歩き人たかちです(takachi_aiina)。
みんな最初は初心者で、誰にでもあるであろう「登山の失敗談」。
「無知」による失敗、慣れてきたときの「過信」による失敗、ただの失敗・・・
これまで、たくさん失敗をして、たくさん学びました。記憶の濃い「失敗談」を集めてみたので、参考になれば幸いです。
【頭痛と汗冷え】早いが正義の休憩なし登山
学生時代に山始め、登り方、呼吸法、計画のこと、何も知らず"体力任せ"で登っていた頃、「早いが正義」という謎の精神がありました。
紅葉の「両神山」を訪れたとき、同行者と休まずガンガン登りました。
「止まったら疲れる」という謎の思考に支配され、無駄な汗をかき、水分もまともに摂らず、ひたすら山頂を目指しました。
結果、酸欠を起こして頭がズキンズキン痛み出しました(2人とも)。水分補給をしていないことも原因。
さらに、追加で襲ってきた"汗冷え"。無駄にかいた汗は秋の気候で一気に冷やされ、ぶるぶる震える始末。
防寒着を着て、水分を摂り、行動食も食べてしばらく休むと頭痛が収まり、ゆっくり再開して無事登頂。
頭痛薬などを持っていたかは覚えていませんが、たぶん、持っていなかった。これを機に、山の歩き方を見直しました。
【無計画】誰も地図を見ていない&持っていない
アウトドアメーカーに入社してすぐの頃、同期と3人で奥多摩の「川苔山」へ。
学生時代は高尾山や奥多摩の人気エリア、かつ、土日の登山が多かったため、「人がいるから」と地図を持つ習慣がありませんでした。意識すらなかったし、迷うとも思っていなかった。
川苔山も、ネットでなんとなく調べただけ。3人中、地図を持ってきたのは1人だけ。
バスを降り、登山口までのコースタイムは40分ほど、のはずでした。
午前中は雨で、傘をさして林道を歩いていくもお喋りに夢中で、誰も、時間も登山口のことも気にしておらず。
「あれ?そういえば登山口ってまだ?」
気がついたときには、歩き始めて1時間30分が経過。
「地図を見よう」と初めて確認するも現在地はわからず、スマホも圏外。ただ、バス停からコースタイム40分だから、明らかにおかしい。
「さすがに通り過ぎてるでしょ」と戻ると、登山口の標識がしっかりあり、なんならトイレまである。
傘をさしていた&お喋りに夢中で、周りの景色をまったく見ていませんでした。
「もうお昼だよ!」という時間から登り始めましたが、順調に歩いて川苔山に登頂。さて、下山となったとき
「ここから鳩ノ巣駅行けるんだ〜。奥多摩駅の手前だし、バスに乗らなくていいからそっちに下る?」
となりました。日が長くなっていたので、18時頃でしたが暗くなる前になんとか鳩ノ巣駅に到着。
「地図は見なきゃだめ。その前に持たなきゃだめ。」など、反省会をしながら電車を待っていると・・・
あああぁぁあ!!!
1人の子が何かに気がついた。その子は、不要な荷物を奥多摩駅のロッカーに入れていたのです(日帰りで不要な荷物って何?)。40分に1本くらいしかない電車で1人反対方向へ。
計画も立てず、地図もまともに見ていなかった(持っていなかった)あの頃。今となっては心底呆れますが、そういう登山ほど記憶が鮮明です。
【過信が招いた痛みと日没】履き慣らし中の登山靴で27km
初任給を握りしめて買いに行ったのは、憧れのオールレザー、「ゴロー」の登山靴。
自分で育てる"オールレザー"に強い憧れを抱き、手に入れたマイブーツ。現在はほとんどローカットですが、低山〜アルプスの岩陵帯まで歩いた、信頼できる相棒です(現役)。
職場の先輩に「革が馴染むまで、半年くらいしっかり履き慣らした方がいいよ」とアドバイスを受け、近場の低山で履き慣らしを開始。
はじめは革の硬さにより、主に"かかと"に痛みが生じていました。
秋になり、少し慣れてきた頃に計画したのは伊豆の"天城山"。天城山だけならよかったものの、地図見ると「三筋山まで縦走できるんだあ」と。ススキの名所だし、そのまま「伊豆稲取駅」まで下れる。
これはいい!と思い、総距離27kmを縦走することに。しかし、公共交通機関で「天城山縦走登山口」に着くのは9時頃。10月で日暮れは早い。
それなのに、ロングトレイルの経験を過信して「まあ、大丈夫だろう」の一思いで決行しました。
