歩き人たかちです(@takachi_aiina)
ニュージーランドといえば「グレート・ウォーク」が有名ですが、近年の人気ぶりはすごい。
つまり、混んでいます。グレート・ウォーク以外にも数えられないほどのコースがあり、穴場も絶景もたくさん。そして、冒険要素があるとなお楽しい。
山好きの方には"ニュージーランドの地形を、自然を、ありのままに味わう"トラックをおすすめします。
4ヶ月のロングトレイル「テ・アラロア」はなかなかハードでしたが、その分ニュージーランドの大自然に本気で向き合いました。
3,000km歩いたからこそ知った山好き(経験者)向けの"ちょっとマイナーでワイルドなトラック"を中心に、おすすめをご紹介します(中・上級以上が多いですが、初級のおすすめコースもいくつか)。
\ このような情報を知りたい方へ /
◾︎ テ・アラロアを味わってみたい
◾︎ グレート・ウォーク以外のおすすめは?
◾︎ マイナーでワイルドなトラックを歩きたい
◾︎ 人が少ない静かなトラックを歩きたい
◼︎ NZで適当にキャンプ(自由な山旅)をしたい
◾︎ アドベンチャー的なトラックを歩きたい
◾︎ 日本とは違う自然を味わいたい!
◼︎ Hut / ハット:山小屋。グレードはさまざまだが、日本の避難小屋に近いものが多い
◼︎ Hutbook:宿帳(自由に書ける)
◼︎ Saddle / サドル:峠・鞍部
◼︎ Pass / パス:峠。「Saddle」よりも技術的に難しい
◼︎ Route / ルート:熟練者向けの登山道。地図上は点線「…」表記。サインは必要最低限。
◼︎Side trip / サイド・トリップ:脇道。トラックから逸れて別コースへ行くこと。展望台からヒッチハイクレベルまで広く使われる
◼︎ DOC / ドク:NZの環境保全省
◼︎ TA / ティー・エー:「テ・アラロア」の略
\ ニュージーランドの天気について /
- ニュージーランドの登山(トランピング)レベルは5段階!日本の「登山」との違いについて
- 山好きによる「テ・アラロア」のセクションハイクランキング!
- テ・アラロアのおすすめセクションと国立公園のトレッキングコース
- 【パエカカリキ・エスカープメント・トラック / Paekakariki Escarpment Track】初心者にもおすすめ!海の絶景ハイキング
- 【ゴート・パス/Goat Pass( Mingha Deception Route) 】アーサーズ・パス国立公園で沢登り!
- 【キャンプ・ストリーム・ハット・トラック/Camp Stream Hut Track】テカポ湖を一望!Beuzenberg Peakを目指す
- 【ブレスト・ヒル・トラック/Breast Hill Track】ワナカ周辺はデイハイクの宝庫「Lake Hawae」で絶景登山!
- 【カスケード・サドル・ルート/Cascade Saddle Route】【リース・ダート・トラック/Rees-Dart Track】マウント・アスパイアリング国立公園
- 【モタタプ・トラック/Motatapu Track】これぞニュージーランドの地形!
- 【ロング・ウッド・フォレスト / Longwood Forest】究極の泥山に挑戦!
- 大絶景の「グレート・ウォーク」他のトラックと合わせて楽しもう!
- 行きたかった!行かずに後悔した!人気・絶景の国立公園
- ニュージーランド在住がおすすめするトレッキングコース3選
- まとめ
ニュージーランドの登山(トランピング)レベルは5段階!日本の「登山」との違いについて
はじめに、ニュージーランドで表記される"登山レベル"と"日本の登山との違い"について。
◼︎ Easy:初級
◼︎ Intermediate:初級〜中級
◼︎ Advanced:中級〜上級
◼︎ Expert:上級
*こちらの記事では「Advanced」のトラック紹介が多いです
ニュージーランドでは「トレッキング」のことを「トランピング (Tramping)」といいます。
レベルは5段階で、DOCのHPにあるトラック情報にはレベルが記載されています(レベルの詳細はこちら)
「Advanced」以上は、本格的な登山をしている方向け。印となるポールやテープ、トライアングルサインは最低限のことが多く、ナビゲーションスキルが求められます。岩陵帯や急坂にもロープや鎖は基本的にありません。渡渉は橋がない場合がほとんどで、天候や地形を見る・読むスキルも必要になります。
「Advanced」以上は、日本の山だと北アルプス・南アルプスなど高山の岩陵帯や、ガレ・ザレのコースを複数日縦走するくらいのレベル。
しかし、そもそも登山道のつくりや整備の程度が違うので(日本ほど整備されていない)一概に当てはめられません。
特に、ニュージーランドの山は泥が多いです。泥の登山道は歩行に気を遣い、使う筋肉も違う。無駄にエネルギーを消費します。雨、雨上がりで状況はかなり変わるので、レベルが一気に上がることも。
\ 日本の「登山」とはどう違う? /
◼︎ 稜線や尾根よりも山間(沢沿い)が多い
◼︎ 渡渉が多い(渡渉を考慮して計画を立てる)
ニュージーランドではトレッキングのことを「トランピング / Tramping」といいます。
日本は山頂を目指す"登山"の文化が濃いですが、ニュージーランドは山頂を目指すのではなく自然に親しむ"山歩き"の文化が濃いです。
稜線歩きや峠越えはありますが、山頂を踏むことが少ないため山間の谷(沢)や森歩きが中心。
日本の登山文化からすると「なんで河原ばっかり(迂回ばっかり)」とか「日本だったらあの稜線に絶対道つくってるよなあ」と思うこともしばしば。
そのような事情からニュージーランドは"渡渉がものすごく多い"です。もともと川が多いですが、沢沿いばかり歩くので余計に多い。
渡渉を考慮して計画・行動するのがニュージーランドの山歩き。これは日本の登山との大きな違いの一つです。
「Advanced」以上のコースでは特に、どの程度の渡渉があるのかを調べるのは必須。日本と同じように雨が多く、すぐ増水するため天気にかなり左右されます。「何日後の雨までにここの渡渉は抜けておく必要がある」という観点で、増水による停滞や引き返しを考慮しながら歩行距離や宿泊場所を決めます。
整備されすぎていないトラックはアドベンチャー的な要素が強いです。サインを見失わない程度に歩けるところを歩く感じで、GPSがないと即迷子になることも。みんな迷走しているのであちこちに踏み跡があり、本来の道がわからないことは多々あります(GPSがあれば大体大丈夫)。
道は自分で見極める。これがニュージーランドの山歩きであり、面白い部分です。
\ NZではビーコンの使用が推奨されています /
\ おすすめのGPSアプリ紹介 /
山好きによる「テ・アラロア」のセクションハイクランキング!
2位:タラルア山脈 ( 北島 )
3位:ネルソンレイク国立公園 ( 南島 )
「リッチモンド山脈」と「タラルア山脈」は優劣つけがたいほど、どちらも素晴らしい山脈でした。気持ちは同列1位ですが"バリエーション豊かな長すぎる縦走が面白かった"という点でリッチモンド山脈を1位に。
テ・アラロアの「タラルア山脈」はメイン部分の一部を歩いて逸れたので、より深く大縦走をしていたら順位が変わるかもしれません。
1位:【リッチモンド山脈 / Ritchmond Ranges】バリエーション豊かな120kmの大縦走
★ レベル:Advanced(中〜上級)
毎日個性爆発!あらゆる自然を堪能せよ!
