歩き人たかちです。
夏はワンピースをサラリと1枚。涼しくて、楽ちんで、旅には特に欠かせないアイテム。しかし、山旅の条件にしっくりくるワンピースがなかなかなくて、ずーっと探していました。
出典:RIGDE MOUNTAIN GEAR
キャップやウェアでお世話になっている「RIGDE MOUNTAIN GEAR」がワンピースを開発中との情報を2021年に入手。2022年に発売予定ということで心待ちにしていましたが、現在もリリースされる気配はなく・・・諦めてまたワンピース探しの旅。
そして、石井スポーツをウロウロしているときに見つけた、山旅の条件にぴったりな超軽量コンパクトなワンピース。
出典:GOLDWIN
ザ・ノース・フェイス「カルカワンピース」
山旅に求めるワンピースの条件
◾︎ 速乾性のあるもの
◾︎ シワになりにくい
◾︎ 透け感がない
◾︎ 半袖がよい
◾︎ 丈は長め
◾︎ ゆとりがあるもの
◾︎ 街にも馴染みやすい
重量は200g以下
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縦走中の持ち運びの観点から、重量は200g以下が好ましい。180g以下だとなお嬉しい。
ワンピースのメリットは"1着でいい"こと。しかし、今はシャツもショートパンツも超軽量モデルがあるので、組み合わせてによってはワンピースよりも軽くなります。
例えば、山と道の「UL Short Sleeve Shirt」と「Light 5-Pocket Shorts」のSサイズを組み合わせると158g(2023.8時点のモデル)。2着でこの重量は強い。
それでも、ワンピースは着ることに加えて着替えやトイレも楽ちんだし、ワンピースにバックパックを背負っているのがかっこいいんだよなあ・・・なんて。しかし、200g以下で条件の揃うワンピースはなかなか見つかりません。
速乾性のあるもの
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"旅"となれば速乾性は必須。アフター登山の着替えとしてだけ使うなら何でもいいですが、洗濯をしながら歩く旅やロングトレイルでは、やはり化繊が条件になります。
ロングトレイルでは特に"手洗い"が基本であることが多いため、化繊に加えて"薄さ"も重要。機械による脱水ではなく、絞っただけの状態で早く乾くものが最適です。
シワになりにくい
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意外に大事な"シワになりにくい"というポイント。旅中にアイロンはかけない(かけられない)ので、どんな洗い方をしてもシワになりにくいというのは、結構大事。
ポリエステルやナイロンの化繊であれば大体問題ないと思いますが、確認して損はないポイント。
透け感がない
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1枚で着るので当たり前なのですが、生地が薄いとその分透けやすい。濃い色のものでも、生地やその密度(織り方・編み方)によっては透けてしまいます。
光が当たると透ける
裏地がついていない透ける
雨などで濡れると透ける
生地の薄さと透け感のバランスは結構難しくて、ちょうどいいものがなかなか見つかりませんでした。
半袖がよい
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寒いなら着ればいいけど、暑いとどうしようもない。オールシーズン用には、やはり"半袖"が使いやすいなと。
また、公共交通機関で移動することが多いので、その点も考慮。車なら涼しく家まで帰れますが、公共交通機関の場合そうはいかない。温泉に入ったとしても、爽やかな山から蒸し蒸しの街へ移動している間にまた汗をかきます。
シャツワンピースは羽織物にも使えるし、襟シャツでかわいいのですが、長袖や7分丈モデルが多い・・・寝巻きとして使うときは襟なしの方が快適ですが、日本の夏を考えると半袖一択。
丈は長め
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丈の長さは好みですが、バックパックを背負う、夜行バスに乗るという観点から、最低でも膝下がいいなと。
短ければその分軽量にはなりますが、やはり膝下が安心。動きやすいように"スリット"が入っているデザインも多いため、なおさら膝下がよい・・・ただ単に、タイツと組み合わせるなら膝下の方が好きだなあという個人的な好みもあります。
ゆとりがあるもの
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これに関しても、ザックを背負う、夜行バスに乗るなどが大きな理由。加えて、動きやすくて寝やすいから。
生地がぴったりしていると暑いし、身体をリラックスさせるためにもゆとりはほしい。
