歩き人たかちです。
今ではすっかり山が中心ですが、一番最初の本格的なアウトドアは"スキューバダイビング"です。
学生時代、ダイビングクラブに入部し海の世界に触れました。環境学部に所属し、ゼミの研究で屋久島を歩いたことをきっかけに「美しい森をもっと見たい」と山にも夢中に。そして、ロングトレイルにもハマり、今に至ります。回数は減りましたが、ダイビングも続けています。
2018年、ダイバーとして見逃せないニュースに遭遇したのをきっかけに、日焼け止めの"成分"を確認するようになりました。まずはそちらのニュースから…
世界初。日焼け止めの法律
そのニュースというのは…
2018年7月、ハワイ州のデイビッド・イゲ州知事が危険成分を含む日焼け止めの使用を禁じる法案に米国で初めて署名。2021年1月より施行するというもの。
さらに、ハワイに先駆けて2020年1月より、ダイビングの聖地パラオで施行されるとのこと。内容は「有害成分を含む日焼け止めの輸入、販売、持ち込み禁止」。
日焼け止めに関する法律が施行されるのは世界初。各国規定の有害物質の入った日焼け止めを持ち込んだ場合は没収、輸入や販売をした場合は1000ドル以下の罰金。
パラオで禁止されている成分は10種類。
◾︎オキシベンゾン
◾︎オクチノキサート
(メトキシケイヒ酸エチルヘキシル)
◾︎オクトクリレン
◾︎エンザカメン
◾︎トリクロソン
◾︎メチルパラベン
◾︎エチルパラベン
◾︎ブチルパラベン
◾︎ベンジルパラベン
◾︎フェノキシエタノール
ハワイはパラオほど厳格ではなく、特に有害性が強いとされる"オキシベンゾン"と"オクチノキサート"の2種類が禁止されました。
*オクチノキサートの化粧品表示名は"メトキシケイヒ酸エチルヘキシル"であり、こちらで記載されていることが多い。
現在は、この日焼け止めに関する動きがさらに多くの国に広がり、カリブ海のボネール島、フロリダのキーウェスト、メキシコの各ビーチ、アルバ、バージン諸島などで販売禁止や使用停止を求めています。
ダイバーの間でも"日焼け止めを塗る、塗らない問題"は、よく話題に上がります。
「絶対に塗らない!!」という強い信念を持っているダイバーも多いです。
私自身も学生時代は塗っていませんでした。海の環境に有害であるということに加え、ただ単に日焼け止めが嫌い、塗り直しが面倒、どうせ焼けるという理由も大きかったですが…
ただ、紫外線は人体にも悪影響を及ぼすので、健康面を考えると全く塗らないのも良くない。長袖を着る、帽子を被るなどの対策を取り、できる限り日焼け止めを使用しないことが環境にはもちろん良いですが、これも人間と自然の共存。これからは成分を考えて使用することが求められます。
ちなみに、主な紫外線の「UVB波」と「UVA波」の違いは以下。
[ UVB波 ]
UVB波は生物への悪影響が大きいですが、波長の長さは短めで全紫外線量に占める割合は0.1%程。
肌の表側(表皮)に影響を及ぼす波長で、赤く日焼けをしたり、水膨れができたりします。アウトドアにおける紫外線の影響は大体がUVB波で、ヒリヒリと火傷のような痛さを伴い"シミや皮膚癌"の原因になります。
UVA波は、大気ではあまり吸収されずに地表に届く波長の長い光線。
UVB波ほど肌に急激な変化を与えませんが、肌の内側(真皮層)まで浸透しメラニン色素が沈着します。"シミ、シワ、たるみ"など老化を促進される原因に。
日焼け止めによる環境破壊
人の肌から海へ流される日焼け止めの量は、年間6000〜1万4000トンといわれています。1本50g前後の日焼け止め何本分…と気が遠くなるような数字。
膨大すぎてうまく想像できませんが、海へ入る人口が増えれば、さらにその数字は大きくなっていくことは明らか。チューブの中身をドバドバ垂れ流していると考えると恐ろしくなります。
影響はもちろん海全体にありますが、身近な問題として挙げられているのが"サンゴの白化現象"です。