天城山はルンルンで登頂したものの、途中から時間を気にして焦り始める。秋の落ち葉で登山道が覆われており、だだっ広い樹林帯でいつの間にかコースアウト。
コンパスでなんとか戻ったものの焦りは増し、馴染みきっていない登山靴に足が痛みだす。
三筋山の手前でかかとの痛みがピークに達し、急激にスピードダウン。
三筋山に到着したのは16時頃。夕日に照らされたススキは美しかったけど、それどころではない。
伊豆稲取駅までは7km。血を流しているかかとに応急処置を施し、ヘッドランプ出して急いで下山。
練習用に借りていた先輩のトレッキングポールを持参していましたが、これがなければ何時になっていたかわからない(トレッキングポールのすごさを学んだ)。
真っ暗な林道を抜け、民家が出てきたときの安心感を今でも覚えています。18時半頃だったか、伊豆稲取駅に到着。
◾︎ 過去の経験から体力を過信したこと
◾︎ 靴がまだ履き慣らし中であったこと
血だらけのかかとに呆れながら、猛反省して電車に揺られた痛い思い出です。
【忘れ物】東北遠征で冬靴を忘れる
登山靴を忘れた
あるあるの失敗談だと思います。そして、私もやらかしました。
同期と残雪の"泉ヶ岳"に登ろう、ということで仙台へ向かったものの、仙台駅に到着して気がついた。
冬靴忘れた!!!
私は基本、公共交通機関で登山をするので、冬以外は登山靴で移動します。つまり、冬以外は"靴を忘れる"ということはありません(サンダルを忘れることはある)。
ただの、チェック漏れです。
仙台住みの、別の同期の子に靴を借りられることになりましたが、その子の靴は24cm。自分は22.5cm。
冬靴の硬さもあり、ギュウギュウに締め上げても空間を完全に埋めることはできませんでしたが、残雪の時期でそこまで深くなかったので、なんとかなりました。
初めは、持ち物のチェックリストをつくり、見ながらパッキングをしていましたが、慣れてくるとチェックを怠るようになって・・・忘れ物には要注意。
【寒くて寝られない】晩秋に夏用シュラフ(キャンプメイン)を持参
学生の頃、ベテランの伯母さんに要らない寝袋をもらいました。モンベル「ダウンハガー800 #5」。
「#5」は、主に夏の低山やキャンプ用。3シーズン用のひとつ下のスペックです。
しかし、9月下旬の涸沢でテント泊デビューをしたとき、私は「#5」で寝ました。そのとき寒さを感じず寝られたこともあり、しばらく「#5」を使っていました。
11月上旬、晩秋の雨飾山に登るため、登山口にある"登山者用フリーサイト"に前泊。持参したのは、もちろん「#5」。
標高は約1,200m。涸沢よりも1,100m低いとはいえ、季節は1ヶ月以上進んでいます(秋の涸沢で、#5で寝られたことがそもそもおかしい、と今は思う)。
寝初めはよかったものの、じわじわと襲ってくる冷え込み。上下ダウンを着込んで寝ていましたが足りず、寒くなる一方でまったく寝られない。
0℃前後の中、夏用シュラフでガタガタ震え、何度も時計を見た、長い長い夜でした。
ほとんど寝ていない状態でしたが、雨飾山のヴィーナスにも会えて、無事下山。"寒くて寝られない"を身をもって痛感した夜でした。
【火器と食料の選択ミス】リゾットがリゾットにならない
軽量化を学び、「火器を軽くできないか?」と"固形燃料"を使い始めた頃、同期と鳳凰三山へ。
朝ごはんは、無印良品のリゾット。家での調理で15分くらい。山ななで、30分くらい余裕をもって温め始めました。しかし・・・
待てど暮らせど全然柔らかくならない!
燃料を追加しながら30分火にかけましたが、芯はしっかり残ったまま。40分経っても変わらず硬め。
「多少芯が残ります」的なことは書いてあったものの、普通に硬い。結局、無理矢理流し込みました。
固形燃料の火力とか、何も考えず持参してしまいました。
そもそも「中火で15分」だった(気がする)ので、普通にガスバーナーの方がよかったし、時間がかかるものを朝ごはんにしたのも悪い。食料も火器も、どちらも選択ミスでした。
【紛失】バスにボトルを置き忘れた(落とした)スタート
水のボトルを紛失し、危うく登山中止になるところだった乗鞍岳。
「乗鞍高原」から登り、「畳平」へ下山するコースで計画。バスから降りて、登山開始!と思ったら
水のボトルがない!!!
