日々感謝。1200kmのへんろ道。【14日目:29番国分寺~31番竹林寺】

お 遍 路

2020.11.2(月)
高知県高知市 雨☂20/16℃

歩き人たかちです。

今日は雨降り。20km程で高知市内に入ります。1日中雨のため市内のホテルを予約。竹林寺は行けたら行くことにして、気楽に出発します。宿のお母さんが荷物をホテルまで届けてあげるとのことで、足休めとしてお願いしました。雨を楽しむ日にします。

しとしとしっとり。29番「国分寺」

*ゲストハウス水仙の里~国分寺8.4km*

今日は早く出発しようと思っていなかったので、朝ごはんは7時でお願いしていました。6時50分頃部屋まで持って来て下さいました。「簡単に」と言っていたのに、フルーツまでつけていただき満足な朝ごはん。

しかも、お昼のお弁当まで作ってくださいました。結局3食いただくことになり、頭が上がりません。

昨日、荷物を整理していて、自炊のために持ち歩いていた調味料を宿の方に貰っていただくことにしました。ほとんど使っていないオリーブオイル、塩、胡椒、コンソメ、醤油

日暮れも早く、毎日日記を書いて、自炊もしてというのは結構時間がかかり大変。そして、問題なのはちょうどいいサイズのお米があまり売ってないということ。

炊き込みご飯を中心に自炊をしようと思っていましたが、たまーにスーパーで300gのお米が売っているくらい。ほとんどは1㎏。500gも見つからない。1㎏背負うのはごめんだし、せっかく四国に来たのだから、もう自炊はやめて好きなものを食べようという結論になりました。

押し麦とかも売っていますが、これもほとんど1㎏。パス。

事情を話すと「あらー勿体ない。じゃあ、いただくね」と快くもらってくださいました。

ミニ調味料だけでも1㎏は減ったので大分軽く感じました。

へんろ宿では「お遍路リレー」が行われているとお聞きしました。コロナで歩き遍路が少なくなり、お寺も苦しいとのこと。へんろ宿の人が歩いてお寺に参拝し、次のへんろ宿へとバトンを渡していくというものだそうです。宿のお母さんも、つい2日前に大日寺から善楽寺まで歩いたと仰っていました。文化を無くさないようにみんなで助け合う、素敵なリレーです。

荷物をお願いし、7時50分頃出発。荷物は夕方になってしまうかもしれないとのことでしたが、私もゆっくり行くので問題なし。

雨は2~3㎜。途中は4㎜前後の強めの雨。「戸板島橋」を渡って「香美市」に入ります。

田んぼと民家の間をくねくね歩きます。さすがにここはへんろ案内もたくさんありました。へんろ石とシール、Googleは相変わらずバラバラでしたが。

雨降りの月曜日の朝。歩く人のいないへんろ道を静かに進みます。

4km程歩くと「松本大師堂」がありました。

ここは宿泊NGです。

同じような風景の中をさらに歩き、線路を渡り「南国市」。ファミリーマート発見。

ファミリーマートには大きな休憩所が隣接。雨の日は屋根あり休憩所が本当にありがたいですね。

快適空間。

ファミリーマートを過ぎると「へんろいし饅頭」という幟旗がありました。地図にも記載のあった蒸し饅頭のお店。朝ごはんと、スーパーで買っていたゼリーによりお腹いっぱい。すごく食べたかったですが、雨だし持ち歩くのもなーと諦めました。でもやっぱり素朴な感じで美味しそう…。

元祖山崎 へんろいしまんじゅう
元祖山崎 へんろいしまんじゅうの紹介ページです明治25年創業の国分寺に近い饅頭一筋の老舗。 売り切れ御免の饅頭は薄茶色の生地と小豆あんがたっぷりの素朴な味わい。 お遍路さんの道標、へんろ石もすぐそ...

