日々感謝。1200kmのへんろ道。【17日目:巡航船から焼坂峠】

お 遍 路

2020.11.5(木)
高知県土佐市 晴れ☀20/6℃

歩き人たかちです。

今日は本当のへんろ道、海の上を巡航船で10kmワープしてから歩き出します。36番から37番までは58.5km。今日はお参りなしの1日で「土佐久礼」を目指します。ここには無料の「小鎌田の浜キャンプ場」があるので、そちらで海キャンプ。悩みつつ進んだ「焼坂峠」は結構荒れ気味で、なかなかの足元でした。

お大師さまの道。浦ノ内湾巡航船

*ゲストハウスりり庵~巡航船乗り場:600m*

*埋立7:05発 → 横波8:00着*

5時半過ぎに起床。メンテナンスをした道具を片付け、1階で朝ごはん。朝の珈琲を淹れてくださいました。宿から乗り場までは600mで10分かかりません。6:50頃出発。

昨日、巡航船の乗り場の入口が少しわかりづらいとのことで、宿の方が自ら撮ったという映像で予習。車に乗ってスマホで録画したものを見せてくださいました。

歩いているとお遍路マークの付いた休憩所が。

中には畳が置かれていました。テントを張るスペースもあります。

自由にお使いくださいと貼り紙がありました。宿の少ない街にはありがたい休憩所。萩森リストには記載がありましたが、地図には記載がありませんでした。なので、リストを見てもどこにあるのかはわからず。宇佐大橋から1kmあるかないかくらいの距離です。トイレは近くに公衆トイレがあると案内がありました。

宿の方に「この自販機を左折ね!」と念を押されました。自動販売機横にのりばの案内があるのですが、自動販売機が目立ってしまい見落とす人が多いそうです。

左折して、さらに右折をします。

すると小さな待合室があります。船が着く前ならここで待機。

船は来ているのでそのまま階段をあがり乗り込みました。

始発の船は地元の小学生が通学で利用するとのこと。しかし、今日は2人の小学生が途中で乗ってきたのみでした。

中には私を含め9人のお遍路さん。巡航船を使う方は多いようです。

乗り込むとすぐに、前のおじさんたちから質問攻め。「マットは何に使うの?休憩?」「どこから来たの?」「今日何日目?」「1番から歩いているの?」「一日何キロくらい歩いているの?」「今日はどこまで?」・・・・・。疲れてしまいました。

ほとんどの人が定年退職をして歩きにきている方々。「何日目」ということにすごいこだわりがあるようで。「1日早い」「1日遅い」「もっと頑張らないと」そんなことを仕切りに話していました。スペインでは皆無であった会話がここでは繰り広げられます。日本と海外の違いがよくわかる。

別に競争してないんだから何日目でもいいじゃん…。と、大声で言いたくなるほど、この人は何日目で、この人は何日目でと教えてくれましたが本当にどうでもいい。

鶴林寺手前でお会いした「3ヵ月経っちゃった」とキラキラの笑顔で話していたカップルの方たちは、本当に気持ちの良い人だったと改めて思いました。心に余裕があるとはこのこと。

質問攻めに疲れてしまって、早く着かないかな…と水面を眺めていました。

予定通り8:00に到着。

今日も晴れ晴れ。須崎の街を

*横波~道の駅かわうその里すさき:11.7km*

横波からは県道23号か県道314号かで、へんろ道は2手に分かれています。県道314号には「仏坂不動尊」があるそうですが、こちらは峠越え。距離も長くなります。特に興味はないので県道23号を。全員23号を歩いていました。

県道23号は風景がとても良かったです。 

隣を流れているのは「押岡川」。朝一の川沿いは涼し気で歩きやすい。

途中にお手洗いと自動販売機。

まだまだ続く。

月がまだいました。

トンネルの手前辺りは上り坂になります。

「鳥坂トンネル」は歩道がありません。前を歩くお遍路さんのザックについた反射板がすごく光っていました。

そういえば、Yさんは13番大日寺手前の休憩所「おやすみなし亭」で反射タスキをいただいたと言って、ザックに付けていました。ご自由にどうぞと置いてあったそうです。寄らなかったから知らなかった。トンネルは結構通るので、あるとないとでは大違い。場所によってはかなり暗いトンネルもあるので、あると重宝します。日暮れが早い時期はあった方が安心です。

