歩き人たかちです(@takachi_aiina)
一時期、夏山の縦走にウールを着ていました。しかし、ウールは暑い。「夏は涼しく冬は温かい天然素材」といわれますが、個人的に日本の高温ジメジメには耐えられません。常に汗をかいていると、乾くこともなくビッショリ重たい。
特に代謝のいい方、ウールの方が汗冷えしませんか?
私はします。ウールは優れた素材ですが、季節やシーンによって自分には不適切。結局、夏山の縦走も化繊に戻りました。
しかし、化繊のデメリットはニオイ。ハッカ油で騙し騙し縦走していましたが、極薄、軽量、速乾性抜群の山と道「UL Short Sleeve Shirt」を手に入れて一変。これまでの洗わない縦走から"洗う縦走"になりました(水が豊富な山域に限る)。
"乾きの早さ"を武器に、水洗いで汗を一旦をリセットすることで縦走のストレスが激減。ニュージーランド3,000kmのロングトレイル「テ・アラロア」も、「UL Short Sleeve Shirt」1枚で歩きました。
もう、これなしでは日本の夏山も、ロングトレイルも歩けない。それくらい重宝しています。
\ このような方には特におすすめ /
◾︎ 日本の高温ジメジメを少しでも涼しく過ごしたい・山に登りたい
◾︎ ロングトレイルに最適なトレイルシャツがほしい
◾︎ 代謝がよくて何を着ても暑い
◾︎ 山でも街でも涼しくておしゃれなシャツがほしい
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山と道「UL ショートスリーブシャツ」はどんな山シャツ?特徴は?
シンプルでどんなシーンにも合う「UL ショートスリーブシャツ」は、山と街をバリアフリーに繋ぐデザイン。
\「UL ショートスリーブシャツ」のポイント /
◾︎ アンダーウェアレベルの速乾性
◾︎ 耐久性抜群の「シャドウリップ」
◾︎ スナップボタンで素早く開閉
◾︎ 襟を立てて日焼け・防寒対策
◾︎ シワになりにくい
サイズ | 男女別:S・M・L |
重量 | 男性平均:74g 女性平均:64g ( 女性Sサイズ実測63g) |
素材 | 「Shadow Rip™」 ポリエステル100% (30D、リサイクルポリエステル75%) |
その他 | UPF(UltraViolet Protection Factor):30以上 未着用状態に対して何倍紫外線を遮蔽するかの指標 ※UPF30は素肌に比べて日焼けを30倍遅らせるという意味 |
山と道HP参照 |
出典:山と道
出典:山と道
出典:山と道
出典:山と道
山と道「UL ショートスリーブシャツ」レビュー!夏山縦走・ロングトレイルで実際に使用してみた
\ デメリットがほとんど見つからなかった /
◎ 3,000km以上着用しても破れない抜群の耐久性
◎ 襟を立ち上げる日焼け・防寒対策が便利すぎる
◎ パキッ!ではなくクタッとした柔らかい襟がいい
◎ スナップボタンが使いやすい
◎ ポケットやサコッシュに収まる = 体温調節がらく
▲ カラーによっては汗染みが目立つ
▲ インナーを着ないとペタッとするかも
一番のお気に入りポイントは【極薄ゆえの速乾性と水洗いでニオイが消える】こと
「 薄い・軽い・速乾性抜群 」
この3拍子はよくある謳い文句ですが、「UL ショートスリーブシャツ」は"極薄"。
極薄ゆえに手洗いがめちゃくちゃ楽で、脱水しなくても(手洗いでも)短時間で乾きます。また、水洗いして汗を流すことでニオイも消えました。洗いやすい、乾きやすいはロングトレイルでは必須ですが、日本の夏山縦走でも重宝します。
日本の場合、一番日が長くても19〜20時頃日没(地域による)。太陽がしっかり当たる時間はさらに短くなります。朝が早いから寝るのも早いし、水が貴重な山域もたくさんある。さまざまな理由から、1週間程度の縦走なら大抵の人は洗わず(あるいは着替えを持って)乗り切ります。
しかし、短時間で乾くなら水洗いをしてもいい。テント場や小屋に14〜15時頃到着し、かつ、日の当たる場所があれば(風があれば)大抵乾きます。日本は湿度が高いので短時間でカラッと乾かない場合もありますが、半乾きでもシュラフに突っ込んでおけば乾く。翌日半乾きで着たとしても、知らぬ間に乾いています。
背面にはループがあるので、フックや木の枝、テント内で吊るせる仕様。シンプルながら痒いところに手が届く日本製品あっぱれ。
剱岳の早月尾根〜裏剱の縦走で17時頃馬場島に到着し、水洗い(家族と立山エリアに行っており、一旦汗をリセット)。日は沈みかけ、太陽にはほとんど当てられませんでしたが、朝にはほぼ乾いていました。