テ・アラロアの最難関とされる「リッチモンド山脈」。120kmの縦走路、街から街まで約160km。長い山脈ですが、森、川、稜線、ザレ・ガレ、岩陵帯、渡渉、急坂・・・とにかくバリエーション豊かでとってもワイルド!Hutも個性的で、テントはどこに張ってもいい。山好きにはたまらない縦走路です。
コース・行程 | TAルート【 Pelorus Track → St Arnaud 】 (Pelorus Track)→Captains Creek Hut→Middy Creek Hut →Rocks Hut→(Browing Track)→Browing Hut→Hacket Hut →Starveall Hut→Slaty Hut→Old Man→▲ Rittle Rintoul →▲ Mt. Rintoul→ Mt Rintoul Hut→▲ Purple Top→Tarn Hut →Mid Wairoa Hut→Top Wairoa Hut→Hunters Hut→Poters Creek Hut →(Red Hills Track)→Red Hills Hut→(Maitland Ridge MTB Track) →TOPHOUSE ROAD(登山口)→St Arnaud * Nelson側から「Rocks Hut」「Hacket Hut」に合流可能(後述) |
所要日数 | 山脈のみ( 約120km ):平均5〜7日 *歩く速さによって日数は大きく異なる *最寄りのバス停、キャンプ場、町から出発の場合プラス25〜40km |
登山口周辺の町 | ◾︎ St Arnaud:前泊・後泊におすすめ ◾︎ Havelock:スーパーは1軒(品薄の可能性あり) ◾︎ Nelson:食料調達におすすめ ◾︎ Picton:食料調達におすすめ |
アクセス方法 | 【 Pelorus Track 】 ◾︎ バス( InterCity )で「Pelorus Bridge」(Nelson , Picton, Havelock 発着) ◾︎「Pelorus Bridge」以降は徒歩 or ヒッチハイク。「Maungatapu Road」終点(駐車場)まで(15km ) *「Maungatapu Road」のヒッチハイクは運(車通り少ない) 【 TOPHOUSE ROADの登山口 】 ◾︎「St Arnaud」から徒歩 or ヒッチハイク(8km) *SH63はヒッチハイク容易 ◾︎ シャトルバス(予約):「St Arnaud」〜「TOPHOUSE ROAD」登山口間 【 Red Hills Track 】 【 St Arnaud 】 |
前泊・後泊 | ◾︎ Pelorus Bridge Campsite:「Pelorus Track」最寄りのバス停前 ◾︎ St Arnaud:「Alpine Lodpe」おすすめ! ◾︎ Nelson:大きい町だから安宿がある |
各情報URL | 【 トラック詳細 】 ◾︎ 「DOC」HP 【 アクセス 】 【 宿・キャンプ場 】 |
北側のスタート地点「Pelorus Track」へのアクセスは面倒なので、Nelson側の「Dun Mountain Track」から「Rocks Hut」へ、あるいは「Hacket Track」から「Hacket Hut」へ向かうことも可能。
\「Dun Mountain Track」で合流 /
「Dun Mountain Track」はマウンテンバイクメインの周回トラック。「Rocks Hut」への道は最後に「Dun Saddle」を越えますが、その部分だけ"Route"になっています。
「Dun Mountain Track」は歩いていないので詳細はわかりませんが、10歳の子を連れた親子がネルソンから1泊2日で来ていました。Hutbookを見ても、ネルソン側からの人は結構多かったです。
トラックの入口はネルソンの中心部から3〜4kmなので、アクセスは簡単(近くにバス停もあります)。周辺はトラックが多いので間違えないように注意。
Googleでは「Dun Mountain Track」が表示されないため入口がわかりづらいですが、「ワイマラマ・コミュニティ・ガーデンズ」の近く"Brook Street と Tantragee Road の合流地点付近"からスタートします。
\「Hacket Track」で合流 /
ネルソン側で他に合流できるトラックは「Hacket Track」。ネルソンの南にある町「Richmond」からアクセス可能。「Hacket Track」はネルソンに出る、ネルソンから入るTAハイカーも少なからず利用していました。沢沿いのルートで細かい起伏はありますが大きな峠越えはなく、エスケープルートとしても使いやすいです。
ただ、一番最寄りのバス停「Wensley Road at New Life Church」(ネルソン発着)からトラック入口まで約14kmのロード。「Hacket Track」自体は6kmほどなので1日で辿り着けますが、ヒッチハイクをした方が楽です。
リッチモンド山脈のハイライトの一つ"Little Rintoul〜Mt.Rintoul"。ロープや鎖はなく、浮き石だらけ。○✖️のマークもないため、岩陵帯の歩行や三点確保の技術は必須。自然と真摯に向き合う感じがとても良いですが、危険箇所(特に下り)もあるため要注意。
縦走でもピークを踏むことが少ないニュージーランドですが、ここは両ピークを繋ぐので日本アルプス的な登山を楽しめて最高です◎
\ リッチモンド山脈のおすすめHut /
◾︎ Slaty Hut:ロケーションがよい
◾︎ Mt.Rintoul Hut :Purple Topからの朝日が◎
◾︎ Mid Wairoa Hut:天然プールで泳ごう!
◾︎ Hunters Hut:Hut , 眺め , ロケーション全てよい
2位:【タラルア山脈 / Tararua Ranges】アップダウンとゴブリン・フォレスト
★ レベル:Advanced(中〜上級)
ハードなのに魅力的!登山心をくすぐるタラルア山脈
北島南部の「タラルア山脈」。何回目!?と数えられないほどのアップダウンに急坂、泥、足元を隠す草・・・ハードな山域ですが、そのハードさが山好きを魅了してきます。特に、登山文化の日本人には好かれがち?
テ・アラロアでお会いした日本人のご夫婦ハイカーは「タラルア山脈が一番良かった」と仰っていました。
コース | ①TAルート【 Levie - Waikanae 】 「Levin」→(Waiopehu Track)→Waiopehu Hut→(DoraTrack) →Te Matawai Hut→Doracophyllum Hut→Waitewaewae Hut →(Waitewaewae Track)→Otaki Folks→(Pukeatua Track) →Mangaone Walkway South Car Park→「Waikanae」 ② メインの稜線堪能縦走【 Levin - Upper Hutt 】 |
所要日数 | ① 4〜6 ② 5〜7日 *前泊含めず。タラルア山脈は体力によって大きく変わります |
登山口周辺の町 | ◾︎ Levin ◾︎ Waikanae ◾︎ Upperhutt ◾︎ Greytown |
アクセス方法 | 【 Waiopehu Track 登山口「Poads Road Car Park」】 ◾︎ 最寄りの町「Levin」 ◾︎ 鉄道「Levin Railway Station」から約10km。登山口までは徒歩 or ヒッチハイク ◾︎ タクシーは要問い合わせ ◾︎ 「Levin」までは高速バス「InterCity」or 鉄道「Capital Connection」で アクセス可能(ともにWellington発着あり) ◾︎ トラック入口周辺に野宿スペースあり。トイレあり、水場なし。 【 Pukeatua Track 登山口「Mangaone Walkway South Car Park」】 【 Holdsworth Kaitoke Track 登山口 】 【 Waiohine River Carpark側利用 (Holdsworth Kaitoke Track) 】 |
各情報URL | ◾︎ タラルア山脈詳細:「DOC」HP ◾︎ 高速バス:「InterCity」 ◾︎ 路線バス検索:「metlink」 ◾︎ 鉄道:「Capital Connection」 ◾︎ キャンプ場:「Waiohine Camping」 |
「リッチモンド山脈とタラルア山脈もう一度歩くなら?」と問われたら、私は"タラルア山脈"を選びます。森の虜になってしまったのと、テ・アラロアは途中で稜線を逸れるため、メインの稜線を味わい尽くしたい。
\ もう一度歩くなら稜線を堪能したい! /
タラルア山脈はコースが多く、車でアクセスして周回登山も可能。しかし、縦走がおすすめです!地図を見るとテ・アラロアで歩いた稜線は一部なんだなあと。また機会があれば、今度はがっつり稜線漫歩したいです。
ニュージーランドといえば"ゴブリン・フォレスト"。苔に覆われてモコモコしたクネクネの木がなんとも奇妙で神秘的。そしてこの森、とっても涼しいです。
テ・アラロアの中でもタラルア山脈、コース上では特に「Dracophyllum Hut」〜「Nichols Hut」の間のゴブリン・フォレストが格別でした。
北島の森は水分が多い(泥が多い)せいか、とても涼しいです。1月の真夏でしたが森の中は10〜13度ほど。日当たりの良い稜線は暑いですが、日陰に入ると汗冷えするほどひんやり気持ちがいい。逆に南島のリッチモンド山脈は泥がほとんどなく、タラルア山脈に比べて森の中は暑かったです。
\ タラルア山脈のおすすめ(泊まりたい)Hut /
◾︎ Te Matawai Hut:翌朝は稜線で御来光を!
◾︎ Nichols Hut:ロケーション◎
◾︎ Waitewaewae Hut:森の中の素敵なHut
◾︎ Maungahuka Hut:泊まりたい!
◾︎ Kime Hut:泊まりたい!
3位:【ネルソン・レイク国立公園】湖と岩陵帯と草地と森の堪能縦走
★ レベル:Advanced・Expert(中〜上級・上級)
Angelus Hutで終わりはもったいない!
その先の「Waiau Pass Route」まで!
「Lake Angelus」が有名なネルソン・レイク国立公園。St Arnaud を起点に「Angelus Hut」に泊まる周回コースが人気ですが、個人的にはその先の「Blue Lake」さらには「Waiau Pass」まで足をのばすのがおすすめです!