「へんろ石」のバス停、すごくいい。

最後はコスモスのへんろ道。

到着。

【 29番 国分寺 】

本尊:千手観世音菩薩
宗派
:真言宗智山派
開基
:行基(創建714年)

国分川が流れ、扇状地の要の部分に建つ土佐国分寺。周辺は田んぼ、境内からは弥生時代の住居跡も発掘され、早くから開かれた地であったと窺えます。現在の高知市の中心からは10km程離れていますが、当時はここが土佐の中心地でした。平安後期と鎌倉時代の2体の薬師如来、創建時の梵鐘、室町時代の曼陀羅図、杮葺きの本堂など、いずれも国の重要文化財となっています。

参照:四国お遍路88ヶ所歴史読本
著者:株式会社エディスタ

真っ直ぐ伸びる本堂への道。田んぼの風景から、一気に森の空気に引き込まれていきます。

本堂

四国2つ目の国分寺。立派です。

参拝していると、山門付近で叫び声が聞こえました。何だ?と降り返ると、この雨の中、トートバッグを肩にかけて大きなスーツケースをガラガラと音を立てながら引いて歩いてくるお遍路さん。境内に響き渡るような大きな声で読経を始めました。雨で境内は静まり返って、余計に響く。

スーツケース…職業遍路?と一瞬思いましたが、なんかすごいしっかり読経している。違うか…いろんな人がいるんだなーと大師堂へ。

大師堂

大師堂の近くには「酒断地蔵尊」があります。珍しい地蔵尊。お酒を断ちたい人はここで。

29番の国分寺では「お寺カフェ」なるものがやっていました。苔むす庭園を前に、お茶とお茶菓子をいただけるようです。ここ国分寺は「土佐のこけ寺」と呼ばれているそうで。かわいい呼び名。今日みたいな雨の日は、しっとり美しいことでしょう。

さらに納経所には給水機があり、お茶や珈琲のお接待で自由にいただくことができます。雨で少しひんやりしているので、珈琲をいただきました。

先ほどの男性の声が今度は大師堂の前で響いています。

勝ち取った30番。「善楽寺」

*善楽寺まで7km*

再び田んぼの中を歩きます。

途中、何か建設しているような、工事現場のような場所に休憩所がありました。「お遍路」という文字はないですが、道路に向けて「ご苦労様」の文字。お遍路向けでしょうか。

卒業式のように椅子が並べられ、後ろには簡易トイレ。入っていいのだと思いますが、ちょっと入りにくい休憩所でした。

善楽寺までの道はとても歩きやすかったです。平坦で、静かで。

しかし、雨なので車が通ると水が跳ねてきます。気を遣ってスピードを落とす車と全く気にせず通る車でさっぱり分かれていました。一度、逃げ場のない車道でトラックにバシャー!っと思い切り水をかけられるという。怒りよりも悲しい。雨の日のトラックは特に注意。

進んで行くと「へんろ小屋 蒲原」がありました。ここには水道やトイレはありませんが、坂を登った「ヒダカ技研」でお借りできるそうです。一言断れば野宿もさせていただけるとか。しかし、会社なので平日限定とのこと。小屋はヒダカ技研の方々が建てられたそうです。

会社はすぐ上。

さらに歩いて「高知市」に入りました。

高知市に入るとすぐに「一宮墓地公園」がありました。ここには屋根のある休憩所とお手洗いがあります。市内で野宿場所を探すのは一苦労なので、ここは高知市の貴重な野宿場所だと思います。墓地ですが。

公園を横目に下っていきます。

善楽寺を目の前にして、Yさん発見。今日はゆっくり出発したので会わないかと思っていましたが、歩く道が同じだとやはり会いますね。

会うなり「あれ、荷物は?」と。Yさんはしっかり背負われています。

昨日Yさんが泊まった「遊庵」のご主人から聞いた情報があるから、どこかでお昼ごはんを食べようということになりました。雨降ってるし。

ということで、Yさんと善楽寺へ。

善楽寺到着と思った場所は「土佐神社」でした。かっこいいけど違う。

土佐神社は、鎌倉時代には「土佐国総鎮守一宮」、江戸時代には「土佐最上の祈願所」とされたとのこと。

善楽寺の山門は?と思ったら、ここが山門だそうです。山門というか、入口というか。これは、まあ、土佐神社に惹かれますね。着いたー!という感じのない到着の仕方。

【 30番 善楽寺 】

本尊:阿弥陀如来
宗派
:真言宗豊山派
開基
:弘法大師(大同年間)

大同年間に弘法大師が巡錫した際、現在の土佐神社の別当寺として創建されました。神仏分離令で廃寺となり、高知城に近く早々に再興した安楽寺が善楽寺に代わって札所を務めました。その後、1930年に善楽寺も再興し、しばらく30番が2ヶ所となり「遍路迷わせの札所」でもありました。1994年に、安楽寺が30番の奥の院、善楽寺が正式な30番札所として決着がつきました。

参照:四国お遍路88ヶ所歴史読本
著者:株式会社エディスタ

善楽寺で一休さんに異変が…

女の子になっている!?