サイドポケットに入れていたボトルが消えていました。バスに乗ったときはあったので、降りるときにスルリと抜け落ちたっぽい・・・
絶望的でしたが、幸い1km先にホテルがありました。自動販売機があるはずだと、ホテルへ。
途中にあった自動販売機は故障中でしたが、ホテルにはしっかり自動販売機があり、無事1.5Lの水をゲット。
登り始める前に気がついたのは不幸中の幸い。
それ以降、ボトルをサイドポケットに入れるときは、カラビナを付けるようにしています(ボトルの蓋にカラビナを付けられる仕様)。
*現在は、ほとんどペットボトルを使用。サイドポケットのドローコードに緩みがないよう、確認しています。あるいは、登山口まではザックの中へ
【急な計画変更】疲労で幻覚を見たアルプス縦走
北岳・間ノ岳・農鳥岳の"白峰三山"を縦走したときのこと。1日目は「北岳山荘」、2日目は「大門沢小屋」テント泊の2泊3日で計画しました。
1日目は予定通りで、2日目の縦走中に急遽日程を変えることに。
もともと大門沢小屋に泊まる予定だったので、特に急がず5:30出発。
3,000mの素晴らしい稜線を堪能し、大門沢小屋へ下山を開始するとき、ふと思った。
15時発の広河原行のバス、間に合うのでは?
コロナ以前、山小屋もテント場も予約不要だったので、日程変更も自由でした。
もともと大門沢小屋は中途半端だな、と思っていたので、「間に合うかも」と思い始めたら間に合いたくなる。
奈良田温泉への下山は、標高差2,000mの急登を一気に下ります。
スピードハイクのように下っていたところ、ロープがある滑りやすい土の斜面で転倒。手をついた少し先は断崖絶壁で、一歩間違えていたら・・・身震い。
注意しながらひらすら下り続け、大門沢小屋に到着。コースタイムに少し余裕がうまれ、なんとか間に合いそう。そのまま下山を選択。
しかし、同じように歩いているつもりがコースタイム前後のスピード。「なんで!?サクサク歩いているのに?」と焦りましたが、実際は疲労が蓄積していたのでしょう。
急なつづら折りを下り、ふと顔を上げると、少し先の曲がり角にピンクのウェアを着た女性が見えました。
「あ、人がいる。あの人もバスに乗るんだな」と思い安堵。しかし、曲がり角の先に女性はいない。
幅広い直線の道で、距離的にまだ見えるはず。あれー?と辺りをキョロキョロすると・・・頭上で揺れるピンクテープが。
どうやら、ピンクテープが女性に見えていたらしい。しかも、はっきりと歩いていた。
まじか、幻覚・・・と無理をしていることにようやく気がつきましたが、進むしかない。
林道に出て、バスの時間まで30分。奈良田温泉の一番近いバス停「丸山林道入口」まで3km弱で30分ちょい。膝は笑っていましたが、テント泊装備を揺らしながら走る。
*夏季限定で「第一発電所」にバスが停まることを知らなかった
あるはずのないバス停が見えて(知らなかっただけ)、男性が1人バス待ち。助かったーーーーー、と力が一気に抜けました。
夏の間、バス停に診療所を設けるかどうかの検討・実験をしていて、仮の診療所がありました。
水は100mlくらいしか残っておらず、私のボトルを見た診療所の女性がペットボトルをくださって。
急な計画変更によるスピードハイク、疲れ、幻覚、バス停の確認不足。経験をある程度積み、「いける」と過信したこともよくなかった。猛反省の白峰三山縦走でした。
【予備がない】縦走2日目ソフトボトル損壊
以前、プラティパスの2Lのソフトボトルを使っていました。しかし、ひょんなことで破損。北アルプス4泊5日の縦走、2日目でした。
折立→薬師岳→黒部五郎岳→西鎌尾根→槍ヶ岳→大キレット→北穂高岳→奥穂高岳→上高地、という豪華プランでの縦走。1Lのボトルと、2Lのプラティパスを持参しました。
2日目は、黒部五郎小舎でテント泊。2Lのプラティパスに水を補給後、水道横の細い板の上に立てて置きました。顔を洗ったりなんだりしていると・・・
バシャーーーン!!!
プラティパス落下。拾おうとすると・・・あれ?漏れてる!?破れた!?