コース | ① ネルソン・レイク国立公園堪能縦走【 St.Arnaud-Boyle Village 】 「St Arnaud」→(Lake Side Track) or (Pinchgut Track)→(Robert Ridge Route) →Angelus Hut→(Mt.Cedric Route)→Mt.Cedric→(Sabin Track)→Sabin Hut →(Blue Lake Track)→Blue Lake Hut→(Waiau Pass Route)→Waiau Pass →(St James Walkway)→Anne Hut→「Boyle Village」 ② 周回コース(1)【 St Arnaudからの周回 】 ③ 周回コース(2)【 St Arnaudから「Blue Lake」寄り道周回 】 *Lake Angelus 周辺にはトラックがたくさんあるので好きな組み合わせで |
所要日数 | ① 5〜7日 ② 3日前後 ③ 5〜6日 |
登山口周辺の町 | ◾︎ St Arnaud ◾︎ Nelson ◾︎ Hanmer Spring |
アクセス方法 | 【 拠点の町 St Arnaud 】 ◾︎ Nelsonからシャトルバス 【 Lake Side Track 入口 】 【 St James Walkway 入口の「Boyle Village」】 【 Hanmer Spring まで】 |
前泊・後泊 | ◾︎ St Arnaud:「Alpine lodge」( おすすめ!) ◾︎ St Arnaud:「Teetotal DOC Campsite」 ◾︎ St Arnaud:「Buller Campsite」 ◾︎ Boyle Village:「Boyle Campsite」 ◾︎ Boyle Village:「Boyle Village Outdoor Education Center」 *ハイカーの素泊まり(ドミトリー)は予約不可。 当日空きがあれば宿泊可能。周辺にお店などは何もない。 |
各情報URL | ◾︎ ネルソン・レイク国立公園詳細:「DOC」HP ◾︎ 高速バス:「InterCity」 ◾︎ シャトルバス( Nelson側 ):「Nelson Lakes Shuttles」 ◾︎ シャトルバス( Boyle側 ):「Hanmer Tours & Shuttle」 ◾︎ シャトルバス(Boyle側):「Hanmer Springs Adventure Centre」 |
\ Angelus Peakにも登れる /
「Angelus Peak」への道は踏み跡程度のようですが、片道1時間くらいとのこと。「Hinapouri Tarn」までは割とはっきりした道があります。本当は池塘周辺でキャンプの計画でしたが、翌日が朝から風雨予報だったのでHutにしました。
「Blue Lake」までは一般のハイカーもそれなりにいますが、その先の「Waiau Pass Route」に入るとぐっと少なくなりTAハイカーが中心に。しかし、「Waiau Pass」越えがとにかく素晴らしく、美しい湖とアルプス級の岩陵帯に圧倒されっぱなし。広大な草地もニュージーランドならではの風景。ネルソン・レイク国立公園のセクションは、前半が特に景色がコロコロ変わりお気に入りです。
「Waiau Pass」の峠越えはガレ・ザレの急坂(かなりの)です。転滑落、落石などに要注意。Blue Lake側の斜面は登り利用がおすすめです(下り利用は結構危なげ)。反対側は岩陵帯で三点確保になりますが、グリップがしっかり効く岩なのでザレ・ガレに比べて歩きやすかったです。
「Angelus Hut」への道は"Route"で岩陵帯ですが、日本アルプスの岩陵帯に慣れていれば特に問題ありません。道は明瞭ですが、浮石の多いガレ場のトラバースもあります。
\ ネルソン・レイク国立公園のおすすめHut /
◾︎ Blue Lake Hut :短時間はもったいない
◾︎ Anne Hut:早めに着いてのんびりが◎
◾︎ Waiau Passでワイルドキャンプ!(キャンプ適地いっぱい)
テ・アラロアのおすすめセクションと国立公園のトレッキングコース
上記で紹介した3つのセクション以外のコースをご紹介。
【パエカカリキ・エスカープメント・トラック / Paekakariki Escarpment Track】初心者にもおすすめ!海の絶景ハイキング
★ レベル:Easy(初級)
これぞ海外ハイク!島国のよさは海にあり
ウェリントン周辺はニュージーランドで唯一"電車が便利"な町。「パエカカリキ・エスカープメント・トラック / Paekakariki Escarpment Track」のメリットは駅繋ぎができてアクセスがとてもいいこと。
\ おすすめポイント /
◾︎ 駅で始まり駅で終わる便利なアクセス
◾︎ 都市部から近く気軽に行ける
◾︎ 海外ならではの景観
◾︎ 重装備をしなくてよい
コース | Paekakariki Escarpment Track |
所要日数 | 日帰り:約9km , 3〜4時間 |
登山口最寄り駅 | ◼︎ Paekakariki ◼︎ Purukea Bay Station |
アクセス方法 | ◼︎ 鉄道:Wellington 発着 ◼︎ 各駅から徒歩 |
各情報URL | ◼︎ トラック詳細:「paekakariki.nz」 ◼︎ 鉄道「Kāpiti Line train」時刻表:「Metlink」 |
トラックの最寄り駅は「Paekakariki」と「Pukerua Bay Station」。どちからでもいいですが、個人的には「Paekakariki」スタートがおすすめ( Wellingtonから1時間弱)。トラックの途中にある階段が"天空の階段"のようで、下り利用すると最高に気持ちがいいので。
トラックの距離は約9km。ところどころベンチがあり、ゆっくり歩くにはぴったりのハイキングコース。「旅行目的だけど海外ハイキングも楽しみたい」という旅行者にもおすすめです。
海の横の斜面をトラバースする道は日本に少ない(あるのか?)と思うので、お手軽ですが海外ならではの景観を楽しめます。海のブルーが輝く、天気の良い日にぜひ!
【ゴート・パス/Goat Pass( Mingha Deception Route) 】アーサーズ・パス国立公園で沢登り!
★ レベル:Expert(上級)
大自然との格闘と達成感が半端ない!
アーサーズ・パス国立公園は「Arthur’s Pass Village」を拠点にさまざまなトランピングを楽しめる地域。テ・アラロアのセクションで面白かったのは「Goat Pass( Mingha Deception Route)」です。渡渉を繰り返しながら標高差1,000mを上りますが、ラストは沢登り状態のワイルドセクション。
*増水時はかなり危険になるため天気が重要なコース。サインが乏しい場所も多いためGPS必須。レベルは最上級の「Expert」に分類されます
コース | 【 Goat Pass ( Mingha Deception Route )】 Morrison Footbridge→(Deception Valley Route)→Deception Hut →Goat Pass Hut→(Mingha Track)→ハイウェイ73 |
所要日数 | 1泊2日 or 2泊3日 |
登山口周辺の町 | ◾︎ Arthur’s Pass Village (拠点) ◾︎ Greymouth ◾︎ Christchurch |
アクセス方法 | 【 Morrison Footbridge 】 ◾︎ Arthur’s Pass Villageから徒歩 or ヒッチハイク(20km) *国道73号は一本道でヒッチハイク容易 【 Arthur’s Pass Village 】 |
前泊・後泊 | 【 Arthur’s Pass Village おすすめ宿 】 ◾︎ 「Mountain House」 ◾︎ 「Avalanche Creek Shelter」 (DOCキャンプ場) |
周辺トレイル | ◾︎ Lake Mavis:Goat Pass Hutの近くにトレイルあり。ピストンコース。 ◾︎ Avalanche Peak:本格的な岩陵帯日帰り登山ができるおすすめの山。 ◾︎ Temple Basin:往復3〜4時間のお手軽トレッキング ◾︎ Cons Track:急斜面だけど大絶景の日帰り登山 |
各情報URL | ◾︎ アーサーズ・パス国立公園詳細:「DOC」HP ◾︎ シャトルバス:「EAST WEST CORCHES」 ◾︎ 鉄道:「TranzAlpine Train」 |
*Arthur’s Pass Villageは小さいので、宿は早めに予約しておくことをおすすめします。現在廃宿の「The Sanctuary Backpackers」が公衆シャワーになっているため(温水$2, 冷水無料)、キャンプ場泊でも困りません。
\ おすすめは2泊3日(1泊2日も可能) /
◼︎2日目:Upper Deception- Goat Pass Hut(泊)- Lake Mavis往復
◼︎3日目:Goat Pass Hut- Arthur’s Village
*Goat Pass Hutに2泊して(1,2日目)Lake Mavis往復もあり
*1泊2日で寄ることも可能だが、ゆっくり楽しむなら2泊3日がよい
【キャンプ・ストリーム・ハット・トラック/Camp Stream Hut Track】テカポ湖を一望!Beuzenberg Peakを目指す
★ レベル:Advanced(中級〜上級)
星を見るならテカポ湖よりも山の上!
テ・アラロアの最高標高地点は1925mの"Stag Saddle(スタグ・サドル)"。そこからテカポ湖へ下る道が「Camp Stream (Hut) Track」(反対側に続く縦走路は「Bush Stream Track」)。ミルキーブルーのテカポ湖を見下ろしながら、マウント・クックを眺めながら、天の川の下でキャンプをしながら・・・標高1,000mを超えると高山帯になるニュージーランドの2,000m級は最高です◎
テカポ湖にはお手軽なハイキングコース「Tekapo Mt John Walkway」があります。そちらもいいトラックですが、山好きならば「Beuzenberg Peak」がおすすめ!