まつ毛かわいい。いきなりどうしたのでしょうか。ここから女の子に変わるのかと思いきや、88ヶ所で善楽寺だけでした。私の見た限りは。真相は謎です。

大師堂

善楽寺には「地蔵絵馬」なるものがあります。かわいいフェルトでできたお地蔵様の人形の絵馬。見るだけでもほっこりします。

巡航船に乗るための計画

*竹林寺まで6.6km*

善楽寺の時点で12時。時間があるので竹林寺に行くことにしました。高知駅周辺に泊まるので、打った後にちょっと戻ることになりますが、明日が楽になるので。

Yさんの計画だと、竹林寺は今日打っておかないといけないらしい。

竹林寺に向かう途中、お店があればそこでご飯を食べようということで。90°方向転換して、大体真っ直ぐ進んで行きました。道の具合もここまで同じ。

しかし、良い食事処がなかなかなくて、結局竹林寺にかなり近づいた場所にあった「得得うどん」に入りました。

ここは、1玉でも2玉でも3玉でも値段が同じといううどん屋。Yさんが「奢るから」ということで、鍋焼きうどんをご馳走になりました。

そして、宿の方に聞いた情報を。

36番を打ち戻ったあとのへんろ道には「浦ノ内湾」があり、ここには巡航船があります。

県道47号は横浪黒潮スカイライン。ととろっとのご主人から「ここは絶対通ったらあかん」と言われた、事件のあった道。(11日目のととろっとに関する箇所参照)

この巡航船の海の道は、お大師さまが船で通った道であり、厳密に言えばこちらが本当のへんろ道。なので、船に乗って10km進んだとしても、邪道ではないとのことでした。昔はこの辺りの整備がほとんどされていなかったため、空海が船を出すよう命じたようです。

巡航船は一日4便。しかし、着いた先の横波には宿がないため、10km程先の街まで歩かなくてはいけません。横波までは船で1時間程。そうなると、乗るべき船は7:05の始発か10:05の船。その次は13:47発と14時前の出発なので、10km歩くと日没になってしまいます。

巡航線の時刻表(2020.11.2時点)

赤が巡航船の下車地「横浪」。県道23号、314号ともに周辺には宿はありません。

高知市内に泊まって船利用を考えているのであれば、方法は2つ。

①今日竹林寺まで打ち、明日35番まで打ち終える36kmを頑張る。そして明後日36番を打って10:05の船に乗る。

②明日は34番くらいまでにしておき、明後日36番まで打ってその周辺に泊まる。その次の日に始発の船に乗る。

①の方が1日早く船に乗ることになります。納経所は7時〜17時までなので、35番は明日のうちに打っておかないと、次の日の10:05に乗るのは大分厳しくなります。

36番の近くの宿だと「三陽荘」。船の出発場所の「埋立」の近くに記載のある「汐浜荘」は廃業したとのこと。三陽荘は値段が高いので、歩けるならと①を勧められたとのことでした。

巡航船は面白そうなので乗ってみたいと思いました。しかし、明日36kmはちょっと嫌だなー。なぜなら「桂浜」に寄りたいから。寄り道するなら36kmは無理。まあ、私は野宿ができるし、36番周辺をよく調べてから決めることにしました。

Yさんは明日36km歩くということで「今日で多分お別れだから、会えたら情報伝えようと思って」と。旅仲間という感じで嬉しいお言葉。

海の道が旧道だとは知らなかったので、良い情報をいただきました。

ごはんを食べ終えて、せっかくなので一緒に竹林寺を参拝することに。

迷路のように。31番「竹林寺」

少し弱まりつつ、相変わらず雨降りです。

ここまでのお遍路のことを話しながら竹林寺へ向かいます。

Yさんは免許証を家に置いてきたとのことで、ホテルでのGO TO利用時にちょっともめたとか。健康保険証しか持っていなくて、それだけだと利用できませんと言われたと。何か方法があるでしょうと聞いてもスタッフの人は「利用できない」の一点張り。他のスタッフを呼んでもらったところ、必要書類が揃っていない人は後日コピーを郵送すれば適用されますと。

まあ、郵送っていうのも面倒ですが、割引率が大きいのでそれなら郵送しますね。

みなさん、ところどころでいろいろあるようです。

竹林寺は五台山の植物園の近くにあります。植物園の中に入るわけではないので、時間外でも通行できますが、雰囲気は完全に植物園。かなり広大な植物園のようです。

雨だし、Yさんとお話していたので写真が残っていませんが、山の小径みたいなところを登り、植物園の前を横切り、また山道。下ってからまた登ってというような、ちょっと迷路的な道でした。

