スポンサーリンク

【海外ロングトレイルのギア考察】テ・アラロアで1回も使わなかった・不要だった・変えた方がいいと思ったギアとウェア10選!

山 の 道 具

歩き人たかちです(@takachi_aiina)

山やロングトレイルで出てくる"使わなかったもの"たち。海外は特に、日本と環境が違うがゆえに不安でついザックに入れがち。

◾︎ 不要だとわかっていたら持たない
◾︎ 送料が高いからできれば返送したくない
◾︎ TA(NZ)のトレイル環境を知りたい

少しでも負担と不安を失くせるように、4ヶ月、3000kmのテ・アラロアで使わなかったもの・なくても良かったもの・別モデルにすれば良かったと感じたもの10ギア(ウェア)をご紹介します。

ニュージーランドのトレイルや海外ロングトレイルを歩くにあたり、ギア選びに迷いや不安がある方の参考になれば幸いです。途中で減らすくらいなら、はじめから持たない方が断然楽ちん。

環境やトレイルによって必需品・不要品は変わるので"不要なら捨てる"と割り切るのもあり。「なんとなく」「もしかしたら」という気持ちのものは使わないことが多いので、必要だったら現地で買えばいいのです。

\ テ・アラロアのギアリストはこちら /

スポンサーリンク
スポンサーリンク

3000kmで一回も使わなかったもの

◾︎ 予備のてぬぐい:1枚で済んだ
◾︎ 予備の靴下:メインだけで足りた
◾︎ 豆パッド:使わない & 持ちすぎた

予備のてぬぐい

日本の山でも"なんとなく2枚"持ち歩くてぬぐい。スペインの「カミーノ巡礼」で1枚紛失したし(このときはてぬぐいタオル)、てぬぐいは現地で手に入らないしと、今回も2枚。

しかし、4ヶ月間使わないどころか、スタッフバッグの奥底から出すことさえありませんでした。

てぬぐいは常に見えるところにあるため(首にかける、頰被り、サコッシュの中)、紛失しにくい。失くすとしたら干しているときに風で飛ばされたり、ザックにつけて歩いているときにどこかへいってしまうパターン。

てぬぐいは破って怪我をしたときの応急処置の道具としても使えるため、万一のことを考えて2枚常備しておくのはありだと思います。エマージェンシーグッズに三角巾とか入っていなけらばなおさら。あとは、半分のサイズの"半てぬぐい"を予備として1.5枚にするのもありですね。

4ヶ月間1枚で済んだので、無駄に自信がつきました。今後は1枚で山を歩こうと思います。

予備の靴下

靴下は"自分に合うものが売ってなさそう"という理由で、買い替えない前提でメイン3足と予備1足( OLENO「アウトドアソックス」)の計4足で挑みました。

左:ドライマックス「ライト・トレイル・ラン(1/4Crew)」
右:モンベル「KAMICO クロスランナー 5トゥソックス」

1足で1000kmは厳しいだろうと思っていましたが、3000kmで2.5足。耐久性の良いものを選んだとはいえ、想像以上の耐久性を発揮。予備の靴下こそ、現地調達で良かった。

ちなみに「icebreaker」は破れた靴下を新品に交換してくれるようです(!?)破れる度に交換してもらっているハイカーもいました。「ダーンタフ」に"永久保証"があるのは有名ですが「icebreaker」にもあるのでしょうか?ニュージーランドは特別?HPには特に記載がないですが(見た限り)、交換してもらえるなら節約にもなりますね。ウール派の方はicebreakerがおすすめ。

足用保護パッド(豆パッド)

不要でもありましたが、多く持ちすぎた"足用(豆など)の保護パッド"

厚みがあって水にも強いタイプ。窪んでいる形の方はかかと用。3000kmは未知だったので、各5枚ずつくらい用意しました(名前がどうしても思い出せない)。

長い距離を歩き慣れていないと、豆やら靴擦れやら足のトラブルが起きやすい。はじめてのロングトレイル「カミーノ巡礼」では、次から次へと豆ができるわ爪は取れるわ、それはそれはボロボロになりました。

足の裏にできた豆の水を針で抜いていたら、ドイツ人のおじさんが保護用のパッドを貼ってくれました。おかげさまで歩き続けることができ、それ以来エマージェンシーグッズに保護用のパッドを入れています。

しかし、山もロングトレイルも慣れてくると足の皮も丈夫になり、今では滅多に豆ができません。できても小さな豆で、水を抜いて絆創膏を貼っておけば問題なし。テ・アラロアでも豆や靴擦れはなく、カミーノ以来取れ癖がついてしまった爪が取れただけ(3回目)。

エマージェンシーとして2〜3枚は持ち歩いてもいいですが、持ちすぎて完全にお荷物でした。それよりも、何度もぶつけて何度も血を流した膝や、取れそうな爪・取れた爪を押さえておくための絆創膏を想像以上に消費。絆創膏が剥がれないようにするためのテーピングもまた想像以上に消費。