コース | ① テカポ湖からピストン【 Camp Stream Hut Track / Beuzenberg Peak 】 *アクセス的にこちらがおすすめ (Ritchmond Trail)→(Camp Stream Hut Trail)→Camp Stream Hut (*Stag Saddleはお好みで)→▲ Beuzenberg Peak→来た道を下山 ② TA縦走コース【 Bush Stream Track・Camp Stream Hut Track 】 |
所要日数 | ① 3〜4日 ② 3〜4日 |
登山口周辺の町 | ◾︎ Lake Tekapo ◾︎ Geraldine |
アクセス方法 | 【 Ritchmond Trail 登山口 】 ◾︎ Lake Tekapo中心部から16km。車通りが少ないため、ピストンがおすすめ。 【 Bush Stream Car Park (縦走) 】 |
各情報URL | ◾︎ トレイル情報:「DOC」HP ◾︎ シャトルバス(Geraldine→Bush Stream Carpark:ATOMIC TRAVEL「Alps 2 Ocean」 *歩いたときは「Methven Shuttle」もありましたが、現在HPがなくなっています |
その他 | ◾︎ テカポ湖の「The Greedy Cow Cafe」のフレンチトーストおすすめ! |
「お好きなところどうぞ」という広がり
「Stag Saddle」〜「Beuzenberg Peak」は急なガレ場。テカポ湖側からピストンの場合わざわざStag Saddleに寄る必要はないですが、Stag Saddleではキャンプ可能。
私はStag Saddleの東側の斜面を少し下った地点でキャンプをしました(Saddleは風が強い)。翌朝Beuzenberg Peakに登りそのまま稜線を下ろうと思っていましたが、実はこの日の朝少し腹痛気味でPeak断念・・・
Peakに登らずとも稜線でかなり満足できるトラックですが、ここまできたらぜひBeuzenberg peakまで!
テカポ湖からだと「Camp Stream Hut」に泊まる人が多いですが、Hutの手前7kmあたりはキャンプ適地がたくさん。沢もあり水には困りません。マウント・クックの眺めが素晴らしく、何より"星空"がすごい!当たり前ですがテカポ湖の何倍もいいので、山の上で宇宙を楽しむことをおすすめします。
iPhone13proで撮影してみました。実際はこの何倍もの輝きが広がっています。天の川の下で静かに独りキャンプ。感無量。
Stag Saddleの朝の気温は、3月上中旬で-1〜2℃ + 風 (5m/s前後くらいは常に吹いている)でした。他のハイカーに「めちゃくちゃ寒いよ!?」と何度も脅されましたが、10月前後の北アルプスくらいだったかと。
テカポの最高の星空を見たい人はぜひ!
【ブレスト・ヒル・トラック/Breast Hill Track】ワナカ周辺はデイハイクの宝庫「Lake Hawae」で絶景登山!
★ レベル:Advanced(中〜上級)
Lake WanakaよりLake Hawaeが好き
観光地Wanakaのお隣"Lake Hawae"。スーパーはないけど観光地の喧騒から離れた居心地のいい「Hawae Hotel」と、Lake Hawaeの絶景トラックがある素敵な、小さな町。
ニュージーランドは湖がとても美しく、テ・アラロアでもさまざまな湖に出会いました。その中で、私が一番好きだと感じたのは"Breast Hill Track から眺める Lake Hawae"。近すぎず、遠すぎない距離感が心地よく、ハワエ湖をボケーッと見つめていた時間は至福そのもの。
コース | Breast Hill Track (Timaru River Track) |
所要日数 | 日帰り or 1泊2日(Pakituhi Hut) |
登山口周辺の町 | ◾︎ Lake Hawae ◾︎ Wanak |
アクセス方法 | 【 Breast Hill Track 】 ◾︎ 徒歩 or ヒッチハイク( Hawae Hotelから7.7km) 【 Lake Hawae 】 |
おすすめの宿 | ◾︎「Hawae Hotel」:Wanakaより安い。レストランが美味しい! |
各情報URL | ◾︎ トラック詳細:「DOC」HP ◾︎ 高速バス:「InterCity」 ◾︎「Pakituhi Hut」詳細:「DOC」HP 【 Wanaka レンタサイクル 】 |
出典:「DOC」パンフレット
「Lake Wanaka」と「Lake Hawae」の周辺にはトラックがたくさんあります。有名なのは「Roys Peak(初級)」(天気の関係で行けなかった)。
テ・アラロアでは「Breast Hill Track」で Lake Hawae に下りますが、縦走も可能。トラックから数百メートル逸れた場所に「Pakituhi Hut」があり(TAハイカーの利用も多い)、「Grandview Ridge Track」という絶対素敵だろ!と言わんばかりの名がついた稜線トラックが続いています。
「Wanakaの方には行きたい。でも観光地の喧騒は避けたい」という人には"Lake Hawae"おすすめです。車があればスーパーがなくてもさほど困らないし、一応バスもある。一本道なのでヒッチハイクも簡単です。
「Hawae Hotel」のオーナーは元PCTハイカーで、ハイカーフレンドリー◎。併設のレストランはピザもバーガーもとても美味しいです。
Wanakaのすぐ隣の町"Albert town"にあるパン(とケーキ)屋さん「Pembroke Patisserie」。テ・アラロアで一番美味しかったパン屋さんで、おすすめです。Albert townには安いキャンプ場が2つあり、そこを拠点にするのもあり(Wanakaは観光地なのでホリデーパークも何もかも高い)。
DOCのキャンプ場は「Albert Town Campground」。ワナカのホリデーパークが管理しているため、DOCのHPには載っていません。スーパーやパン屋のエリアに近くて便利です。2024年3月時点では1泊$10。シャワーはありませんが、川で水浴びはできます。
「Supention Bridge」前にあるキャンプ場はGoogleに記載なし。広くて静かないいキャンプ場でした。スーパーからは少し離れていますが1泊$7で、DOCのキャンプ場同様シャワーはありません。
Wanaka周辺で「Roys Peak」以外のトラックをお探しなら「Breast Hill Track」へぜひ。淡々と登るだけでなく岩場もあり、歩きやすいトラックよりも楽しめます。ランチを持って、お気に入りのLake Hawae View Spotで至福のひとときを。
【カスケード・サドル・ルート/Cascade Saddle Route】【リース・ダート・トラック/Rees-Dart Track】マウント・アスパイアリング国立公園
★ Cascade Saddle Route:Expert(上級)
★ Rees-Dart Track:Advanced(中〜上級)
2,000m以下の山で氷河の大絶景!
ニュージーランドで楽しみたいものの一つが"氷河"。マウント・クック国立公園に負けず劣らず「マウント・アスパイアリング国立公園」も迫力満点の氷河を楽しめておすすめです!
\ Raspberry Flat Carparkから歩きたいトラック /
◾︎ French Ridge Track:Hutに泊まりたい!
◾︎ Cascade Saddle Route:峠を越えて別のトラックへ!