下りになったときは「え?これ合ってる?」となりましたが、へんろ案内は出ています。

建物の隙間を通っていくと竹林寺がありました。冒険気分でした。

最後に階段を上がります。

ここも紅葉はこれから。早い子がちらちら色づいていました。

階段がしっとり濡れて美しいです。滑りますが。

【 31番 竹林寺 】

本尊:文殊菩薩
宗派
:真言宗智山派
開基
:行基(創建724年)

「三人寄れば文殊の知恵」と言われるように、文殊菩薩は知恵の仏様です。88ヶ所で唯一の文殊菩薩を本尊とする札所であり、唐様を伝える日本最古の遺品として名高い。大同年間に弘法大師がこの地で修法し霊場と定め、その後、学僧の集まる学問寺として、土佐の宗教・文化の中心となりました。境内には、県下唯一の五重塔が建っています。

参照:四国お遍路88ヶ所歴史読本
著者:株式会社エディスタ

本堂

大師堂

境内は広々空間。竹林寺には高知県三名園の一つである庭園があります。宝物館とともに400円で見学できます。

県下唯一の五重塔を遠くから。総檜造り。

竹林寺の門前には「竹崎商店」という食堂があります。お遍路さんも結構寄る、地元に愛されているお店だそうです。おでんやうどん、そば、定食などのお袋の味を楽しめます。中でもおでんは名物のようです。おでん食べたかった!

へんろ仲間とのお別れ

*竹林寺~モンベル高知店~サウスブリーズホテル高知海月:5.4km*

参拝が終わり、Yさんとともに高知駅の方へ。高知駅はへんろ道からちょっと離れているので、あまり駅に近づきすぎない程度で安いホテルを予約しました。Yさんはそんなこと考えもしなかったと、安さで高知駅のすぐ近くに予約したと。

竹林寺から帰りは車道を下ります。高知駅まで5km弱。自分のホテルまでは3kmちょっとですが、モンベル高知店に寄り道します。

Googleでは車道の途中で歩き用の道を案内していましたが、そんな道はどこにあったのか。注意して見ていたつもりですが通り過ぎたようで、そのまま車道を下りました。

大きな「青柳橋」を渡り、ひたすら真っ直ぐ。

Yさんが「スペインにさー巡礼の道があって、歩いてみたいんだよね~」というのでびっくり。「私、歩きましたよ」というとYさんもびっくり。

自分が歩いたときは、周りに話しても誰も巡礼道のことを知らず、本も全然なくてという状況でしたが、BSで頻繁に放送されて大分認知度が上がっています。前職の話や北海道の話などを交えながら、へんろ仲間との楽しい時間を過ごしました。

モンベル高知店に寄るため「明日は桂浜に寄るので、後ろから追いかけます。」とYさんとさよならしました。4日間、毎日どこかしらで会ってお話をしていたので寂しさを感じますが、同じ道を歩いているのでまたどこかで会えるでしょう。

普段使っていた山用の中敷きを履きつぶして、途中のモンベルで買おうと思っていました。この先しばらくモンベルはないので、ここで買うことに。

山をはじめ、中敷を検討した当初は「スーパーフィート」を勧めら購入。試したときはいい感じな気がしましたが、実際に山を歩くとどうも自分の足にはしっくりこなくて。なんというか、何にも感じません。むしろ、なんか素材的に滑る。

高ければいいという物でもないので、モンベルの「ドライワッフルフッドヘッド」を使用したところ、フィット感がすごく良い。ざらざらした質感で、滑ることもない。クッション性もちょうどよく、5年以上愛用しています。

ホテルでチェックインしていると、ちょうど宿の方が荷物を持って来て下さり、グッドタイミング。

夕飯は、宿の方がお昼にと渡してくれたお弁当を。

ホテルには大浴場があったので、雨で冷えた身体を温めました。

荷物がなく、足休めで歩いた一日。たまには荷物なしで全行程歩くのも悪くありません。荷物の重さがどれほど体力を消耗して、足を疲労させるのかがよくわかります。Yさんとお別れし、明日からはまた一人ぼちぼち歩きますが、同じ道を歩いているというだけで元気がでます。雨だけど、楽しい一日でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

★本日の歩行距離:27.4km

★累計:344.7km

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