街にも馴染みやすい
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山旅やロングトレイルでは"ゼロデイ(オフの日)"もあるので、街にも馴染みやすい落ち着いたカラーやシンプルなデザインだと嬉しい。
特別こだわっているわけではありませんが、日常でも使いやすいデザインだとさまざまなスタイルに合わせることができるので、結果的にオールマイティ。
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背負って歩くからこそ求める条件が多く、ゆえにベストなものが見つかりませんでした。どんな季節でも、どんなシーンでもというオールマイティな1着は難しい・・・
「カルカワンピース」概要
出典:GOLDWIN
「カルカワンピース」は2022年に発売され、今年もカラーチェンジをして販売されている人気のワンピース。「カルカ」とはネパール後で"山小屋"の意味で、リラックスウェアとして誕生しました。
サイズ | S・M・L・XL |
重量 | Mサイズ実測:136g |
素材 | NORTHTECH Cloth ECO (リサイクルナイロン100%) |
特徴 | UPF15-30 紫外線カット率85%以上 |
ザ・ノース・フェイスでは「GREEN CYCLE」という、アウトドアウェアのリサイクルの取り組みがなされています。リサイクル自体はパタゴニアなど他メーカーでも行われていますが、すごいのは、他社製品のウェアまで回収するということ。「服から服をつくる」をコンセプトにしている"BRING"などと共同で行っている事業。再資源化された繊維で新たなウェアがつくられ、100%リサイクル素材のものも増えています。
「カルカワンピース」もそのひとつで、リサイクルナイロン100%使用。もちろん、リサイクルナイロンかどうかなんてわからないし、柔らかくて触り心地がよいです。
出典:GOLDWIN
アウトドアには嬉しい撥水加工。雨の日使いもOKだし、海やプールにも最適◎
ポケットの中には腰周りを絞るドローコードが隠れていて、簡単に調節可能。
ストンとしたシルエットでも、キュッとしたシルエットでも、お好みで。個人的には、このキュッと絞れるデザインがお気に入り。
ドラえもんのポケットのようですが、中は繋がっていません。ちょっとしたものを入れるには十分な大きさ。簡易なワンピースはポケットなしも多いですが、ポケットが1つあるのとないのでは雲泥の差。
ストレッチ性はないため、動きやすいように左右の裾にはスリットが入っています。Mサイズで14cmのスリット。
ポケッタブル仕様で、左ポケットに収納可能。縦横17×13ほどの大きさで、メスティンにもすっぽり。小さくたためばいいのでポケッタブルのものをポケッタブルにすることはほとんどないのですが、ちょっとした枕にもなるので意外に便利。
軽量・コンパクト・ポケッタブル・撥水という、アウトドアには嬉しい要素が詰まった「カルカワンピース」です。
実際に使用してみて
◾︎ 肌触りが良くシワになりにくい
◾︎ 腰周りの絞りが◎
◾︎ オールシーズン使いやすい
◾︎ 日常からアウトドアまで
◾︎ 万一のときは山でも着られる
軽くてコンパクト
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通常XSかSサイズを着ることが多いですが、生地にストレッチ性はなく、夜行バスなどでもゆったり着たかったのでMサイズにしてみました。
生地の薄さからコンパクトになることは容易に想像できましたが、ワンピースとして本当に理想。450mlのカップに入ります。携帯性抜群で、1着プラスしても苦にならないところが最高。
肌触りが良くシワになりにくい
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心なしか、普通のナイロン生地よりも柔らかくて肌触りが良いと感じます。リサイクル素材独特の肌触りなのか?ナイロン素材のウェアはテカテカツルツルしているものもあり、それがあまり好きではないこともあるのですが、そのような"ちょっと苦手"という感じがなくていい。
シワにもなりにくいため、バックパックの奥底で押し潰されても平気。洗濯後も問題なし。シワにならないって最強。
腰周りの絞りが◎
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腰周りをキュッと絞ることで"動きやすくなる"というメリットがあります。
丈が若干上がってスカートがフワッとするので、バックパックを背負って歩くときや階段を上り下りするときなどはとてもいい。デザイン的にも好きですが、旅人の服としても使いやすいのです。
オールシーズン使える