水(汗)に強い・粘着が強いタイプでも、1日何十キロと歩けば取れてしまう。絆創膏も安ものではなく、できる限り質のいいものがおすすめ。長い距離で自分の足がどういう状態になるのか、知っているようであればそれに合わせたエマージェンシー選びを。

ニュージーランドではスーパーでいくらでも補給できるため、無駄に持ち歩く必要はありません。

スポンサーリンク

ほとんど使わず不要だったもの

◾︎ 防虫ネット:1回しか使わなかった
◾︎ オンリーフード:暑かった
◾︎ ドライバッグ:寝袋入れから食糧入れに
◾︎ ハッカ油:川が多くて不要だった
◾︎ アルコールスプレー:なくても問題なし

防虫ネット

ニュージーランドは痒くて、痒くて、痒すぎる!!サンドフライがたくさんいます。特に南島。場所によっては立ち止まると一瞬で囲まれて襲われます。ブヨに顔をボッコボコにされた経験から、念のため防虫ネットを持って行きました。しかし、使ったのは1回だけ。

サンドフライは、動いているときは基本的に刺してきません。また、ブヨのようにあまり顔を狙ってこなかったので使いませんでした。顔や首ももちろん刺されましたが、足が圧倒的。腕はアームカバーにより被害は最小限でしたが、かなりたかってきます。

唯一使ったのは南島で野湯に入るとき。サンドフライの巣窟だったので役立ちましたが、この1回のために3000km持ち歩く必要はありませんでした。てぬぐいを頰被りするくらいで十分だったなと。

山と道「オンリーフード」

出典:山と道

山と道「オンリーフード」は使用2回。ニュージーランドは風の強い場所が多く、紫外線は日本の7倍といわれているので役立つアイテムですが"普通に暑かった"

\ 詳細は下記記事をご覧ください /

日本のようなジメジメした暑さではないニュージーランドですが、真夏は暑くて耐えられませんでした。ほとんど森林限界をいたトンガリロ国立公園の縦走では日差しが強烈で被りましたが、暑くてすぐ脱いでしまいました。

TAは稜線をずーっと長く歩くことは稀ですが、だだっ広い草地はかなり歩きます。日差しもバンバン浴びますが秋に入っても結局使わず、てぬぐいを頰被りして済ませていました。

便利だろうと思って持って行きましたが、夏はやっぱり暑かった。日本で使うからニュージーランドでも使うとは限らない。代用できるもの(てぬぐい)があれば事足りるんだなと。

ドライバッグ

SEA TO SUMMIT「Evac ドライバッグ 13L」
シュラフ入れから食糧入れとなったドライバッグ

普段、シュラフはスタッフバッグに入れずザックの底に押し込みます。しかし、テ・アラロアで使用したyamadapacks「Backpack 45(旧モデル)」は、底部をできる限り硬くするパッキング方法のザック。

「空気を抜いてカチカチにしたスタッフバッグを底部に入れて形を整える」と教わり、そのためにドライバッグを購入しました。渡渉や雨のことを考えてスタッフバッグではなくドライバッグを。

最初の数回使ったあと、シュラフをスタッフバッグに入れるパッキング方法が自分にはしっくりこなかったので(面倒だった)、製作者の意図を無視していつも通り底部に押し込んでいました。

ボトムに"防水透湿素材eVentファブリック"を使用しており空気を抜ける仕様。バックルを締めたあとも最大限まで押し潰せるアイテム。

優れものだというレビューで選びましたが、空気を抜いても徐々に空気が入り、あまり意味がなかった気がします(やり方が悪い?)。

ニュージーランドではポッサムやネズミ対策として食糧は基本的に吊るしますが、食糧用のスタッフバッグを忘れたのでドライバッグを食糧入れにしました。13Lに最大9日分の食糧は入りませんでしたが(他のハイカーは20L程度。あるいは、強度のあるレジ袋のような大きめの袋を使用)。

食糧用ならドライバッグである必要もないし、ただの重量のあるスタッフバッグでした。

ハッカ油

\ 日本でよく使うならセットがお得 /

日本の夏山縦走では必須の「ハッカ油」。主に虫除けと防臭、リフレッシュに使いますがニュージーランドではほとんど使わず。

サンドフライには効かないし、ニュージーランドは川が多いので1週間山に入っても1日のどこかで大抵川に入れます。Hutも基本的に川の近くにあり、キャンプ適地も川の側が多い(情報として川とキャンプ地がほとんど一緒になっているし、自分で探すときも川の近くを選ぶ)。

日本のように稜線を何日もかけて縦走することはほぼ皆無なので、足もしっかり洗えるし、汗も流せる。シャツも靴下も水洗いでいくらでもジャブジャブできます。日は長く、日差しも強く、湿度が低いためすぐ乾く。