私が歩いたのは「Cascade Saddle」〜「Rees-Dart Track」。「Rob Roy Track」は橋が通行止めで行けず、「French Ridge Track」は天気の関係で断念。地図からもわかるように「French Ridge Hut」は氷河に一番近いHutです。
\ Rees-Dart Track /
出典:DOC
「Cascade Saddle」を越えて繋ぐことができる「Rees-Dart Track」。車のアクセスでなければ、Cascade Saddleの両側を楽しむのがおすすめ。
コース | ① 氷河の絶景を目指す【 Cascade Saddle Route 】 Raspberry Flat Carpark→Aspiring Hut→(Cascade Saddle Track) →Cascade Saddle→来た道を戻る ② 氷河を正面に泊まる【 French Ridge Track 】 ③ 氷河と谷を楽しむ【 Rees-Dart Track 】 |
所要日数 | ① 1泊2日 or 2泊3日 ② 1泊2日 or 2泊3日 ③ 4〜6日 |
登山口周辺の町 | ◾︎ Wanaka ◾︎ Glenochy ◾︎ Queenstown |
アクセス方法 | 【 Wanaka・Queenstown・Glenochy 】 ◾︎ Wanaka・Queenstownは「InterCity」の高速バスあり ◾︎ GlenochyはQueenstownからシャトルバス or ヒッチハイク(容易) 【 Cascade Saddle・French Ridge・Rob Roy Track 】 【 Rees-Dart Track 】 |
各情報URL | ◾︎ アスパイアリング国立公園詳細:「DOC」HP ◾︎ Wanakaからのシャトルバス( グループ向け):「HAULA」 ◾︎ Wanakaからのシャトルバス(個人・グループ):「Wanaka Transfers」 ◾︎ Rees & Dart Trackシャトルバス:「Info and Track」 |
私はWanakaから一旦テ・アラロアを逸れて「Cascade Saddle Route → Rees Track」を歩き、Glenochyへ出ました。
◼︎2日目:Aspiring Hut → Cascade Saddle → Dart Hut
◼︎3日目:Dart Hut → Rees Saddle → Shelter Rock Hut
◼︎4日目:Shelter Rock Hut → Muddy Creek Carpark → Glenochy (ヒッチハイク)
駐車場から「Aspiring Hut (要予約)」までは約9km、2時間前後。牧場の4WDトラックでサクサク歩けます。Cascade Saddleへの登りはひたすら急坂。岩場はポールに従って三点確保で登ります。
ロープや鎖はないのでピストン、あるいは反対側からの縦走で下り利用をする場合は転滑落、落石に要注意。「Rees-Dart Track」と繋ぐなら、Aspiring Hut側からの方が安全です。
森林限界〜「Dart Hut」までは"Route"扱いですが、歩く人がそれなりにいるため割とはっきりした登山道です(*ポールを見失わないように。岩場、ガレ・ザレでは道があやふやの箇所もあります)。登りきった1,800m地点〜「Cascade Saddle」までは大絶景。途中「Cascade Creek」の渡渉がありますが、雨続きでなければ石のステップで渡れます。
SaddleからはDart Riverへ一気に下降。ガレ・ザレの急斜面もあるため要注意。沢へ下ったあとは谷歩き。何度か渡渉がありますが、「リース・ダート・トラック」は増水しやすいため天気には注意。
Cascade Saddle〜Dart Hutの間は"地滑り"している箇所があり、通れるけど状態はアドバイスできませんという注意書き。引き返す覚悟もしておいてね!と。
個人的にはグレート・ウォークより楽しかったです。全グレート・ウォークを知っているわけではありませんが、山に慣れている方は"天候や地形を考えながらの整備されすぎていないトラック"が面白いと思います。マウント・クック国立公園より空いているし、どのトラックも本格的な登山で観光客はほとんどいません。
"Route"になっていると少し不安にもなりますが、ここはやはり国立公園。思っていたよりも道ははっきりしていました。急登の先のご褒美氷河、最高です!
Rees-Dart Trackの周回について
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◼︎ Dart Track:正午前後発着
「Rees-Dart Track」の周回は、シャトルバスの時間の関係で「Rees Track」からスタートする人がほとんど。Cascade Saddleを越えたあと「Dart Track」を歩くならシャトルバスを利用しやすいですが(午後発)、「Rees Track」の場合は時間に注意(午前発)。私はヒッチハイクでGlenochyへ出ましたが、車通りは少ないため運が良ければ成功する感じです。
「Rees Track」で抜ける、かつ、シャトルバスを利用するというハイカーは、駐車場(Muddy Creek Carpark)の近くでキャンプをしていました。森を抜けたRees River沿いは泥の牧場地帯ですが、駐車場の2kmほど手前、Rees Riverの渡渉付近は牧場が終わりキャンプ適地。このあたりはキャンパーもいます。渡渉後は4WDトラックになるため、沢の近くがおすすめ。
【モタタプ・トラック/Motatapu Track】これぞニュージーランドの地形!
★ レベル:Advanced(中〜上級)
出典:New Zealand Government
URL:www.govt.nz
アップダウンがハードだけど良いトレイルと聞く「モタタプ・トラック」。私は「カスケード・サドル」と「リース・ダート・トラック」に逸れたのでこのセクションは歩いていませんが、Wanakaに戻って両方歩くハイカーもいました。
コース | 【 Motatapu Track 】 Motatapu Track Carpark (Fern Burn Carpark) → Fern Burn Hut →Highland Creek Hut→Roses Hut→Macetown Campsite→Arrowtown |
所要日数 | 3〜4日 |
登山口周辺の町 | ◾︎ Wanaka ◾︎ Arrowtown |
アクセス方法 | 【 Motatapu Track Carpark ( Wanaka側) 】 ◾︎ Wanakaからヒッチハイク(容易) ◾︎ Wanakaから「Glendhu Bay Track」を歩いてアクセスも可能 *Wanakaから駐車場まで約17km。駐車場から最初のHutまで約6.5km 【 Arrowtown 】 |
各情報URL | ◾︎ Motatapu Track詳細:「DOC」HP ◾︎ Glendhu Bay Track詳細:「DOC」HP ◾︎ 路線バス:「Orbus」 |
地図を見ても相当なアップダウン。400〜500mの登り下りを繰り返します。テ・アラロアは稜線歩きが少なめですが、このセクションは雄大な稜線を満喫できて「ハードだけどとても良かった」というハイカーも多いです。
ニュージーランドはとにかく沢が多く、沢に合わせて細かくアップダウンを繰り返す地形。しかも大抵急坂。日本のように"何日も稜線を歩ける山脈"は本当に少ないです(あるのか?)。"ニュージーランドの地形を味わいたい"という方には絶好のセクションだと思います。
歩いていないので詳細は記載できませんが、「Motatapu Track」上のHutはどこも素敵だと思います。
【ロング・ウッド・フォレスト / Longwood Forest】究極の泥山に挑戦!
★ レベル:Advanced(中〜上級)
ニュージーランドの本気の泥やばすぎ。でも・・・
ニュージーランドは泥山こそ美しい!!
ニュージーランドは泥山が多いです。テ・アラロアでは南島よりも北島の方が圧倒的に泥ですが、TAの究極の泥山は南島南部の「Longwood Forest」。泥というか"泥沼"です。
先をゆくハイカーに「レインパンツを履いた方がいい」と言われましたが、大正解。ウエストまで泥まみれ。身長147cmの私は底なし沼にハマらぬよう慎重に歩き、最大で太腿(膝と股の間くらい)まで埋まりました。ニュージーランドの泥地帯におけるチビの直進は本当にやばいので、ストックで深さを確認しながら。
縦走ではそんな泥(沼)道を20kmくらい歩きます。もはや感心。
\ 苔が美しい「Bald Hill」側をピストン /
\ よりドロドロは「Martin’s Hut」側 /
一番泥沼が酷いのは「Bald Hill」から一旦4WDトラックを下り、再び登山道に入って「Longwood Trig」へ向かう縦走路。稜線は底なし沼、森は究極の泥という感じ。
コース | ① 泥と苔【 MERRIVALE ROAD側からピストン 】 MERRIVALE ROAD → ▲ Bald Hill → MERRIVALE ROAD ② 究極の泥地帯【 Round Hill Walking Track側からピストン 】 *縦走はアクセスが厳しい(ヒッチハイクなら行ける) |
所要日数 | ① 日帰り:8.6km (4〜5時間) ②1泊2日推奨:約30km (10〜11時間) |
登山口周辺の町 | ◾︎ Riverton ◾︎ Invercargill ◾︎ Winton |
アクセス方法 | ◾︎ 車でのアクセス推奨 * Bald Hill側の「MERRIVALE ROAD」は林道途中の スペースに停められる(停めている車があった)。入口まで4WDトラックだが倒木があった |
各情報URL | ◾︎ Longwood Forest 詳細:「Te Araroa Trail Note」 |
テ・アラロア3,000kmの結論は「ニュージーランドは泥山こそ美しい」でした。屋久島は雨が多いからこそ森が豊かで美しい。同じように、ニュージーランドは泥があるほど森が、苔が、本当に美しいのです。これはもう写真では伝わりません。
Longwood Forestにある2つのHut( Martin’s Hut , Turnbull’s Hut )はどちらも超古いHut。年季入りまくり。どちらかといえば水タンクがあり、沢へのアクセスも可能な「Martin’s Hut」がおすすめ。ただし、水タンクは大きくないので、晴れ続きだと水がない可能性も。
周辺は泥ですが、ソロテント1張分の乾いた地面もありました。ちょっと湿気った苔の上にも2張くらいはいける。Hutが古すぎて中で寝たくないというハイカーはテントを張っていました。
私が泊まったのは「Turnbull’s Hut」。水タンクはありません。沢は近くにありますがアクセス困難。途中まで下ってみましたが、最後が垂直気味の斜面でやめました。手前の沢で3L汲んでいたので、1Lを足の泥処理用に。レインパンツのおかげで足首までしか汚れておらず、なんとか処理できました。
Hut周辺は泥なので、トイレに行くだけでドロドロ。そのため、夕食とトイレを済ませてから足の泥処理をして、すぐに就寝。ちなみに、歩き終えたあとの2024年4月、DOCによって入口にテラスがつくられました(Martin’s Hutは壁の張り替えも行われたよう)。トイレへの道は関係なく泥ですが。
「Bald Hill」側のトラック入口へ続く「Merrivale Road」を入ってすぐ右手にプライベートHutがあります。縦走するならここの利用も可能。中は5人までで、このときはHut$15、テント$10(現金)でした(水とトイレあり)。
私は「Bald Hill」の先、4WDトラック脇にテントを張りましたが、ランチ休憩で寄らせていただきました。ここに前泊して1日でLongwood Forestを抜けるハイカーもいますが、かなりハードです。
日本の一般登山道ではなかなか経験できない泥沼登山。一生に一度くらい、泥まみれハイクをしてもいいかもしれません。精神がめちゃくちゃ強くなります。肉体はめちゃくちゃ疲れます。ご興味ある方はぜひ?
