歩き人たかちです(@takachi_aiina)
何を着ればいいか、何を持てばいいか難しい秋山
天気が良ければ暑いけど、風が吹くと一気に汗冷え。朝晩の気温もぐっと下がる。高山では雪が降る可能性もあり、秋は、服装が一番難しいと感じます。
\ 秋山コーデのポイント /
◾︎ 無駄な汗をかかないように"薄手"を重ねる
◾︎ "暑いかもしれない"の意識を持っておく
夏山装備に何を足すのか。日帰り・小屋泊・テント泊、普段追加しているモンベルアイテムをご紹介します。
*サイズ問題、必要十分な機能性と使い勝手より、手元に残ったものはほとんどモンベルでした
「意外に暑い」秋山の服装のポイント
秋になると、「ようやく山を快適に歩ける」と思いますが(思っていましたが)、秋山は意外に暑いです。
太陽が出れば暑い、陰ると寒い
スタートは「少し寒い」くらいの服装で
天気が良ければ、日中は普通に汗をかく。服装を間違えると、滝汗レベルになることも。
そんな秋の気候に翻弄されながら、自分に合う服装を模索。最終的な結論は
◾︎ 長袖を2枚重ねない
◾︎「これ以上脱げない」スタイルは夏山の服装
「これ以上脱げない」スタイルは夏山の服装にして、必要なら薄手を重ねる。中厚手は暑いときに対応できないので、使わない(アンダーウェアやロングパンツ)。
特に寒がりでもなく、代謝のいい自分は"長袖の2枚重ね"にことごとく失敗してきたので、アンダーウェアか上のシャツ、長袖の使用は1枚にする。
登山をはじめた頃、"秋だから長袖"という概念でした。9月末の尾瀬の至仏山で、「薄手・化繊長袖アンダー + 薄手長袖シャツ」を着て(長袖2枚重ね)登ったところ滝汗。
平坦な尾瀬ヶ原はちょうどよかったものの、「秋ってこんなに暑いの・・・」と、秋は意外に暑いことを知りました。
また、11月中下旬の屋久島では、「薄手・ウール長袖アンダー + ウール長袖シャツ」を着て宮之浦岳を縦走。
縦走だから、とウールを選びましたが、とんでもない滝汗に。「まだ暑いの!?」と思った南の島。
秋は夏山コーデに"ちょっと足す"くらいがちょうどいい
私の場合、秋山の服装は夏山とほとんど変わりません。
「これ以上脱げない」状態で変わるのは、晩秋の頃"アンダーウェアを長袖にする(アームカバーをやめる)"くらい。
\ 夏山の基本コーデ /
◾︎ アームカバー
◾︎ ブラトップ(タンクトップ)
◾︎ 薄手ロングパンツ
近年は夏が暑すぎるので、夏山の服装が秋山でちょうどいいくらいに感じています。
秋は風が冷たいので、汗をかくと一気に"汗冷え"します。そのため、秋こそ"いかに汗をかかないか"が重要なポイント。
寒さを心配して長袖にしたり、アンダーウェアを一段階厚手にすると、予想以上に暑くて無駄な汗をかくことも。
\ 秋のおすすめコーデ /
Tシャツの上に長袖シャツを羽織る
秋は、Tシャツに長袖シャツを羽織るスタイルがおすすめ。想像以上に暑かったとき、半袖になれる選択肢を残しておくと、無駄な汗をかかずに済みます。
アンダーウェアを長袖にするよりも対応しやすいところが◎。アンダーウェアは汗を吸って汗冷えを防ぐので、脱がない方がいいです。アームカバーを持参すれば、こまかい体温調節をしながら快適に歩けます。
秋山に持っていく(追加する)ウェアとアイテム
\ 夏山で持ち歩く防寒アイテム /
◾︎ 薄手ウール手袋
\ 秋山で追加するウェア・アイテム /
◾︎ 腹巻き(薄手 or 厚手)
◾︎ ウール靴下(中厚手〜厚手)
◾︎ 長袖シャツ
◾︎ ウールタイツ(薄手 or 中厚手)
◾︎ 薄手のインナーダウン
◾︎ ダウンパンツ
秋冬用の手袋
日帰り・小屋泊・テント泊
夏は薄手の手袋のみですが、秋は"裏起毛の中厚手の手袋"を追加。
早秋はまだ薄手で足りることも多いですが、朝番は寒いので中厚手を追加。
秋は手袋を常にはめていることも多いので、紛失や濡れを考慮して2枚持ち(+防水グローブ)。
愛用はモンベル「トレールアクショングローブ」。裏起毛の中厚手で、秋〜春に使用。
暑すぎず、薄すぎず、ストレッチ性とフィット感がとてもよく、お気に入り。山だけだはなく、日常でも使っています。
\「トレールアクション」につてはこちら /
手袋をはめるだけで、薄手のウィンドシェルを羽織ったように、体感温度が変わります。心臓から遠い指先は冷えがちなので、しっかり保温を。
腹巻き
日帰り・小屋泊・テント泊
秋のおすすめ防寒アイテム「腹巻き」
「腕は寒くないんだよな」ということも多いので、腹巻きはとても重宝します。腕に生地が重なると動きづらいので、体幹を気軽に温めるられるアイテムとして優秀。
着脱も容易なので、秋冬は、日帰り、小屋泊、テント泊、すべての山行に持参します。
◾︎ 厚手:モンベル「スーパーメリノウール EXP. ウエストウォーマー」
行動中は薄手、防寒用は厚手、と使いわけています。暑ければペロッと下げて、寒くなったら上げる。
化繊の厚手と、ジッパータイプもラインナップに加わり、より選択肢が増えました。
ウール靴下(中厚手〜厚手)
日帰り・小屋泊・テント泊
積雪がなければ基本ローカットなので、夏は薄手の靴下を使用。リラックス用も薄手。
しかし、足が冷たいと睡眠の質が落ちるので、秋山のリラックス用はウールの中厚手以上を。
