*アフィリエイト広告が含まれています
スポンサーリンク

【百名山 / 登山編】利尻山リベンジ!利尻島と礼文島で花を楽しむ登山とチャリ旅 ②

北 海 道

2021.6.22(火)

歩き人たかちです(@takachi_aiina

テント本体を忘れる、という大失態からスタートした北海道の旅。利尻島2日目は、4年前に真っ白だった利尻山登山のリベンジ!

\ 1日目(移動・情報編)はこちら /

天気:晴☀︎
気温:6時→6℃  12時→12℃ 
風:東→南 2〜3m/s

キャンプ場「ゆ〜に」- 鴛泊登山口- 甘露泉水 - 3〜7合目 - 8合目長官山 - 9合目 - ▲ 利尻山〜4合目- ポン山往復 - 鴛泊登山口 - キャンプ場「ゆ〜に」

▲ コースタイム:約11時間

スポンサーリンク
スポンサーリンク

利尻山「鴛泊コース」概要

 

◾︎ 標高:1,721m
◾︎ 標高差:約1,500m(登山口220m)
◾︎ 登山口から往復9時間前後
◾︎ 途中「携帯トイレブース」あり(6,8,9合目の3箇所)

コースタイムが長いため、朝4〜5時に出発している人が多数。6月は3時半には明るくなります(樹林帯は薄暗い)。

登山口から樹林帯を緩やかに登り、5合目から展望が開け始めます。6合目に素晴らしい展望箇所があり、徐々に傾斜を上げて7合目から「胸突き八丁」の急坂。岩が多くなります。

8合目「長官山」からは山頂が綺麗に見えます。9合目からはさらに傾斜が増し、岩場とザレ場のラストスパート。

水の補給場所は、登山口から500mほど歩いた場所にある「甘露泉水」のみ。利尻島にはヒグマやシカ、キツネ、ヘビなどの動物がおらず、浄水は不要です(心配な方は要浄水)。

トイレは途中に「携帯トイレブース」があります。利尻山は携帯トイレのみなので、必ず持参を。

3〜4合目の間に「ポン山」と「姫沼」への分岐があります。「ポン山」から眺める利尻山も素晴らしいのでおすすめ。余裕の方はぜひ。

スポンサーリンク

リベンジ成功!快晴の利尻山とポン山へ

 

登山口 - 6合目

 

3時頃起きると、というか、鳥の声で目覚めました。空が白み始める頃、大合唱が始まります。

30分程で「利尻北麓野営場」がある登山口に到着。登山口から先は携帯トイレのみ。生態系を壊さないように、靴底を洗ってからスタートします。

前回は天気が良くなかったせいか、登山中にお会いしたのは数人。今日は火曜日ですが、天気が良いので多くの方が入山していきます。

2018年にヒグマが海を渡って利尻島に上陸したニュースがありました(もういない)。かなりの強者だったようですが、将来的に本州に来ちゃったりして。

「甘露泉水」まではほぼ舗装道。グビグビ飲んで身体に補給したあと、1.6L補給。しかし、風が穏やかな晴天でギリギリでした。

樹林帯は蒸し暑いので、2Lは持っておくべきだった。キャンプ場に帰るまで、2.5Lくらい飲みましたね。

甘露泉水の近くには良い東屋あり

3合目を過ぎると、すぐに「ポン山」と「姫沼」への分岐があります。

「ポン山」は片道約35分、「姫沼」は約165分。利尻山の翌日、ポン山から姫沼に抜ける山歩きをするのも良さそうです。

ただ、「姫沼」方面は倒木や徒渉があるそうで、不明瞭な箇所もあるとか。事前に細かい情報を得た方がよさそうです。

利尻山は「利尻富士」とも呼ばれますが、富士山のように裾野がとても広い美しい山容。その分行程は長いですが、樹林帯からさまざまな花を楽しめます。

オオアマドコロ

クルマバソウ

4合目「野鳥の森」に到着。ここは広めのスペースで、ベンチがあります。

利尻島は野鳥がとにかく多いですが(外敵がいないため)コマドリは特に、四方八方で鳴いています。ウグイス、オオルリと並ぶ日本三鳴鳥。姿を見るのが難しい鳥ですが、利尻島ならチャンスが多い(結局見られなかったけど)。

マイヅルソウ

お花を探しつつ、5合目「雷鳥の道標」に到着。

5合目を過ぎると低木になってきて、ようやく海が見え始めます。6合目を楽しみに、えっちらおっちら登る。

ツマトリソウ

ヤマブキショウマ

6合目「第一見晴台」に到着!そして、そして・・・

待ってましたー!海景色!空が広い!