大絶景の「グレート・ウォーク」他のトラックと合わせて楽しもう!
テ・アラロアを歩いているとグレート・ウォークの"最上級に整備された道"に飽きることがあります。歩きやすいのはありがたいですが、ニュージーランドの整備は"砂利敷き"が多く、足元が単調になりがち。「Easy」のトラックやグレート・ウォークは砂利道多めで、森なのに砂利?みたいな。
登山を趣味としてある程度山慣れしている方は「グレート・ウォーク + その他トラック」で、違いを楽しむ歩き方がおすすめです。
【トンガリロ国立公園】周回がおすすめ!ルアペフ山が美しい「ラウンド・ザ・マウンテン・トラック」
★ Alpine Crossing:Intermediate(初〜中級)
★ Northern Circuit:Intermediate(初〜中級)
★ Round The Mountain Track:Advanced(上級)
*ナウルホエ山やトンガリロ山への道は"Route"の上級
「Mt.Ruapehu」がとにかく美しかった!
「トンガリロ国立公園」はテ・アラロアで唯一コースになっているグレート・ウォーク(川下りの「.ファンガヌイ・リバー」を除いて)。デイハイクのコースがあるため組み込まれているのかと。
しかし、トンガリロ国立公園は日帰りで終わらせず、一周(半周だけでも!)していただきたい!
コース | ① グレート・ウォーク【 Alpine Crossing + Northen Circuit 】 Whakapapa Village→(Mangatepopo Track)→ Mangatepopo Hut →(Tongariro Alpine Crossing)→Emerald Lakes・Blue Lake(*Mt.Tongariroピストン可能) →(Whaihohonu Oturere Track)→Oturere Hut→Waihohonu Hut →(Tama Lakes Track)→(Tranaki Fols Track) →Whakapapa Village ② トンガリロ国立公園一周【 グレート・ウォーク + Round The Mountain Track 】 |
所要日数 | ① 3〜4日 ② 4〜7日 |
最寄りの町 | ◾︎ National Park ◾︎ Ohakune ◾︎ Turangi |
アクセス方法 | 【 Whakapapa Village 】 ◾︎ 最寄りの町からシャトルバスあり 【 National Park・Ohakune 】 【 Turangi ( Lake Taupo近くの町) 】 |
各情報URL | ◾︎ トンガリロ国立公園詳細:「DOC」HP ◼︎ トンガリロ国立公園詳細:「100% PURE NEWZEALAND」 ◾︎ 高速バス:「InterCity」 ◾︎ シャトルバス:「Mountain Shuttls」 ◾︎ 鉄道:「Northern Explorer」 |
デイハイクの「トンガリロ・アルパイン・クロッシング」は、映画「ロード・オブ・ザ・リング」のロケ地として有名な"Mt Ngauruhoe(ナウルホエ山)"や"Emerald Lakes"を通る縦走路。大抵は「Whakapapa Village」から「Lake Lotoaia」側に抜けます。Topo Map上にはナウルホエ山への道はありませんが、実際には分岐があり登ることも可能(往復3時間前後)。
日帰りといえど20kmあり、十分美しく歩きごたえもありますが、Emerald Lakesの分岐から「Northern Circuit」、さらにルアペフ山方面へ続く「Round the Mountain tracks」が極上でした。
個人的には「ラウンド・ザ・マウンテン・トラック」が特に良くて、ルアペフ山に一目惚れ。角度の変化を楽しめるのは周回の醍醐味です。
ものすごく良い縦走路なのに人はほとんどおらず、1日20km程度歩いて出会ったのは数人。1月中旬のサマーホリデー真っ盛りの真夏、4日間晴れという最高の条件で(アルパイン・クロッシングは人だらけ)。
\ トンガリロ国立公園おすすめHut /
◾︎ Rangipo Hut:荒涼とした大絶景にポツン
◾︎ Mangaturuturu Hut:夕日とルアペフ山が美しい
【マウント・クック国立公園】ニュージーランド最高峰の麓で氷河トレッキング
★ Governors Bus Track:Easiest(初級)
★ Hooker Valley Track:Easy(初級)
★ Kea Point Track:Easy(初級)
★ Red Tarns Track:Easy(初級)
★ Mueller Hut Route:Advanced(中〜上級)
(前半の「Sealy Tarns Track」は初級)
コース | ① 日帰りハイキング「 Hooker Valley Track 」 ② Hutに泊まろう!「 Mueller Hut Route」*途中まで「Sealy Tarns Track」 ③ サクッと歩く「Kea Point」「Governors Bush Track」「Red Tarns Track」 |
所要日数 | ① 日帰り ② 日帰り or 1泊2日 ③ 日帰り |
登山口周辺の町 | ◾︎ Lake Tekapo ◾︎ Twizel |
アクセス方法 | 【 マウント・クック・国立公園 】 ◾︎ シャトルバス ( Tekapo , Twizel , Queenstownなど) ◾︎ Twizel, Lake Tekapo方面からヒッチハイク容易 【 Hooker Valley・Mueller Hut(Sealy Tarns) 】 【 Kea Point・Governors Bush・Red Tarns 】 |
各情報URL | ◾︎ マウント・クック国立公園詳細:「DOC」HP ◾︎ シャトルバス:「Tekapo Shuttle」 ◾︎ シャトルバス:「Cheeky Kiwi Travel」(QueenstownやChristchurch発着あり) ◾︎ シャトルバス:「The Cook Conection」*現在サービスの見直し中 ◾︎ 高速バス:「InterCity」(Twizel , Tekapo)までのアクセス ◾︎ キャンプ場(DOC):「White Horse Hill Campground」 |
以前訪れたときは「Hooker Valley」「Kea Point」「Governors Bush」を歩きました。しかし、テカポ湖出発の日の朝方に体調不良をお越し、気持ち悪さ満載で「Hooker Valley Track」へ行くも、最後の氷河手前で限界になり引き返しました(好天すぎて無理矢理行った)。
トラックは起伏も少なく、ものすごく歩きやすいです。その代わり人も多いですが、マウント・クックに近づいていく高揚感は覚えています。
出典:istockphote.com
今回は"Mueller Hut"に泊まりたいと思っていましたが、全然空いておらず(Mueller Hutはとても人気)。麓のキャンプ場を利用しての日帰り登山も考えましたが、天気が微妙で結局行かず。
「Mueller Hut Route」は途中まで「Sealy Tarns Track」を歩き、標高1,800mまで登ります。標高差約1,000mの本格的な登山ルートです。
出典:DOC
【ルート・バーン・トラック/ Routeburn Track】【グリーンストーン & ケイプルズ・トラック/Greenstone & Caples Track】グレート・ウォークでワイルドキャンプ!?