そそくさトンネルを通過。

平坦になりました。日陰が涼しい。

「喫茶おとずれ2km先」というお遍路さんの絵が描かれた看板がありました。結局どこにあったのか気がつかず。

「へんろ小屋 須崎」

先に到着した人たちが休憩していて、どうしようかなーと思っていると「休憩して行かないの?」と言われたので休憩することに。

このへんろ小屋では16時以降の野宿が許可されています。準備を含め16時以降と書かれた貼り紙がありました。「1キロ進めば公園など野宿適地いっぱい」とも書いてあります。確かにGoogleで調べると公園がたくさん出てきました。環境がいいかは不明。

民家のすぐ隣にあり、簡易トイレがあります。水道は隣接する民家の水道を使っていいと。ありがたいです。14時台の巡航船に乗るのであればここでの野宿が良さそうです。

休憩所には歩き遍路4回目のおじさんとその仲間。あとは逆打ちのお遍路さん。

4回目のおじさんは、初めは車で回ったけどみんなに「歩け歩け」と言われ2回目からは歩いているとのこと。

焼山寺が何時間だったかと聞かれ「5時間くらいでした。」というと「え~もっと早いんじゃないの?俺で4時間半だよ。」となり、逆打ちの人も参戦して「私でも4時間くらいだよ。」と。「あーまあ、焼山寺の日雨でテントも担いでいるので」と適当に。

またここでも謎の競争心。どういう歩き方をするかは人それぞれですが、焼山寺の道はすごく綺麗だったので、できればゆっくりと山道を楽しんでいただきたい。自分の目的は歩いて88ヶ所を回ることだけではありません。「歩いて、自然とゆっくり向き合って、感じること」これが一番の目的。

後続の人たちも小屋に到着しだしたので、歩き始めました。

新しいお遍路シールやマークを見つけるのがマイブームとなっていました。

県道23号の続きを歩き、須崎市の市街地に近づきました。前には区切りで歩いているというお遍路さんが一人いて、へんろ案内を見つつその人について行きつつ。そんなことをしていたら前のお遍路さんが立ち止まっていました。

あれ?間違えたか?と思ったら案の定「道間違えましたー!」とこちらに向かって叫びました。

市街地に入るためには橋を渡ります。へんろ道は郵便局を過ぎたところで左折、そのまま「大峰橋」を渡りますが、左折のへんろ案内を見逃したようでそのまま進んでいました。

Googleで調べると600m遠回りになるだけ。Googleに従ってへんろ道に合流。男性は前を歩いていたばかりに「いやーすみませんでした。」と。「いやいや、私も完全について行ってしまったので。安心しちゃって見ていませんでした。」とお互い謝る。

油断禁物。

男性は1週間休みを取って歩きに来たそうで、今回は四万十川まで歩くと。でも、自分は真面目なお遍路ではないから、今日は土佐久礼まで歩いたら岩本寺の最寄りまで電車で行きますと仰っていました。土佐久礼からの峠越えはスキップするとのこと。