サンゴは"褐虫藻"という植物プランクトンと共生しています。褐虫藻が光合成を行うことにより、サンゴは栄養を得て生きられる仕組み。
しかし、海水温が一定以上高くなったり、海が汚染されることによりサンゴの体内の褐虫藻は減少し、白く変化していきます。この白化状態が長期間続くことにより、サンゴは栄養を得られずに死んでしまうという問題。
サンゴにとって一番の脅威は"気候変動による温暖化"ですが、日焼け止めなどの汚染物質の流出も要因の一つ。特に有害であるとされる"オキシベンゾン"と"オクチノキサート"に関しては、影響が強いといわれます。
青い海に広がる真っ白なサンゴ礁を見て「綺麗」と言う人もいますが、そのサンゴはまもなく死を迎える姿かもしれません。専門家の間では「サンゴのゾンビ」ともいわれています。
2016年の夏、沖縄で起きた大規模白化の様子を記した、National geographicの記事です。白化したサンゴの群落がとても不気味…↓
生きているサンゴ礁は本当に色彩豊かで、慶良間諸島の阿嘉島で見た群落は圧巻でした。あまりにも素晴らしくて、泳ぎながら涙が出たほど。
何万種もの生物の生活の場であるサンゴを守ることは、同時に自分たちの生活を守ること。
日焼け止めによる環境破壊は主に"海"の問題として取り上げられていますが、山でも知らず知らずのうちに日焼け止めを垂れ流していることも。
日焼け止めを塗った皮膚から汗がポタポタ地面に落ちる。日焼け止めを塗った肌を拭いた手ぬぐいを川や水場で濡らす。これらは立派な環境汚染。
シリコンやポリマーなどの合成樹脂は土で生分解されにくく、分解が不十分なまま川や海へと流れていきます。水の中ではほとんど分解されないため、溜まっていく一方なのです。
いつ、どこで汚染してしまうかかわからないアウトドア。日焼け止めのことは、海だけでなく山でも考えていきたい問題です。
「オーガニック」「子供用」でもNG
このニュースを知ってから、家にある市販の日焼け止めの成分を確認してみました。
"絶対に焼かない"というような売り文句のつく強い日焼け止めは、有害物質が多く入っている確率が高いです。
例えば、これ。
子供用は肌に優しいイメージがありますが、成分表を見ると紫外線吸収剤の「メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(オクチノキサート)」と、防腐剤の添加物である「メチルパラベン」、「フェノキシエタノール」が含まれていて、ハワイでもパラオでも禁止の対象。
しかも、オクチノキサートに関しては"特に有害"とされている成分です。
子供用だから、数値が低いからといって肌に良いとは限りません。
アウトドアショップに置いてあったオーガニック系の日焼け止めの成分も確認しましたが、そこで販売されていたものにも「フェノキシエタノール」が含まれており、これもパラオではアウト。
他のオーガニック系の日焼け止めでも、1〜2種類は有害物質といわれる成分が含まれるものが多かったです。
「海に優しい」とか「サンゴに優しい」というキャッチフレーズのものでも、パラオでの10種類の禁止成分が入っているものは意外に多い。
パラオでは非常に厳格に禁止されていることがよくわかると同時に、本当に環境に優しいものを探すのは結構難しいのだと痛感しました。
日焼け止めを選ぶ基準
「オーガニック」「自然由来」「環境に優しい」…
さまざまな言葉がつく商品は多数ありますが、しれっと禁止成分が入っていることはしばしば。
限りなく"ローインパクト"にするためには、以下の基準を多く満たすものがいいと思います。
◾︎ ノンケミカル(紫外線吸収剤不使用)
◾︎ 天然成分100%
◾︎ ノンナノ粒子(ナノ成分不使用)
◾︎ ウォータープルーフ
◾︎ クルエルティフリー(動物実験をしない)
◾︎ クレンジング不要
◾︎ パッケージ、容器の素材
有害成分不使用
有害成分は法律の部分で触れた10種類。特に有害とされる「オキシベンゾン」「オクチノキサート」は環境だけでなく人体にも影響するので、これらは最低限入っていないものが◎