★ Routeburn Track:Intermediate(初〜中級)
★ Greenstone & Caples Track:Intermediate(初〜中級)
★ Steele Creek Track:Advanced(中〜上級)
展望抜群!景色の良さが人気のルートバーン
テ・アラロアでお手軽グレート・ウォークとされる(ルートから少し逸れればいい、合流も簡単)「ルート・バーン・トラック / Route Burn Track」。
ニュージーランドのトラックは森が多いですが、ルート・バーンは景色の良さが人気。とても気持ちのいいトラックでした。「Routeburn Shelter」からスタートする場合、割とすぐ森林限界に出ます。
\「Routeburn Track」のみ /
\ 続けて「Greenstone & Caples Track」へ/
出典:DOC
「Routeburn Track」だけなら1泊2日で歩けますが、繋がっている「Greenstone & Caples Track」と合わせるとさらに面白くなります。
私はテ・アラロアに合流するため「 Greenstone Track」を歩きましたが、こちらは森と広大な牧場をひたすら。「Caples Track」も沢沿いなので同じような感じかもしれませんが、両トラックを山越えで繋ぐ「Steele Creek Track」は森林限界に出るので面白そうです(経験者向き)。
\ こんな繋ぎ方もいいのでは? /
↓
「Steele Creek Track」
↓
「Greenstone Track」
↓
「Greenstone & Caples Tracks Carpark」
コース | ① グレート・ウォーク以外も楽しむ 【 Routeburn Track & Greenstone / Caples Track 】 Routeburn Shelter Carpark→Harris Saddle→Lake Mackenzie →Lake Howden→(*Key Summit 寄り道可)→Greenstone Track →*Lake Mckellar 手前でルートは二手に分かれる(好きな方を。詳細は後述) →Greenstone and Caples Tracks Carpark *「Routeburn Track」と「Greenstone Track」のスタートはどちらでも ② グレート・ウォークのみ楽しむ【 Routeburn Track 】 |
所要日数 | ① 3〜5日 ② 2〜3日(32km。1日で抜ける人もいるが、バスの時間注意) |
登山口周辺の町 | ◾︎ Queenstown ◾︎ Glenochy ◾︎ Te Anau |
アクセス方法 | 【 Routeburn Shelter Carpark 】 ◾︎ シャトルバス:Queenstown , Glenochy 発着 ◾︎ ヒッチハイク:Queenstown , Glenochyより(数回乗り継ぐ可能性あり) 【 Greenstone and Caples Tracks Carpark 】 【 The Divide Carpark 】 |
各情報URL | ◾︎「Routeburn Track」詳細:「DOC」HP ◾︎「Greenstone & Caples Track」詳細:「DOC」HP ◾︎ シャトルバス:「info&track」 *(Queenstown発着 , Te Anau は「The Divide→Te Anau」のみ) ◾︎ シャトルバス:「Cheeky Kiwi Travel」 *Queenstown , Te Anau 発着 ◾︎ シャトルバス:「FIORDLAND OUTDOORS」 *Queenstown , Te Anau 発着 |
「ルート・バーン・トラック」でのおすすめは"ワイルド(フリー)キャンプ"。グレート・ウォークには「トラックから500m離れればキャンプOK」というルールがあります。DOCの方にお会いして公式ルールであることを確認しました。
しかし、実際にトラックを500m離れるのは結構難しい。分岐があって他のトラックと繋がっている場合は探しやすいですが、一本道だとなかなか見つかりません。
\ ワイルドキャンプ地候補に挙げた3地点 /
◼︎「Falls Hut」近くの池塘周辺
◼︎「Lake Harris」の奥のエリア
ルート・バーン・トラックには「Lake Harris」「Lake Wilson」の大きな湖があり、2つの湖の間が一番利用されているキャンプ地。DOCの方も「そこはいいキャンプ地だよ!」と。他2つの候補地は登山口から近く、キャンプするには到着が早すぎたのでLake Harrisの方へ行きました。他に3人グループが1組。
「Routeburn North Branch Track」は本ルートを逸れるサイドトリップ。500m離れるならここが一番簡単です(*看板などは見ていませんが、キャンプ禁止マークがあればNG)。沢沿いのルートで水には困らないし、地形的にどこかしらにはテントを張れるのではないかと。
あとは「Routeburn Falls Hut」近くの名もなき池塘周辺。Hutから15〜20分程度歩いた場所に踏み跡があり、そこから登れます(ちょっとしたサイドトリップ的な場所のようです)。実際に見ていないのでどのような場所かはわかりませんが、ギリギリ500m離れられそう。
グレート・ウォークのHutはどこも立派で設備がいいですが、その分人も多い。朝晩静かに過ごしたい方には、あえてのワイルドキャンプをおすすめします。
グレート・ウォークから離れると人は一気に少なくなり、道も「あ、グレート・ウォーク終わった」という感じになっていきます。ニュージーランドの自然は本来こうなんだな、という違いが面白い。グレート・ウォークと他トラックを組み合わせることで冒険感が増します。
グレート・ウォークの何が疲れるかというと"予約競争"。テント場も予約は疲れるし、キャンセルが出たかをこまめにチェックするのも疲れる。「予約が苦手」「静かなテント泊が好き」という方は、ワイルドキャンプをお試しください。
行きたかった!行かずに後悔した!人気・絶景の国立公園
ロングトレイル中の悩みは"天気"。ニュージーランドは川が多く、雨が降るとすぐ増水して歩けなくなることもあるので(特に南島)、先の天気と次のセクション(渡渉状況)を考慮しながらサイドトリップの取捨選択をしていました。
諦めたサイドトリップもありますが、その中でも「やっぱり行きたかった」「行けばよかった」と思ったトラックを2つ。
【ミルフォード・トラック/ Milford Track】予約競争に負けたらオフシーズンを狙え!
★ レベル:Intermediate(初〜中級)
激しい予約競争に勝つ必要がある「ミルフォード・トラック」。キャンセル待ちも激しいため、多くのハイカーが諦めていました。でも、やっぱり、一度は歩いてみたいです(高いけど)。
\「Milford Track」のアクセス /
コース | グレート・ウォーク【 Milford Track 】 Te Anau→(バス)→Te Anau Downs→(フェリー)→Glade Wharf →Milford Track(3日宿泊)→Sandfly Point→(フェリー) →Milford Sound→(バス)→Te Anau *トレイルは「Glade Wharf」→「Sandfly Point」の一方通行 |
所要日数 | 3泊4日 *3泊厳守(行程のアレンジ・テント泊・停滞すべてNG) |
最低限必要な予約 | ◾︎ Hutの予約(3泊分) ◾︎ 水上タクシー:Te Anau Down → Glade Wharf / Sandfly Point → Milford Sound *マイカーの場合、車の移動サービスあり(要予約) |
登山口周辺の町 | ◾︎ Te Anau ◾︎ Qneenstown |
アクセス方法 | ◾︎ シャトルバス + フェリー(往路・復路ともに) *バスはTe Anau , Qneenstown から発着 |
各情報URL | 【 Milford Track 関連 】 ◾︎ トラック情報:「DOC」HP ◾︎ トラック情報:「100% PURE NEWZEALAND」 ◾︎ 冬期のミルフォード・トラック情報:「DOC」HP 【 バス・フェリー 】 |
「ミルフォード・トラック」は人数制限さており(1日40人 )、日帰りでちょっと歩くこともできません。「個人ウォーク」の予約は4〜5月頃開始されますが、年によって違うので早めにチェックを。開始から10分程度でワンシーズンの予約が埋まります。2023/2024シーズンの予約は1万人がアクセスし、2分でサーバーがパンクしたそうです。
キャンセル待ちの場合も、毎日細かくチェックしている人がうまく滑り込めるような感じ(キャンセルはほとんど出ないようですが)。聞いた話によると、毎朝8時か9時頃更新される(時間をはっきり覚えておらず、すみません…)ようなので、その時間を狙ってチェックするといいとのこと。
「予約競争に負けた」「予約競争が嫌だ」という場合、オフシーズンを狙うのもあり(個人的にはこちらを狙いたい)。グレート・ウォークがオフシーズンの"5月1日〜10月下旬頃"は予約不要。DOCの予約画面は閉じられて、Hutは先着順になります(*DOCのビジターセンターでHut代を事前払い)。Hutの設備は縮小されますが、その代わりオンシーズンに比べて破格の値段。オンシーズンは行程をアレンジできず一方通行の3泊4日で予約しますが、オフシーズンはアレンジもできるようです。
5月下旬頃まで営業しているシャトルバスもあるので、あえてこの時期を狙う人も。ただ、冬季はトラック上の橋が外されるようなので、渡渉や雪崩のリスクは要確認。冬季はオーロラを見られる可能性も◎
【タラナキ山/Mt Tranaki】行かずに後悔!日帰り〜縦走まで楽しめるエグモント国立公園
★ レベル:Easy〜Expert(初〜上級)までさまざま
出典:istockphote
北島で狙っていた"タラナキ山"。円錐形が綺麗な2,518mの山。裾野が広く、佇まいは富士山のよう。日帰り〜縦走まで体力に合わせて歩くことができます。
*エグモント国立公園のHutは要予約・予約不要とそれぞれです
\ Mt.Taranaki 周辺のトラック /
出典:DOC