前回はガッスガスで何も見えず、風も寒くて素通り。なんというか、色って大事。1回目の大休止。

6合目〜8合目「長官山」

 

6合目のすぐ上には、1つ目の携帯トイレブースがあります。

礼文島も天気良さそう。振り返る幸せ

「時期は終わっていますが、これはザゼンソウの葉っぱです。利尻山は1,200mくらいまでザゼンソウが咲きます」と、前を歩くガイドさんの声が。

ザゼンソウがこんなところで。尾瀬とか湿原のイメージでした。樹林帯とはまた植生が変わっていきます。

ザゼンソウの残り発見

7合目「胸突き八丁」に到着。6合目から7合目は近いですが、7合目から8合目は距離が開きます。標高差は300mちょっとあり、岩も多くなっていく。

コマドリが近くで鳴いていましたが、どこに隠れているのやら。飛ばないかな〜、と少し観察していましたがダメでした。

\ コマドリの鳴き声は特徴的です /

ウコンウツギ

写真左側のピークが「長官山」。その手前の「第二見晴台」に到着。大きな岩がある、絶景の休憩ポイントです。

残雪がハート型

どんな道のりだったかは覚えていましたが、景色を全く知らないので初めての山と言っても過言ではない。なんて気持ちのいいことか。

ハイマツ帯になってゆく

ハイマツの花。長年、赤いのはハイマツの実だと思っていましたが花でした。

キバナノコマノツメ

ハクサンチドリ

ゴゼンタチバナ

道の両脇に山の花がたくさん咲いています

花と絶景で「胸突き八丁」は楽しんでいるうちに終了。8合目の「長官山」に到着。そして

長官山から眺める山頂が素敵!!

残雪がたまらん!長官山でこんな景色が待っているとは知らなかった!なんかもう本当に「はじめまして利尻山」の気分。

稚内方面も見えます

8合目は結構広いので、ラストスパート前の大休止を取っている方も多いです。私も2回目の大休止。

8合目 - 利尻山登頂

 

長官山からは山頂を眺めながら歩きます

虫がいいタイミングで・・・

8合目と9合目の間には避難小屋があります(通常宿泊禁止)。天候悪化や体調不良など、やむなく留まるとき用の小屋。

小屋の裏には2つ目の携帯トイレブース

利尻山のコマドリプロジェクト。"登山道が荒廃しコマっているため、その問題をトリ除こう!"というもの。手拭いやピンバッジの販売利益が利尻山の保全に使われます。フェリーターミナルでピンバッジを購入しました。

利尻山の山頂付近は崩壊が進んでおり、「将来的に登れなくなるかも」と言われています。近年は異常気象による自然災害が多発しているため、登山口への林道が閉鎖される山も少なくありません。

「山は逃げない」とよく言いますが、私は「山は逃げる」と思っています。いつか・・・と後回しにしていると、登れなくなるかもしれない。

長官山を振り返る

小屋を過ぎると「エゾノハクサンイチゲ」が咲き乱れていました。ちょうど見頃で、汚れのない無垢な白が眩しい。

イワベンケイ

9合目に到着。3つ目の携帯トイレブースがあります。山頂にはブースがありません。

ここから山頂まで標高差300m。傾斜が増して、岩を登って、蟻地獄のようなザレ場をザクザクといく、まさに正念場。

利尻山には「リシリヒナゲシ」という固有種があります。咲くのは9合目〜山頂の間で、前回蕾を見た場所を探しましたが見つけられず。7月に見頃を迎えます。

ちなみに、リシリヒナゲシによく似た花が街中の花壇などに咲いていますがそれは栽培用で、本物とは異なります。

バイケイソウ

歩いてきた尾根が丸見え

チシマイワブキ

ザレ場をジグザグに登る

山頂付近の崩れ具合がよくわかりますね。整備の方々に感謝。

沓形方面。次、利尻山に登るときは「沓形コース」から登りたい。

エゾコザクラ

急斜面が終わり、山頂が目の前に・・・

「利尻山」登頂!リベンジ成功!

島をぐるり360度。全部見える。天気が良いと(霞がないと)サハリンまで見えます。

前回は風も強くてとどまれず、写真を撮ってもらいさっさと下山。「白」と「寒」だけの記憶がしっかりと上書きされました。

本峰(1,721m)へのルートは崩壊しており、現在は北峰(1,719m)が山頂となっています。

利尻山で念願の甘露泉水珈琲を淹れました。基本的に風が強い利尻山ですが、今日は2〜3m/sで穏やか。感無量。1時間以上ぼけーっとしていましたが、それでも足りない。

2回登頂し、厳しい利尻山と優しい利尻山を体験。それはそれで良かったか。ポン山にも行きたいので、渋々下山開始。

山頂 - ポン山分岐

 

大海原に目を奪われながらの下山。天気が良いと、みんな笑顔で幸せです。

あっという間に9合目に下りて、長官山まで戻ってきました。雲がまたいい感じで座り込んでしまいました。

緑混ざりのゴゼンタチバナ

本当に名残惜しい

6合目でまたまた座り込む。だめだ進まない。利尻山は3時半頃登り始めて、超ダラダラするのがいいですね。最後の大海原を目に焼きつけます。

樹林帯はどんどん緩やかに、歩きやすくなり、ポン山の分岐まで一気に下りました。

ポン山往復 - 下山

 

コースタイムは往路35分、復路30分。道は綺麗に静され、とても歩きやすいです。

「姫沼」の分岐を過ぎるとまた分岐。向かうのは「大ポン山」。小ポン山には「展望はありません」と書かれていました。

マイヅルソウとゴゼンタチバナの群生ロードを抜けると、444mの「ポン山」に到着。

利尻山、独り占め!

