スポンサーリンク

126日間のテ・アラロア【雨ハイクは23日】出発日はどう決めた?スタート時期はいつがおすすめ?月ごとのメリット・デメリットを解剖

Te Araroa

歩き人たかちです(@takachi_aiina)

悩みに悩んだ「テ・アラロア」の出発日。山でもロングトレイルでも思うことはいつと同じ。

見られるものは全部見たい!

4ヶ月のロングトレイル。雨に降られて当然ですが、できる限り回避したい。爽やかな青空の下、大自然の中を歩いている姿を想像するとやっぱりワクワクしてしまうのです。

「天気」と「ハイカー数」を一番に考慮して、2023年12月2日にスタートしました(2024年4月5日ブラフ到着)。4ヶ月間天気には恵まれた方で、126日間で雨は23日(夜間除く)。

トレイル自体の混雑は酷くなかったものの、1月のベストシーズンは南島に移っていたかった。テ・アラロアにご興味がある方、セクションハイクをご検討の方の参考になれば幸いです。

ちなみに私は北から南へ向かう「SOBO」だったので、SOBO目線の情報です。

◾︎ SOBO:北 → 南「Southbound」
◾︎ NOBO:南 → 北「Northbound」

「SOBO」なら10〜12月、「NOBO」なら1〜2月に出発するハイカーが多いです。特に「NOBO」の場合は雪情報が重要。雪崩地帯も多いのでご注意を。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

ハイカー数激増!「テ・アラロア」も人数制限される未来がくるかも!?

コロナで海外渡航が閉ざされたことで2022〜2023年シーズンのTAハイカーはコロナ前の2倍、約4,000人だったそう。私が歩いた2023〜2024年シーズンはさらに多かったと聞きました。そして、2030年までには"1万人に達する"と予想されています。

現在はアメリカの「PCT」のような人数制限はありませんが、もしかしたら将来的に・・・という雰囲気も。まずは「ハイカー数」を確認できる仕組みをつくり、出発日をずらして混雑を避ける措置が議論されているようです。

テ・アラロアもパーミッション制になるのか?今後もハイカーが増えていくことは確かだと思いますが、少しでも自由に、静かに歩くなら早めがいいかもしれません。


\ 「Wilderness Magazine」の記事 /

Te Araroa Trail: 10,000 walkers a year by 2030 - Wilderness Magazine
During the 2022/23 season, more than 4000 people walked the trail and it’s believed numbers could continue to grow by 10 per cent each year.

スポンサーリンク

「天気」と「ハイカー数」から決めたテ・アラロアのスタート日

スタートは12月2日に決定!

\ テ・アラロアをこう歩きたかった /

◾︎ 夏〜秋のニュージーランドを歩きたい
◾︎ 混雑を避けてのんびり歩きたい
◾︎ 天候が安定している時期を逃したくない
◾︎ テ・アラロアの主役は南島!
◾︎ サイドトリップを入れて5月までにゴール
◾︎ とにかく晴れてほしい(心の叫び)

できる限り避けたかったのは"雨""混雑"。天気と混雑は気持ちを一番左右してきます(個人的に)。「天気」と「ハイカー数」を優先的に考えて日程を決めることにしました。

\ 天気とホリデーのことはこちらで /

\ 月ごとのメリット・デメリット /
メリット デメリット
9月 ◾︎ ハイカーはまだ少ない
(静かに歩きたければメリット)
◾︎ 雨が多い
◾︎ 春が始まったばかりで寒い
◾︎ 仲間が少ないかも
◾︎ 南島に早く移りすぎると雪の可能性
10月 ◾︎ 夏本番の12〜1月頃南島へ行ける
◾︎ 南島のサイドトリップも思い切り楽しめる
◾︎ 雨が多め(季節の変わり目で嵐になることも)
◾︎ まだ寒い日が多い
11月 ◾︎ 徐々に天候が安定してくる
◾︎ 仲間が多い
◾︎ 1〜2月に南島(一番良い時期)
◾︎ 中旬頃はハイカーが一番多い
◾︎ ハイカーが多いことでキャンプ場や宿が混雑しやすい
12月 ◾︎ 天候が安定(雨が少なくなる)
◾︎ ハイカー数が少し落ち着く
◾︎ 夏本番のベストシーズンにロードが多い
天気や南島に移る時期を考えると、おそらく11月出発が一番ちょうどいい。しかし、11月出発のハイカーはとても多く、次いで多いのは10月。

10月はまだ天気が安定しておらず、気温も低め。南島に早く移りすぎると雪の可能性もあるため12月を検討しました。しかし、出発を遅らせるデメリットは"南島のスタートが遅くなる"こと。