ということで、ハッカ油はお役御免でした。主に南島で使おうと100ml担いでいたのがアホらしい。

たまにリフレッシュで(減らす目的で)シュッとしたとき、海外のハイカーに「スッキリしていてすごくいい香り!」と喜ばれはしました。

アルコールスプレー

"なんとなく"持って行ってしまったアルコールスプレー。コロナではなく、ハイク中やワイルドキャンプ時のお花摘み(トイレ)などでの衛星用品として。

使ったといえば使いましたが、なくても問題ありませんでした。どんなウェットティッシュがあるかわからず、もしかしたらウェットティッシュは貴重かもしれない…と思い念のため持参。

しかし、おでかけ用の小さな"赤ちゃんのお尻拭き"が使いやすくて良かったし、川が多いので手を洗えることがほとんどでした。

お世話になっていた「BABY WIPE」。青が無香料です。24枚入で大きさもちょうどよく、150円以下($1=90円計算)。アルコールフリーなので全身に使えて便利。日本の山でも赤ちゃんのおしり拭きは活用しています。

 

スポンサーリンク

変えた方がいいと思ったもの

◾︎ 「ソーヤーミニ」→「ソーヤースクィーズ」
◾︎ 予備のムササビシャツ → 山と道のシャツ

浄水器 SAWYER「ソーヤーミニ」

迷った挙句いつもの「ソーヤーミニ」を持って行きましたが、やはり浄水スピードが早い「ソーヤースクィーズ」にすれば良かったと後悔。なぜなら、ニュージーランドは基本的に沢水・天水で(主に南島)、毎日2〜3L浄水するから。

湧水をガブガブ飲める機会がとても少なかったTA。湧水ポイントは何度かありましたが、数える程度。日本のように"ここ湧水ですよ〜"という印も基本的になく、あるはずだけど見つけられなかったことも。

水道水は軟水でそのまま飲めるので、町が多い北島では毎日浄水する必要はありませんでした。しかし、南の山岳地帯に入ると浄水に結構時間がかかり何度買い換えようと思ったことか。

使っている割合は「ソーヤーミニ」の方が多かったですが、絶対「スクィーズ」がおすすめ。ちなみに中間の「マイクロ」もありますが、毎日使うならやはり「スクィーズ」がいいと思います。

\ SAWYERに関してはこちらの記事を /

予備の半袖シャツ

3000km毎日着たのは、山と道「UL Short Sleeve Shirt」。途中で破れるだろうと思い、予備として伊豆のアウトドアショップ「SANKAKU STAND」とアウトドアメーカー「凌」のコラボシャツ「ムササビショートシャツ Ari」をチョイス(詳細は後日)。

日本での使い心地が良く、どちらをメインにしようか悩んだので1枚ムササビシャツにしました。しかし、山と道の耐久性が想像以上で、速乾性も抜群なのでムササビシャツは着替えで終了。

山と道のシャツが66g(W’s Sサイズ)、ムササビシャツ122g(XS)担ぐ方が約2倍の重量なので、2枚とも山と道でよかった。ムササビシャツも優秀ですが、手洗いでの洗濯は山と道の方が洗いやすく(薄くて面積が小さい)、よりロングトレイル向きだと思いました。

「ムササビショートシャツAir」は、日本の夏山の滝汗登山にも負けない優秀なシャツ。日本の縦走ではこちらをメインに使っています。しかし、洗濯をするロングトレイルでは(みちのく潮風トレイル)、やはり山と道を使いました。日本の場合、ニュージーランド以上に速乾性が必要なので。

まとめ

"何を不要と感じるか"は人それぞれ違うのであくまで私個人の一例です。しかし、TAが、ニュージーランドのトレイルがどのような環境かを知るだけでも荷物は減らせると思います。

スペインのカミーノ巡礼を歩き終えたとき、一緒にゴールした人たちと「一度も使わなかったものは何か」について話しました。常に西に歩くカミーノで私が一度も使わなかったものは、なんと"日焼け止め"。テ・アラロアでは考えられません。他の人たちは、くしとか、サングラスとか、シャンプー(男性。固形石鹸で全てを済ませたと)とか。

日焼け止めやサングラスを使わなかったのはカミーノが"西に歩き続ける"という環境だったから。環境が違えば必需品・不要品も変わる。だからこそ、何かしらの不要品は出てくる。

"なんとなく"持って行くのはやめて、必要ならば現地で買う。不要でも捨てられないものは置いていく。それくらいの割り切りが、ギア選びには重要だと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

\ 記事がお役に立ちましたら /

応援メッセージでサポート!

にほんブログ村 アウトドアブログ 登山へ
にほんブログ村

よろしければ、応援よろしくお願い致します。

コメント

Copied title and URL