方法は人それぞれなので、真面目じゃないとは思いませんが。

ちょっと話してからそれぞれのペースで歩きました。

須崎市もなかなか大きな街でした。

50円からの自動販売機。ネクターが90円は嬉しい。

四万十市の表示が出てきました。楽しみにしています、四万十川。

街の中をしばらく歩き、道の駅に到着。

大きな道の駅でした。11時前ですが、このあとは土佐久礼まで何もないのでここでお昼休憩。

中には高知土産やアイス、海産物などたくさんあります。2Fにはレストランも。「鍋焼きラーメン」が気になりましたが、麺の気分ではない。

野菜類が売っているところにちょっとしたお弁当がありました。サイズがちょうどいいので、ここで唐揚げ弁当を購入。峠越えに備えてカロリー補給。

40分程休憩してザックを背負います。

「焼坂峠」選んだけれど・・・

*道の駅〜焼坂峠入り口:7.4km*

とりあえず、安和駅を目指します。

道の駅を過ぎたところには「魚菜市場」がありました。ここでも食事ができるみたいです。

ちょっとずつ登って行きます。

そして「角谷トンネル」。歩道はありませんが、歩くスペースは広めに取られ、トンネル内も明るめ。

トンネルを抜けると海景色。

軽快に下って行きます。

安和駅を過ぎると国道を離れ、「焼坂峠」方面に歩いて行きます。

土佐久礼に向けては3ルートあります。

①焼坂峠
②国道56号の焼坂トンネル
③県道320号

①はへんろ道の峠越え。
②は最短距離のトンネルですが、ここは歩道のない長いトンネルで危険高め。宿の人に「トンネルは通るな」と言われたという人もいました。
③は一番遠回りになりますが、峠越えもトンネルも何もない安全地帯。

同じ巡航船に乗っていたお遍路さんはみんなバラバラでした。峠越えをしたのは自分一人。トンネルは1kmくらいあって、まあまあ怖かったと。県道320号を歩いた人は景色がとても良かったと。

みなさんと話した感じでは県道320号が良さそうでした。

私はなんとなく峠越えに惹かれてそちらへ。

へんろ案内が細かく出ています。

「自然豊かな遍路道」だそうです。

線路の下をくぐるとまもなく坂が始まります。

「道中ご無事で!!」ビックリマークを2つつけられると危険なのかな?と思ってしまう。

砂利道を歩いていくとだんだん山の中へ入っていきます。

林道で歩きやすいじゃないかと思っていたら右手に小さなへんろ案内。

あ、こっちなのね…と道が一気に細く、急になりました。

これ見逃す人いるんじゃないかというほど、進行方向が急に変わり、気が付かないような道に入っていきます。

登って行くと「お気をつけて 大丈夫です」。そんなに?と聞きたくなるような案内板がたくさんあります。

鎖、切れてるんかい。

ここから一気に急斜面になりました。写真だと傾斜がわかりませんが、石畳は結構急です。逆打ちで下る場合はさらに注意。

焼坂峠は急ということに加えて、足元がよろしくない。

柔らかめの土で、足が沈みます。不安定で踏ん張りがききにくい。体幹が非常に保ちづらい。荷物が重いと余計です。その上、石やら枝やらで荒れています。

焼坂峠は台風や雨の影響で、一時期通行止めになっていました。現在、通行止めは解除されていますが、荒れた状態は続いています。

だんだん荒れてきました。

大丈夫かこれ…と思いましたが、距離は500mと短め。しかし、500mで200m近い標高差があるのでやはり急。登れば登るほど急。今回通過した峠の中で、傾斜は一番急でした。

ここの坂がきつかった。けど、やはり写真だとわからない。

500mがやけに長い。

あー登り切ったか…と思ったらまだだった…。横切っている林道を左へ行くと元の場所に戻るそうです。悪魔じゃん。

まだまだ急。遍路案内はしっかりあるので、迷うことはありません。

しかしながら、本当に足元が悪い。

傾斜が緩やかになって、ようやく峠のようす。特別何かがあるわけではありませんでした。切通しみたいな隙間を抜けると…

一気に歩きやすくなりました。

下りは信じられないほど歩きやすい。標高差200mを3kmくらいかけて下っていくので傾斜はとても緩やかです。

ただ、土砂崩れのあとはこちらも数ヵ所ありました。

大きめの岩がズサーーーと雪崩れていたり。傾斜が緩やかなので問題なく通行できますが、転倒注意。

それ以外は全く問題なし。

そのまま快適に下り、アスファルトに出ました。

とてもワイルドな道でした。焼坂峠はあまり通らない方がいいと思いました。下りは良かったですが、もう一度選ぶとしたら県道320号を選びます。整備が進めば歩きやすくなるかもしれません。

土佐久礼キャンプ。小鎌田の浜

*国道合流地点〜サニーマート小鎌田の浜:3.5km

線路に沿って林道を歩いていきます。

国道56号に合流。少し歩いて土佐久礼に下りていきます。

サニーマートで食料を買って今日のキャンプ地「小鎌田の浜」に向かいます。

前職にバイクで四国一周をした方がいて、四国のおすすめを教えていただきました。その1つがこの土佐久礼にある「鰹乃國のめし家 萬や」というごはん屋さん。釜炊きのごはんに藁焼の鰹。ここは寄らねばと思っていましたが、店舗は休業中でした。