また、縦走で双六小屋に泊まったときは、16時過ぎ頃サッと水洗いして廊下のフックにかけておきました(小屋の場合水が滴らないように注意。てぬぐいなどで定期的に吸水した方がよい)。あえて乾燥室を使いませんでしたが朝には乾いており、乾燥室のない小屋や避難小屋でも大丈夫。
洗って、乾いて、ニオイが消えるなら化繊のデメリットは解消されます。ただ"水が豊富"なテント場や小屋に限ります。後立山連峰のような水の乏しい稜線や天水を利用している小屋ではできないため、山域は考慮する必要があります。
ニュージーランドは沢がとにかく多く、稜線に小屋があることは稀でした。基本的に沢の近くなので水洗いし放題。日も長く、湿度が低いことから日本よりも乾きやすい。そのような国では特に有効です。8日間の長期縦走でも、予備のシャツを使うことはありませんでした。水洗いのみで、ハッカ油などの防臭グッズも一切使用していません。
3,000kmでも破れなかった!山と道のULシャツは耐久性抜群
3,000km、126日間のロングトレイルで使用したシャツは「UL ショートスリーブシャツ」1枚。どこかで破れるだろうと思っていましたが、予備のシャツは着替えで終わりました。
「軽い・薄い」に優れたものは耐久性をある程度犠牲にしていることが多いですが、そのデメリットさえ超越。「 初夏〜秋山→ テ・アラロア → みちのく潮風トレイル(350kmほど) → 現在 」と、4,000km近く使用していますが破れどころかほつれもない。この耐久性には驚きました。
ロングトレイルで破れやすい部分は"肩周り"。毎日ザックを長時間背負うため、擦れで破れがち。しかし、破れるどころか薄くもならず、毛玉もできませんでした。これが「シャドウリップ」の威力。
旧モデルは擦れによる"引きつれ"が弱点でしたが、それも起こらず。シワになりにくい素材ですが、さすがに126日間毎日ウエストベルトをギュッと締めていたので、腰周りには痕がついていますね。
ウールのハイカーも多かったですが、やはり肩周りや肩甲骨あたりに破れが生じ、1〜2回買い替えていました。加えて、ウールは"引っかかりやすい"ことがデメリット(縫製や加工による)。枝やトゲに引っかかって穴が空きやすい(破れやすい)です。素材としての耐久性はやはり、化繊に群牌が上がります。
*山と道「Merino Short Sleeve Shirt」はウール100%ですが引っかかりにくく、耐久性もいいです。Tシャツの「100% Merino Light French Sleeve」は数回の使用で穴があいてしまいました。知らないうちに引っかけていたようで。
出典:OMM JAPAN
しかし、化繊でもつくりによっては破れやすいです。たとえば、OMM「Core」シリーズ。テ・アラロアでも着用しているハイカーがいましたが、トゲ植物の藪漕ぎでビリビリに破れたと聞きました。
山と道「UL ショートスリーブシャツ」はあらゆるトゲにも負けず、どんなワイルドな状況にも耐え抜いてくれた耐久性抜群の山シャツです。
テ・アラロアで使用したシャツがいつ、どのように破れるのか。むしろ、楽しみですね。
【襟を立たせる日焼け・防寒対策】が使いやすい!紫外線の強い国にも有効
山と道のシャツはただの襟シャツではなく"ボタンを留めて襟を立たせる"ことができます(共通デザイン)。
カメラやサコッシュは首かけスタイルなのでTシャツよりも襟シャツを好みますが、襟が立つだけで防寒具合・日焼け具合がまるで違います。
防寒対策は"首・手首・足首の「3つの首」を温めるといい"といわれます。手袋をはめただけで体感温度が変わるのと同じく、たとえ極薄でも首を冷気や風から守るだけで温かさが全然違う。朝晩の寒暖差が大きいニュージーランドでは特に、襟を立たせる体温調節がとても便利でした。
また、ニュージーランドの紫外線は日本の7〜10倍といわれており、焼け方が尋常ではありません。日向では基本的に襟を立たせて行動し、そのおかげで首周りはあまり焼けなかったです。てぬぐいの首かけはどうしてもズレてしまうので、襟シャツがらくで効果的。
クタッとした柔らかい襟は【首元がTシャツのような涼しさ】
「UL ショートスリーブシャツ」の襟は柔らかくて、クタッとしています。それに比べて、モンベルの山シャツはパキッ!と襟の形がキマッています。