南島 / 低気圧の翌日。3月4日に雪化粧

1月上旬の南島は雪が降ることもありますが、3月には降ってもおかしくない気候になります。夏の雪は特別珍しいことではありません。歩いたときは12月31日の低気圧で降り、その後は3月4日、15日に降りました。

ニュージーランドは南に行くほど寒くなるため、SOBOの場合"南島に移る時期"は重要。テ・アラロアで一番長い縦走(7〜9日程度)である「リッチモンド山脈」は、天候が安定しているうち(2月上中旬)には終わらせようと考えていました。ベストシーズンは1月〜2月。

最後にチラッと考慮したのは"クリスマス〜年末年始どこにいるか"問題。あまり深く考えず、単純に「ホリデーの国が多いから山とかHutが混むの嫌だな」と。夏のクリスマスちょっと見たいし、人が多すぎない場所にいればいいかなと(結果的に大きな街に辿り着いてしまった…後述)。

帰国後の今は、ここまで考える必要あったか?と思うくらい吟味していましたね・・・

スポンサーリンク

【12〜4月】夏〜秋のテ・アラロア、天気と混雑具合は実際どうだったか?

\ 126日間の雨ハイク日数 /

◾︎ 12月 → 8日
◾︎ 1月 → 5日
◾︎ 2月 → 3日
◾︎ 3月 → 6日
◾︎ 4月 (5日間)→ 1日
★ 雨ハイク合計:23日間!

126日間のうち、雨に降られたのは23日。これは"歩行中の雨(6〜17,18時頃)"の日数です。夜〜朝方に降ることも多かったですが、就寝中の雨はカウントしていません。天気にはかなり恵まれたと思います。

テ・アラロアは4ヶ月計画でしたが、北島・南島それぞれ2ヶ月ずつで、結果的には12月出発でちょうどよくゴールしました。しかし「もう少し早くても良かった」と思う部分もあり、それを記載していきます。

天気は良好☀︎でも夏のベストシーズンにロード歩きはもったいない

\ 夏の北島を歩きながら思ったこと /

◾︎ 1月の北島は暑かった
◾︎ 夏のベストシーズンにロード歩き多めはもったいない
◾︎ 1月中には南島に移るべき?

12月から夏が始まり、天気も安定して真夏を迎えるのは1月。結論からいうと・・・

12・1月のベストシーズンに北島でロード歩きばかりしているのはもったいない!!

スタートしてすぐ思いました。むしろ、何でこれを考慮しなかった?と思いました。北島はロードが多いことはわかっていましたが、想像以上に多かった。今日は山越えかな〜と思いきや全部砂利道(4DWロード)はあるある。「やっと山に登った!」と感じたのは800kmを超えた"Mt.Pirongia"。そこまで約1ヶ月、もう1月でした。

北島 / 1月中旬。暑すぎて死にそうなロード歩きの途中でいただいた冷たいコーラ。人生で一番うまいコーラだった。

12月はまだ涼しさが残っていましたが、真夏を迎えた1月はさすがに暑い。場所によっては湿度が高く、標高が低い、日陰のないロードや牧場は特に辛い。1日でも早く南島に行きたかったです。

1月中旬に2,000m級のトンガリロ国立公園(1000km超)に到着し、ようやく"夏山"を堪能。それと同時に「大自然がメインの南島には1月中に移った方が良かったな〜ベストシーズンはやっぱり山がいいな〜」としみじみ。それくらい、青空が素晴らしい北島でした。

南島に移ったのは2月4日。まだ夏山を楽しめる時期ですが"夏が終わるまで1ヶ月を切っている"という事実には少し焦りました。そのため、北島で考えていた"タラナキ山"のサイドトリップは諦めることに(今考えれば行っても問題なかったですが、このときは夏が終わる!というプレッシャーが大きかったです)。

北島のロード歩きは涼しい時期をおすすめします。ただ、トンガリロ国立公園は吹き曝しなので天気が重要。何日か天候待ちをする場合もあるため、トンガリロ到着は天候が安定している時期がベター。そうなると、やはり11月出発がちょうどいい。

サイドトリップを楽しむなら南島は【3ヶ月計画】がおすすめ

\ TAハイカーがよく行く南島サイドトリップ /

上記はヒッチハイクなどを必要とし、トレイルに戻るまで1泊以上のサイドトリップ。日帰り可能なトレイル脇のサイドトリップもあります。

ニュージーランドの大自然が凝縮されている南島は"サイドトリップ天国"。サイドトリップしまくりたい!という場合は時間が必要なので早めのスタートがおすすめ。テ・アラロア中の寄り道、正直とても楽しです。

