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【アウトレットの登山靴はすぐ壊れる?】セール品の「トポアスレチック」を買ってみた!履かないほうが劣化する!寿命やNG保管について

山 の 道 具

歩き人たかちです(@takachi_aiina

モデルチェンジや廃盤で型が古くなる「アウトレット品」。半額前後のものも多く、価格はとても魅力的。

軽くて柔らかい、薄いメッシュ地のトレランシューズは壊れるのが早く、買い替える頻度が高いので、アウトレット品を購入してみました。

しかし、"アウトレット品としてのデメリット"はもちろんあります。

初めからアウトレット品を狙う人もいると思いますが、"登山靴"の場合は要注意。

今回は、登山靴の劣化や寿命、アウトレット品のデメリット、実際にアウトレット品を使ってみてどうか、などの靴全般のことのついて。

\ このような内容をまとめています /

◾︎ アウトレットの登山靴のデメリットは? 靴の寿命はどれくらい?
◾︎ 登山靴の劣化は何が起こる?
◾︎ 劣化の兆候はある?セルフチェックをしよう!
◾︎ 登山靴のNG/ 正しい保管方法
◾︎ アウトレット品は壊れだすのが早かった
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登山靴の寿命はどのくらい?適度に履いて寿命をのばそう!

出典:モンベル

軽量な登山靴のミッドソールに使われている素材は、「ポリウレタン」が主流。

ポリウレタンの寿命は4~7年といわれ、登山靴の寿命は"履く・履かないに関わらず4〜5年程度"です。

登山の頻度が高ければ2〜3年、頻度が少なくても保管環境が悪ければ3年程度で壊れることも。

現在は、"ポリウレタンより経年劣化が遅い「EVA」"を使用したミッドソールが主流になりつつありますが、"ポリウレタン系の接着剤を使用している"ことが多く、劣化や破損は起こります(ソールがパカーッ!と剥がれる)。

登山靴に使用されているポリウレタンは、適度に履くことでミッドソールに圧が加わり寿命がのびる(加水分解のスピードを抑制される)といわれます。

ポリウレタン自体の寿命がくる前にソール交換をする頻度が理想ですが、最低、月に1〜2回履くとよいです。近所の散歩でも大丈夫。とにかく"履く"ことが大事。

*ソールの張り替えは、モデルによっては不可。可能な場合も2〜3回。メンテナンス不足や、使用頻度が高くて本体の状態が悪い場合、1回しかできない(or できない)ことも。張り替えが可能かどうかは、メーカーの判断になります。

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登山靴が劣化すると何が起こる?

登山靴は、"生産日"から劣化がはじまります

\ 劣化が進むと起こること /

◾︎ 加水分解:水や湿気が原因
◾︎ 微生物劣化:カビやバクテリアが原因
◾︎ 熱・光(酸化)劣化:高温や紫外線が原因

加水分解

出典:ナカダ商会

登山靴が壊れる原因としてよくあるのは、「加水分解」

濡れたまま放置、風通しが悪い場所で長期間保管する、など水分を原因として(空気中の水分も)ポリウレタンが劣化します。

微生物劣化

「微生物劣化」は、土汚れや湿気た場所でのカビが原因土には微生物がいるため、登山靴を洗わないと劣化が進みます。

使用後は毎回洗う

登山靴を洗わないことは、生態系を変える原因にもなります。

たとえば、高尾山を歩いた靴で丹沢へ行くと、ソールについた土を通じて、高尾山の生態系(主に植物)を丹沢に持ち込むことになる。

登山口の靴洗い場は、登山後の汚れた靴を洗うためだけではなく、"登山前にソールの汚れを落とすため"でもあります。

熱・光(酸化)劣化

「熱・光(酸化)劣化」は、高温な場所での放置・保管、または、日光に当たることで進みます。

日光が当たる場所での乾燥はNG✖️

登山靴を脱いだあとや洗ったあとは、日光が当たらない風通しのよい場所で乾かしましょう。

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登山靴の保管でやってはいけないこと

日本の気候で"湿度""カビ"を避けることは難しく、登山靴を履かずに長期間放置すると、ダメージを強く受けてしまいます。

\ やってはいけない保管方法 /

◾︎ 箱やビニール袋に入れる
◾︎ 車の中に入れっぱなし
◾︎ 高温多湿になる場所に放置(屋外、物置、押入れ、地下室、車内、ヒーターの近くなど)
◾︎ カビが発生しやすい場所での保管