オーガニック系のものや、子供用、敏感肌用などでも「フェノキシエタノール」を含むものが結構多いです。
ノンケミカル(紫外線吸収剤不使用)
日焼け止めに使用される成分には「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」の2種類があります。
[ 紫外線吸収剤 ]
紫外線吸収剤は、紫外線を一度吸収してから放出するため、敏感肌の場合はアレルギー反応がでることがあります。
また、肌から体内に取り込まれ、血液中に流れることも研究で明らかになってきているようです。
吸収剤による人体への影響がどの程度あるかについては解明されていないことも多いようですが、化学物質が体内に入ることを避けた方がいいことは明らか。特に有害であるとされる紫外線吸収剤"オキシベンゾン"には要注意。
[ 紫外線散乱剤 ]
紫外線散乱剤は、紫外線を跳ね返す成分のため吸収されることはなく、肌へのダメージを防ぎます。
現在、血中に取り込まれない成分は「酸化亜鉛」と「酸化チタン」の2種類のみといわれています。これらの成分の日焼け止めはノンケミカルで、"ミネラルベース"とも呼ばれます。
天然成分100%
「オーガニック」「自然由来」という言葉だけでは不十分であると何度も記載していますが、重要なのは"どの程度オーガニックなのか、自然由来なのか"ということ。
何%以上ならオーガニックなどという基準はないため、少し使用しているだけでも謳い文句となります。そのため、オーガニックの商品こそ、成分表を細かく確認することがとても大切。
石油フリー、合成着色料フリー、合成香料フリーだけではなく、"何が使われていて何が使われていないのか"をしっかり確認。
ただし、植物由来、自然由来のものでも肌に合わない場合もあるので、アレルギーがある場合や敏感肌の場合は要注意。パッチテストや試供品から試すことをおすすめします。
ノンナノ粒子
多くの日焼け止めが「ナノ粒子」にする理由は、塗ったときの"白浮き"を防ぐため。粒を微細にすることで肌に馴染ませ、白くなるのを防ぎます。
しかし、ナノ化された微細な粒子が海に流れることで、サンゴが誤って吸収してしまうという問題が発生しています。このこともサンゴの白化現象の要因の一つということで、"ノンナノ粒子"や"ナノ化フリー"であるかは確認したいポイント。
粒子が大きいことでサンゴへの影響を減らすことができ、また、皮膚の奥にも入り込まないため人体にも優しいとされます。
ウォータープルーフ
まずは、できる限り"海に流れない"ことが大事なので、ウォータープルーフであることはとても大切。
日常使用の場合も気にする部分だと思いますが、塗り直しの量を減らす(使用量を減らす)効果もあるので、ウォータープルーフや水に強いものがよいです。
クルエルティフリー
クリエルティフリーとは、「動物実験をしていません」ということ。この類の日焼け止めも増えています。
成分のみならず"製造方法"も選択肢の一つ。ダウンやウールなどの天然資源を使用した製品でもそうですが、ものを選ぶ基準として頭に入れておきたいポイントです。
クレンジング不要
天然成分の日焼け止めは「石鹸で落ちる」というものが多くあります。"クレンジング不要=水質汚染の減少"に繋がる大事なこと。
クレンジングが必要ということは、"シリコン"が使われていることがほとんど。シリコンはアルコールやパラベンなどと同じく防腐剤として使用され、肌への刺激を感じやすい成分です。
少しでも汚染物質を流さないことは、生活の上で心掛けたいポイント。
パッケージ・容器の素材
環境に優しい日焼け止めでも、プラスチックのパッケージや容器を使用しているとプラスチックゴミを増やす原因となります。
アルミ容器や100%再生プラスチックボトルなど、容器まで考えられているかは環境を考える上で大事な要素。その会社、その製品への信頼度が変わります。
使用済容器の回収やリサイクルを行なっているメーカーもあります。
