は急です。
こういうランプ大好き。
貫禄のあるとても素敵な建物です。
部屋にはなんと鎧!!!
今夜は鎧に見つめられながら寝ます。
「この鎧は着ることができるのか?」と聞かれることが多いそうですが、着られません。海外の方は特に興味津々とのこと。お祭りのときに子供が着用するものだそうで、九度山では"一家に一鎧"だとか。かっこいいですね。
広い部屋に炬燵まであって、景色も素敵。トイレや洗面は、コロナの関係で新しくしたそうです。
お風呂は付いていないので、近くの温泉まで送迎してくださいます。夕食前か後で選べて、夕食前にお願いしました。
「天然温泉ゆの里」という温泉施設に行きました。弘法大師ゆかりの温泉とのこと。露天風呂もあって、とても気持ち良かったです。
高野山が混むのは4,5,10,11月。そして夏休みとのこと。12月に入ると落ち着ついてきて、九度山の宿も土日でも泊まれることが多いとか。今年はコロナでさらに空いているけど、例年12月は結構狙い目だと聞きました。ただ、高野山の方ではオフシーズンに入り、お店を閉めるところも出てくるようです。
玉川亭の夕ごはん
1階のカフェのスペースが食事場所。はなれに泊まっている人たちもこちらで。4種類くらいあるメニューから好きなものを選べます。デミグラスソースのハンバーグ、マグロカツ、キノコカレー、魚のフライというようなメニューでした。
前菜が初めに。どれもめちゃくちゃうまい!!
ハンバーグにしました。もちろんうまい!!!
今日の宿泊者は私を含め3組。息子さんのサッカーの試合を見に来たついでに高野山へ行くという沖永良部島の女性と、お寺大好き仲間という静岡の男性と愛知の女性。
静岡の男性は、以前海上自衛隊にいて沖縄によく行っていて、沖永良部島もよく見ていたと。お坊さんの資格を持っているとのことで、「空海さんは本当にスーパースターですよ。」といろいろお話を聞かせていただきました。しかも、男性と私の誕生日が一緒というびっくりまで。
話していると小さな繋がりがあるような人たちで「空海さんが呼んでくれたんですね、きっと。」と。面白いご縁でした。
お寺仲間のお二人は今日高野山へ行ってきて、すでに店仕舞いをしているお店もあったと。12月に入ったら、平日は特に調べて行った方がいいそうです。コンビニが何軒かあるので何も食べるものがないということにはなりませんが、行きたいお店が閉まってる…という可能性はあると。
玉川亭のご主人は夕食時に手品を披露してくれます。どうにかタネを見破ろうと思いましたがわかりませんでした。そんな目線で見るのはよくないですね。純粋に楽しんだ方がいい。
高野山に行く前に空海の話を聞くことができ、明日の高野山がますます楽しみに。とても楽しい夜を過ごしました。明日は20kmほどの山登り、早めの就寝。
*くどやま旅館 玉川亭*
★本日の歩行距離:5.5km
★累計:1198.3km
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