麓よりもさらに近くで眺められます(ベンチあり)。

ベンチの奥は、なだらかで美しい裾野の景色。利尻山に登った人にも、利尻山までは登れないけどという人にもおすすめのポン山。名前がかわいくて寄り道してみましたが、すごくいい。

ストーンサークル?と思ったら、中にリンドウのような花が咲いていました。踏まないように誰かが囲ったのかも。

利尻島と礼文島の距離は8km。遮るものがない8kmはとても近く感じます。街では味わえない距離感。

ポン山から3合目に戻り、甘露泉水をボトルいっぱいに補給してキャンプ場へ戻ります。

4年前「ガスでも利尻山はいいな〜利尻島はいいな〜」と思っていましたが(言い聞かせていた)、リベンジで完全に惚れました。

スポンサーリンク

「高山植物展示園」と「ペシ岬」の夕日

 

利尻富士温泉の隣には「高山植物展示園」があり、さまざまな高山植物が栽培されています(見学自由)。

東屋のある広場も

エゾノゴゼンタチバナ

チングルマは終了

他には、コマクサやレブンソウ、チシマフウロなど。その中にありました。

「リシリヒナゲシ」モドキの"栽培ヒナゲシ"

麓に咲いているのはほとんどが偽物で、正式な名前はなく、栽培されたものとして「栽培ヒナゲシ」などと呼ばれています。

しかし、見た目はほとんど同じで、DNA鑑定をしないと区別がつかないそうです。種が売られているので、自宅で栽培している島の人も多いとか。玄関先に咲いているのをよく見かけます。

2,000年以前、この栽培ヒナゲシの種が利尻山の高山帯にまかれたそうです。リシリヒナゲシの減少を危惧してのことだったようですが、実は違う種だったと。自生種を守るために今でも一つひとつDNA鑑定がされ、栽培ヒナゲシの除去活動が行われています。

お腹が空いてセイコーマートへ行きましたが、時間が遅いのでおにぎり類は完売。ホットシェフの中で一番好きな「北海道ポテト」は、北海道に来たら絶対食べる。セイコーマートに寄れる日は毎日食べるほどの大好物。

今日は、港近くの「ペシ岬」から夕日を見ます。日没は19:26。

ペシ岬は、地図上では「灯台山」となっており、標高92.3mで往復30分。何気に登る。

途中の休憩スポット。この先、最後の方は少し急です。

「ペシ岬展望台」到着

下には灯台があり、近くまで行けるようですね。

振り返ると、哀愁を帯びた利尻山と月。なんとも素敵な1日でした。

ゴールデンロードがゴールドすぎる

この時期、鴛泊から鑑賞すると太陽は礼文島に沈みます。前にある丘は「夕日ヶ丘」。前回は夕日ヶ丘から見たのでペシ岬に来てみましたが、個人的には夕日ヶ丘から見る方が好き。

と、ちょっと怖い出来事が・・・

ペシ岬の頂上手前、おじさんが一人登ってきました。挨拶しようとするも、目も合わせずぐんぐん登っていく。おじさんのあとすぐ私も到着しましたが、おじさんがいない・・・

岩の陰にもいないし、灯台に下ったのかと見てみるも、やはり姿がない・・・急に背筋が冷たくなり、恐怖を感じました。他に人がいれば良かったのですが、あいにく誰もおらず。

え?え?どゆこと?めちゃくちゃ怖いのだが・・・まさか、ね?

すっかり怯えてベンチのある場所まで下山。考えすぎだと思いますが、まじでおじさんがいない。

夕日ヶ丘と被ってしまいますが、これはこれで葦がいい感じ。

じはらくマジックアワーを見ていましたが、おじさんは下りてきませんでした。謎すぎる。怖すぎる。20時頃、キャンプ場に戻りました・・・

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

\ 記事がお役に立ちましたら /

応援メッセージでサポート!

にほんブログ村 アウトドアブログ 登山へ にほんブログ村

よろしければ、応援よろしくお願いいたします。

コメント

  1. 天候に恵まれた利尻山の登山記録、堪能させて頂きました。素晴らしいです。山頂からの写真にジャンダルムとも言えるローソク岩が写っていて、冬の穂高で行方不明になった故・岡田昇氏が思い出されます。彼は雪と氷で真っ白な利尻山やローソク岩を登攀・撮影され、利尻山の素晴らしさを伝えられました。
    たかちさんも体力底なしですね。余裕でポン山、ペシ岬等も回られて。
    利尻島の沢山の情報も参考になります。有難うございました。

Copied title and URL