アーサーズパス国立公園 / アバランチピーク トレイルに戻る前の日帰りサイドトリップ

テ・アラロアは北島が約1700km、南島が約1,300km。南島は山岳地帯で、距離の割に北島と同じくらいの日数が必要。平均はそれぞれは2ヶ月で、サイドトリップをいろいろ考えるならば南島は"3ヶ月計画"がおすすめ◎

ゴールした日、日本人のご夫婦ハイカーにブラフの宿でお会いしました。10月出発でしたが、南島でサイドトリップをめちゃくちゃ楽しんでTAを5〜6ヶ月かけて歩かれていました。

「ミルフォード・トラック」の予約合戦は激しく、キャンセル待ちでも断念するハイカー多数。予め適当な時期を予約して、途中TAを中断して向かうハイカーもいます。予約は大抵5月下旬頃から。DOCのHPより行います。30分もすればシーズンの予約がすべて埋まってしまうほど。予約が面倒なら、5月からグレートウォークはオフシーズンに入るため、それに合わせてゴールするのもあり。

私はマウント・クックのMuller Hutに泊まりたかったのですが、こちらも基本的に予約でいっぱい。キャンセルも出なかったので諦めました(マウント・クックは学生の頃に一度訪れたので)。

スポンサーリンク

ホリデー時期はどこにいる? クリスマス〜年末年始の居場所問題

ニュージーランドで一番長いホリデーはクリスマス前〜1月下旬頃。ニュージーランドの学校は4学期制で、10週行って2週間休みのスタイル。夏休みは6週間あり、大人もこれに合わせてクリスマス前から1〜1.5ヶ月ほど休む人が多いです(羨ましい!)。

特に、クリスマス〜年末年始(12月20日頃〜1月中旬頃)は各国がホリデーのためどこもかしこも混雑。この時期は"予約が必要ないところ"にいるのが一番いいですが、期間が長いので難しい。

\ お祭り騒ぎの休日はここにいた /

◾︎ クリスマス(24・25) → トレイルエンジェル宅
◾︎ 年末年始(年越し) →「 Mt.Pirongia」のHut

オークランドにはスタートして20日前後で到着しますが、12月2日に出発した自分はクリスマスの3日前、12月22日に到着。

歩き出して1週間経ったとき「あれ?クリスマスあたりオークランドじゃない?」と焦りました。よりによってニュージーランド一番の大都市。宿が取れないと完全に寝床難民。さすがに野宿は無理そうなので、急いで仮の予定を立ててホテルを予約。

トレイルエンジェル宅 / 2日間お世話になった上に手づくりチョコレートのプレゼントまで!

24・25日は結局オークランドの中心から離れたトレイルエンジェル宅でお世話になり、海外のクリスマスを存分に楽しませていただきました(結果オーライ)。オークランドのドミトリーに泊まっていたハイカーは「一晩中うるさくて最悪だった」とのこと。ハイカーには辛いですね。

*クリスマス当日(25日)はスーパーも何もかも、お店はほぼすべてお休み

次なる問題は"年末年始"。またまたハミルトン(Hamilton)という大都市に着いてしまうことに。年越しがちょうど山越えになりそうで、ギリギリ空いていたテントサイトを予約。結局、12月31日は嵐のような天気で登山者は自分を含めて6人。Hutもガラガラで静かな年越しとなりました(全員寝ていた)。キャンプ場や宿ではお祭り騒ぎだったそうです。

山に逃げた方がいいのか、あえて街にいた方がいいのか難しいところですが、寝床難民にならないように(キャンプ場が少ない、野宿地が少ない地域は避けた方が安心)。

スポンサーリンク

まとめ

ハイカーは少し多いけど、焦らずゆっくりニュージーランドを楽しむなら10月下旬〜11月出発がおすすめ!

◾︎ 北島のロード歩きは涼しい時期がいい
◾︎ 1月中には南島に移り夏山満喫が◎
◾︎ サイドトリップをたくさんするなら南島は【3ヶ月計画】がおすすめ
◾︎ クリスマス〜年末年始の予約関係にはご注意を

天候にも恵まれ、ハイカーの混雑も一部で12月2日出発でちょうど良かったとも思う。しかし、1月の夏真っ盛りはやはり南島に移っていたかったという思いもある。

11月はハイカーが多いとはいえ、歩くスピードは人それぞれ。はじめの人数が多くてもそのうちバラけていきます。それよりも、ニュージーランドの大自然をどう満喫するか。特に、南島をどう楽しむか。やはり、これを最優先に考えることをおすすめします。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

\ 記事がお役に立ちましたら /

応援メッセージでサポート!

にほんブログ村 アウトドアブログ 登山へ
にほんブログ村

よろしければ、応援よろしくお願い致します。

コメント

Copied title and URL