容器や過剰包装に関しても気にかけているメーカーを選んでいきたいです。
有害成分ゼロの日焼け止め
パラオをクリアする日焼け止めを探し、これまでに2種類使用したのでご紹介します。
森で、日やけ止め。
株式会社フルフリの「森で、日やけ止め。」
海バージョンの「海で、日やけ止め。」もあります。
[ 特徴 ]
◾︎ UVB波:SPF23
◾︎ UVA波:PA+++
◾︎ユーカリ、ハッカ配合で虫除け効果あり
◾︎ナノ成分不使用
◾︎水に強め(ウォータープルーフではない)
◾︎クレンジング不要
水、グリセリン、酸化亜鉛、ホホバ種子油、オリーブ果実油、ヤシ油、ミツロウ、シルク、チャ葉エキス、アロエベラ葉エキス、アルギニン、ホスファチジルコリン、トコフェロール、ペンチレングリコール、BG、結晶セルロール、セルロースガム、キサンタンガム、ユーカリシトリオドラ油、ラベンダー油、ハッカ葉油、ヒノキ油
パラオで禁止されている10種類の有害物質はゼロ。多くは植物由来の成分でできています。
香りはハッカとユーカリが強め(虫が嫌がるアロマ成分含有)なので、虫除け効果も得られるという一石二鳥の日焼け止め。
塗った時にスーッと涼しくなり、鼻にツーンとかスースーきます。ハッカ油に慣れていないと、うっ…!となるかもしれません。慣れていても若干のなります。
ウォータープルーフではありませんが、水には強め。塗ったあとの手は水を結構弾きます。
石鹸で落ちるのでクレンジング不要。数年前からクレンジングの使用をやめたので、"クレンジング不要"は大事なポイント。
使い心地としては、ちょっとベタつきを感じます。ネットでは「サラリと伸びてべとつかず、白浮きもしません。」とありますが、"サラサラ"を謳う日焼け止めには敵わない。多少白浮きもしますが、そこまで気にならないかなと。
使用期限は開封から1年以内。これは市販の日焼け止めも同じで、1年以上経ったものは劣化して効果が低くなり、肌にも良くないといわれます。
開封から1年に近づく頃には、白浮きやベタつきが多くなりました。開封仕立ての頃よりも塗ったときの重みを感じたので、期限は守った方がいいです。
ちなみに、1年以上経つとヨーグルトが水分と分離したような感じになりました。使いきれなかった…
強さは「SPF23 PA+++」と、市販のものに比べると数値は低くなります。オーガニック系のものはSPF20〜30くらいの数値が多い印象ですが、現在は国内最高レベルの数値のものも多くあります。
アウトドアではこまめに塗り直すことが大事。2〜3時間ごと、タオルで汗を拭いた後は塗り直しを。塗り直しを怠った山行では焼けていました(当たり前)。
↓「オーガニックコスメフルフリ」HP↓
サンゴに優しい日焼け止め
もう一つが「サンゴに優しい日焼け止め」。名前がストレートでインパクト大。
◾︎ UVB波:SPF50+
◾︎ UVA波:PA++++
◾︎ 使用成分が少ない
◾︎ ノンナノ粒子
◾︎ ウォータープルーフ
◾︎ クレンジング不要
◾︎ クルエルティフリー
◾︎ プラスチックフリーの容器、梱包
◾︎ 売上の一部はサンゴの保全活動に
ゴマ種子油、酸化亜鉛(ノンナノ)、ヤシ油(ココナッツオイル)、ミツロウ、シア脂、ホホバ種子油、ラベンダー花油、セイヨウハッカ油、ユーカリ葉油
この日焼け止めの特徴は、使用されている成分が非常に少ないこと。「森で、日やけ止め。」と比べても半分以下です。
驚くべきは、成分がとてもシンプルなのに、「SPF50+ PA++++」と国内最高レベルであること。
酸化亜鉛を使用しており、"ノンナノ粒子"の日焼け止め。お湯と石鹸で落ちるので、もちろんクレンジング不要です。
また、保湿美容成分が60%以上配合されいて、日焼けに一番よくない"乾燥"も防ぎます。化粧下地としても使用可能。
パッケージ、容器ともに"プラスチックフリー"。梱包に関しても「過剰包装はしません」というスタイルで、できる限りゴミが出ないように配慮されています。