現在はお弁当の予約販売をしているそうですが、情報があまりない状態。土佐久礼は鰹漁が盛んな地域。ここでも鰹を食べたかったですが、この日は諦めました。

メッセージを作成できませんでした
鰹乃國のめし家-萬や-572781739797416/

土佐久礼で有名なのは「黒潮本陣」鰹の藁焼き、温泉、宿泊が揃っています。土佐久礼駅から2kmくらいなので、へんろ道から少々外れますが、人気の宿。ここで日帰り温泉を考えていましたが、結構遠回りになるのでやめました。

鰹乃國の湯宿【黒潮本陣】全客室から太平洋を一望できる高知県中土佐町久礼(くれ)の宿
海・山・川の豊かな自然と先人の英知と努力で形成された文化的景観をもつ町、高知県は高岡郡【中土佐町】、そんな中土佐町の久礼湾(くれわん)・太平洋を一望できる場所に陣取る鰹乃國の湯宿【黒潮本陣】公式ホームページです。

街を抜けて短めのトンネルをくぐるとすぐにキャンプ場。

到着。誰もいない。張りやすそうな場所を探します。

まあまあ平坦という感じ。完全にフラットな場所は限られています。ここはかなりベスト。目星をつけてさらに奥へ。

トイレに近づくほど凸凹。

トイレの目の前にはこんな場所も。ここでも良かったのですが、トイレが使えないというか、悲惨な状態になっていました。床にも水道にもゴミだらけ・・・

小鎌田の浜というか、国道を挟んだ向かいにもトイレがあります。そちらは大丈夫でした。

結局、第一候補から1歩前に出たコンクリート上に張ることに。結露と土汚れ対策。キャンプ場には車を乗り入れることができます。このコンクリート部分は、トンネル側の階段に繋がっていて車が通る心配がありません。誰もいないし、どこでもいいやと。

キャンプ場からは国道をくぐり抜ける階段があります。そこを抜けると、もう一つのトイレ。

海水浴場でもあるので、トイレの他、ロッカールーム、冷水シャワーがありました。

草いっぱいの東家というかベンチもあります。ここにもテントを張れそうです。

トイレは男女別。ロッカールームも2つ。

ロッカールームに入ってみたらガス管がありました。絶対誰かここで野宿したな・・・

トイレ前の東家からの眺め。

小鎌田の浜からは「双名島」を望めます。

土佐久礼の湾の大波に悩まされていた人々を助けようと、鬼ヶ島の鬼が2つの大岩を運んできたと伝わるそうです。ここは陸続きになっているので、島まで足を運ぶこともできます。

双名島からは、時季によって「だるま朝日」を見られるそうで、その時季は混み合うようです。夏場はキャンプ場も結構人がいるとか。

ごはんを食べようと準備していると、カヤックを積んだキャンパーが来ました。このあとも、夜になってキャンピングカーが1台来ました。

今日は簡単に。徳島名物の釜ちゃんラーメン。ちょっと気になっていました。節約したいときはラーメンが安上がり。

そしてフィーカの時間。

自然の中で飲む珈琲は本当に至福。

絵の具でササササっと塗ったような雲が流れていました。

巡航船から始まって、焼坂峠を越えて、明日やっと岩本寺です。巡航船に乗らなかったら明日は35kmくらい歩こうと思っていました。明日も峠越えがあるので、そうならなくて良かったです。

明日は曇り、夜から雨。夕闇が迫り、うろこ雲がもくもくと出てきました。寝袋に潜ります。

今日は初めからここでキャンプの予定でしたが、おすすめされたゲストハウスが「ゲストハウス恵kei」。土佐久礼駅の近くで、へんろ道にも近いのでとても便利な立地です。

ゲストハウス恵kei | 四国宿泊予約サイト「お遍路さん家」
四国宿泊予約サイト「お遍路さん家」

★本日の歩行距離:23.2km

★累計:423km

最後までよろしくお願い致します。

にほんブログ村 旅行ブログ 遍路(・巡礼)へ
にほんブログ村

よろしければ、応援よろしくお願い致します。

コメント

Copied title and URL