落下した地面に小さな石ころがあったようで、それがプラティパスのど真ん中に命中。ぱっくりと穴が空き、命中した小石が中に。
2Lの破損はけっこう痛手。小屋でペットボトルを2本買い、計3Lから2Lに。
山小屋が定期的にある北アルプスだから助かりましたが、翌日の西鎌尾根ではギリギリでした。
1Lのプラティパス2つ持ちから2Lに変更しましたが、リスクがあるので再び1Lに戻りました
山仲間に「ハイドラパックがいいよ」と勧められ、一時この2Lを使用。しかし、ニオイが苦手だったのと、浄水器を取り付けられないことから使用中止。素材は良かったのですが。
【シャリバテ】行動食が足りない
"シャリバテ"を経験している人は、わりと多いのではないかと。特に、食欲がなくなる夏山では。
私は、暑いと食欲がなくなるので、夏山は行動食があまりがち。食べやすいものを、と思って選んでも、なかなかうまくいかない。
そんなこともあり、「このくらいかな」と適当に準備してしまった行動食が足りず、シャリバテを起こした愚かな縦走もありました。
2日目にプラティパスを損壊した北アルプス4泊5日の縦走で、3日目にして行動食がほぼなくなるという失態。
「どうせ食べられないし、これくらいかな」
仕事の休みの関係で、それまで長くて3泊4日。初めての4泊5日なのに大した食料計画もせず、北アルプスだから足りなければ山小屋で買おう、という甘い考えも。
何を持っていたかは覚えていませんが、いつもより多く食べていたことは確か。
結果、3日目にして「え、行動食全然足りなくない?」となり、控えめにしたせいで、西鎌尾根のラストスパートで見事にシャリバテ。
無風で、日陰のないあっつい!登山道。槍ヶ岳を前に足が動かず、5mくらい歩いては立ち止まり、上を見上げて絶望。しばらく岩に座り込み、なんとも情けない歩行でした。
槍ヶ岳で合流する仲間に「シャリバテしてます」と、メールまでしちゃって。
なんとか槍ヶ岳山荘に辿り着き、自分とは逆に「行動食がありすぎて困っている(重い)」という仲間に分けてもらい、山小屋でも購入。縦走は無事に終えました。
「どうせ食べられない」
「山小屋で買えばいい」
万が一のことを考え、食料は多めに持たなければいけないのに、自分の甘さが如実に現れた山行。
現在は、夏の行動食の好みも把握して、「持ちすぎ?多すぎ?」くらいの量を準備しています。
【コースアウト】人がいるから大丈夫、からの藪漕ぎ
奥穂高岳から岳沢経由で上高地へ下山していたとき、岳沢小屋から涸沢を下りすぎた結果、"藪漕ぎ"となりました。
初めて歩くルートではなく、「あれ?こんなに下ったっけ?」と疑問に思いました。記憶では、岳沢小屋からそんなに下らず樹林帯に入ったような・・・
そのときは、うしろからもう一人、男性が下っていました。それに安堵した私は、調子よく下りすぎていました。
しかし、さすがに下りすぎ、やっちまった、と思い振り返ると「お姉さーん!これ道違いますねー!」と、男性が叫びました。
男性も「こんなに下ったっけなー」と思いつつ、私が下っていることに安心してしまったと。
ここでようやく地図を見るも(まだGPSを使っていなかった)、明らかに下りすぎ。男性は「YAMAP」を確認(GPSあるんかい!笑)。
お互い口にはしませんでしたが、夏の一番暑い時間帯、岳沢小屋まで登り返したくない・・・
「もう少し先で登山道が近くなるので、そこで斜面を上がってみましょう」と男性。賛成してもう少し下り、そのポイントで斜面に取りつきました。
しかし、雪の重みで湾曲した枝がはびこるわ、歩きにくいわ、で散々な藪漕ぎ。いや、枝漕ぎ。男性を先頭に無理矢理突き進む。
岳沢小屋まで戻った方が・・・と、弱気になったところで登山道に出ました。
お互い「おかしい」と思いつつ、「あの人も歩いているから大丈夫」と、確認もせず歩き続けてしまいました。
以降、少しでも「おかしい」と思ったら立ち止まる癖をつけ、GPSでログを取るようになりました。
【忘れ物】持っていたのはポールだけ
シンプルに、"テント本体"を忘れたことがあります。
利尻山のリベンジで訪れた利尻島。「利尻島ファミリーキャンプ場ゆ〜に」に到着してテントを張ろうとしたら・・・
え、まって、テントがない!!!