アルミ缶のバームタイプ。使い心地は、すごくサラサラというわけではないけど、そこまでベタベタもしないという感じ(個人的な感覚)。
クリームほどの滑らかさはないですが、ちょっと伸びのいい粉というような感じ。液体のタイプに比べると、パパッとは塗れません。指の腹では掬いにくいので、爪の背で削り取るように掬って使用していました。
塗るのに多少時間がかかるのと、伸びのことを考えると身体全体に使用するのはかなり大変だと思います。
私は顔用として使用。
白浮きに関しては、一度にたくさん乗せると白くなります。パッケージにも「少量を肌に乗せて伸ばす」と記載されていますが、スーッと伸びるものではないので、少量を徐々に馴染ませます。
それでも多少の白さが残りますが、ナノ化されていない日焼け止めは、ある程度白浮きしてしまうのは仕方がない。「白浮きしない」と記載されているものも多いですが、そこはあまり期待しない方がいいと思います。
香りはラベンダーが中心で、ユーカリなどのリラックス効果の高いものが4種類配合されています。オーガニック系のお店の香りに包まれるようで、無香料が好きな人、匂いに敏感な人にはちょっとキツく感じるかもしれません。個人的にも無香料だと嬉しいなと。
遮るもののない晴天の富士山で使用しましたが焼けた感じは少なく、汗に強い感じもありました。ただ、滝汗ほどにはなっていないので、そのような状況では限界があると思います。
山でも海でも、日焼け止めだけで絶対に焼かないというのは難しいので、他でカバーしなければ焼けるときは焼ける。海のレジャーの方が焼けやすいですが、とりあえず日本一の頂で浴びた紫外線には効果があったようです。
ただ、個人的にはやはり香りが苦手かなと。成分が少ないのはすごくいいのですが、素早く塗り直したい山にはあまり向かないかもしれません。海を中心に使っていきたいと思います。
売上の一部はサンゴの保全活動に活用されます。
気になる日焼け止め
日焼け止めの法律可決により海に優しい日焼け止めが増え、注目を浴びています。国内最高レベルの「SPF50 PA++++」であるものも多く、"オーガニック=効果が弱い"という概念も無くなりつつあるかと。
気になるものをいくつかピックアップ。
Coral Friendly
神奈川県の藤沢に本店があるダイビングショップ「パパラギダイビングスクール」が開発。海を愛するダイバーやシュノーケラーが安心して使える、ノンケミカルの日焼け止めです。
佐渡沖の海洋深層水を100%使用したコメ発酵液を含有しており、保湿美肌成分のミネラルと酵素をたっぷり含んでいることが特徴。「SPF50 PA+++」と、アウトドア使用にも十分な数値となっています。
沖縄をはじめとしたサンゴ礁が予想以上のスピードで失われていることを間近で見て、「できることから始めよう」というモットーで開発されました。日焼け止めの開発は、海を守る数ある活動の中の一つ。売り上げの1%はサンゴ礁保全活動に使用されます。
ALL GOOD
環境や社会に配慮した事業活動を行う、アメリカのオーガニックスキンケアブランド。ケミカルフリーで、サンゴ礁など海への影響を最小限に抑えた商品を開発しています。
売上の1%以上を承認された環境保護団体に寄付する非営利団体「1% for the planet」に参加しています。
「サンスクリーンバターspf50+」は、使用成分が非常に少なく、無香料。スティックタイプもライナップされています。
↓「ALL GOOD」HP↓
moani organics
自然も、自分たちも、いつまでも健康で美しくあるために、とことんこだわり抜いて開発されたオーガニックブランド。
遺伝子組み換え原料や精油、天然成分などへのこだわりが強いですが、国内最高レベルの「SPF50 PA++++」。
国際的な第一級の有機認定機関「エコサート」による厳しいオーガニック基準に合格した認証品です。
ベージュもあるので、白浮きが気になる場合は使いやすいかもしれません。
↓「moani organics」HP↓
RUHAKU
