歩き人たかちです(@takachi_aiina)
2023年12月2日〜2024年4月5日の約4ヶ月、ニュージーランドの「テアラロア/ Te Araroa」を歩きました。
出発日いつにしよう
飛行機早く予約しないと
ビザ必要だよなあ
海外で使うカードどうしよう
SIMカードは何を使えば・・・
パッキングより頭の中が忙しかった、出国前準備。調べるだけで時間がかかり、後回しにしがち。
ギリギリに焦らないよう、出国前にするべき、確認すべき準備をまとめました。
「テ・アラロア」を歩く予定・興味がある方、海外ロングトレイルのアプリや、お得で便利なカードを知りたい方。お役に立てれば幸いです。
\ こんな疑問にお答えします /
◾︎ 少しでも安い航空券を取るには?
◾︎ 乗り継ぎ便の確認ポイントは?
◾︎ 海外におすすめのカードは?
◾︎ ビザの申請方法は?
◾︎「テ・アラロア」の必須アプリは?
◾︎ GPS機器は何を使えばいい?
◾︎ NZの携帯キャリアに悩んでいる
◾︎ アウトドアの保険はどうする?
\「テ・アラロア」とは?/
【 飛行機 】購入のタイミングを狙って安く快適に!
航空券の予約は早い方がいいですが、購入するタイミングも大事。価格の上下には、ある程度リズムがあります。
乗り継ぎ便と直行便は10万円違う!?
ニュージーランドの直行便は約10時間。無理のない範囲の乗り継ぎ便は約20時間。時間は2倍で、価格差は5〜10万円。あるいは、それ以上。
直行便の通常価格は、「東京-オークランド」往復で約15万円〜。安い日程を選べば、「直行便でいいや」と思える価格。
対して、同じ日程の乗り継ぎ便は、条件の良いもので10万円ほど。20時間だと、乗り継ぎ時間は3〜4時間程度です。
10万円以下の便もありますが、乗り継ぎ時間が6〜7時間くらいに増えたり、少し我慢を強いられる。
5万円の違いなら直行便で快適に行こうかな〜、と思いますが、10万円違うと心は安い方へ。10万円あれば、ニュージーランドで1ヶ月過ごせます(ロングトレイル生活)。
ちなみに、航空券の比較サイトよりも、公式サイトの方が、安いことが多いです。私はいつも、比較サイトでザッと調べたあと、公式サイトを確認します。
\ 比較サイトは「スカイキャナー」を使っています /
ニュージーランド航空はセールを狙え!
「ニュージーランド航空」は近年値上がりしており、国内線の運賃も結構上がっているようです(特に週末)。
しかし、「ニュージーランド航空」は、定期的に"セール"を行うので、直行便ならセールを絶対に狙うべき!
セール時期は不明ですが、調べたとき、ちょうど「山の日セール」中でした。
往復:¥126,930
片道 ( 往路 ):¥66,180
セール対象期間は1ヶ月程度。「テ・アラロア」の場合、平均4ヶ月なので対象は片道分。しかし、往路「直行便」・復路「乗り継ぎ便」の組み合わせもありですね。
「テ・アラロア」は、スタート・ゴールが最北端・最南端。往路と復路の空港が違うハイカーの方が多かった印象です。
私は、帰国は「クイーンズタウン空港」からシドニー経由でしたが、単に、オークランド乗り換えでいい時間帯がなかっただけ。
乗り継ぎ便でも、国内線乗り継ぎなら遅延も少なく、らくだと思います。
航空券が安いタイミング
◾︎ 金曜日〜日曜日は高くなる傾向
◾︎ 出発日は火曜日・水曜日あたりが安め
◾︎ 深夜便・早朝便を利用
同じフライトでも「火・水」、特に"火曜日の夜〜水曜日の早朝"は安くなる傾向。金〜月曜日に売れ残った航空券の価格が、いったん下がるタイミングだそうです。
金曜日の夜から休日にかけては、単純に、調べて購入する人が多い(需要が高い)ので高め。また、週明けの月曜日は"企業の予約が多い"ので、火・水に比べると高めの設定。