良い意味でだらしない、やる気のないクタッとした襟は立ち上がらないことで"首元がTシャツのように涼しい"。これも、山と道のシャツの特徴のひとつ。モンベルのシャツは形がキマッている分、ある程度立ち上がってしまいます。
寒ければボタンを留めて襟を立たせ、暑ければ上部のボタンを外して首元をガバッと開ける。Tシャツと襟シャツを融合したようなデザインが、寒暖差の大きい季節(春・秋)では特に使いやすいです。
スナップボタンで開閉らくらく!体温調節の幅が広いボタンシャツは便利なアイテム
出典:山と道
山と道のシャツは"スナップボタン"。上記でも述べましたが、裾の方を持ってバチバチバチバチッ!と、一気に開けられます。
ボタンを留める作業は面倒なので、これがとても便利。とはいえ、私は上から2〜3つだけ外して着脱していますが。手洗いの洗濯後は早く乾くようにボタンを外すので、ちまちました作業をしなくていいのは効率的。
シャツのメリットはボタンの開閉で体温調節ができること。暑ければ最低限のボタンだけ留めておき、風を通して歩けばいい。歩きながら簡単に開けられる意味でも、山と道のスナップボタンはとても使いやすいです。
パンツやサコッシュのポケットに入るサイズ感!出し入れ容易の防寒着
薄くてコンパクトな山と道のシャツは、パンツやサコッシュのポケットに入るサイズ感。畳まずとも、エコバッグのようにクシャクシャに押し込んでも大丈夫。
ポケットに入る = 出し入れ容易 = 体温調節がらく!
私はシャツを行動着のメインとしますが、下にタンクトップを着てそちらをメインとする場合、半袖シャツも羽織りもの扱いになります。そのようなスタイルの場合、ポケットに入るサイズ感はとても便利。
立ち止まってザックを下ろす体温調節は億劫なので、いかに素早く、簡単に着脱できるかがポイント。ザックの開閉が面倒なのでメッシュポケットのあるザックを好みますが、サコッシュに入るなら何でもいいですね。
長袖の「UL Shirt」は男女兼用しかないので、こちらも女性用がほしいと思っています(ウィンドシェル代わり)。
汗染みを気にするならカラー選びは重要!
みんな同じ状況なので気にしないことが一番ですが気になるなら、あるいは、街着としても使用するなら汗染みが目立ちにくいカラーがいいですね。
目立つのはベージュやグレーなど"濡れると色の変化が大きい"もの。色が濃くなる程度が大きいものは目立ちます。
私は、ホワイトに近い薄いグレー(Glacier White)とベージュ(廃盤カラー)をチョイス。ベージュの方がやはり汗染みは目立ちます。すぐ乾くので気にしていませんが、滝汗の状況が永遠に続くような、蒸し暑い樹林帯の急登などでは目立ちます。白系は色の変化が小さいため、びっしょり濡れても他の色ほど目立ちません。
また、黒や紺は汗の"潮"が目立つので、それも考慮するなら夏は白系が一番使いやすい。
インナーなしで着用すると汗でペタッとするかも?
テロッとした素材なので、インナーを着用しないと汗をかいたときの張りつきが気になるかもしれません。
私は基本的にアンダーウェアを着用するので胴体部分の張りつきは気になりません。女性はアンダーウェアを着用することが多いと思いますが、男性は1枚で羽織ることも少なくないと思います。
汗をかいたときの肌触りは、肌にペタッと張りつかないモンベルのウィックロンTシャツなどの方が不快感はありません。すぐ乾くので大きな問題ではなかいかもしれませんが、ペタッとする感じを気にする方はインナーを。
そもそも極薄なので、水分の吸水量は他よりもキャパが少ない。山と道のHPではウールのタンクトップと合わせた着方で紹介されていますが、肌をドライに保つためにはインナーの着用がおすすめです。
まとめ
極薄・軽量・速乾・耐久性抜群の山と道「UL Short Sleeve Shirt」。"洗わない縦走"から"洗う縦走"にすることで化繊のニオイに関するデメリットが解消され、より快適に山を歩けるようになりました。
\ UL ショートスリーブシャツ」はこんなシャツ /
◾︎ 3,000km以上毎日着ても破れない耐久性
◾︎ 襟が立つ工夫により防寒・日焼け対策も万能
◾︎ 生地の柔らかさ、スナップボタンにより着脱や体温調節がらく
3,000kmのロングトレイルを1枚で済ませ、デメリットに感じたことはほとんどありませんでした。暑くて暑くて仕方がない日本の夏には、万人におすすめしたいトレイルシャツです。
\ 山と道HP「UL Short Sleeve Shirt」/
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