非防水のシューズは風通しがよく、思ったより足が冷たいこともあるため、日帰りの場合も予備として1枚。濡れてしまったときも、夏ほどすぐ乾かないので、交換用に。
\ 名称で異なるモンベルの靴下の厚さ /
◾︎ ウォーキング:中厚手
◾︎ トレッキング:厚手
長袖シャツ(ロングスリーブ)
小屋泊・テント泊
小屋泊、テント泊の着替えを、Tシャツから"ウールの長袖"に変更。
RIDGE MOUNTAIN GEAR
「Merino Half Zip Stand Collar」
*現在廃盤
日帰り登山の場合も、半袖の上に羽織るものとして、長袖シャツは有効(自分はアームカバーが基本なので、行動中に長袖シャツを着ることはほとんどありません)。
小屋泊・テント泊の着替えは、下山後の着替えとして使うため、早秋と晩秋で生地や厚さを多少変えます。
早秋はまだTシャツのこともあれば、化繊の長袖シャツのことも。山が晩秋に入る頃は、完全にウール。
山での、万が一のときの"乾いた衣類"でもあるので、その時期に見合ったものを選択。
*行動中着られないコットンは、ほとんど持っていきません
出典:モンベル
「メリノウールプラス ライトロングスリーブT」
モンベルでも、行動中に着やすい薄手のウールがライナップされました(以前までは、少し厚めしかなかった)。
薄手のインナーダウン
日帰り・小屋泊・テント泊
夏山の防寒着が「アクティブインサレーション(化繊の中綿ジャケット)」中心になり、ダウンの出番は秋〜春に。
モンベル「スペリオダウン ラウンドネックジャケット」
濡れると保温力が低下するダウンは行動着に適していないため、使い分けができるように、薄手のアクティブインサレーションとインナーダウンを持ち歩いています。
\「インシュレーション」についてはこちら /
\ 行動中と防寒の使い分け /
◾︎ 防寒:インナーダウン + アクティブインサレーション + レインジャケット
北アルプスなら10月上旬くらいまで、このスタイル。雪が降るかもしれない、となったときはダウンをもう少し厚いものにしたり、ウール中厚手のアンダーウェアを追加したり。
薄手のダウンは、オールシーズン使えるので重宝します(「スペリオダウンジャケット(パーカ)」など)。
出典:モンベル
現行品は、光沢のないモデルになっています
ウールタイツ(薄手 or 中厚手)
小屋泊・テント泊
タイツは、小屋やテント場に着いてからの防寒着として。タイツは肌に密着するので、薄手を1枚はくだけで温かいです。
◾︎ 中厚手:モンベル「スーパーメリノウール M.W.タイツ」
*乾燥する秋冬は、化繊だとカサカサ感がでやすいので(痒みがでる人も)ウールを使用しています。保温力も考慮して。
\ テント泊のときの使い分け /
◾︎ 0度前後:「中厚手」or 「薄手 + ダウンパンツ」
小屋泊は、タイツかダウンパンツのどちらか。テント泊は天気や温度、山域によって選択。
ただ、小屋は「寒い・温かい」のレベルの差が激しいです。小屋全体が温かいこともあれば、隙間風だらけでストーブ周りしか温かくないことも。寒いとわかっている小屋の場合、ダウンパンツにします。
私は、雪山以外はオールシーズン"薄手のロングパンツ"を使用しています。中厚手・厚手のパンツは季節がかぎられるので、冬はタイツで調整。
下半身は上半身ほど寒さを感じないので、0度くらいでもがっつり歩くときはタイツなし。12月〜1月の高尾山をゆっくり歩くときは薄手タイツをはきます。
タイツは脱ぐのが面倒なので、寒ければレインパンツを着ればいいや、という気持ちで。
失敗して、途中でタイツを脱ぎたくなったら、レインジャケットを腰に巻いて陰でコソコソ着替えることも。
ダウンパンツ
小屋泊・テント泊
モンベル「スペリオダウンパンツ」
厚すぎないので、レインパンツの下にも履きやすい、モンベル「スペリオダウンパンツ」。持ち運びも苦にならない重量・サイズ感です。
下半身は上半身ほど寒さを感じませんが、下半身を温めると睡眠の質が格段に良くなります(個人的に)。
かさばりを考えてタイツで済ますことも多いですが、ダウンパンツは快適だし、安心感があります。特に、テント泊の場合はダウンパンツがおすすめ。
画像提供:モンベル / 作成:筆者
モンベルには、もう一段階厚いの「ライトアルパイン ダウンパンツ」があります。
雪山にはいいですが、結構モコモコしているので、秋〜春に幅広く使うなら「スペリオダウンパンツ」がおすすめ。
ダウンパンツのスペックを上げるより、タイツを追加した方が使いやすいです。
山と道「オンリーフード」
個人的に、夏は暑くて被っていられないことが多い「オンリーフード」。秋こそ、大活躍の防寒アイテム!
\「オンリーフード」についてはこちら /
まとめ
秋の登山に追加するアイテムをご紹介しました。
◾︎ 薄手を重ねた方が体温調節をしやすい
保温系のウェアは隙間がない方がより温かいので、サイズ感が重要です。
サイズ問題で、自分はほとんどモンベル製品を使用していますが、どれも必要十分のおすすめアイテムです。
テント泊は寒いと寝られないので、はじめは少し多めに準備して、自分にはどの程度必要なのかを試すといいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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