やってしまいがちな保管方法は、"箱や袋に入れる""車の中に入れっぱなしにする"こと。

「靴箱に入らない」「頻繁に使わない」などの理由で、購入時の箱やビニール袋に入れて保管するのはNG。密閉状態に近いため、劣化が進みます。

靴を忘れないように車の中に入れておく人もいますが、車内は高温になりやすく、風も通らないためNG

寒暖差が大きく、風雨や日光にさらされるような屋外もNG。室内で保管するほうが劣化を抑制します。

\ 理想の保管環境 /

◾︎ 風通しがよい
◾︎ 湿気が少ない
◾︎ 日光が当たらない
◾︎ 高温にならない

靴箱で保管する場合、1週間に1回靴を出して風に当てたり、靴箱の扉を開けて湿気を逃すだけでも劣化具合が変わります(風が通らなければ靴を出す)。

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山に行く前に!登山靴の状態をセルフチェック

履いていない綺麗な状態の靴でも、劣化は日々進行します。3年以上履いていない登山靴は特に注意。履く前に状態をチェックしましょう。

\ ソール周りを確認! /

◾︎ ポリウレタン部分に「ベタつき」がないか
◾︎ ソールの表面に「ひび割れ」はないか & ボロボロ落ちないか
◾︎ 接着部分の剥がれや、ソールと靴の間に隙間がないか
◾︎ ミッドソールが潰れてシワができていないか
◾︎ アウトソールに亀裂がないか

ポリウレタン部分に「ベタつき」がないか

ザックやスタッフバッグなどのウレタンコーティングと同じように、ソールのポリウレタンも劣化すると"ベタつき"が出ます。

ベタついている場合は劣化がかなり進行して寿命のため、リスクが高いです。

ソールの表面に「ひび割れ」はないか & ボロボロ落ちないか

ソールに「亀裂・ひび割れ」がある場合、加水分解が進んでいて危険です。

出典:ロストアロー

小さな「ひび割れ」でも、爪でガリガリしてみてボロボロ崩れる(コインなどがめり込む)ようなら、劣化が進んでいます。

接着部分の剥がれやソールと靴の間に隙間がないか

ミッドソールにポリウレタンではなく、劣化が遅い「EVA」を使用していても、接着には"ポリウレタン系の接着剤"が使用されていることが多いです。

接着剤の劣化が原因で剥がれることも多いため、剥離や隙間がないか、曲げたり、触ったりしながら確認を。

ミッドソールが潰れてシワができていないか

ミッドソールの素材は「EVA」

ミッドソールにシワが出てきたら、劣化しているサインです。

ミッドソールは、着地時の衝撃を吸収するクッションの役割を担っていますが、使用を重ねるとクッション性が低下し、シワが出てきます。

わかりやすいサインなので、シワが増えたり、クッション性が低下したら買い替えましょう。

アウトソールに亀裂がないか

ミッドソールだけでなく、"アウトソール"に亀裂がないかの確認も忘れずに。

アウトソールに亀裂が入っていたり、すり減っている場合はソール交換を。

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「アウトレットの登山靴」はリスクを承知の上で購入しよう!

アウトレット品は、悪くいえば"売れ残り"なので、生産から時間が経過していることによる劣化のデメリットがあります。

ポリウレタンが使われているウェア、ギアは基本的にデメリットになりますが、登山靴は特に注意が必要。

多くの場合、店舗では"箱に入れて保管"しています。空調設備により極端な高温や日光に当たる、ことは少ないですが、風通しは望めません。

生産からどの程度時間が経っているかは、アウトレット品によりさまざま。

回転率が低いモデル(人気がないカラー、需要が少ないサイズ)の場合、需要があるモデルに比べて生産数自体少なく、"ずっと売れ残っていたもの"である可能性もあります。

メーカーによっては劣化のリスクに関する説明がされたり、説明書が同梱されています。アウトレットの登山靴は、リスクを承知の上で購入しましょう。

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「トポアスレチック」トレランシューズのアウトレット品を購入