コース | ① タラナキ山登山【 North Egmont Summit Track 】 North Egmont Visiter Center→(North Egmont Summit Track) →Tahuraugi Lodge→▲ Mt. Taranaki→Maketawa Hut →North Egmont Visiter Center ② 逆さタラナキを見る【Mangorei Track・Pouakai Track 】 ③ エグモント国立公園一周【 Round The Mountain Circuit 】 |
所要日数 | ① 2〜3日 ② 日帰りor 1泊2日 ③ 5〜8日(*ピークに寄る・寄らないで異なる) |
登山口周辺の町 | ◾︎ New Plymouth (一番大きい) ◾︎ Stratford ◾︎ Hawera |
アクセス方法 | 【 New Plymouth 】 ◾︎ 高速バス:主要都市から「InterCity」が出ている 【 Mangorei Track Trailhead 】 |
各情報URL | 【 エグモント国立公園詳細 】 ◾︎ 国立公園詳細:「DOC」HP ◾︎ 国立公園詳細:「100% PURE NEWZEALAND」 【 シャトルバス 】 |
登山口が多く、日帰り〜2,000m以上の本格的な登山まで楽しめる「エグモント国立公園」。山頂への最短ルートで日帰り登山も可能です。
\ 山頂日帰り登山 /
Mt.Taranakiの日帰りピストンコースは「Taranaki / Egmont National Park Visjter Center」からはじまる「Northern Summit Route」を。森林限界より上は岩陵帯になり、レベルは"Expert"。岩陵帯の経験者向け。
山頂に行かない人気コースは「Pouakai Hut」周辺。Hutの近くにある池塘で"逆さタラナキ"を見ることができます。
南島に移るタイミングや天気を考慮して行かなかったのですが、後悔しています。トンガリロ国立公園とはまた違う魅力的な山域だとおもいますし、独立峰はやはりかっこいいですね。
ニュージーランド在住がおすすめするトレッキングコース3選
ニュージーランドの人やワーホリの人に聞いたおすすめトラックを3つご紹介します。
【アッパー・コップランド・バレー・トラック / Upper Copland Valley Track】ニュージーランドの秘湯を目指す原生林コース
★ レベル:Advanced(中〜上級)
ウェストコーストに位置する「Copland / コップランド」。マウント・クック国立公園に聳える氷河の反対側のエリアです。
出典:DOC
コース | 【 Upper Copland Valley Track 】 Copland Track Carpark→Architect Creek Hut→Welcome Flat Hut →Douglas Rock Hut→来た道を戻る *Douglas Hut〜Copland Shelterはリスクの高いアルパインルート。 |
所要日数 | 2〜3日 |
登山口周辺の町 | ◾︎ Wanaka ◾︎ Hokitika ◾︎ Greymouth |
アクセス方法 | ◾︎ ピストンのため車推奨 ◾︎ ヒッチハイク |
各情報URL | ◾︎ トラック詳細:「DOC」HP ◾︎ トラック詳細:「100% PURE NEWZEALAND」 |
ワーホリの方に教えていただいたトラック。何百キロのヒッチハイクが必要だったので諦めましたが「コップランドの森は本当に美しい」とのこと。ニュージーランドで一番雨が多い「ウエストコースト」エリアで、年間200日ほど雨が降るといわれます。森がとにかく豊かで、原生林が多く残る地域です。
このトラックは"温泉(野湯)"付き。日本人なら食いつきますね、山と温泉。歩かないと行けない"秘湯"となればなおさら。ニュージーランドには何箇所か温泉が有名な地域がありますが、観光地の場合、温泉というよりも"温水プール"という雰囲気だそう(「Hammer Spring」とか)。他の在住の方にも「観光地の温泉は日本人からしたらうーん…ってなるよ」と言われました。
知りもしなかった「コップランド」のトラック。現地の人の情報はやはり貴重ですね。ピストンコースなので車があればアクセスは簡単。ニュージーランドの山と温泉を楽しみたい方はぜひ!
【スチュアート島】野生のKiwiが見られるかも?
★ Rakiura Track:Intermediate(初〜中級)
★ North West Circuht Track:Advanced(中〜上級)
★ Southern Circuit:Advanced(中〜上級)
ニュージーランドの人によくおすすめされたのは「スチュアート島」。南に浮かぶ離島で、複数日の主なトラックはグレート・ウォークを含めて3つ。
コース | ① グレート・ウォーク【 Rakiura Track 】 Halfmoon Bay→North Arm Hut/Campsite →Port William Hut/Campground →Maori Beach Campsite→Halfmoon Bay ② スチュアート島北部一周【 North West Circuht Track 】 |
所要日数 | ① 36km:2泊3日 ② 125km:10日前後 |
登山口周辺の町 | ◾︎ Halfmoon Bay |
アクセス方法 | ◾︎ フェリー:「Bluff」発着 ◾︎ シャトルバス:Invercargill〜Bluff 間 ◾︎ ヒッチハイク:Invercargill〜Bluff 間(容易) ◾︎ 高速バス:Invercargillまでは各都市よりバス発着 |
各情報URL | ◾︎ スチュアート島詳細:「DOC」HP ◾︎ ラキウラ・トラック詳細:「100% PURE NEW ZEALAND」 ◾︎ フェリー:「Stewart Island Ferry」 ◾︎ シャトルバス:「Catch a Bus South」(Invercargill-Bluffフェリーターミナル) ◾︎ 高速バス:「InterCity」 |
テ・アラロアのあと、1週間〜10日ほどかけて歩く「North West Circuit Track」を考えました。しかし、天気が良くない、時期的に寒い、干潮・満潮の潮合わせが割とある、渡渉困難箇所があるかもしれない、船代が結構高い・・・などの理由からやめました。
少し短めなら「Southern Circuit」もあります。「North West Circuit Track」と繋げてスチュアート島を大満喫するのもいいですね。
グレート・ウォークの「Rakiura Track」は2泊3日程度。森の中はちょっとドロドロしているようです。スチュアート島は野生のKiwiに出会える可能性が高い場所で、Kiwi探しに行くというTAハイカーもいました。
海が近いトラックなので、海水浴シーズンはいいのではないかと(シャワーは沢になりますが)。人のいないエリアに行けば行くほどKiwiに出会える可能性は高いし、離島というのがまたアドベンチャー的で楽しいと思います。
【ハンプ・リッジ・トラック/Hump Ridge Track】2024年10月オープンの最新グレート・ウォーク情報
2024年10月、11箇所目のグレート・ウォーク「ハンプ・リッジ・トラック / Hump Ridpe Track」がオープン!
南島南西部「Fiordland」にある「Hump Ridge Track」。こちらの記事でご紹介した「Longwood Forest」に近いエリアにあるトラックです。現在改修工事中。DOCのパンフレットもまだ公開されていません。
トラック自体は以前からあり、新しく仲間入り。人が少なくて静かないいトラックだったようですが、グレート・ウォークになることで賑やかになるのでしょうか。近年はグレート・ウォークの人気が凄まじく、グレート・ウォークを増やすのは分散されるためでもあるとお聞きました。
トラック上の小屋は"Lodge"で、Hutよりもグレードが高くなります。周回コースなので車でのアクセスが無難。一番近い大きな都市は「インバーカーギル / Invercargill」で、車で約1時間半。
テ・アラロアを終えた日、ブラフの宿で日本人のご夫婦ハイカーにお会いしてこのトラックを歩きに行くとお聞きしました。地図を見ると稜線はいくつかピークを通りながらなので、日本的な登山を楽しめるトラックなのではないかと思います。
まとめ
"山好き・ちょっとマイナー好き"によるニュージーランドのおすすめトレイルをご紹介させていただきました。
◼︎ タラルア山脈
◼︎ ネルソン・国立公園
◼︎ パエカカリキ・エスカープメント・トラック
◼︎ ゴート・パス(アーサーズ・パス国立公園)
◼︎ キャンプ・ストリーム・ハット・トラック
◼︎ ブレスト・ヒル・トラック
◼︎ カスケード・サドル・ルート
◼︎ リース・ダート・トラック
◼︎ モタタプ・トラック
◼︎ ロング・ウッド・フォレスト
◼︎ トンガリロ国立公園
◼︎ マウント・クック国立公園
◼︎ ルート・バーン・トラック
◼︎ グリーンストーン & ケイプルズ・トラック
◼︎ ミルフォード・トラック
◼︎ エグモント国立公園
◼︎ アッパー・コップランド・バレー・トラック
◼︎ スチュアート島
◼︎ ハンプ・リッジ・トラック
テ・アラロアで感じたことは、登山文化とハイキング文化で好みが異なるということ。今回は紹介しませんでしたが、例えば「Queen Charlotte Track / クイーン・シャーロット・トラック」。マウンテン・バイクでも走れる歩きやすいトラック。美しい海が魅力的ですが、ちょっと単調で私は飽きてしまいました。しかし、ハイキング文化の国の人たちは「クイーンシャーロットは最高だった」と。比べて日本人は「タラルア山脈が最高だった」と。
ニュージーランドは、登るよりも"自然と親しむ"文化。文化の違いも楽しいけれど、やっぱり、山頂や稜線を歩く心地よさ、異国の自然を眺める爽快感はいいものです。
ワイルドな自然を味わいたい方(経験者)向けではありますが、整備されすぎていないトラックにはありのままの自然が詰まっています。ニュージーランドの"自由な山旅"を"濃いめ"に味わいたい方はぜひ、ちょっとマイナーなトラックへ!
ニュージーランド在住の四角大輔さんの本。他のガイドブックとはちょっと違う現地目線の情報が記載されていて、より濃厚に楽しみたい方にはおすすめです◎
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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