実際に、いったん保留にした航空券の価格は金曜日あたりから上がり、月曜日に少し下がったあと、火曜日さらに下がっていました。購入のタイミングを逃しても、焦らず待てば、また落ち着くことも。
ちなみに、出発もやはり、火・水あたりのド平日が一番安い傾向です。
そして、時間帯は「夜間 / 深夜発 → 早朝着」が安い。
これも単純に、「午前中出発 → 午後到着」が人気なので。夜発は急がず出発できるし、宿泊費を抑えられることも。また、夜なので自然とぐっすり眠れて、個人的にはおすすめです。
「乗り継ぎ便」で確認すべき4つのポイント
◾︎ 乗り継ぎ時間
◾︎ 「トランジットビザ」の有無
◾︎ 空港の営業時間
「バゲージスルー」は絶対
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「バゲージスルー」は、乗り継ぐときの"荷物の受け取り・再チェックイン"が不要のシステム。
「ご自身で乗り継ぎ」と、記載されているものは、バゲージスルーではないので注意。
万が一、飛行機が遅れた場合は、チェックイン時間に間に合わない可能性もあります。何より、めちゃくちゃ面倒。
最安値の航空券などは「バゲージスルー」ではない可能性が高いので、要チェック。
乗り継ぎ時間は最低2〜3時間
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国際線は遅れがちで、国内線のようなスムーズさもない。乗り継ぎは、最低2〜3時間ないと、少々不安です。
私は、乗り継ぎ時間が2時間半〜3時間の便でしたが(往路)、到着が遅れ、空港の滞在は1時間〜1時間半ほどでした。少し休んで、また搭乗。
「バゲージスルー」の乗り継ぎで置いてけぼりはないと思いますが、身体を休ませたい場合は、余裕のある乗り継ぎ時間をおすすめします。
ただし、「クイーンズタウン→オークランド / オークランド→東京」のように、"国内線の乗り継ぎ"であれば、2時間前後でも問題ないと思います。
「トランジットビザ」の確認
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乗り継ぎ便の場合、「トランジットビザ」の要・不要の確認を忘れずに!
乗り換えで入国手続きをしない場合、「トランジットビザ」は不要であることが多いです。しかし、観光で空港の外に出たり、バゲージスルーではない場合、一度入国するので、ビザが必要になることも(国による)。
国や空港で異なるので、乗り継ぐ空港のHPをご確認ください。
空港の時間営業
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空港が24時間営業でない場合、営業時間外の空港待機はできません。
乗り継ぎの時間によっては、空港や外のホテルに泊まる必要があります。
深夜近くに到着し、早朝便に乗り換えるフライトなどは、航空の営業時間を要確認。
せっかく安い航空券を取っても、無駄な出費になります。
航空券の購入に失敗・・・
私は、出国の2ヶ月半〜3ヶ月前に飛行機を予約。遅いですね、普通に。もっと早く予約すれば、もっと安く購入できました(当たり前)。
\ 利用した航空会社 /
◾︎ 復路:Quntas Airline ( シドニー乗り継ぎ ):¥114,000
往路[ 東京 → オークランド ]
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往路は「フィジー・エアウェイズ」を利用。
しかし、はじめは「中国東方航空」を考えていました。3ヶ月前の時点で、「東京→ オークランド」¥53,000ほどでした(バゲージスルー・乗り継ぎ4時間)。
え、これでいいのか?予約する?どうする?