自宅でパッキングを終えたとき、「いつもより軽い」と思いました。
しかし、軽量化を実践していたときだったので、「今回、結構ULにできたんじゃない?」とご満悦。そこで確認すればよかったものを・・・
レンタルのあるキャンプ場だったので、管理人の方に事情を話すと、「今コロナでレンタルやってないんですよ」とのこと。
以前泊まったゲストハウスに電話してみるかー、と思ったら「ちょっと待ってくださいね」と言って、特別にテントを貸してくださいました!しかも、レンタル料の支払いを頑なに断られた(涙)。
お借りしたテントは3〜4人用で、広い空間で贅沢に3泊させていただきました。
利尻島のあと礼文島に渡る計画で、礼文島もすべてキャンプ場で考えていたので、すぐに宿とキャンプ場のバンガローを予約。混雑期でしたが、なんとか確保できて計画通り周れました。
キャンプ場「ゆ〜に」は、居心地が本当によくて最高です。おすすめ。
大きな忘れ物では、「冬靴」の次は「テント本体」でした。軽量化にばかり頭がいってしまい、チェックが疎かになっていた。
家を出る前に、テント一式、シュラフ、マットを忘れていないか、再確認しています(最低限、居住区間の確認)。
まとめ
記憶に濃い、登山の失敗談をご紹介しました。改めて、初心者の頃の"無知"と、自信がついてきたときの"過信"は怖いと思いました。
無事だったから笑い話にできますが、一歩間違えればどうなっていたかわからないこともある。
山に登れば登るほど、失敗をすればするほど、臆病になります。しかし、それはとてもいいこと。
こういうこともあるんだー、という感じで参考にしていただけたら幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
\ 記事がお役に立ちましたら /
よろしければ、応援よろしくお願いいたします。
コメント
たかちさん本当に其方此方沢山の山を歩かれていますね。それだけにミス・アクシデントもありますよ。私の知り合いにも冬の八ツに行って、駐車場でいざ、靴を忘れた!で大ヒンシュクの輩もいますよ。彼は鈴鹿、前夜泊の沢登りでテントを忘れフライだけ持ってきて大ヒンシュク。たかちさんと似てるかも?
私はと言うと…
!冬の奥多摩・御前山、下りでアイゼン付けずに歩いていて凍結路でタコ踊り。
!谷川連峰縦走、切り立ったコルで休憩。笹薮に立て掛けたザックが何故か揺れてゆっくりと谷底へと落下。もう真っ青。もう駄目かと思うが、下降して必死で回収。
!肩の小屋から西黒尾根へ下るも雪壁が急になるばかり、正しいルートに必死で逃げる。滑落寸前。
!初冬の八ツ・硫黄岳、突風に吹き飛ばされる。
!夏の白馬、天候悪化で鑓温泉へ下降。分岐点で突風、下の登山道に頭から落下。幸いケガなし。
!白山・小白味谷、ビレーを取る場所がなく、か細い灌木に取る、トップがスリップして落下、あとで灌木を見たらグラグラ、二人してあの世行き寸前。
秋の猿ヶ馬場、笹薮酷く何時の間にかエネルギーゼロに。引き返すに引き返せなくなる。思案の末、笹のない谷へ一旦下って登り返すが力が出ない。チョコを齧りながら痙攣する足を何とかなだめすかして踏み跡の確かな稜線に這い上がる。夕暮れが迫り、遭難寸前。
他にも色々と?
たかちさんとは少し内容が異なりますが、山に限らず、失敗、冷や汗、崖っぷち、誰にでもありますね。大事にいたらず切り抜けられれば結果オーライで良いのでは。経験は必ず糧になりますから。
残念な思い出もあります。
夏、岳沢ヒュッテから前穂へ、吊尾根を奥穂、涸沢から横尾へ。山荘泊。二段ベッドで私は上、下は70歳近いご老人。話していると、明日は涸沢へ、奥穂から前穂、上高地と私とは逆コース。歳だから一日の行程を短くして小屋に泊まるが、気を付ける所は無いかと聞かれ、紀美子平からの下りの最初の鎖場が岩ツルツルで滑落に要注意!と話しておきました。そのお年で大丈夫なのか?と思いながら。
帰宅して後、新聞を見ていたら前穂で滑落死の記事が(昔は顔写真が公開される時代だった)。見るとあのご老人! 多分鎖場でスリップ、鎖を握る腕力だけでは体重を支えきれなかったのでは。横尾山荘で聞かれた時、危険・無理だからと、どうして止めなかったのか悔やまれます。