ニュージーランドで履いて調子がよかった、トポアスレチックMTN RACER 3の前作、「MTN RACER 2」を購入してみました。

「MTN RACER 3」の定価は¥24,750ですが、半額以下(1万円ちょっと)で購入でき、価格的にはかなり満足。

使用前の状態は、外見は特に問題なし

ミッドソールの素材は「EVA/TPU(ZipFoam)」で、ポリウレタンよりも劣化が遅いです。

「MTN RACER 2」の発売日は2021年8月で、発売から4年経過。

手元にある靴の生産日はわかりませんが、「3」の発売日が2023年8月。

モデルチェンジが決まった段階で生産がストップしている可能性が高いので、2〜3年は経っているのではないかと。

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アウトレットのトレランシューズの劣化具合は?実際に履いてみた結果

「秋田駒ヶ岳」で初使用

2024年6月中旬頃購入し、5ヶ月ほど経過。

◾︎ 購入して5ヶ月
◾︎ 大きな縦走は「トムラウシ縦走」のみ
◾︎ 使用頻度は月2〜4回(基本日帰り)
◾︎ 登山中止の3ヶ月は散歩での使用
◾︎ 登山後は毎回水洗いをしている
7月下旬に膝を痛めて、3ヶ月登山を中止。現在は月に2〜4回程度の頻度で、10〜15kmほどの起伏少なめの登山をしています(リハビリ継続中)。

膝を痛める前に比べて、頻度や日数、歩行距離、累積標高差などは総じて少ないですが、早速"隙間"が生じています。

内側の隙間のほうがひどい

左右の内側、外側、全4箇所に発生

シワも結構発生している

総距離は、まだ110kmくらい。アウトレット品の登山靴を購入したのは初めてですな、これまでの靴に比べて故障が早く、やはり劣化している印象。

テ・アラロア / 捨てる前の「MTN RACER 3」

ニュージーランドのロングトレイルでは、1足目に「MTN RACER 3」を使いました。2023年8月発売で、購入は同年11月。

1,400km(約1ヶ月半)履いても、隙間や剥離は生じませんでした。シワに関しても、履いた距離が圧倒的に少ない「MTN RACER 2」のほうが酷いです。

アウトレットの登山靴の場合、「1回履いただけで壊れた」という話も少なくありません。登山靴はやはり、新品が安全です。

アッパーとソールの隙間は、致命的になる前に補修をしておこうと思います。

\ 靴の補修には「SPORTS GOO」がおすすめ!/

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登山中にソールが剥がれたらどうする?持っておきたい補修道具

◾︎ ダクトテープ
◾︎ 結束バンド
◾︎ アクセサリーコード(細引き)

粘着が強い"ダクトテープ"は、ギアの補修道具として必須アイテム。最低限、持っておきたいアイテムです。

*写真はガムテープ

剥がれたソールをつけた状態で、ダクトテープをぐるぐる巻きます。実際に巻くときは、全体的に頑丈に固定。

一番心強い補修道具は"結束バンド"。バンドが地面に接触しないよう(踏みつけて切れるのを防ぐ)、アウトソールの凹凸の隙間に合わせて固定します。

ダクトテープは、地面と擦れることで破れる恐れがあるため、"ダクトテープ + 結束バンド"を使うことで、より強固になります。

1足で4〜5本使うので、8〜10本エマーエジェンシーキットとして入れておくと安心です。バンドの長さが足りなければ、連結して長くできます。

*付け方は、「山旅旅」のサイトで詳しく説明されています

出典:ロストアロー

"アクセサリーコード(細引き)"でも補修可能。

細引きは靴紐のトラブルや、そのほかの用途でも使えるため、私は"3mmの細引きを5m"エマーエジェンシーとして持ち歩いています。モンベルなどで、1m単位で購入可能。

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まとめ

アウトレットのトレランシューズの購入をきっかけに、登山靴の保管方法やアウトレット品の注意点などをまとめました。

結果的に、アウトレットのトポアスレチック「MTN RACER 2」は、壊れはじめるのが早かった。

壊れるのが早いなら、アウトレットで購入してもコスパが悪い。安全性や寿命を考えると登山靴は新品購入が一番よい、という結論。

アウトレットの登山靴は、頻度や使用目的などを考慮し、リスクを承知の上で購入を。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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