学生以来の海外で、無駄に躊躇いました。すると翌日、同じフライトが8万円台に。その後、価格が戻ることはなく、3万円も損をしました。タイミング、大事です。
復路[ クイーンズタウン → 東京 ]
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復路はクイーンズタウン空港から「カンタス航空」を利用。
本当は、オークランド乗り換えの「ニュージーランド航空」の利用を考えていましたが、乗り継ぎ時間が悪くてやめました。
これも、もっと早く予約していれば、良い時間帯がありましたが・・・
オークランド空港を利用するフライトは、やはり安いです。オークランド空港以外だと、半年以上前の予約でも、あまり安くない印象。
オークランド空港は24時間営業なので、空港待機も可能です。
\ 散々悩んだ出発日はこう決めました /
【 カード 】「Wise」デビットカード1枚で5ヶ月やりくり
私は、新しく"「Wise」のデビットカード"をつくりました。クレジットカードは一度も使わず、MasterCardの「Wise」で、すべてやりくり。
\ ニュージーランドに持っていったカード /
◾︎ デビットカード:2枚
手数料の安さ、盗難・紛失時のリスク、お金の管理などなど、海外での使いやすさが抜群でおすすめ◎
ニュージーランドは、ほとんどキャッシュレスですが、ロングトレイルの場合、現金もある程度必要。下記の記事にまとめているので、ご覧ください。
\「Wise」デビットカードについてはこちら /
【 ビザ 】3ヶ月以上の滞在はビザの申請を
ニュージーランドは、3ヶ月以上滞在する場合、ビザが必要です。
ビザはオンラインで申請可能。私は、最大9ヶ月まで滞在可能な「長期観光ビザ / Visiter visa」を申請しました。
「ビジタービザ」は"出国証明"が必要なので、航空券を取らないと申請できません。
\「ビジタービザ」についてはこちら /
ニュージーランドは18〜30歳までワーキングホリデーが可能。ワーホリのビザを取得できるなら、そちらをおすすめします。上記の記事にも、条件などを記載しています。
【 アプリ 】「テ・アラロア」必須アプリ
\ 使っていたアプリはこちら /
◾︎ Far Out:ルート情報・GPS
◾︎ WhatsApp:連絡先交換
◾︎ 天気アプリ:複数使用
基本情報「TA公式アプリ」
ルートの基本情報は公式アプリで確認。ガイドブックのような存在です。
予習のような文量で、正直、読むのが嫌になります。面倒になって、途中からあまり読んでいませんでした。
しかし、渡渉のことなど、安全面に関わる情報は最低限必要なので、ダウンロードは必須。
中には有料の「Far Out」(後述)だけで歩いている人もいましたが、「情報が足りない」と言っていました。
GPS機能もあります。個人的には、「TA公式アプリ」と「Far Out」の併用がおすすめ。2023年にアプリが改善され、とても見やすくなりました。
最新情報「Far Out」
世界中のロングトレイルハイカー御用達アプリ「Far Out(旧Guthook)」。有料ですが、価値のある情報満載。
「TA公式アプリ」が基本情報なら、「Far Out」は"最新情報"。「YAMAP」で最新の状況を確認するイメージ。
「テ・アラロア」の地図は、¥3,500(購入時の価格)。
地図上のアイコンにコメントを書き込めるので、先を歩くハイカーから最新情報をもらえて、あとに続くハイカーに注意喚起ができます。
私は特に、"水場情報"を得るために利用していました。
ニュージーランドは牧場が多いので、濁っていたり、川の中に牛や羊の糞があったり。また、地図上に沢があっても涸れていたり、小屋の水タンクが空だったり。
正確な水場情報は、荷物の軽量化にも繋がります。水の情報だけでも、¥3,500の価値あり。
他にも、公式アプリには記載のないキャンプ場や安宿の情報、TAハイカー割引の有無など、安く旅をする上でも役立ちます。
「Far Outを使うと冒険感がない」というハイカーもいますが、使い方はその人次第。
「Far Out」使い方の注意点
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「オフラインマップ」をダウンロード!