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暑い夏はサラリと1枚で、春秋冬はタイツやアウターと合わせて。春秋冬のウェアを夏に涼しく着ることはできませんが、夏のウェアはオールシーズン使える。だからこそ、半袖は重宝する。
湿度の低い7月の北海道から梅雨真っ只中のジメジメ35℃超えの関東に戻ってきても、涼しく?問題なく移動することができました。これに耐えられたのでオールシーズン認定。
日常からアウトドアまで
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購入してすぐ北海道の山旅で使いましたが、それはそれは大活躍で。街着、温泉後・洗濯中の着替え、寝巻きと何でもこなしてくれるオールマイティな1着。
明るいカラーを選びましたが、霞んだオレンジなので"THE登山ウェア"という感じもない。山と街をゆるりと繋ぐ、シンプルなデザインがやはりいいですね。
アプローチウェア、温泉後ウェア、リラックスウェア、海、プール、部屋着、寝巻き・・・どんなシーンでも使える万能ワンピースです。
万一のときは山でも着られる
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すべてのウェアをアウトドア用にすることで、万一のときに対応しやすい。これは、結構大事なことだと思っています。
何かの拍子に服が破れるかもしれない、思わぬところで全身ずぶ濡れになるかもしれない、乾かしていた服をどこかに置き忘れるかもしれない・・・起こる可能性は低いけど0ではない。
「カルカワンピース」の素材や仕様は、万一のときの行動着として使える安心感があり強い味方。
アウトドアウェアは軽くて早く乾いて便利!というのはもちろんですが、山の中での緊急時にも役立つのです。
既に売り切れている店舗、WEB SHOPが多いですが、M,Lサイズであれば好日山荘の在庫が比較的多いかもしれません(記事投稿時にザッと調べた感じ)。2着持ちしたくなるほどのワンピースなので、来年またカラーチェンジして販売されるといいなあと思っています。
HOUDINI「Route Shirt Dress」
出典:Moonlightgear
「カルカワンピース」の存在を知る前に見つけた、フーディニ「ルートシャツドレス」。どっちがいいかなあと悩んだワンピースのひとつです。
サイズ | XXS〜XL |
重量 | 平均186g |
素材 | Wish Woven™ 70% Recycled Polyester, 30% polyester |
特徴 | ・2wayストレッチ ・UPF50+ ・ポケッタブル |
フーディニのウェアはサイズが幅広く、XXS〜XLまでつくりがあります。ただ、海外サイズで合わないことが多いのが悩み(個人的に)。半袖シャツやTシャツを着たこともありますが基本XXSで、それでも着丈がちょっと長かったりして、日本サイズのチビにはぴったり感がなく躊躇ってしまう。
重量は平均なのでMサイズくらいの重さか?小さいサイズなら170g台になると思います。シャツワンピースとしては軽量ですね。
フーディニも環境負荷に対してとても力を入れていて、2007年からリサイクル素材の製品を発表しています。このワンピースもリサイクル繊維の超軽量ポリエステル生地"Wish Woven™"で作られていて、コットンのような肌触りと2wayストレッチが特徴。シャツワンピースで伸びがいいというのは、使いやすそうですね。
出典:Moonlightgear
袖は7分なので、これが真夏の暑さに耐えられるかということろ。また、気になったのが"大きなスリット"。実物を見ていないので何cmくらいのスリットなのかわかりませんが、写真の感じは結構深そう。白系の方は透けそうだし、1枚でサラリと着るにはどうかな・・・と、思いとどまりました。半袖なら1,2サイズ上げても着づらくなりませんが、7分袖だとすごく中途半端になりそうで。
真夏以外の季節なら良さげだなと思うので、「カルカワンピース」と「ルートシャツドレス」を2着で着回すのもありかなと。見た目はこちらが好きなので、あとはサイズ感だけよければ・・・
Moonlightgear
まとめ
"200g以下"という条件をつけると、途端に選択肢がなくなるアウトドアワンピース。あるようでないことにモヤモヤウズウズしていましたが、「カルカワンピース」がすべてを払拭してくれました。
軽量コンパクト
アウトドア素材
オールシーズン・オールマイティ
そんなワンピースをお探しの方にはとてもいいと思いますし、地球はこれからも温暖化を続けるので、サラリと涼しいことは正義!
最後までお読み、ありがとうございます。
よろしければ、応援よろしくお願い致します。
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