沖縄の自然の恵みをふんだんに使用したスキンケアブランド。全製品、世界規模のオーガニック認証である「エコサート認証」を取得しています。
琉白の「月桃UVボディヴェール」は、月桃やアロエ、カレンデュラ、ゼニアオイなどの美容成分を配合。UVカットをしながらハリを保ち、美肌効果も得られます。
「SPF50 PA++++」と国内最高レベル。開封後の使用期限は3ヶ月と短く、天然成分である証。
↓「RUHAKU」HP↓
O S A J I
人の「皮膚」の構造や機能を徹底的に追及しているmade in japanブランド。
人の皮膚は植物のどんな要素を受け入れ、どんな要素を拒絶するのか。触れたらかぶれる植物があるように、どの植物も安全という訳ではないということに着目。人の皮膚を生学的に学び、植物との相性を熟知することで、安全な商品づくりを行っています。
「OSAJI」は国際的なオーガニックコスメの認証を受けていません。認証の基準の中で使用して良いとされている成分、使用すべきとされている成分、それらでは"真に安全なものが作れない"と考えているからです。
全身用の日焼け止めはなく、顔と身体で分かれています。これも、"それぞれの皮膚"を考えてのこと。コスメ全体が注目され、容器も日本文化に浸透するデザインです。
↓「 O S A J I」HP↓
WELEDA
「人の体と自然は密接な関係にある」という考え方がベースに、100%天然由来成分のネイトゥルー認証の高品質な化粧品を開発しています。
アルプスの山岳地帯に咲くスイスの国花"エーデルワイス"のエキスを使用し、肌に潤いを与える日焼け止め。
紫外線をしっかり防ぎながら、肌荒れを防ぐオーガニックUVミルクであり、生後1ヶ月の赤ちゃんにも使用可能。
「SPF38 PA++」で、紫外線だけではなくブルーライト96.9%、近赤外線88.1%カットという効果も。使用期限は開封後3〜4ヶ月。
一度試してみたいと思っている日焼け止めです。
↓「WELEDA」HP↓
ご紹介させていただいた商品は、環境に配慮した数ある日焼け止めの中の一部です。他にもさまざまな商品があるので、使用成分と"自分が大切にしている基準"を照らし合わせて探してみてください。
最後に
山岳環境のみならず、海の環境汚染も非常に深刻な問題です。特に"海洋プラスチック"は大問題であり、海を泳いでいてゴミが漂っていると、本当にやるせない気持ちになります。それは、山でも街でも同じ。
WWF JAPANの海洋プラスチック問題の記事を掲載させていただきます↓
山で多くの生き物が息をしているように、海にもたくさんの生き物が暮らしています。自分たちの出したプラスチックゴミを食べた魚が食卓に上がり、人間の体内に取り込まれる。頭ではわかっていても、実際の現場を見たり、経験しないとなかなか現実味が湧かない。それが人間という生き物。
だからこそ、アウトドアをする人たちは第一線で声を上げ、行動できる存在だと思っています。
自分が森や海に棲む野生動物だったら。家にゴミを捨てられ、汚染水を垂れ流されたらどんな気持ちになるか。人間は訴えることができますが、自然界はただただ受け入れるだけ。
自分にできることは何か
どんなに小さなことでも、塵も積もれば山となる。地球の一生物として生きるために、人間として心穏やかに生きるために、アウトドアマンとして自然の中で遊ばせてもらうために、まずは身の回り、暮らしをできる限り"自然体(シンプル)"にしていきたい。
人間が生きることは、自然界に何かしらインパクトを与えてしまいます。もちろん自分もその一人。完全に無くすことはできないけど、できる限りローインパクトにしたい。日焼け止めの法律がさらに多くの地域に、多くの人に広がることを切に願います。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
よろしければ、応援よろしくお願い致します。
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