「オフラインマップ」をダウンロードしないと、圏外の場所では背景が真っ黒。
900km地点で他のハイカーに教えてもらいました。購入だけで満足していた・・・
ゴール地点のブラフでお会いした日本人のご夫婦は、3,000km真っ黒な状態で利用していました。
画面右下にある「More」という3本線をタップし、「Settings」を選択。
「Manage downloads」か「Offline Maps」を選択。
「OFFLINE MAP OPTIONS」欄の地図をダウンロードします。
「Topo50 Maps」のみダウンロードした画面が左側、両方ダウンロードした画面が右側。両方ダウンロードした方が、見やすいです。
「Settings」の中にある「Waypoint Photos」をダウンロードすると、アイコンの地点の写真も確認できます。
渡渉する川の規模や、キャンプ場の雰囲気を確認するのに便利なので、ダウンロードすると、さらに使いやすくなります。
連絡先の交換「WhatsApp」
海外では、コミュニケーションアプリとして「WhatsApp」が主流。日本の「LINE」と同じようなものです。
日本は「LINE」があるので主流になりませんが、海外の人たちは「WhatsApp」を利用。電話番号を登録して使う、メッセージアプリです。
途中で「WhatsApp」のことを教えてもらい、他のハイカーと連絡先を交換していました。
LINEと同じく"グループ"をつくることも可能。そのシーズンの「テ・アラロア」女性グループもあると聞きました。そこまではいいかな、と思い入りませんでしたが。
天気アプリ・サイトは複数使用
ニュージーランドで使っていた天気サイトやアプリは、下記の記事にまとめています。
ニュージーランドは"増水"が多いので、天気にかなり左右されます。干潮・満潮の"潮合わせ"も多いので、複数使用していました。
個人的には、日本の夏山の天気の方が断然難しいと感じましたが。
【 GPS機器 】「テ・アラロア」必須装備のビーコン選び
有名なトレッキングコース以外、あまり整備されていないニュージーランド。すぐ、迷子になります。
急なガレ・ザレ・岩場でも、鎖やロープは基本的にありません。渡渉も、めちゃくちゃ多いです(「テ・アラロア」の事故は川が一番多い)。
そんな、ワイルドな「テ・アラロア」では、GPS機器は必須装備。
実際に、山で怪我をしてヘリで救助されたハイカーもいます。若くて元気なハイカーでしたが、トレイルを中断して帰国。
動作確認と、家族への説明の時間を考え、日本での購入がおすすめです。
\ ビーコンについてはこちらをご覧ください /
ビーコンは、Garmin「inReach Mini2」を使っているハイカーが圧倒的に多かったです。私は「Spot Gen3」を使用しました。
【 スマホ 】劣化したバッテリーは交換を!
容量不足、かつ、バッテリーのパフォーマンスが78%以下だったので、スマホを買い替えました。
注意すべきは"バッテリーの劣化"。「テ・アラロア」では、1週間程度の縦走があります(リッチモンド山脈)。
バッテリーが劣化していると、予備バッテリーが多めに必要になり、その分荷物が重くなる。
「テ・アラロア」では、10,000mAhと20,000mAhの"合計30,000mAh"を持ち歩きました。iPhoneだけなら20,000mAh,カメラもあるなら30,000mAhというハイカーが多かったです。
また、「Far Out」で地図などをダウンロードするために、ある程度の容量が必要。私は、Google Mapの"オフラインマップ"もダウンロードしていました。
スマホの容量と、バッテリーのパフォーマンスは、余裕ある状態で出発を!
【 携帯キャリア 】「One NZ」を契約
ニュージーランドのおすすめ携帯キャリアは「One NZ(旧Vodafone)」と「Spark」。
通信エリアが広く、通信速度も安定。あらゆる環境で使うロングトレイルに最適です。
携帯キャリアについては、下記の記事にまとめています。ご覧ください。
【 保険 】海外対象のアウトドア保険
普通の保険ではカバーできない"遭難・救助費用"。山岳保険に加入する場合、加入している保険がある場合、"海外対象"かどうかの確認を。
私は、「やまきふ共済会 / やまきふプラス」に加入しています。プランによって、海外対象かどうか異なります。
「テ・アラロア」中に怪我をして、1〜2週間入院、療養するハイカーは意外に多いです。
未知の世界であり、ハードな長旅なので、保険は入っておいて損はないと思います。
\ 山岳保険についてはこちら /
まとめ
飛行機、カード、ビザ、アプリ、GPS機器、スマホ、携帯キャリア、山岳保険
調べるだけで時間がかかるものも多いと思うので、少しでも参考になれば幸いです。
「テ・アラロア」は、渡渉や迂回、南島の食糧計画など、考えることがたくさんあり、現地でも、なかなかの情報戦。障害物競走のように、次々と・・・
安全第一を考えて、早め、早めのご準備を。
\ TAのおすすめサイドトリップはこちら /
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
\ 記事がお役に立ちましたら /
よろしければ、応援よろしくお願い致します。
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